尋常性乾癬と漢方薬【漢方芍薬堂】上郡町

乾癬で最も多いのが尋常性乾癬で、特徴としては全身に米粒大から手のひら大のサイズで地図様にくっきりと現れます。表面に鱗屑を付けた赤い皮疹が出来ます。
好発部位は肘頭、膝蓋、腰骨部、頭部などですが全身どこでもできます。

 

　尋常性乾癬の原因としては、免疫の誤作動によりサイトカイン異常増殖、好中球やT細胞の表皮への浸潤により発症すると考えれれています。また食事や生活習慣、ストレスとも関係があると言われています。

尋常性乾癬の原因がはっきりしていないので西洋医学では、対症療法として紫外線、ステロイドの外用、ビタミンA、免疫抑制剤などを使い、痒みが強い場合は、抗ヒスタミンや抗アレルギー剤を使い対症療法を行います。特にステロイドは尋常性乾癬に対する対症療法としてもっとも汎用される治療法ですが、あくまでも対症療法であり、長期使用による副作用が問題視されています。
その点からも、体質改善に主点を置いた漢方薬療法に対する期待が高まっている。

さて、漢方では尋常性乾癬をどう治していくのかといいますと、皮膚の状態の症状とその人の本来の証を総合して捉え漢方薬を処方します。
　多くの場合は乾癬の症状の状態から清熱剤の配合された処方、駆瘀血剤の配合された処方をその人その人の証に従い処方します。

 

　漢方薬療法は、漢方の基本理論である陰陽虚実寒熱表裏、更に気血水・五行論といった漢方の物差しでその病態を推し量り治療するものです。

 

具体的には、体力のある尋常性乾癬の人で、脂漏体質に人には、大黄などが配合された駆瘀血作用のある漢方薬を用います。
また、瘀血や、乾癬の症状が軽度であれば、その証に従った漢方薬を用い、その状況、症状を緩和します。

 

尋常性乾癬は、患部の熱感や、身体的に上熱下寒の症候があり、自覚的には皮膚症状以外気になるところがない場合もあります。熱と燥を立て直す血剤を中心とした漢方薬、「温清飲」「桂枝茯苓丸」「桃核承気湯」などを証にしたが用います。

 

　尋常性乾癬は、背景に免疫やストレスが示唆されていることからも養生や食養生は大切で、漢方薬と養生の両輪で治療を進めて行くのが有効です。長年患っていた乾癬も漢方薬を続けることで元のスベスベお肌に戻り、再発予防にも役立ちます。

尋常性乾癬の養生は、規則正しい生活とストレスをため込まない生活が大切です。また恒常性を維持させることから免疫を正常化させることも必要で、このあたりの養生は、乾癬が炎症性サイトカイン、好中球、T細胞などの免疫細胞と関係していることからもアトピー性皮膚炎の養生と同じで腸管免疫を立て直すことが重要です。

 

　尋常性乾癬は、なかなか治りにくい皮膚疾患ですが、体は常に正常になろうと体の中で様々な作業をしています。それを手助けし、後押ししてくれるのが漢方薬と養生です。
　こつこつ漢方薬と養生で尋常性乾癬を改善しましょう。

 

尋常性乾癬の漢方薬・養生法(スキンケア)のご相談は漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

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