新刊「木版画の世界」五所菊雄著
   A5判 376頁 2010年1月1日 第二版(索引付)発行 印刷所・ポプルス
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2020年4月 第三版 二刷 出来上がりました。

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(本の内容について)
「まえがき」以下に掲載
 はじめに
「木版画の世界」は、私の調べた成果の一部です。木版画の興味深い世界を、あまり脈絡のないものも含めて書き連ねています。
 それぞれ独立していますので、どこから読んでいただいてもかまいません。
 木版画の技法書ではありませんので、初心者には読み解きにくい面が多いと思います。
 木版画についてある程度の経験者が更なるものを求める時には、大いに応えることができるのではないかと考えています。それでも紙数の関係で書いた範囲は限られています。
 さらに詳しく範囲も広くとなると、いつか書くことを考えている「木版画(材料・道具・技法)事典」をお待ち頂くことになります。
 私が木版画作りを目指し始めたのは、大学二年(1964年・昭和39年)の頃です。当時入手できた木版画技法書は数冊だけで、試行錯誤をしながら作品作りに励んでいました。
 やがて機会があって伝統木版画の摺師・内川又四郎氏に師事しました。
 当初の私には摺師の仕事場、道具、技術など何もかもが新鮮で、感動の毎日でした。
 私にとって幸いだったのは、内川氏は摺りについて守備範囲が広かったことです。東京での仕事ばかりではなく、京都でも摺りの仕事を体験なさっていたことでした。いわゆる江戸摺り(透明絵具)にも京摺り(不透明絵具)にも通じていました。更に創作版画の摺りも手掛けられていましたから、身近に色々と学ぶことができました。
 内川氏の所には、彫師の出入りもありましたので、その方面も学べました。
 彫りと摺りの技術を学びながら、私はその周辺の材料・道具について興味を抱いて、調べ始めましたが、絵具は理工学系の範囲で、専門書を読んでも分からなくて苦心しました。
 木版画には、顔料、鋼、砥石、和紙、木材など色々なものがかかわっています。
 見かけた木版画の技法書はとりあえず入手することにしました。
 しかし、明らかな誤りや狭い我流の記述に出会うことが多く、途中からは、間違い探しのために読むことも多くなりました。私にとって木版画の技法書で参考になった本は、五十冊近い中からは数冊に過ぎませんでした。
 むしろ参考になったのは、科学(化学)、工学、動物、植物などの専門書です。読み解くのに新たな勉強が必要で、分野は広がるばかりとなりました。
 木版画作りと木版画の講師の合間に、さらに調べものを続けることになります。
 本書が、より良い木版画作りに役立つことを祈っています。          2009年秋

「目次」以下に掲載。

「良い和紙とは」を全文掲載しています。

椿油、オリーブ油、ベビーオイル、てんぷら油」を全文掲載しています。

版下の転写」を全文掲載しています。

「木版画が上手になるためには」を全文掲載しています。

「絵具の透明、不透明」を全文掲載しています。(2010年2月24日)

「研ぎ角、切り出し角」を全文・図を掲載しています。(2010年10月28日)

目次
第一章・材料
 
和紙
  良い和紙とは
  和紙の見本帳について
  かみは人なり(目、耳、肌、腰、足)
  トロロアオイ(黄蜀葵)は一年草
  ドーサのメカニズム
  ドーサ液のミョウバンと膠と水の割合
  和紙と洋紙、手漉きと機械漉き
 
絵具
  顔料とは
  絵具の透明、不透明
  絵具の名前
  顔料から絵具を自製するには
  顔料、絵具の耐久性
  色について
  展色材、メディウム、ビヒクル
  金と銀
  木口木版画用の油性絵具
  ホルベイン工業(株)
  まっち絵具
 
版木
  シナ合板と接着剤
  桜材のいろいろ
  合板版木への木工用ボンドの塗布
  木目の利用について
  木口用版木の材/版木の乾燥/
第二章・道具
 
バレン
  バレンのメカニズム、構造、材料
  ばれんの縄の編み数と効き目
  当て皮の役目(硬、軟)
  縄文土器とバレン縄
  竹皮の選択と湿し方
  真竹と孟宗竹
  本ばれんと代用ばれん
  バレン台、バレン綿
  バレンの手入れ
  こぼれ話「蕨粉」
 
彫刻刀
  彫刻刀の種類
  研ぎ角、切り出し角
  研ぎについて
  彫刻刀の手入れ
 
砥石
  砥石。天然砥、合成砥
  荒砥・中砥・仕上げ砥
  砥石の手入れ
  こぼれ話「アーカンサス砥石」
  こぼれ話「ドイツの砥石」
 
刷毛
  サメ皮と刷毛
  刷毛の選択
  刷毛の手入れ
第三章・技法
 版下

  版下の転写
 
彫り
  彫りの修行
  彫りの順序
  鋼について
  横槌、砧槌
  版木刀の持ち方
 
摺り
  
椿油、オリーブ油、ベビーオイル、てんぷら油
  絵具の器
  溶き棒、はこび
  見当違いについて
  数物の摺り
  年賀状・暑中見舞状
  糊の使い方
  紙の湿し方
  当て紙の使用
  主版を摺る順序
  摺りは紙の子守り、カビ対策
  平圧、転圧、擦圧
  摺りと刷り
  見当 かぎ見当、引き付け見当
第四章・その他
  本わらび、本朱、本草、本ばれん、本ツゲ、本うるし
  印仏と摺仏
  百万塔陀羅尼は木版
  年画と中国のバレンと中国の刷毛
  新製品の使用について
  木版画と尺貫法とメートル法
  木版画の大きさ
  材料・道具の値段
  高価な道具・材料、安価な道具・材料
  木版画家の庭
  ※豆解説・目次
  オリジナルと複製
  伝統版画と創作版画
  額装/乾燥とは
  職人の世界
  ぼかしについて
  彫り台、作業台
  接着剤
  木版画が上手になるためには
  附録・参考資料
  参考図版
  あとがき
 

360頁A5判
五所菊雄のメールアドレス 画像ですので打ち直して下さい。
トップページ 01.私の好きなもの 02.自己紹介 03.木版画教室・同好会の紹介
04.木版画の展覧会 05.木版画の世界 06.リンクのページ 07.ばれん・バレン
08.新聞記事 09.受講生の作品(蔵書票) 10.代用バレン 11.和紙
12.展覧会情報 13.版画館・美術館 14.畦地梅太郎の作品 15.山の版画家・畦地梅太郎の自宅アトリエ
16.papyrus パピルス 17.まちだ版の会・作品集 18.畦地梅太郎の展覧会 19.NHK川越文化センター「木版画講座」展
20.木版べこの会 作品展
21.新刊書「木版画の世界」 22.「木版画の世界」
椿油、オリーブ油
23.「木版画の世界」
版下の転写
24.「木版画の世界」の感想
25.「木版画の世界」木版画が上手になるためには 26.「木版画の世界」
良い和紙とは
27.「木版画の世界」索引 28.「木版画の世界」絵具の透明、不透明
29「木版画の世界」
研ぎ角、切り出し角
30.日本版画協会・会報 31.始めよう!木版画 -目次-