山の版画家畦地梅太郎の自宅アトリエ(2008年はお休みです。2009年より再会予定)
「あとりえ う」は、木版画家・畦地梅太郎のアトリエの一部を無料で一般開放して、
作品・道具・などを展示しています。ご家族で運営されています。
お知らせ!(「畦地梅太郎記念美術館」 愛媛県の生誕の地に開館)
朝日新聞 1999年4月13日
畦地梅太郎氏(あぜちうめたろう=版画家)1999年4月12日午前3時38分、心不全のため東京都町田市の病院で死去。96歳。サンパウロ・ビエンナーレ展などに出品し、国際的に活躍。山岳風景などをモチーフにした温かい作風で知られた。
朝日新聞 1999年4月15日 「天声人語」
<一人用の天幕を作って山へ行った。山へ行っても、写生はあんまりしなかったものだ。眺め見つめて心にしみこませた。絵描きとはいいながら、まじめでない、だらしない絵描きであった。>
▼畦地梅太郎さんは「山の版画家」といわれてきた。数々の山を描いた。山を愛する男を描き、山のいのちを象徴するライチョウを配した。山男とともに、その家族も描かれた。火の山、水、枯れ木も登場した。ユーモアと温かみと詩情が、画面に満ちていた。その畦地さんが九十六歳で亡くなった
▼仮に名前を知らなくても、作品を見たことのある人は多いに違いない。単純化された線で縁取られた、目の大きい、ずきんのようなものをかぶっている、ひげ面の山男。多彩だが、くすんだ、深みのある配色。全国に大勢の、熱心なファンがいた。絵だけでなく、素朴な味の文章を愛する人もたくさんいた▼哲学者の串田孫一さんが以前、ライチョウを抱いた山男の版画を見ているうちに、こらえきれずに大声で泣き出した幼い女の子の話を書いていた。なぜ泣いたのか。いろいろな解釈が成り立つだろうが、畦地さんの作品はそれほどまでに強く、人の心をひきつけた。見ていると、絵とさまざまな対話が始まるのだった
▼<わしは、愛媛県の南の方の山の中で育ち暮らした。家の裏口から一歩登ると、椎(しい)の大木の林だった>。明治の末の光景である。山は子どものころから、畦地さんにとって自然な存在だった。<わしはすべての仕事の上に、自分の得た人生経験以外のものは、どうも発言することは苦手である。それは、わしの仕事を見ただけで、ああそうかと判(わか)ると思う>とも書いた。その素直さも魅力だった
▼東京の町田市立国際版画美術館と、松山市の畦地梅太郎記念美術館に、とりわけ多数の作品が所蔵されている。住んだ土地と、ふるさとの県である。
(上記は、朝日新聞に掲載されていたものです。「天声人語」に記されている通りの人柄・生き方だったと思います。)
2009年は没後10年となりますので、「あとりえ う」での企画展も予定されています。
・・・近々、五所が畦地さんとの想い出の場面での言葉のやり取りなどを、思い出すままに書いてみたいと思っています。・・・
その1.「がまがえるの事」
その2.「ライチョウの事」
その3.「先輩・後輩の事」
その5.「万年筆の事」
その6.「・・・」
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畦地宅 | アトリエまで | 中庭の石彫 | アトリエ入口 |
あとりえ「う」 小田急線鶴川駅下車・徒歩8分
木・金・土・日 開館 AM11:00〜PM4:00
〒195-0061東京都町田市鶴川1-13-12
Tel.042-734-8586・042-734-8187
FAX 042-734-8187
畦地梅太郎「あとりえ う」の公式ホームページです。開設2003年5月![]() もう一つの新公式ホームページです。 あとりえ・う on the web http://www.atelier-u-web.com/ |
畦地梅太郎記念美術館 2003年夏 開館 約300点の収蔵作品が計画的に公開・展示され、すばらしい芸術に親しむとともに、「人間・畦地梅太郎」の原点に触れることができる。」 |
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畦地 梅太郎 1902年(明治35年)、愛媛県北宇和郡二名村(現在の三間町)に生まれる。16歳で上京し、油彩を自習、やがて鉛版を版材とした版画を制作。 平塚運一の指導、恩地孝四郎の影響を受ける。昭和28年頃から「山男シリーズ」で広く一般にも親しまれるようになった。 1999年(平成11年)4月12日、肺炎のため逝去。 |
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〒798-1114 愛媛県北宇和郡三間町務田180-1 | Tel.0895-58-1133 Fax.0895-58-1155 | ||||
開館時間 AM10:00〜PM5:00 | 休館日 火曜日(火曜日が祝日に当たる場合はその翌日)、年末年始の6日間 | ||||
入場料金 一般300円、小・中学生150円 | 詳細は確認してください。 | ||||
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「山男」はわたしなんです。 わたしが里から山へ出掛け、山を歩いている時は、これは一種の遊びですね。 里へ降りて生活している。その里へ生活から抜け出して山のひとときを楽しんでいる人間の姿、それが「山男」じゃと思うてもらえば一番いい。 山の風景にあきたりなくなって、「山男」になったんですが、最初の作品がコップとタバコを持っている「山男」という、これも非常にリアルな、今のように、ひげがこんなになっていない、もっと素直なひげの男なんです。これが第一作。 |
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美術館入口 | アトリエ再現 |