尾瀬の花 コース案内003
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 鳩待峠→至仏山3 
 


003:オヤマ沢田代分岐→小至仏→至仏山


オヤマ沢田代分岐を直進すれば至仏山方向、左折すれば悪沢岳・小笠・笠ヶ岳・片藤沼・湯の小屋温泉方向となります。

至仏山に向かって直進した木道は、針葉樹疎林の中の平坦な個所(時期に巡り合えればネバリノギランハクサンフウロ 、ウサギギク)を進み、

オヤマ沢田代分岐〜ベンチ&テラス

やや下りながらベンチ&テラスに到着します。

左上隅:小至仏

このベンチ&テラスは鳩待峠から上って来て最初のベンチ、至仏山から下って来ても最初のベンチですから、いつも多くのハイカーたちで賑わっております。

このベンチ&テラスの木道を挟んだ反対側斜面には、オゼソウウサギギクムシトリスミレシナノキンバイホソバシュロソウチングルマハクサンコザクラ、なぜか尾瀬には少ないクルマユリ、伊吹山より多いイブキジャコウソウ、ピンク色が多いシオガマの仲間としては珍しいクリーム色の花を咲かせるエゾシオガマ、地味なホソバコゴメグサなど高山植物が多く分布しているので、ここにリュックを置いて身軽になって、カメラ片手に花を探すのも一興です。

ベンチ&テラスを後にして先に進むと直ぐ、右手に「人の字型」の木道(行止まりの木道)が設置してあり、これは設置した人々の遊びの心と思いますが、どう考えても「尾瀬ヶ原・燧ヶ岳をバックの記念撮影用木道」としか考えられません(^^♪

人の字型木道
左奥の山は燧ヶ岳

そこから先は急な階段状木道が続き、東側斜面(尾瀬ヶ原側)を進みますがやがて、一旦は

西側斜面(ならまた湖側)斜面に出て、そこには鳩待峠から上ってきて初めて目にするタカネバラタカネナデシコ

西側斜面

コメツツジタカネシオガマヒメシャジンタカネトウチクソウイワハタザオホソバツメクサなどが時期に巡り合えば咲き誇っており、やがて私が「」と密かに呼んでいる

燧ヶ岳と尾瀬ヶ原が見えます

稜線を掘り抜いた赤土のある個所を通って、尾瀬ヶ原側に再度出ますと、そこは至仏山系(至仏山〜小至仏〜小笠〜笠ヶ岳)で最悪の難所となり

左上が靴一足ほどの幅しかない蛇紋岩の悪路。

右下の赤丸付近に
シブツアサツキ生育

ここで引き返すご年配の方も多くいる個所にでますが、その右手には至仏山系でもあまり目に出来ないシブツアサツキの株が、7・8株ほど生育しています。

すれ違いは全く出来ない、ただでさえ滑りやすい蛇紋岩が長年の踏み付けでツルツルした悪路を抜けた先は、蛇紋岩の大岩がゴロゴロする悪路となって(2005年現在)、その先からやっと木道が、しかし勾配がきつい階段状木道が出てきて、

階段状木道

上りきると直ぐ先に小至仏の頂上があり、先客が居るのが見えます。コースは小至仏頂上を経由する道、山頂直下の西側を通る道とに分かれますが、直ぐ先でまた合流します。

小至仏頂上

小至仏直下の登山道の辺りから、コケモモミネウスユキソウ、そして日本のエーデルワイスと呼ばれるホソバヒナウスユキソウ、黄色い花のスミレ:キバナノコマノツメなど、尾瀬でもあまり目に出来ない高山植物が見られるようになります。

小至仏から至仏山へ続く道

小至仏から至仏山への登山道はいったん下り、至仏山登山道脇には2株しかないと言われ、至仏山では珍しいキンロバイが左手に見られる個所を過ぎ、周囲に蛇紋岩の大きな奇岩を見るようになると

蛇紋岩の奇岩

前方に多くの登山者の居る至仏山山頂が見えてきて

至仏山山頂

思ったよりアップダウンのある登山道を苦労して進むと、やがて一等三角点のある至仏山山頂に到着します。

一等三角点

山頂には東電関連会社の尾瀬林業が設置した石碑がありますが、登山者が思い思いに休憩するため頂上には土の部分が殆どなく、そのため花としてはホソバツメクサ、湿原植物といわれるヒメシャクナゲなどが僅かに見られるだけです。

晴れ上がった日の頂上からの眺望は素晴らしく、正面には燧ヶ岳尾瀬ヶ原がクッキリと見られます。(拡大画像はここをクリック)

燧ヶ岳・尾瀬ヶ原

山頂から尾瀬ヶ原:山ノ鼻に降りる登山道、至仏山東面道がありますが、私はこの登山道は環境保護と危険な登山道ゆえ、特に、下山に使うのはお勧めしません。

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