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     放送を語る会    放送を語る会30年の歩み  


       

2022年5月


「放送を語る会」とは

視聴者、研究者、放送労働者のトライアングル

「放送を語る会」は、視聴者市民、放送研究者、放送労働者の三つの立場の人びとが、放送について語り合い、研究し、発言する場を作ろうという趣旨で、1990年8月に発足した団体です。
 会が生まれたきっかけは、1988年の「天皇報道」でした。この業務に従事した労働者の中から、放送メディアのあり方や、放送現場の状況について批判的に検討しようという動きが生まれ、翌1989年に、NHKで働く放送労働者有志が研究と実践のためのサークルを立ち上げたのが会の始まりです。
 1990年、有志は、視聴者市民、メディア研究者、民放関係者、ジャーナリストに呼びかけて第1回の市民集会を開催しました。この集会以降、「放送を語る会」という名で活動を開始、現在では、さまざまな立場の人びとが放送について考え、研究、発言する視聴者団体の一つとなっています。

当会は、発足以後、毎年1回の「放送を語る集い」、隔月の「放送フォーラム」、重要な課題についての緊急の集会など開催するとともに、NHKの現場の状況の調査にも力を入れてきました。これらの調査活動は、放送に関する問題での申し入れや、NHK改革の提言などの活動に反映させています。
 また、2003年、イラク戦争でのNHKと民放のニュース番組の比較検証を行った経験を引き継いで、2010年からモニター活動を再開、参院選、原発事故、TPPなどのテレビ報道を視聴、記録して、その結果を報告書にまとめ、発表しました。

(これらの報告書・提言は放送を語る会ホームページに掲載しています)

「放送を語る集い」   「放送フォーラム」  の記録

会の組織、会費など・

 現在、会の運営には、代表と事務局長、若干名の運営委員であたっています。また、会を維持するため、年間3000円を拠出して下さった方に会員になってもらい、会の活動を資金面で支えていただいています。
 「放送を語る会」は今後、他の視聴者団体、メディア関係組織と連携を強めながら、放送に関する視聴者市民の多様な関心と要求に応える活動を展開していきたいと考えています


       放送を語る会の活動の概略・略年譜

        ~1989年5月~2017年12月~

1989年 
 5月: NHKで働く労働者有志が、NHKの現状と歴史をテーマに学習会「放送と労働・全国研究集会」を大阪で開催。基調講演を松田浩立命館大学教授(当時)にお願いした。
     (この集会が「放送を語る会」発足準備会となる)


1990年 
8月:
 前年の研究集会に参加したNHK労働者有志が、市民参加の集会「放送を語るつどい '90」を開催。この集会をもって視聴者団体「放送を語る会」正式に発足。

1991年~2000年
90年の第1回以降ほぼ毎年『放送を語るつどい』を開催。この年次集会では、NHKの現状とその在り方のほか、放送メディアをめぐるさまざま問題について討議した。
2003年まで、集会は2日間にわたり、分科会を設けるなどの規模で開催された。また
ほぼ毎回、松田浩教授、須藤春夫法政大学教授(当時)に講演、報告をお願いした。同時にNHK労働者からNHKの現状についての調査の報告と問題提起が行われた。
(「放送を語るつどい」は、2009年までに20回を数えたが、2010年以降、会主催の集会は、時々の緊急集会と隔月の放送フォ―ラムに比重を移している)


1991年 
7月
: 機関誌「放送トライアングル」創刊。以後、不定期ながら第10号まで刊行。90年代、会の中に小委員会「放送問題研究会」を設置。隔月で開催した会合は53回を数えた。

2001年
1月: 
NHKの番組「ETV2001」戦争をどう裁くか 第2回「問われる戦時性暴力」に対する改変・改ざん事件が起こり、会は重大な関心をもって情報収集に当たった。事件発生以後「番組改変事件」への取り組みは、会の活動の重要な柱となった。
5月: 「番組改変問題に対する放送を語る会事務局としての見解」を発表。
11月: 「放送問題研究会」を市民参加の「放送フォーラム」に発展させることにし、第1回をNHK番組改変事件をテーマに開催。(以後、ほぼ隔月開催で定例化。2013年まで53回を数えた)


2003年 
4月:
 イラク戦争テレビ報道の検証を行い、10月、第14回「放送を語るつどい」で発表。検証内容を機関紙「放送トライアングル」第10号で発表。

2005年 
1月: NHK職員の長井暁氏がNHK番組改変事件で内部告発の記者会見。これを受けて「ETV2001」番組改変事件でNHK宛申し入れ・署名活動。
4月:
 「放送の公共性の〈いま〉を考える全国連絡協議会」に参加。
    

2006年 
4月
 番組改変事件裁判で証言したNHK職員の処分を要求した自民議員へ抗議と公開質問状を送る。
6月: NHKが永田浩三、長井暁氏に対して行った報復人事に対する抗議文をNHK会長宛に送る。
10月: 現行法制度のもとでのNHK改革の提言「“可能性としてのNHK”へ向かって」を発表。 パンフレットを刊行。

2007年 
2月:
 「ちょっと待って!受信料義務化を考える市民連絡会」参加。
この頃から、NHK問題を考える会(兵庫)、NHK問題京都連絡会、NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ、NHK問題大阪連絡会など、NHK問題に取り組む各地の団体と連携を強めていく。

3月: 受信料義務化反対署名活動に参加。
5月: 放送法改正案を廃案にすることを求める声明発表。
11月 NHK次期会長選任で開かれた討議を要請する申し入れ

2008年 
6月:
 番組改変事件の最高裁判決を受けて番組改変事件の真相究明を求める申し入れ(NHK経営委員会、会長宛)
6月: NHKスペシャル「セーフティネット・クライシス」への自民議員の攻撃に抗議、NHKへ毅然とした態度を要請
10月: 番組改変事件の検証をBPO(放送倫理・番組向上機構)へ要請するる行動を呼びかけ、賛同署名を集める。10月9日、BPOへ申し入れ。(その後BPOは09年1月審議入り4月にBPO放送倫理検証委員会が問題の番組に関する「意見」を決定
10月: 「開かれたNHK経営委員会をめざす会」に参加、経営委員推薦行動、「NHK経営委員の公募・推薦制と古森委員長の不再任」を求める署名運動などに取り組む。

2009年 
5月:
 BPO決定を受け、NHKと日放労(NHK労組)に真相究明と取り組みを要請
5月: NHKスペシャル「アジアの“一等国”」にたいする攻撃に抗議しNHKに毅然とした対応を求める申し入れ
6月: 「開かれたNHKをめざす全国連絡会」に参加。
9月: 「放送を語る会20周年記念の集い」“NHK番組改変事件~何が残された問題か~”を開催。事件の当事者であった永田浩三氏、長井暁氏が出席。大きな注目を集めた。

2010年 
1月
 「20周年の集い」の内容を書籍「NHK番組改変事件~制作者9年目の証言~」として刊行。(かもがわ出版)
1月 雑誌「マスコミ市民」10年1月号から連載コラム「放送を語る会談話室」開始。会員が交代で執筆。
5月: 放送法改正について、採決を急がず、審議を尽すよう要請する申し入れ文書を衆院総務委員会の国会議員に送付。のち同じ要請文を参院総務委員会の議員にも送る。
7月: 日本ジャーナリスト会議と共催で、シンポジウム「地デジスタートまであと1年テレビ、アナログ停波はできるのか」を開催
10月: 参院選挙のテレビ各局の報道をモニターし、「2010年参院選・テレビ報道を検証する~モニター報告と提言~(PDF版)」を発表。報告書を各局報道担当宛送付。

2011年 
3月: 
「開かれたNHKをめざす全国連絡会」による「アナログテレビ放送の一斉打ち切りを見直し、段階的停波を求める」署名運動に参加。
8月
: モニター報告「テレビはフクシマをどう伝えたか~2011年4月・各局ニュース番組を記録して~(PDF版)」を発表。

2012年 
3月:
 モニター報告「テレビはTPPをどう伝えたか~2011年秋のテレビ報道~」発表。
5月:  NHK経営委員長の東京電力社外取締役兼任撤回を求める申し入れ。(18日、NHK経営委員長&経営委員宛)
5月:  緊急討論集会「NHK経営委員長の東京電力社外取締役兼任を問う」開催。26日、ゲスト:松田浩、小出五郎、小林緑、永田浩三の各氏)
6月: モニター報告「あれから1年、テレビはフクシマをどう伝えたか~2012年3月 各局ニュース番組を記録して~」を発表。
7月 モニター報告「テレビはどう伝えたか「
さようなら原発10万人集会」」を発表。
8月: モニター報告「テレビは反原発官邸前抗議行動をどう伝えてきたか」を発表。
11: モニター報告 オスプレイ問題 テレビはどう伝えているか~96日緊急着陸事件から101日普天間配備まで~を発表。
11: NHK・民放各社の報道・編集責任者に対し、日本ジャーナリスト会議と共同で、衆議院選挙にあたって、有権者の判断に役立つ公正、公平で充実した選挙報道を求める申し入れ

2013年 
1月
: モニター報告 「2012総選挙 テレビはどう伝えたかを発表。
4月:
 モニター報告 「テレビはTPPをどう伝えたか その2~日米首脳会談から交渉参加表明まで~」を発表。
7:    NHK、民間放送各社、報道・編集責任者に対し、日本ジャーナリスト会議と連名で、参議院選挙に際し、公正、公平で充実した選挙報道を求める申し入れ

8月 モニター報告 「2013年参院選・関連テレビ番組を検証する」を発表
11:   申し入れ「政府のNHK経営委員の人事案は、NHKの自主・自立のあり方を脅かすものであり、これに同意せず、否決されるよう要請します」(衆議院議長・衆議院総務委員会委員・参議院議長・参議院総務委員会委員宛)
11: 声明「特定秘密保護法案に反対し、テレビ報道の現状を問う」
12:  申し入れ「次期NHK会長選出に当たっての要望」(NHK 経営委員会と経営委員宛 日本ジャーナリスト会議と連名)


2014年 
1月: NHK門前でビラ入れ。リーフレット
放送の自主・自立の危機に際してNHKで働くみなさんに訴えます

1月: 申し入れ「NHK籾井勝人会長の即時辞任を強く求めます」(NHK会長・経営委員宛)
2月: 「籾井会長、百田・長谷川両経営委員罷免要求」申し入れ
(安倍首相<内閣府>&NHK経営委員会委員宛 NHKを監視・激励する視聴者コミュニテイ、日本ジャーナリスト会議など7団体と連名)
2月: 緊急集会「NHKの危機、今、何が必要か~籾井会長発言が問いかけるもの~」開催。(22日。ゲスト池田恵理子小田桐誠、醍醐聰田島泰彦、松田浩の各氏)
2月: 視聴者団体、JCJなど7団体による、NHK会長、百田、長谷川両経営委員の罷免を求める署名活動に参加。放送を語る会が集約事務局を担当。
(呼びかけ団体は何次かにわたってNHKへ署名簿を提出。1411月現在、署名は69000筆を超える)
3月 モニター報告「テレビ秘密保護法報道を検証する―201310月~12月―を発表。
4月: 緊急集会「NHKの危機、今、何が必要か」開催。(26日。ゲスト砂川浩慶、川本裕司氏、NHKОB4人が発言)
6月: NHK退職者有志によるNHK会長罷免申し入れ行動が始まる。(この行動は放送を語る会の取り組みではないが、会内部のNHKОBが活動に積極的に参加。今井潤代表、小滝一志事務局長がОB有志としてよびかけ世話人会メンバーとなる)8月21日申し入れ。呼びかけ人180人、賛同1347人。計1527人が署名。
8月: モニター報告「集団的自衛権行使容認~テレビニュース番組はどう伝えたか~―2014年5月~7月―を発表。
11月: 放送を語る会25周年記念集会「籾井会長NO!~NHKを市民の手に~」開催。(16日。講師・ゲスト 砂川浩慶、松田浩、津田正夫、李洪千の各氏)

2015年
2月: モニター報告「2014年総選挙・テレビ各局ニュース番組を検証する
を発表
3月: 緊急院内集会「籾井会長NO!~NHKを国策放送局にするな~」
を開催放送を語る会・日本ジャーナリスト会議(JCJ)共催
4月: NHK・テレビ朝日、両局の幹部を呼び出しての事情聴取したことで、自民党に抗議。放送を語る会他7団体。抗議申し入れ文 
5月: 各地のNHK局舎前で、NHKに働く人々に対して政府からの自主・自立(PDF)」を訴えるリーフレットを一斉に配布。
5月: モニター報告「テレビニュース番組に見る辺野古基地問題
を発表
8月: モニター報告「安保法案国会審議・テレビはどう伝えたか 中間報告を発表
8月: 「8・25NHK包囲行動」渋谷放送センター前に1000人参加。
11月: 「11・7NHK包囲行動第2弾」に350人参加。包囲行動終了後に渋谷をデモ行進。
11月: モニター報告「安保法案国会審議・テレビニュースはどう伝えたかを発表。
12月: TBSに「申し入れ 読売・産経新聞意見広告による、「NEWS23」アンカー岸井氏に対する個人攻撃について。

2016年
1月:  ブックレット モニター報告「安保国会報道」
かもがわ出版から発刊
3月:  緊急院内集会開催 政権べったり報道やめろ! NHK籾井会長NO!
             ~NHKは視聴者・市民の声を聞け~
5月: 原発報道をめぐっての籾井会長発言に対し、日本ジャーナリスト会議と連名で
   「籾井会長罷免要求」、経営委員選任について安倍首相、高市総務相に「申し入れ文書」提出
6月: 政権に忖度し、政府広報化する「NHK政治報道NO!」
   NHKに抗議し、NHKに働く人々を励ます門前集会
8月: モニター報告参議院選挙報道」 憂うべき選挙報道の現状を発表
11月: NHK門前集会
    籾井会長再任反対! 公共放送NHKにふさわしい会長を! 市民に開かれた会長選考を!

2017年
9月: モニター報告共謀罪法案国会審議」を発表
10月: NHK、民放キー局へ総選挙報道について「申し入れ書」を提出
12月: モニター報告 2017年総選挙テレビニュース番組を検証する」を発表

2018年
5月: 安倍政権による「放送制度改革」に反対する声明

9月: モニター報告 テレビは米朝首脳会談をどう伝えたか
10月: 自由報道協会の「米朝首脳会談報道」
モニター報告記者会見

2019年
3月 放送記念日集中行動
・NHKに申し入れ書提出(NHKとメディアの「今」を考える会)
(※この年表は、内容を簡略にしているため、申し入れや声明で記載していないものがあり  ます)

折にふれて発表したその他の見解・声明 

     

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