放送を語る会

NHK経営委員各位
NHK会長・副会長・理事各位

BPO「意見書」を真摯に受け止め、視聴者への説明責任を果たすよう要請します
                                       
                             
                                                  
2009511
                           NHK問題を考える会(兵庫)
                                 放送を語る会

 みなさまには日頃より、公共放送NHKの充実・発展のためにご尽力いただき厚く御礼申し上げます。
 私たちは、BPO放送倫理検証委員会が発表した「ETV2001 戦争をどう裁くか 第2回 問われる戦時性暴力」に関する意見書に対し、この度別紙のような見解をまとめました。
 この私たちの見解に基づいて、以下の要請をいたします。

1.NHKは「政治的圧力で改変されたり、国会議員の意図を忖度した事実はありません」との従来の姿勢を改め、真実を明らかにし番組の直接担当者を配転し制作現場からはずした人事の誤りを認めること

ご承知のようにBPO意見書は、NHKが公式見解として公表した説明文書(「編集過程を含む事実関係の詳細」05720)を厳しく批判しつつ出されたもので、現時点でもNHKの説明が視聴者に充分納得されていないことを示すものです。

2.「NHKで働く人たちに、みずから検証し、考え、議論する」ことを呼びかけた意見書に応え、NHK内部で「ETV2001」改変問題を、開かれた自由な議論を保障された公式の場をもうけ、学習・討論すること

3.「当該番組を含むシリーズ全体の番組を自分の目で見、みずから確かめ、考えていただきたい」との意見書の提言に応え、4回のシリーズ「戦争をどう裁くか」全体を局内外で閲覧できるようにすること

4.意見書が「自主自律を危うくし視聴者に重大な疑念を抱かせる行為と判断した」一連の行動について、このような事態がなぜ起こったのかを検証する番組を制作すること

以上


日本放送労働組合中央執行委員会殿

BPO「意見書」を真摯に受け止め、真相究明と放送の自主自立に向けて一層の取り組みを要請します
                                    
                                             
                                    2009511
                             NHK問題を考える会(兵庫)
                                  放送を語る会

 NHKが真に放送の自主自立を守り公共放送としての役割と責任を果たすために、放送人の労働組合として日夜努力されているみなさんにこころより敬意を表します。
 私たちは、BPO放送倫理検証委員会が発表した「ETV2001 戦争をどう裁くか 第2回 問われる戦時性暴力」に関する意見書に対し、この度別紙1のような見解をまとめました。
  この私たちの見解にご理解いただき、日放労が以下のような課題に取り組まれるよう要請をいたします。

 NHKに働く放送人に、制作・改変の過程をNHKの説明文書やBPO意見書その他の資料と付き合わせ、みずからたしかめ、考えるよう呼びかけた提言に応え、職場でこの問題について総討議が展開されるよう労働組合としてイニシアティブを発揮すること。

2.受信料により公共放送を財政的に支える視聴者市民、視聴者団体ととともにこの問題を考える対話集会、シンポジウムなどを開催すること。
 近年、公共放送NHKをめぐり視聴者市民団体の活動がさまざまな展開を見せているのはご存知のとおりで、私たちは日放労との対話・連携に大きな期待を持っています。

3.この機会に、放送の自主自立に欠かせない放送労働者の内部的自由を保障する制度のありかたについて議論を深めること。
 「ETV2001」改変過程最終盤で、当時の長井デスクが労働組合に駆け込んだことを私たちは鮮明に記憶しています。この事実は、放送労働者の内部的自由を確立する上で、労働組合の役割が極めて大きいことを物語っていると思います。

 日放労が「新公共放送論」(1991年)、「公共放送ルネッサンス99」(1999年)など以前から繰り返し、制作者の権利に言及していることもこの問題の重要性を示していると考えます。

 最後に、私たちはNHKに対しても別紙2のような4項目の申し入れを行ったことを申し添えます。

以上