バリア

   物理的、あるいは光学的な攻撃などの防御のためにエネルギィなどを用いて主体の周囲に展開される防御壁の総称。GGG機動部隊勇者達、オービットベースJアークゾンダーロボ機界31原種、そして三重連太陽系の異能者達、アルマラティオ天海護少年)が何らかの形でこれを展開する能力を有している。
   「バリア」と一口に言ってもその原理は多種多様である。もっともオーソドックスなのはゾンダーロボや機界31原種が用いる、いわゆるゾンダーバリアのシステムであろう(もっともゾンダーロボと機界31原種ではバリアの強度は桁違いであるが)。ゾンダーバリアは一種のレプリションフィールドを展開し、この通常空間と反発し合う作用を利用して「ポテンシャルカスケード」と呼ばれる強力な力場を形成、攻撃への防御を行なう。だが、この強力な力場はより強い物理的攻撃を用いることで突破することが可能であり、GGG機界文明に対するあらゆる攻撃はまずこの力場の突破から始まるのである。機界31原種は、この力場がゾンダーロボよりも遥かに強力である上に、それを二重三重に展開することでガオガイガーブロウクンマグナムをも弾き返すことができるのである。GGG機動部隊の勇者達が用いるGパワーバリア、Jアークのジェネレイティングアーマー、三重連太陽系で生まれた異能者達、アルマやラティオの用いるバリアも基本的にはこれと大差が無い。ただ、彼らが形成する力場は、彼ら自身のJパワーGパワーを自らの周囲に展開、循環させることで物理的攻撃への反発や光学兵器、熱、放射線等の遮断を行なっている。またこの力場は彼ら自身の精神状態や気力次第で果てしなく強いものとなり得る。事実、マモル少年のGパワーによるバリアは「ザ・パワー」の暴走によって自壊したZマスターの爆発から、マモル少年自身よりも遥かに巨大な勇者達を完璧に防御していた。
   一方特殊な形のバリアシステムとして、ガオガイガーのプロテクトシェードボルフォッグ内蔵ミラーコーティング炎竜闇竜が所持するミラーシールドがある。
   プロテクトシェードは本来ギャレオンに搭載されていたバリアシステムで、獅子王凱がギャレオンにフュージョンすることで使用を可能にした。これは空間湾曲によってごく薄いミラーフィールドを形成し、その表皮効果を利用して物理的攻撃に対する防御、光学兵器による攻撃の蓄積、反射を行なうもので、現在はその原理も解明され、ガオファイガーにも標準装備されている。これはプロテクトリングを装着することでより強力なミラーフィールドの形成が可能となる。
   ミラーコーティングは機体表面にミラー粒子を短時間定着させ、光学兵器や、電磁波、放射線に対する完璧な防御を行なう。ボルフォッグはこのシステムを内蔵した初めての勇者ロボである。ミラーシールドはこの前段階として開発されたもので楯の表面にミラー粒子を固着させ光学兵器に対する防御に用いる。
   これらの装備が充実しているのにはもちろん理由がある。Gストーンの勇者にしろ、ゾンダーロボにしろ彼らは究めてハイコストな機動兵器であり、容易に破壊されるのをふせぐためである(ゾンダーロボの場合、素体はタダだが、ゾンダーメタルの精製には多大なエネルギィコストを要する)。特にGストーン搭載のAIロボット達はその行動規準を「ロボット三原則」に置いているため、自己の防衛は人命の防衛に並ぶ重要な規定である。それを自律的に遂行させるためにも、防御機能の充実は欠かせないのである。
   ちなみにロボット達の外殻、すなわち装甲も一種のバリアシステムと言っても良いだろう。