ブロウクンマグナム

   ガオガイガーの近距離および中距離戦闘用の装備。右下腕部を高速回転させ射出、目標を文字通り「粉砕」する。このとき射出された右下腕部は先端の拳部分に強力なGパワーによる力場を発生させており、機界文明バリアシステムをも力ずくで突破することが可能である。拳部分と下腕部分は互いに反転しており、これにより射出後の軌道を安定させているが、ある程度ならばガオガイガーの素体であるサイボーグ・ガイの意志により軌道を変更することができる。目標に命中、あるいは射出後に一定時間が経過すると、自動的に帰還し再びガオガイガーの下腕部に接続される。
   機界文明の機動兵器は基本的にとなるゾンダーメタル原種核を摘出、浄解しない限り、無限に再生・復元・進化を繰り返す。そのため早急にヘル・アンド・ヘヴンなどを用いて核を摘出することが望ましいが、摘出にあたってはヘル・アンド・ヘヴンやハンマーヘル・アンド・ハンマーヘヴンが確実に目標の核を捉えねばならない。だが、ヘル・アンド・ヘヴンはサイボーグ・ガイの身体に多大な負担を強いるし、ハンマーヘル・アンド・ハンマーヘヴンに至っては万が一回避されれば、行き場を失った重力波活断ウェーブがディバイディングフィールドを超えて拡散する危険性も皆無ではない。そこで機界文明の機動兵器の運動機能を低下させ、ヘル・アンド・ヘヴンで確実に核を捉えるための装備が必要とされるのである。
   ブロウクンマグナムは使い勝手の良さと優秀な命中率、そして高い破壊力を有し、対EI−02戦以来ガオガイガーの主力装備として頻繁に使用されてきた。欠点といえば射出中は右手が使用不能になる、射出されたブロウクンマグナム自体が無防備な状態にあるという点などが挙げられたが、サイボーグ・ガイの的確な状況判断に基づいた使用により、ながらくその欠点を突かれることがなかった。
   だが、対EI−21戦においては射出したブロウクンマグナムが無防備なものであるという弱点が露呈、これを破壊され、また対EI−01戦や対ZX−01、02、03戦においてはその強力なバリアのために打撃を加えることができなくなっていた。GGGはガオガイガーの宇宙用装備への換装に伴い、ブロウクンマグナム強化計画を実行、ファントムリングを完成させる。これによりブロウクンマグナムはブロウクンファントムへと強化・改良され、対機界31原種戦においてガオガイガーの主力装備として多大な戦果を挙げていくこととなる。
 なお、オリジナル・ガオガイガーともいうべきジェネシックガオガイガーも同名の装備を有し、同じく主武装として活用されているが、こちらは特にジェネシックブロウクンマグナムと呼ばれる。