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◆リクエスト壁紙企画最終版 2004-1-5(月)

新年明けましておめでとうございます。本年もカキトメ帖をどうぞよろしくお願い致します。

という訳で、ちょっと遅いお年玉と言うことで壁紙企画の最終版、絵画制作実況更新で描き上げた絵をつかったものが出来上がりました。作品タイトルは「晴日」にしました。今回も一月のカレンダー付と二種類で、サイズは四種類ご用意してあります。ご希望のサイズをクリックすると指定サイズの画像が別窓でひらきますので、各自ダウンロードしてお使い下さい。

壁紙ページはコチラ

■AIR MAIL 2004-1-6(火)

新年最初の通常更新です。改めまして、明けましておめでとうございます。本年も絵描きサイトとしてがんばっていきます。絵描きサイトとして・・・!(今年の抱負)

さて。海外に行くと、日本の友人の何人かに手紙を出すのですが、その時一緒に自分宛も出すようにしているのです。

もともと手紙を書くのが好きなのと、海外の切手を使う楽しみや、しばらくしてから手元に届くハガキに残された消印などは、写真などとは違った旅行の記念になって嬉しいものです。(つくづく紙モノ、印刷モノに弱いわたし)

この間の旅行で、まず最初に行ったローマで一枚自宅宛にハガキを出しました。イタリアの郵便はなかなか着かないらしく、ローマで投函するくらいならヴァチカン市国(ローマ市内にある世界最小の独立国)で投函したほうが早いとまで言われているらしいのですが、別に急いでいる訳ではないし、旅行から帰って忘れた頃に届くのもいいやと思い、宿泊先のローマのホテルで投函しました。

そしてツアーも終盤、最後はミラノでした。手元にまだハガキと切手が余っていたのでもう一枚自分宛に書き、帰国する日の朝、ミラノ中央駅を散策していた時に見つけたポストに入れてきました。

帰国してみて家の郵便受けを見ると、当然まだそこには何も届いていません。イタリアはクリスマスシーズンだったし、クリスマスカードの郵便や日本では年賀状が大量に出される時期、これはなかなか届かないかもしれないな・・と思って過ごしていること数日。

1月1日、年賀状に混ざって一枚のエアメールが届いてました。おお!やっと来たか!消印も押され地名も記されてます。こういうのが記念になるんだよねー。ええと・・MILANO BORROMEO CMP・・ふむふむ。・・ん?ミラノ?

これって旅行の最終日に出したやつじゃないかー!なんで五日も後に出したミラノのが先に着くんだ。確かに駅の郵便物のほうが早く着きそうではあったけど!ローマの郵便はどうした!やっぱりヴァチカンで出さないとダメなのか!

と憤りつつ本日1月6日、まだローマのハガキは来てません。旅行から帰ってもイタリアルールをきっちり体感させてもらっております。

■静かな金色 2004-1-14(水)

久しぶりに展覧会の会場で絵を観ながら泣いてしまった。人があまり多くない会場で良かった・・・

松屋銀座での「川合玉堂展」。ちょっと遅い時間だったこともあって混んではおらず、少し明かりを落とした会場はとても静かでした。

ここに来る前に観てきた「加山又造展」が少し賑やかだったのと、彼の作風の力強く前に出てくる作品群に少々押され気味だったので、この静かな空間にちょっと一息つきました。

そして出会ったのが玉堂46歳の作品「紅白梅」。金屏風に描かれた老木の白梅と若木の紅梅の絵でした。

金屏風の作品は様々な作家のものを観てきましたが、金地の背景に描くという事から生じる装飾性や、屏風という機能を持った形からも、無意識に「絵画」として観るのとは少しちがった感覚で鑑賞していたようで、今までさほど衝撃を受ける事はなかったように思います。

以前、金屏風に描く仕事をしたことがある作家と話した際に、想像していた以上に苦労したという事を聞きました。それは「金」という素材に描く緊張感と共に、金地の背景の存在感はもの凄いもので、この背景に負けないものを描くという事なんて出来るのだろうかと思ったというのです。

先に述べた加山又造という作家は、この金と真っ正面から格闘したような画面を創る作家で、そのエネルギッシュな金屏風作品を観た後に川合玉堂の作品を観たというのも、わたしが非常に引き込まれた要因の一つかもしれません。

玉堂の「紅白梅」はけして派手な構成ではないのですが、金地の背景に全く負けていないどころか、金そのものも内包してしまっているかのような、そして観ているこちら側も自然にその世界に溶け込んでしまうかのような、深い魅力のある作品でした。

作品の説明は言葉で埋めていくものではないので、興味のある方は観に行って頂くとして(上記会場では今月19日まで開催してます)、自分が共鳴できる作品というのは年齢と共に変化していくものかもしれないとこの時感じたのです。

十代や二十代前半の頃の自分が地味だと思っていた玉堂の作品の世界に今とても引き込まれたのは、やっとその魅力を理解するだけの時間が自分に蓄えられたからなのかもしれません。

玉堂が「紅白梅」を描いた46歳という年齢。その年齢に達した時、わたしはどんな作品を描いているのだろうかと考えずにはいられない一日でした。

■アクダマ雑文祭 2004-1-19(月)

アジコさんのステキサイト「アクダマ」の文体で日記を書くという、「アクダマ雑文祭」に参加しました。

絵描きサイトらしく絵日記でおおくりしますよ。しかもオフレポです。絵日記オフレポです。誰がなんと言おうと絵日記ですってば。

ちなみにオフのメンバーはアジさんBlackさん荒井さん黄狼さん

それではコチラから


※2004-1-21(水)追記 :
いろんなサイトの方から感想を頂いております。お祭りはみんなで楽しもうの精神でご紹介。

迎賓館裏口(独り語り 1月19日付)
雑文祭参加仲間の柊さん。うちの破壊力を紹介する前にそちらのお宅が破壊されないことをお祈り申し上げます。

est(1月19日付)
わたしもBlackさんはデュシャンを越えてると思います。自分の未熟さを思い知りました。

TMW(1月19日付 準備運動。)
ともかさんも雑文祭参加仲間です。確かにアレは飛び道具と言って差し支えないかもしれません。核弾頭とか。

僕ではない誰か/此処ではない何処か((154)テキスト)
中山さんがこの雑文でうちのサイトを知って下さった事を喜ぶべきかどうか悩むところです。勿論、普段の文章がわたしの本当の姿ですよ?

おはら汁(1月19日付 アクダマ雑文祭カウントダウン4)
雑文祭のパシリこと荒井さん。絵描きをなめるとこうなるのだ。フハハハ。

主催のアクダマでは、アジコさんが参加テキストにコメントを付けてらっしゃいます。他の方々のテキストも必見。

■光る彼女 2004-1-19(月)

受験シーズンになりました。学生でなくなってから随分たちますが、やはりこの時期になると受験のことをたまに思い出します。何度か書いていますが、また美大受験の話でも。

わたしが通っていた美大予備校にいたTちゃんという女の子は、きれいで涼しげな顔立ちをした、今でいうとコギャル系といいますか、当時のヤンキーファッションに身を包んだ女の子でありました。

派手なピアスにメイクも完璧。高校生でありながら、ちょっと隙の与えない印象の彼女は、しゃべり方こそヤンキー語でしたが性格は穏やかで、わたしたちと一緒に日夜真面目に絵を描いておりました。

受験の期日が迫ってくるにつれ、現役の受験生である高校生は年が明けてから日に日に絵を描く力が上達していきます。これは現役生特有のものだと思うのですが、浪人生にはない緊張感と今まで教えられてきた技術が一気に実ってくるからです。

そうなると、各人の得意な描き方、得意なモチーフというのも徐々に明確になってきて、講師陣はそこを見極めて的確なアドバイスを出しながら受験当日に臨めるようにするのです。

さて前述のTちゃん、彼女の得意なものはズバリ「光モノ」でした。水彩絵の具の特性として、反射部分と影の部分がパッキリわかれている金属質のものを描くのはなかなか難しいのですが、Tちゃん自身の好みの問題なのか、とにかく金属質のものを描かせるとキラリと光輝くように描けるのです。

日本画科を受験するわたしたちにとって、これはなかなかの強みで、試験が静物画の学校では、主役の花々をいけるガラスや金属の花瓶などは必ず出るモチーフの一つでした。

ところがこの年、Tちゃんが受けた大学は静物画ではあったのですが、いつも出ていた花瓶ではなく鉢植えが出たのです。そのことを知った講師陣、そしてその大学を受けなかった他の仲間たちは焦りました。Tちゃんのあの特殊能力?が発揮出来ないなんて・・・。

試験を終え予備校に戻ってきたTちゃんに、みんなは心配そうに声をかけました。「花瓶・・出なかったんだって・・?」そんなわたしたちにTちゃんはカラリと笑って答えました。

「あーそうなんよねー。でも代わりにお玉があったから、思いっ切り光らせてきたー。アハハー」

同じ部屋で受験していた子の話だと、主役の鉢植えなど目に入らない程、Tちゃんの絵の中の台所用品のお玉は、キラリと光輝いていたとのことです。

主役よりも脇役が目立ったTちゃんの絵は、結局受験で通りませんでした。でも

「お玉光らせてきたー」

というこの言葉は、他の受験生にも決して諦めないという強い想いとなって胸に響いたのでした。

■ライバル出現 2004-1-26(月)

前回のアクダマ雑文祭のテキストを皆さんに楽しんで頂けたのは何よりなんですが、正直こんなに反応して頂けるとは思ってなかったので、ほんとビックリ口から心臓が飛び出まった。(人間ポンプが得意デス)

さてアクダマ文体もこのへんにしておいて、先日近所のスーパーで買い物をしてた時に、何やらただならぬオーラを感知しまして目線を上げたところこんなものが。



<鮮魚売り場にて>

なんてことなく見えるでしょ?しかしよくご覧下さい。これ黒板にチョークの一発描きですよ?チョークでこの力強く迷いのない描き方はちょっとあり得ない。

しかもココ。

この指でちょっと調子を入れてあるこのタッチ。これ素人の仕事じゃありません。明らかにかなりの画力の持ち主の仕事です。

よく見たら店内至る所にこんな絵が。



なんなんだこのスーパー。

これに気付いてからというもの、店員を見る度に「この人がアレを描いた人かも・・・」と妙なライバル心をかき立てたれ、気になりながら毎日通ってしまっています。もしや新手の集客戦略か?(ターゲット狭い)

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