03年:5月/ 6月/ 7月/ 8月/ 9月/ 10月/ 11月/ 12月/
04年:1月/ 2月/ 3月/ 4月/ 5月/ 6月/ 7月/ 8月/ 9月/ 10月/ 11月/ 12月/
 05年:1月/ 2月/ 3月/ 4月/ 5月/ 6月/ 7月/ 8-10月/ 11-12月/
 06年:1-6月/ 7-9月/ 10-12月/

ただいまPCデスクトップ用壁紙を収録したCDを制作中です。ジャケットはこんな感じ(カキトメ#48)ですよ。ほんとはもっとはやく完成する予定だったのですが制作途中で障害が。

教訓: ハードディスクって足りなくなるんだねー☆

* * * * *


■ゆらぎの場所 2004-2-4(水)

夜更かしをした時にちょっとつけたテレビで印象に残っている番組があります。「風情 日本 東京〜面影」というタイトルで深夜のNHKでたまに放送されているものです。

大貫妙子と矢野顕子の曲が流れる中、東京の谷中の街並みや西日暮里の駄菓子問屋街などが映し出されるこの番組は、わたしにとって非常に魅力あるもののひとつです。

その魅力とは、曲と映像との「微妙な距離感」だと思っています。音楽番組などで流れるミュージシャン達の計算されたプロモ映像も面白いですが、このように曲の世界と映像の世界がいい具合に切り離されたものは、観る側がその隙間を自由に動き回れる感覚があってとても惹かれる所があります。

観る人が自由に入り込める隙間や、そこに潜り込んで思いが行き来出来る部分というのは、わたしが創る絵においても大切にしたい事であり、わざわざ分けることもないんですが「絵」と「イラスト」のちがいはこのあたりなんじゃないかと思っている日々です。

■投影 2004-2-11(水)

前回の更新で矢野顕子の名前を出したのでもう少し。

「SUPER FORK SONG ピアノが愛した女。」という矢野顕子のドキュメンタリー映像作品をよく観ます。(持っているのはビデオなのでDVDを買い直そうか検討中)アルバム制作の風景を淡々と映したもので、彼女の演奏に取り組む姿には非常に感化されるものがあります。

このビデオをよく人に貸したりもするのですが、人によっては「女性特有の執念みたいなものを感じて少し怖くも思う」と言う人もいます。

そう感じるのは、何かを創っている姿というのは他者が入り込めない雰囲気を持っているからでしょうか。矢野顕子が演奏がうまくいかず、指の動くままにピアノから音を垂れ流している様子や、以前ここでも紹介した「ハチミツとクローバー」というマンガでの、はぐちゃんが絵の前で丸まって自分自身と闘っている姿、それらはモノ創りで必要な自分の内面と真剣に対峙する孤独な時間なので、観ている側は突き放される感覚になるのかもしれません。

わたしが何度もこの映像作品を観てしまうのは、その姿に自分を投影させて、その感覚を奮起させたいからだと思います。はやくあの状態にならなきゃと。

*  *  *

ピアノを弾く映像を観ていたら手が描きたくなったのでここに掲載。さて問題です。上のカキトメ#49の右手の絵と下の左手の絵、描いたものはどっちでしょう?(一つはそれを反転させたもの)


正解は上の右手がオリジナル。でも描く時は自分の左手を鏡に映してそれを見て描いたので、本来は左手を描いたという事。とすると、下の左手のほうが本当の左手に近いという事でしょうか・・・。自分で言ってて自分が一番モヤモヤする。きー。

■人の言葉 2004-2-17(火)

風邪をひいたらしく、バレンタインデーも一日の大半を布団で過ごしているという有様でした。いろんなサイトで楽しげな話題も見かけましたけれども、十代の頃、ふられた相手に書いた手紙をちがう人のゲタ箱に入れるというラブコメも真っ青な事をリアルでやっているわたしの事はそっとしておいて下さい。

話はガラリと変わりまして。最近はインタビューや対談を読んだり見たりするのが面白く、ちょっと前にBBSで話題にしていた「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」で、第四巻に収録されている菅野よう子さんのインタビューも印象に残っているものの一つです。

作品を創る時に「さあ今から創るぞ」というのでなく、常にそのことを頭の中で転がしつつ生活していて、散歩をしている時などに急に「おりてくる感じ」になるというのは非常に共感出来るところでした。

わたしも車を運転している時や電車に乗っている時に、頭の中に急にイメージが出来上がる時があるのですが、最近まで自分ではこれをあまり肯定的には捉えていなかったのです。

いきなり浮かんだものを作品化してしまっていいものなんだろうか・・という葛藤が常にありつつも、それを画面に定着させてみたいという欲求も同時にあって、イメージに依存することに多少の後ろめたさを感じつつ制作していたのですが、モノ創りに携わる人の同じような言葉を何度か聞くうちに、イメージが湧く、おりてくる感覚を捉えきるというのも一つの能力なのかもしれないと思えるようになってきました。

おそらく自分が受け止めた有形無形なものが、ある一定期間をおいて固まったものがイメージとして自分の中に浮かんでくるのではないか。おりてくる時は一瞬の出来事ですが、それを構築する時間がどこかで蓄えられていたのだと思えるようになってからは、わりと素直に創ることに向かえるようになったと思います。

経験から導き出される言葉は非常に刺激的で説得力があります。わたしがあまりフィクションを読まないのは、言葉から得ようと思っている事がそういうものだからかもしれません。人の創り出したイメージは言葉より視覚で直接享受したほうがわたしは心地いいのです。今は。

■絵画交流 2004-2-25(水)

「ayaさんの絵をお借りできないでしょうか?」

最初にメールが届いたのは昨年の7月でした。送り主はこのサイトを見てくれた多摩美術大学の4年生の佐藤さん。不思議な申し出に興味深くメールを拝見したところ、卒業制作の自主作映画のなかで、一枚の絵をキーポイントとして使いたいとのこと。そのイメージがわたしの描いた『春水』『水影』のような青を基調とした絵だったらしいのです。

これもサイトで絵を載せていることから生まれた出会いの一つ、すぐに快諾のメールを出しました。

「佐藤さま。絵の貸し出しの件、拝見しました。『春水』は売れてしまった作品の為、手元にないのですが、『水影』のほうはすぐにお貸しできます〜・・・」

そして作品の貸し出し、メール、手紙のやり取りを何度か交わし、先日こんなご案内を頂きました。

「卒業制作の最終審査会も無事終了し、作品も完成させる事が出来ました〜3月に卒業制作展を催すことになっています・・」

という訳で、多摩美術大学情報デザイン科の卒業制作展が催されるそうです。佐藤よしみさん(情報芸術コース)の撮った作品は以下の会場で上映されます。

■TAU IDD GRADUATION WORKS
<情報芸術コース>
2004年3月6日(土)〜8日(月)
11:00〜20:00 入場無料
横浜赤レンガ倉庫(1号館)

情報デザイン科のサイトはコチラ
横浜赤レンガ倉庫のサイトはコチラ

自分の絵が映像内に出てくるのがとても楽しみなので、わたしも観に行く予定でおります。興味のある方は是非足をお運び下さい。

こういう出会いがあるから、ちょっとやそっとじゃサイトはやめられないのです。(例え貧民絵描きとかイロモノ絵描きなどと呼ばれようとも・・・!)

-----------
◇多摩美術大学全体の卒業制作展もあるそうです。

■多摩美術大学卒業制作展
2004年3月21日(日)〜23日(火)
10:00〜16:00(最終日〜15:00)
多摩美術大学八王子キャンパス
八王子市鑓水2-1723
問い合わせ:0426-76-8611

03年:5月/ 6月/ 7月/ 8月/ 9月/ 10月/ 11月/ 12月/
04年:1月/ 2月/ 3月/ 4月/ 5月/ 6月/ 7月/ 8月/ 9月/ 10月/ 11月/ 12月/
 05年:1月/ 2月/ 3月/ 4月/ 5月/ 6月/ 7月/ 8-10月/ 11-12月/
 06年:1-6月/ 7-9月/ 10-12月/