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■ヌード 2003-9-5(金)

絵を描いていると言うとよく聞かれる質問の一つに「じゃあヌードとかも描くんですか・・?」というのがあります。ヌードモデルを最初に描いたのが高校生の時で、それから何十枚と描いている為つい忘れてしまうのですが、一般的な考えではヌードモデルを目の前にするということは非日常的なことなんだとこの質問を受ける度に思い出します。

けれども「絵を描く」という目的があると、日常で裸の人を目の前にしたような状況とはまるで違い、なんの違和感も感じなくなってくるものなのです。モデルさんも仕事でやっている訳ですし、裸云々よりポーズ中に微動だにしないプロの仕事ぶりとかにこちらも感心したりするようになってきます。

美大予備校に通っていた頃、週末に別枠でヌードモデルを描けるクラスがありました。モデルも女性や男性、外国人など時間によって様々で、自分が希望するものを申し込み、その分だけの受講料を払うシステムになっていました。受講者も油絵科、日本画科、彫刻科と科を問わず参加出来たので、普段のクラスとは違い、デッサンをする人や、彫塑を作る人、絵の具での制作をする人などが同じ場所にいて雰囲気も独特でした。

そのクラスで、ある時黒人男性モデルが来る日がありました。外国人モデル自体が珍しい上に黒人の男性という何から何まで珍しく、申し込み者が殺到。通常ではあり得ない人数が集まりました。

さて、その当日。期待に胸をふくらませ各々が画材をセッティングして待っているとついに黒人ヌードモデル登場。・・・あれ?ヌードモデル・・?

なんでパンツはいてるの?

一瞬ざわつくクラス内。黒人モデルさん、一向にパンツを脱ぐ気配がありません。そのままポーズをとり始めました。最初の数ポーズはそのまま行われたのですが、さすがにこちらは受講料を払っている身、当初と違うスケジュールで進められたのでは困ります。(実際、ヌードとは別に着衣モデルといって服を着たモデルの日もあり、そちらのほうが受講料が安い。制作側にしても腰回りというのは人体の重心を決めている場所なので見える見えないでは大きく違う。まあ好奇心もなくはないですが)

しかし相手は外国人。そう、言葉の壁があるのです。「パンツ脱いで頂けますか?」なんて悩まずサラリと言ってのけるような人は美大受験生にはいません。(いや、この日はいなかったというのが正解)普段とは違い、いろんな科の人が集まっているので気軽に相談出来る雰囲気でもなく、みんなお互いの様子を探っています。そうこうしているうちに時間が経っていき、みんなの気持ちが焦りに変わってきた頃、かわいらしくて科内でも人気者だった日本画科の女の子が立ち上がり黒人モデルさんに言いました。

ノー、パンツ!

静まり返るクラス。固まる黒人モデル。女の子は続けます。

「ノーパンツだって言ってんの!パンツ脱いでください!」

勢いに押されどうやら黒人モデルさんも事態を理解したようですが、必死に抵抗しています。「No!」とか言ってます。暫く「ノーパンツ」と「No」の掛け合いが続いた結果、どうしても黒人モデルさんがパンツを脱がないので(どうもそういう契約で来たらしい)渋々そのままポーズをしてもらうことに。ちなみにその女の子、わたしと一緒に多摩美を現役合格しました。度胸って必要だよね。

こういう経験をしていますと、ヌードモデルでドキドキなんてなくなってしまうのがご理解頂けたでしょうか?それにしても「ノーパンツ」て。

企画やってました 2003-9-11(木)〜17(水)

節目の誕生日を迎えるということで、企画をやっていました。

「誕生日までの一週間、絵画制作実況更新」

その模様はコチラから

企画番外編 2003-9-18(木)23:55

BBSやメール、そしていろんなサイトでもお祝いのお言葉を頂いており(柊さんヨシモトさん擴緋さんありがとうございました!)なんだか幸せな30歳スタートでした。そのお祝いムードに流され、ちょっとオマケ企画を発動させてみようかと。

お祝いムードでそのままgo!
「リクエストを集めて壁紙作ります」

企画で描いた絵で壁紙を制作しようと思っていたので、せっかくなので他にもいくつか作ってみることにします。で、今日から一週間くらい、BBSにてリクエスト受け付けます。(メールも可)

壁紙にして欲しい絵を「画帖」または「カキトメ」girls更新も含む)の中より選んで頂いて、その画題や番号をお書き込み下さい。一応24日(水)の24:00〆切で。


最終的に3〜5種くらい選ぼうかと思っています。どれくらいリクエストが来るのか全く予想できないので、とりあえずお一人いくつでもどうぞ。

リクエストがなかった時は・・・自分で選んで作ってひっそりとアップします・・・(その予感大の為、作品選定中)

まだまだ募集中 2003-9-22(月)1:50

さて、引き続き壁紙リクエストを募集中の「カキトメ帖」のayaです。こんばんは。現在のところはこのような結果になっております。(以下作品ページは別窓で開きます)

2票:「郊外−風−

1票:「」、「水模様」、「現在位置」、「」、「」、「残像の街

以上となっております。リクエストがなかったら・・という思いが杞憂で終わりホッとしているところではありますが、まだ来るかも・・という今度は淡い期待を持ち始めたので皆様どんどんお申し込み下さい。〆切は24日(水)の24:00なのでもうちょっとありますよー。

<企画内容>
先日の企画で描いた絵(別窓)を壁紙にしようと思っていたので、ついでに他にも作ってしまおうという、相変わらずの後先を考えない突発企画。

お祝いムードでそのままgo!
「リクエストを集めて壁紙作ります」

壁紙にして欲しい絵を「画帖」または「カキトメ」girls更新も含む)の中より選んで頂いて、画題や番号を
BBSにお書き込み下さい。メールも可)。最終的にその中から3〜5点選ぼうと思っています。

リクエストはお一人様何点でも結構です。作るのはわたしですので、ご遠慮なくー・・・(自分でどんどん首を絞めるパターン)

〆切は明日です 2003-9-23(火)3:15

週末に妹に会って旅行のお土産をもらいました。はい、妹からのお土産で何を想像しましたか?

正解:鹿児島芋焼酎「刀」

こういう姉妹です。わたしたちは。

さ、気を取り直してリクエストの状況です。このような感じになっています。(作品ページは別窓で開きます)

2票:「郊外−風−

1票:「」、「水模様」、「現在位置」、「」、「」、「残像の街

そして新たに「暮色」、「春水」、「#6」が一票ずつ加わりました。

いろんな作品があがってくるのは制作者としては非常に嬉しいことですね。画帖内にある絵は小品だと人の手に渡ってしまったものも多いですが、大きい作品は家に置きっぱなしなので、観たいという方がいれば新たに展示する機会をつくってもいいなあと思ったりしています。


<企画内容>
先日の企画で描いた絵(別窓)で壁紙をつくろうと思ったついでに、他にもいくつかつくってしまおうと突発的に始めたリクエスト企画。勢いだけで進めてます。

お祝いムードでそのままgo!
「リクエストを集めて壁紙作ります」

壁紙にして欲しい絵を「画帖」または「カキトメ」girls更新も含む)の中より選んで頂いて、画題や番号を
BBSにお書き込み下さい。メールも可)。お一人いくつでも構いませんが、最終的にその中から3〜5点選ぶ予定です。

〆切は明日24日(水)の24:00です。企画終了時は打ち上げでもやろうかしら。一人で。

壁紙結果発表! 2003-9-25(木)2:55

ここのところの急な冷え込みは、一気に秋になった気がしてそれはそれで嬉しいのですが、それと同時に制作意欲も高まってきて、こうして企画やらなんやらと際限なく手を出していってしまうのが困ります。(目の前にやりかけのモノがゴロゴロしているのをどうにかしなくては)

さて、先程リクエストを締め切りましたので、早速結果を発表していきましょう。(作品ページは別窓で開きます)


3票
:「郊外−風−

1票:「」、「水模様」、「現在位置」、「」、「」、「残像の街」、「暮色」、「春水」、「#6

そして「いぶき」と「#23」もそれぞれ一票という結果になりました。

お一人何票でもという無謀な募集にもかかわらず、リクエストして下さった方々のお心遣いのためか、収拾がつかない事態になることはなく非常にありがたい結果となりました。

まず「郊外−風−」は3票入ってますので即決定!それで残りの1票ずつのものなんですが、「郊外−風−」以外をリクエストして下さった方のご要望を一作品ずつ採用することでちょうど良いかなと思います。それでは残りの結果を。

現在位置」と「#6」と「いぶき」にしました!

いろんな作品が揃うといいなあと思っていたので、この結果にわたしは非常に満足しているのですが、皆さんはいかがでしょうか?ご要望にお応え出来なかったのも出てしまったのは少し残念ですが、これらの絵を気に入ってくれている人がいるんだということがわかって、本当に嬉しく思いました。

それぞれの作品について一言ずつ。

郊外−風−」は5月の個展においてとても好評だったものなので、今回リクエストも多く嬉しかったです。「じーらぼ!」の家元にも気に入って頂いた作品です。

現在位置」は大学4年の最後のほうに描いていた作品ですね。自分の将来などを意識しつつ、今の「立ち位置」というのを考えながら描いていた気がします。

カキトメからリクエストを頂けたのも嬉しかったです。この「#6」はわたしが実際使っている鉛筆や眼鏡です。

いぶき」は始めての個展に出した作品です。これは少し大きめの作品なのですが、これを縮小して描いてほしいという要望があったりして、ミニチュア版を描いて買って頂いたという思い出があります。

絵に直接かかわるエピソードは、時にその世界を狭めてしまう事もあるため、あまり積極的に語ることはしていないのですけど、今回は企画なのでちょっとだけ披露してみました。それでは以上の四点と、先日の企画で描き上げた絵を合わせて全五点の壁紙を制作致します。出来上がりまで暫しお待ち下さい。リクエストをして下さった皆様、本当にありがとうございました!!さあて、打ち上げやるぞお!(一人で焼酎のビンを持ちながら)

◆突発チャレンジ企画 2003-9-27(日)

「茜17歳を描いてみよう!」をアップしました。

その模様はコチラ

■海外スケッチ旅行 2003-9-30(火)20:10

先日、妹から焼酎をもらった話を書いたところ、ある人物からクレームが。

「あれじゃ私が酒好き主婦みたいじゃないか!」

文句を付けてきたのは妹B。以前、メモやBBSなどでわたしに甥っ子ができたことなど書いていた為、閲覧者の中にはあの(子持ちの)妹と、この(焼酎好きの)妹が同一人物だと思う方もいるに違いないとのこと。そんなの気にしてる人がいるのか疑問ですが、えーと、妹は二人いることを明言しておきます。

いつからここは身内にツッコミを入れられるサイトになったんでしょう?姉の画業を発表する場じゃなかったのか。

名誉挽回の為にも絵描きらしいことでも書こう。

美術大学に通っていた頃、同級生の友人と安いツアーを探して海外旅行をしようという話になりました。ちょうどその時見つけたのが「海外スケッチ旅行」という名のツアー。

スケッチ旅行と付いているとはいえ、必ず絵を描かなくてはいけないという事ではなく、フリーの時間がほとんどでその間、スケッチや美術館巡りを各自でして下さいというものでした。航空券、ホテル、移動手段だけ確保してあればいいと思っていた為、これは好都合と早速ふたりで申し込みました。

行き先はオーストリアのウィーン。クリムトやエゴン・シーレといった画家が活躍した土地でもあり、彼らの作品を観に行くことも楽しみの一つであったのですが、もう一つ、同行の友人Sちゃんには別の目的がありました。

「本場のザッハ・トルテをはじめ、ケーキをとにかく食べまくりたい」

旅行当日、ドイツ語の挨拶云々より、ケーキの名前を暗唱していたSちゃんの姿からは気合いの程が伺えました。

ウィーン市内の美術館を巡りながら、お腹が空くとカフェに入りケーキを食べる日々。三度の食事がケーキという日も珍しくなく、けっして甘党ではないわたしにとっては、あの時ほどケーキに接していたときはないと言い切れます。

そんな日々を送っていたある日の夜、ホテルの廊下で同じツアーの参加者の方から声をかけられました。かなり年配のおじさんで、お腹まわりも逞しく、なぜか表情が挑戦的です。

「君たちは、美術大学に通っているそうだね」

朝食時に同席した方とお話していた際、美大生だと話したことがそのおじさんにも伝わったらしいのですが、このツアー、参加者の中には油絵の道具一式を持ってこられた方など、本格的に絵を描く準備万端で来られた方もいるようでした。

先程のおじさんもその一人で、美大生という単語に異常に反応したらしく、なんだかライバル心むき出しという感じなのです。

「さぞ、制作ははかどっているんだろうねえ」

ケーキの食べ過ぎで鼻血が出そうなんて、口が裂けても言えない雰囲気です。やばい。

「え、えーと、わたしたちは今回、美術館に行くのが目的なので、絵の道具は持ってきてなくて・・」

「ほほう。とすると鑑賞眼を鍛えている訳ですか」

「(鑑賞眼て!)い、いい作品を観るのは勉強になりますから・・」

「それなら、その立派な鑑賞眼でわたしの作品もぜひ観て頂きたいものですな」

「(げーー!!!)」

半ば強引におじさんの部屋に連れて行かれたわたしたち。制作途中の油絵の風景画が数点壁に立てかけてありました。

「美大生の忌憚なきご意見を伺うとしようかね」

ものすごい挑戦的な目つきで睨まれつつ、必死で言う言葉を探していたのですが、はっきり言って中途半端。一番コメントしづらい絵なのです。メチャメチャヘタならいい所を見つけて言う事も出来ますし、上手ならそれはそれでいいんですが、そこそこ技術はありつつも、うすぼんやりしてるといいますか、微妙に誉めづらい絵なんですよ、これがまた。

「あ、あの建物の赤とか割と効いてますよねぇ・・」
「う、うん。デッサンもそんなに崩れてないし・・」

どうしてもしどろもどろになるわたしたちに、おじさんもちょっと不機嫌そうです。しかも部屋には油絵特有の臭いが充満しており、気分も悪くなってきてしまい、ふたりで必死でアイコンタクトをとります。

「(やばいよ、このままじゃ生クリーム吐きそう!)」
「(わたしもだよ!はやいとこ脱出しよ!)」

とにかく脱出することを第一目的に、なんとか言い訳を探します。

「あ、あのわたしたち、明日は朝早くから国立美術館に行く予定を組んでおりまして、ちょっとその為の予習をしたいのですけれど・・・」
「制作途中の段階での感想は、作家の意図する所を捉えきれなくて失礼にあたるかもしれませんので・・・」

そんなわたしたちの言葉に渋々納得し、なんとか自分たちの部屋に戻ることが出来ました。戻ったときの第一声は

「わたしたち、カルチャースクールの先生とか絶対ムリだね」

そして次の日も、朝早くからケーキを食べておりました。って絵描きらしい話なのかなコレ。

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