ギックリ腰 五十肩  肩腱板断裂 変形性膝関節症  腱鞘炎 テニス肘 関節リウマチ

ギックリ腰

鍼灸治療で早く治ります
 ギックリ腰はほとんどが筋肉が固まったまま伸び縮みできなくなっている状態です。だからじっとしていればさほど痛くないのが特徴です。ちょっとでも力を入れて動こうとすると激痛に襲われます。症状が激しいので重症のようですが、2、3回の鍼灸治療で早く治るものがほとんどです。ギックリ腰は安静が第一なので、仕事がどうしても休めない場合は治るのに時間が掛かります。痛みというのはその動きをしないで!という身体からの警告だからです。特に重い物を持つような仕事が原因でギックリ腰になった場合は休息が必要です。警告を無視したのでは悪化して当然です。痛みが激しい時に入浴、運動やストレッチ、マッサージをするとかえって悪化するので要注意です。
慢性化すると神経痛に
 年に何回もギックリ腰を起して治療せずに痛みだけ収まるまで我慢していると腰の筋肉がだんだん固くなってコリができます。慢性腰痛状態です。その状態が続くと今度は腰のコリが神経を絞めつける程に大きく固く育ってしまい腰からお尻、下肢へと痺れや重苦しさが出てきます。神経痛になってしまったわけです。痛みを我慢して治療しないのはおすすめしません。

五十肩

五十肩でも治りやすい場合
 五十肩は実はまだ原因が解明されていません。老化によるものならば高齢者ほど多く患うはずですがそうではありません。40代から50代に多く発症し、時期が過ぎれば自然と治ります。全ての人がなるわけでもありません。整形外科で五十肩と診断されても2、3回の鍼灸治療で治る場合があります。腕を挙げれば痛いけれども完全に固まってはいない場合は治りやすいです。
夜間痛がひどい場合
 五十肩で完全に肩関節が固まってしまい他人が挙げようとしても挙がらないくらいに固まったものは治りにくいです。でも発症から1、2年くらい経過すれば自然に治るので心配はいりません。ただその1、2年が辛く長いのです。右肩が治ったと思ったら今度は左肩もなったりします。最も辛い時期は夜間にズキズキと病んで夜も熟睡できなくなります。その夜間痛は鍼灸治療でおさめることができます。熟睡できれば気力も戻ってきます。寝れるようになれば治癒力が出てくるので治癒までの期間をかなり短縮することができます。固まった筋肉に血を送りこむことが治癒への近道です。つらい時はぜひ鍼灸治療に頼ってください。

肩腱板断裂

五十肩と間違えやすい
発症年齢も40歳以上と五十肩と似ていますが、腕を挙げる時に力が入りにくくゴリゴリ音がしたりします。五十肩のように関節がガッチリ固まることはないので、健側の手で挙がらない腕を挙げてやれば挙がるのが特徴です。60歳以上の1/4、70歳以上の半数に断裂が認められるというので外傷でない限りは老化現象といえます。肩や腕に負担のかかる仕事や趣味をしている人は断裂しやすいです。ただその全てに痛みが出るかというとそうでもなく、痛いのは4割の人で炎症がある場合です。6割の人も痛みがないだけで挙げる力がないのは同じです。夜も寝れない程に痛む場合は炎症が強くなっています。鍼灸治療は炎症を鎮める効果が高いので痛みに対して有効です。

変形性膝関節症

膝に水が溜まったら
 膝が痛いのに我慢していると炎症を起して水が溜まって腫れてきてしまいます。それは炎症を鎮めるための火消しの水です。整形外科ではそれをすぐ抜いてしまう先生もいますが、炎症があるのに火消しの水を抜いてしまったら骨が熱を受けて変形してしまいます。鍼灸治療では炎症そのものを鎮めることができます。炎症が鎮まれば自然と水は溜まらなくなるものです。
太っている女性はご用心
 膝が悪くなるのは太っている女性が多いです。膝に掛かる負担は体重に比例して増すからです。女性は特に膝を支えるための筋肉が年齢とともに弱ってきます。体重は増えやすく筋力が弱るのですから膝に負担がかかります。特に階段の上りでは体重の5倍、下りでは体重の7倍もの負荷がかかると云われています。実際に膝の痛みを自覚するのは最初は階段の上り下りが多いです。平地でも痛いようならよほど悪くなってきています。痩せようと思ってウォーキングを始める方もいますが、それでかえって膝を悪くする人も多いです。痩せるには運動が欠かせませんが、プールでウォーキングとか膝に負担が掛からない運動でないと逆効果です。
膝を支える筋肉が固くなっています
鍼灸治療で膝の痛みはかなり楽になります。もしも軟骨がすり減っているのが痛みの原因であれば楽にはならないはずです。鍼灸治療ですぐ軟骨が増えるわけではないからです。それでも痛みが取れるのは痛みの原因が他にあるからです。それは膝を支えている筋肉がカチコチになっていることです。それを治療で弛めてあげると膝が軽く痛みが楽になります。筋肉は使わないとやせ細ってきますが、負担がかかり過ぎるとカチコチになるのです。老化というのは固くなることであり、固くなるから痛みが増えるのです。弛めることが若返りです。

腱鞘炎

体質と使い過ぎが原因
 美容師や板前など手を酷使する職業の人で、体質的になりやすい場合に発症します。体質というのがポイントで、同じ職業でもならない人は何年続けてもなりません。その職業をずっと続けたいのならば体質を改善するメンテナンスが必要です。体質改善には鍼灸が最適だと思います。

テニス肘

体質と使い過ぎが原因
 テニス肘も腱鞘炎と病態は同じで、使い過ぎ、負担の掛け過ぎが原因です。体質的に筋肉が固くなりやすい人がなります。肘の外側が痛くなり、雑巾が絞れない、ほうきで履けない、フライパンが持てない、など負荷をかけた時だけ痛みが出るのが特徴です。ゴルファーなどテニスを全くした事がない人でもなります。最近ではパソコンのキーボードを打つ人が常に肘や手首に力が入った状態になるため腱鞘炎やテニス肘、さらには肩の痛み(マウス肩)になることが多いです。筋肉は長時間の固定に弱いので固まります。固いまま動かし続けることで筋肉と骨の付着部に負担が掛かり痛みを生じるのです。血行が悪くなっているため血流改善により疲労物質の除去と栄養の供給を回復することで痛みが緩和され改善してきます。
 肘の内側が痛い野球肘なども病理は同じですので鍼灸治療によって改善していきます。
 ステロイドを注射するのは一時的には劇的に効きますが、5、6回繰り返すと靭帯がボロボロになり断裂したり伸びたりし、長い目でみると保存療法よりも予後が悪いので注意が必要です。効果の高いクスリほどリスクも高いという典型です。

関節リウマチ

膠原病の一種
自分の免疫が自分を攻撃してしまうというのがリウマチなど膠原病の怖いところです。それを止めさせるために免疫抑制剤を用いるわけです。ただ通常は身体を守ってくれる免疫を抑制するわけですから当然感染症に弱くなってしまいます。そもそもなぜ自分の免疫が自分を攻撃するなどということが起きるのかがまだ分かっていないわけです。東洋医学では昔からリウマチの治療を研究し続けてきました。難しい病気であることは確かですが、ほとんどの場合で腫れや痛み、関節の強ばりを楽にする効果が期待できます。鍼灸は炎症を鎮め、血流を良くし、強ばりを弛める作用が高いのです。実際に関節炎の程度を示すCRP値も下がってきます。症状は様々なので全ての人とは言えませんが上手くいくと免疫を抑制することなくリウマチを抑えることができる場合もあります。

こんな症状に!