くるすま4月号



 まいど、えーすけです。

 今回は旅の紹介だけだから月初に更新できると思ったが・・・緊急日帰りツーリングや大阪モーターサイクルショーなどいろいろあって、結局遅れてしまった・・・。

 ところで、緊急日帰りツーリング、と先に書いたが、まいどおなじみのツーリングチーム「谷町山岳警備隊」で三重・青山に行ってきました。まだ寒い時期なのに、その日だけピンポイントで天気も良く暖かかくなかなかツーリング日和。「一升びん」という焼肉屋に行ったり、偶然「猪の倉温泉」という当たり温泉に出会ったり、なかなかいい感じでした。

 しかし、個人的にハァハァしたのは温泉近くの橋の下に、どうも廃線跡のようなものがあるのを見つけてしまった。これは近くの近鉄大阪線の旧線ではないか? 家に戻ってウィキペディアを見たら・・・当たりのようだ・・・!!! ・・・何に興奮してんだか。

 

 大阪モーターサイクルショーのレポートは次回の予定です・・・。

 

○2010年九州旅行

 3月15日の月曜日、時刻は17時・・・私と友人は大分空港を目指して車をかっ飛ばしていた・・・。

 我々を阻むように雨が降り始め最悪な路面コンディションの中、友人は人には言えない速度でぶっ飛ばす・・・。が、・・・大分空港は思ったよりも遠かった・・・。

 我々の旅は何かしら滑り込まなければいけないらしい。

ーーーーーーーーー

 一月前のことだが・・・2010年、3月12日(金)の夜から3月15日(月)まで、また九州旅行してしまった。「また」っていうのもここ数年、毎年九州に上陸しているからだ・・・。

 ちなみにツーリングではない。行きは船に乗って、帰りは飛行機、現地ではレンタカーを借りるという、まぁいわゆる普通の旅である。そのスタイルを始めたのは2003年、今回同行した友人と行ったのが初めてである。それまで私はツーリングで旅をするしか能が無かった私だが、これを期に普通の旅をするようになった。(このあたりの件は2003年のバックナンバーにあり)

 今回もその友人から3月に旅に行こうという話があり、どこに行こうかという話になった・・・。とある飲み屋でミーティングを始まった。

私「今回どこに行く?」

友人「また九州にせぇへん? 行ってみたいところあるんよ、関門海峡人道トンネル。ということで初めて九州行ったときの原点回帰で名門大洋フェリーで行きは決まりで、帰りは大分空港から飛行機」

私「おお〜、いいねぇ。じゃあ俺は南阿蘇の湧水トンネルに行きたい。未成線のトンネルが今一般開放されてるんよ」

友人「阿蘇か・・・じゃあ車がいるね。レンタカー乗り捨て料金かかるけど、まぁ1つ県またぐくらいなら安いもんだ。でも車借りたら他に行くとこないと持て余すよ」

私「そうねぇ、原点回帰という意味で、雲仙の小地獄(←温泉。2003年のときに行った)にもう一度入りたいなぁ。あと、やっぱり別府は立ち寄りたい」

友人「ふむふむ。じゃあ人道トンネル、小倉、雲仙、阿蘇、別府、大分空港の大筋で考えるか。宿と飛行機は手配しとくから、船取っといて」

私「了解〜」

 ・・・このとき我々は重大なミスを犯していることに気づいてはいなかった・・・。九州西側の雲仙へ行って、なおかつ飛行機で帰ってくるなら、九州西側の佐賀空港から帰ってくればよかったものを・・・。それをわざわざ九州東側の大分空港から帰ることにしたから、九州横断を往復して爆走する羽目になるのである・・・。

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↑お船

 0日目20:00、定刻どおりフェリーが出港。

 話がいきなりだが、この日は金曜日で仕事上がりにそのままフェリーに乗った。大阪南港フェリーターミナルから北九州新門司港まで12時間でつなぐ名門大洋フェリー。2等洋室がプライベートを確保する工夫がなされていてしかも安い。インターネット割引で20%引き、しかも券を買ったらなぜかさらに安かった。一人当たり5,700円。高速千円対策か?


↑2等洋室

 同行の友人は到着がギリギリだと言っていたが、意外に早く着き20分前には乗船できた。出港後、おのおのが港に来る途中に購入した食い物を夕食とする。ちなみに船にはレストランがあるのだが、割と高くつくので持ち込み。まともな飯が出てくる船は応援したいんだけどね。

 しょっぱい風呂に入って寝床を整備したら、あとは寝るだけ。明石海峡大橋の下をくぐるのも、何回も乗っているのでもう見飽きた。寝る前にタバコを吸いに喫煙室に行ったら、トラック乗りのおじさんと九州に帰るおじいさんと話し込んでしまった(というか話を聞かされていただけだが)。九州のおじいさんは雲仙の人だそうで、明日は雲仙小地獄に行くといったら「あそこはスゴイ」とお墨付きを頂いた。

 23:00ごろ、就寝。

−−−−−−−−−

 1日目の朝、7:45起床。8時に下船開始。

 船を下りると小倉駅までの送迎バスが待っている。徒歩の場合、コレに乗り遅れるとエラい事になる。8時半ごろバスは出発、30分ほど揺られる。


↑小倉駅

 9:00小倉駅到着。さぁて・・・恒例の朝飯といきますか・・・。


↑一蘭:小倉駅前店

 ラーメンチェーン店の一蘭。我々の中では、小倉に来たらまずここでラーメンを食うのがならわしとなっている。小倉駅前の商店街の中にある。


↑ラーメン

 これが一蘭のラーメン。いわゆる博多ラーメンで、とんこつ・細麺である。んん〜、うまいねぇ〜。九州に来たって感じがするよ。

 ラーメンを食い終わると、再び小倉駅に戻りJRで門司港駅に向かった。


↑門司港駅

 10:00門司港駅着。この駅はJR鹿児島本線の起点となる駅でだが、山陽本線が先にある門司駅に繋がっているので影は薄い・・・と思ったが、コイツはすげぇターミナル駅だ・・・。


↑関門連絡線通路跡

 改札をくぐると左側になにやら関門連絡線通路跡なるものが。へー、やっぱり関門鉄道トンネルが出来るまではまさに九州の玄関口だったんだなぁ・・・。

 そんな歴史ある門司港駅付近は観光に力を入れている様子。門司港駅を出てすぐのところにある九州鉄道記念館もその一環だろう。実はここも我々の目的地の一つ。早速入ってみる。


↑木造の車輌

 記念館入ってすぐのところには旧型車輌がいくつも展示されている。いやー、これが意外と面白い。建屋に入るまでに時間がかかってしまった・・・。


↑九州鉄道記念館

 九州鉄道記念館。元々ここは旧九州鉄道本社の建物。


↑???

 ナニコレ・・・? 記念館前にちょこんと置かれていたのだが・・・漕ぐのか・・・? ペダルがついているが・・・しかも2人で・・・私の頭の中では今まさにタイムボカンなイメージが・・・。それだけではなく、車体前部には原動機のようなものもあるが・・・。これは一体どういうシチュエーションで使うのだろうか・・・。

 まぁそれはさておき、記念館の建屋に入る。まぁ、それなりの展示だね。九州の歴史的な説明が多く面白い。んんー、しかし興味ない人にはどうなんだろ・・・。


↑往年のつばめ

 おおっと・・・これは面白いねぇ・・・。「つばめ」は昔、大阪から出てたんだ。しかも直交流問題を力ずくで走らせるとは・・・ハァハァするねぇ。(←?)


↑トロッコ列車「潮風号」

 記念館を出ると目の前にはトロッコ列車「潮風号」の「九州鉄道記念館駅」が。貨物線を転用して造られた観光列車路線である。人道トンネルに向かうためにコレに乗り込む・・・。11:30出発。


↑関門海峡めかり駅前

 11:45関門海峡めかり駅着。んん〜、駅前は何もないな〜。バス乗り場があり、観光バスでめかりの絶景ポイントに行くツアーがあるようだ。まぁ、今回我々にはその予定は無い・・・。

 そして我々は人のいない方向に歩き始める。人道トンネルの入り口を目指して・・・。


↑人道トンネル下関口

 しばらく歩けば目的地到着。これが門司側の人道トンネル入り口。エレベーターで降りていく。


↑トンネル内

 こんな感じでトンネルは続く。800mほどある。

 そしてトンネル中間地点にある、福岡県と山口県の境界線へ到達した。


↑県境。餌食の親子

 すると境界線ではどこぞの親子が記念撮影をしていた。なーんかちんたらやっていたので、被写体をコイツにしてやろうと前に回りこんで激写してやった。すると、

『おかーさん、早く撮って!!!』

 と、子供が恥ずかしがってキレ出した。わはは、ざまあみろ。・・・いかんいかん、年甲斐も無く意地悪をしてしまったな・・・。

 12:30頃、下関側の人道トンネル入り口から地上に出る。するとすぐそばに公園のようなものがある。何やら「みもすそ川公園」というらしい。行ってみた。


↑???

 誰だコイツら・・・。よく見ると左は「源義経」で、右が「平知盛」・・・義経はわかるが、誰? 知盛って・・・。どうやら壇ノ浦の戦いの一場面のようだが、なんかすげー画だな、コレ。近くにあった説明文を読むと、義経が平家の追撃をかわすのに「八艘飛び」をやったと書いてある。

 えっ!? 「八艘飛び」って逃げてたのか!!!??? それは・・・私の歴史認識と相違があるなぁ・・・。


↑妄想

 なーんてな。

 13:00、公園前からバスに乗り、15分ほどで下関駅着。ここからJRで関門鉄道トンネルをくぐり小倉に戻る。下関・・・街は街だが、特に何もねぇなぁ・・・。そろそろ昼飯の時間だが、14時に小倉でレンタカーを借りないといけないので、あまり時間は無い。駅前の百貨店の地下でおにぎりを購入して、小倉に向かう電車の中で食べた。

 14:00過ぎ、三度、小倉駅着。レンタカー屋に行くと、表にホンダのインサイトが置いてあった。


↑ホンダ:インサイト

 んん〜、そうか〜、こういうときにハイブリッド車を借りるのも手だったなぁ・・・。試乗じゃ普通は走らないワインディングも走るし、実際の燃費がどれぐらいになるかもわかるし。と、ガラス越しにインサイトを眺めつつ、そう思いながら友人が手続きを済ませ乗り込んだのはそのインサイトであった。

 

 

マジっスか!!!

 

 

 まさかの!!! ハイブリッド!!! 同行のツレが黙って借りたそうな。意外と安かったらしい。

 借りたのでまじまじと見てみる。


↑ホンダ:インサイト再び

 しっかし・・・インサイト・・・そのデザイン、なんとかならんか? まぁ最近のホンダはほとんどの車種でデザインがおかしいけどさ・・・。その、80年代ロボというか、アートミック的と言うか、センスの古さがにじみ出てるデザインラインは勘弁してくれー。・・・デザインなんて人それぞれ感じ方が違うもんだけどさ・・・。

 何はともあれ、そのインサイトで雲仙を目指して出発。九州自動車道、長崎自動車道を飛ばし、諫早ICで降りる。国道57号線でいざ雲仙へ。

 ちなみに諫早IC手前のSAから私がインサイトを運転した。普段は車を運転しない私だが、何回も九州のテクニカルコースを走ったおかげで転がすだけなら問題ない・・・駐車とかは不安が残るが。

 そんな私だが、インサイト・・・こいつ、意外と走るじゃないか・・・。プリウスと違ってほとんどエンジンは切れないのだが、巡航では充電し、加速時にパワーをアシストしてくれる。その加速が結構いい感じ。さすがはモーター、トルクが強ぇぇぇ・・・。ギアが無いのでCVTのようなエンジンの動き方。んんー、これは新時代の乗り物って感じがするよ・・・。

 雲仙市に入ってあと1時間ぐらいかな、というときに、ナビが突然左に曲がれと指示する。??? 確か、57号線を一本で雲仙に着いたはずだが??? まぁ近道があるのかもしれない。曲がったみた。

 登りのキツいワインディングが延々続く。コラコラ、ワシにそんな道走らせるな!!! ・・・とか言いながら、ベタ踏みして(←登りだから)右へ左へハンドルをさばく・・・インサイトの実力を感じることが出来たけどね・・・。

 何はともあれ、18:00、今日のお宿、東洋館に到着。


↑東洋館

 建屋を見たときに、もしかして要塞ホテルか!?と思ったが・・・。まあまあ大きめのホテルで、どうやら幾度か増改築した匂いがあるが、魔改造を施した要塞ホテルではなく、あまり面白みの無い雰囲気。ちぇー、期待したのに・・・。まぁ・・・そうそう要塞ホテルにはお目にかかれないけどね・・・。

 お部屋はそこそこいい感じ。4人は十分泊まれる部屋だが、たぶん一番狭い部屋なのだろう。一時利用も可能なようなので家族のんびりするのもいいだろう。

 飯前に宿の温泉に入る。展望露天風呂へ。んん〜、まぁまぁ硫黄のにおいもするし濃い感じの温泉でとりあえず満足。雲仙の源泉もまだまだ現役ということか。(しかし後で調べたら加水している模様・・・)

 19:15夕食。んんー、普通のホテル飯だねぇ・・・。別に不味いわけじゃないが、美味いわけでもない・・・。

 部屋に戻ってビールを飲んで就寝は23:00。風邪を引いた友人のいびきが強烈で夜中起きてしまったが、まぁそこそこ眠れた。

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 2日目7:00起床。


↑朝

 朝靄がかかっている・・・。今日は天気悪いのかなぁ。

 朝食を済ませ、昨日入らなかったもうひとつの風呂に行くが・・・温泉ではない・・・どうやら地下水を汲み上げて加熱している模様。ガッカリだよ!!! すぐ出て、しかたがないので昨日入った屋上の温泉に入り直した。

 9:40、宿をチェックアウトするが車は置いといて、雲仙地獄を見学に行く。雲仙地獄はいわゆる湯畑で、湯煙がもくもくしているのを見学するスポットである。7年前に行ったときはあまり廃れっぷりで驚愕したものだが・・・。


↑雲仙地獄

 

 

うわっ!!! めっちゃキレイやん!!!

 

 

 見違えるほど綺麗に整備されている・・・。すげー、高速千円対策か、ちゃんと観光資源として活用しようという意欲が見えてくる。見直したよ・・・。

 あたりをぐるりと回って、周辺マップに木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)神社があったので行ってみることにした。


↑神社入り口

 ええっ??? なにこれ、全然整備されてないやん・・・。道なき道を登りも登り、行きついた先は・・・!!! たどり着いた先が、まさか由緒正しい秘宝館だったとは・・・。すっげぇ凹んだ・・・。


↑ドーネモレ泉温

 街に帰ってきて休憩。ドーネモレ泉温なるものがあったので飲んでみた。別にどうってことはない、だたの炭酸飲料。


↑雲仙小地獄

 雲仙小地獄。歩いても行けるがやや遠いので宿から車を回収して乗りつける。小地獄は雲仙温泉とは別の源泉らしく、非常に濃い。いや〜、やっぱり良かった〜。まぁ・・・初めて入ったときほど衝撃は受けなかったが、やはり濃い感じは他に類を見ない。

 結局・・・雲仙を出発したのが12時を回ってしまった・・・。

 もう時間が無かった。我々は「たぶん」日没までに南阿蘇の「高森湧水トンネル」にたどり着かなければならない・・・。その「たぶん」というのも湧水トンネルの閉館時間を調べてなかったので、何時までにたどり着かなければならないのかわからなかったのだ・・・。時間があったら島原・熊本市街観光をと思っていたが、これをにべもなくスルーして、一目散に南阿蘇へ向かうことにした。これで熊本市街は3度目のスルー、しかも一度も行ったことが無い・・・。今度行きます・・・。

 さてこれからどういうルートを走るかといえば、海の上だ。島原外港から九商フェリーで熊本港へ行くわけだ。国道57号線で島原外港へ。

 13:10、島原外港に到着。私がチケットを買いに行く。車検証も忘れずに。


↑九商フェリーのチケット。安い・・・

 買ってみたら2,060円・・・? 安い!!!

 よく見たら土日祝は「半額」と書いてある。高速千円対策か! これはラッキー。


↑乗り込む

 車輌甲板が上下2段式のフェリー。港のタラップが上下に動いて対応する。13:40出航。


↑海鳥がずーっとついてくる

 餌付けというか、なんというか・・・海鳥が大群でついてくる・・・。。お客がお菓子を投げるからずーっとついてくるのね。もっとくれ〜! って船の中に入ってきたら怖いよな。

 船は1時間で熊本港に到着。海を渡ったのにまた国道57号線を走り、一路南阿蘇へ。以前は快走したと思ったこの道は今回は流れが悪かった。間に合うか〜?


↑阿蘇の風景

 雄大な阿蘇の風景を駆け抜ける。いや〜、いつ見てもこのスケール感はすばらしいねぇ。

 16:30、高森湧水トンネル目的地付近へ到着。駐車場に停める。


↑湧水トンネル入り口

 おお〜、結構でかいなぁ〜。この湧水トンネルは、高森駅から旧高千穂鉄道高千穂駅につなげようとトンネルを掘ったところ、阿蘇の地下水脈をぶち抜いてしまい、湧き出る大量の水に工事を断念したという悲しい過去がある。・・・でも、たとえつながっていたとしても、今となってはやはり3セクの憂き目に遭うのは明白だ。まぁ・・・でも繋がっていたら高千穂がもう少し違う発展してたかもしれないけどね・・・。

 で、なぜそんなところに来たんだって? いや、私はそういう身の上の建築物は大好物なんだよ・・・。

 

 

え? 廃墟マニア? 違う!!! まだ違う!!!(←まだ?)

 

 

 別に廃れたものがいいんじゃなくて、過去の壮大な夢の跡やその面影にロマンを感じるのだよ・・・。

 さて・・・入ろうかと思ったら・・・目の前の立て看板に気がついた・・・。


↑立て看板

 

 

ええっ!!! 営業してないの!!!???

 

 

 おお〜っと!!! そんなオチはやめてくれよ!!! ここまで来て入れないなんて、そんな結末はイヤだぁ〜!!!

 いや、待て待てぇ〜・・・。落ち着けぇ〜、今日、何日だったっけ? ・・・えーっと、えーっと、3月14日だよな・・・。

・・・。

 

 

じゃ、開いてるじゃん。

 

 

 あ、あ、あせらすなよぉ〜。気を取り直して中に入ってみた。中は当然トンネル。が、両端の通路に挟まれて水路が出来ている。これが沸いた水を排出している模様。結構な水量だな・・・。工事も中止するわけだ。少し行くと・・・なんか変なものが無数にぶら下げられていた。


↑クリスマスツリー?

 く、クリスマスツリー・・・? どうやら・・・年末のイベントでなんかクリスマスツリーコンテストみたいなものをやったようだ・・・。えーっと、ってーことは・・・。

 

 

イベント終わったのに片付けてない???

 

 

 ・・・んん〜、次のイベントもないし処理に困って、そのままにしてるのか・・・それは・・・どうかと思うよ・・・。


↑トンネル終点

 どうやらここが終点の模様。岩がむき出しで岩盤をぶち破ったままのような感じになっているが、もちろんこれは作り物。なんか水の神様を祭っているようなので賽銭を投げておいた。

 んん〜、なんか想像してたものと違うなぁ・・・トンネルの活用の仕方が間違ってる、というか・・・間違ってはいないのかもしれないが、中途半端な感じがする・・・。まぁこんなもんだろう・・・。

 17:00、湧水トンネルを出発、今日のお宿がある七里田温泉へ。またナビはテクニカルコースを選択する・・・。確かに主要道路では回り道になるけどさ。

 18:15、無事、七里田温泉着。


↑今日のお宿、民宿みやま

 うう〜ん、超田舎。まさにぽつんと集落がある中に七里田温泉がある。ここは『木乃葉の湯』という整備された温泉があるが・・・実は目的の炭酸温泉もここの管理で、ここで鍵を借りて下の温泉に行かなければならない・・・。


↑必ず返却してください

 ・・・はい、必ず返します・・・。


↑温泉

 おおう、これは雰囲気ある温泉だねぇ〜。まぁ、九州にはこういう無人の温泉はいっぱいあるけどね。鍵を開け入ると誰もいない。早速入ってみると、有名な長湯温泉のラムネ湯を上回る炭酸泉で、これが自然の恵みとは思えないぐらい、面白いぐらいにショワショワするねぇ。炭酸だけあって気をつけないと二酸化炭素で窒息するらしい。

 お宿に戻って、夕食。昼は先を急いだからほとんど食べてないので腹減った〜。すると食卓にはコンロが・・・ええっ! 焼肉??? マジで!!! 結構いい肉にぺろりと平らげたら、おかみさんが出てきて「おかわりどうぞ〜」って。・・・焼肉のおかわりは余計だったか・・・。腹いっぱいで死にそうになり行動不能に陥る。そのまま就寝。

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 3日目の朝。7:30起床。

 すぐ朝食。食後、近くを散歩するが何も無ぇ・・・。う〜ん、それにしても天気悪いなぁ〜、超曇り空だ。

 9:00出発。朝風呂として昨日鍵だけもらいに行った「木乃葉の湯」に入ろうと行ったら・・・。


↑木乃葉の湯

 ・・・んん? なんか入り口に張り紙が貼ってあるぞ・・・? ナニナニぃ〜?


↑張り紙

 

 

ポンプが壊れたぁ〜!? 

 

 

 えっ!? 木乃葉の湯に入れないの!? 「下の湯はやってる」って・・・いや、これはもう昨日入ったから!!!

 一応、中に入って管理人に確認してみたが、やはりダメだと言う・・・。うお〜、入りたかったのに〜!!! なぜこんなタイミング良く・・・いや、悪く。友人に「このへんは温泉だらけだから他に行こう」と励まされる。温泉を求めて車を転がした。

 ・・・しかし、次に行った温泉は「暖まるのにあと30分かかる」と言われた・・・。再度気を取り直して三船温泉というところに行ってみた。


↑三船温泉

 三船温泉へ。立て直したばかりなのか、きれいなたたずまい。しかし・・・何か雰囲気が・・・人気(ひとけ)が・・・無い・・・。硬く閉まっている玄関には・・・また張り紙が・・・。


↑張り紙

 

 

ええっ!? 閉まってる〜!? 

 

 

 定休日か!!! マジで!?

 落ち着けぇー、落ち着けぇー・・・。ええーっと、今日、何日だっけ・・・? えーっと、えーっと、・・・3月15日だよな・・・。

 

 

じゃ、開いてるじゃん。

 

 

 3度目の正直でやっと温泉に入れる・・・。建屋の中に入ると、なんと無人の温泉。券売機があるのでお金は盗まれないが・・・これじゃタダで入れるがな。

 そんなことはさておき、温泉は濃い目で非常にいい。長湯と七里田の間にあるが炭酸泉ではなく黄褐色の湯。これは当たりだな。

 そのあとガンジーファームでソフトクリームを食い、昼食を「花びし」というところで豆腐づくし。うまうま。さて時刻は12:30、もう別府方面に向かわなければならない。

 ちなみに我々は旅のリミットが決まっている・・・。それは・・・大分空港に17:30にレンタカーを返さなければならない・・・。

 ・・・とはいえ、途中にいい温泉があるということで塚野鉱泉というところへ立ち寄った。


↑塚野鉱泉

 塚野鉱泉はまたもや炭酸泉。七里田温泉の後じゃインパクト薄いなぁ・・・。いえいえ、いい温泉でした。


↑鉄輪(かんなわ)温泉到着

 15:00、鉄輪(かんなわ)温泉着。海地獄前に駐車場があるのでそこに停める。もうあまり時間は無いが・・・車を止めて向かった先は・・・。ヤングセンター・・・。


↑ヤングセンター

 いや〜、今年もまたここに来てしまった・・・。これで通算4回目になるだろうか。

 ちなみに説明しておくと、ここは温泉と劇がセットになっている温泉宿で、ここ鉄輪(かんなわ)の老舗である。なんだかよくわからないが、この雰囲気が気になって、年に一度ぐらいは確認したくなるのよ・・・。

 まぁ、1年ぶりにあたりを回ってみる。するとなんか見たこと無い案内地図が整備されていて、「みゆき通り」の西側も案内されている・・・。一昨年、去年とメインストリートの「みゆき通り」の西側を歩いたが、ビックリするぐらいの荒れようでハァハァしながら歩いたのだが(荒れた路地大好き)、そんなところを地図に載せてもいいのか・・・?


↑鉄輪裏側

 えーっと・・・なんだか整備されている・・・。雲仙地獄のように・・・。しかし・・・道路は綺麗になったが、建物の廃れっぷりはそのままなんだが・・・。そ、それもどうかと思うんだけど・・・。

 こ、これはもしかしたら・・・温泉神社に行ったらなんか変わってるかも・・・。温泉神社は昨年行ってみて、これもあまりの廃れっぷりに感動したのだが、ここが整備されてるなら確かめてみたい・・・。友人は行ったことが無いというので、時間も押しているが行ってみることにした。


↑温泉神社入り口

 左の蛇行した道を登っていく。


↑歩く歩く

 荒れ放題の道。これは去年のままだな・・・。この勾配はやはりキツイ・・・。


↑温泉神社

 うう〜ん、整備されてないなぁ〜。しかし、なにか工事中の模様・・・どうやら直下のかまど地獄から直接登れるように階段か何かを造っているようだ・・・。こりゃあ、来年来たら風景が変わってるなぁ・・・。

 さて時刻も16:00、もういい加減、大分空港に向かわなければならないが・・・。


↑大陸ラーメン別府店

 16:30、別府に戻り「大陸ラーメン」というラーメンチェーン店で『冷麺』を食べていた・・・。友人がTVで観て食べたかったという・・・。その冷麺は・・・私はちょっとあわなかったなぁ・・・。

 えーっと・・・16:50、出発。

 友人は別府からの空港バスが40分ぐらいで着いたと言っていたが、ナビをセットしてみると到着予定時刻は『18:00』と出ていた。

 

 

それはいくらなんでも17:30には間に合わねぇ・・・!!!

 

 

 ともかく走り出す。運転が得意な友人がハンドルを握った。ナビは高速道路があるにもかかわらず下道を行くよう示していたが、その先でどうも渋滞が起きている模様。ここは人間様の判断で高速道路を走ることにした。これでスピードアップを図る。が・・・それでも到着予定時間は変わらない!!! なぜだ!!! なぜなら高速を走っても、大分自動車道、日出バイパス、大分空港道路をまたぐぐらいめっちゃ遠い。ホントに18時に着いたら飛行機に乗れないかもしれない・・・乗れなかったら我々は明日、職場にどうやって言い訳をすればいいのか・・・。つーか、私は明日試作があるんだ!!! 行かなかったら何て言われるか!!!

 ・・・我々は最後の最後で見積もりを誤った・・・!!!

−−−−−−−−−

 ・・・で、冒頭のようなことになったわけである・・・。

 まぁ、なにはともあれ友人の走りのおかげというか、結局遅れているのだが、返却期限より15分遅れの17:45、レンタカー屋の大分空港店到着。飛行機には間に合いそうだが・・・延滞料金取られるかな〜?

 すると、他のお客のレンタカー返却で駐車場ラッシュが発生している・・・。あわただしさの中、返却手続きをして空港までの送迎車に乗り込んで、大分空港に着いた。・・・あれ? 延長料金取られてない? んん〜、間に合わないとわかっていてもあきらめなければ救われるときもあるんだなぁ・・・。まぁ、私一人だったらまず間違いなくあきらめていたけどね。

 空港のチェックインを済ませ、程なく搭乗。私の席は飛行機の左エンジンの前だった。ハァハァしながら窓に額をくっつけてエンジンの動きを見ていた。こんな挙動不審なことができるのも2人で旅をしている利点だな。

 18:30ごろ、飛行機は離陸。天気が悪く、少々揺れながら飛ぶ。しかし上昇を続けるとついには雲の上に出た。夕焼けの空の下、雲海の上を優雅に飛ぶ。うう〜ん、これは幻想的だねぇ〜。

 飛行時間は50分と短く、空が暗転すると同時にあわただしく降下を始め、しばらくすると大阪の夜景が眼下に広がる。おお〜、これも面白ぇぇぇ・・・。手を伸ばせばつかめそうなミニスケールの街をゆっくりとパンしてる感じ。縮尺が狂って見えているのだ。

 そんな幻想的な空の旅もまもなく終わり。危なげなく大阪伊丹空港に当機は着陸した。

 んん〜、私は飛行機は好きではなかったが、今回のフライトでちょっと考え直したかな〜。いや、でも、やっぱり、飛行機に乗る前の手続きと、乗った後の荷物の回転寿司待ちは好きじゃない。乗ってるときも自由が少ないのもやっぱり嫌だな〜。まぁでも今後、飛行機のほうがメリットがある土地へ行くことも考えられるから、今から思考実験を繰り返しておこう・・・。

 帰宅したのは21:00。昨日飲めなかったビールを飲んで寝る。当然ながら次の日から仕事で、旅疲れを抱えながら新製品の試作は疲れたよ・・・。

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 今回のオススメの一品。


↑湯せんぺい

 雲仙名物「湯せんぺい」(←なぜか「せんべい」ではない)。左のヤツね。箱入り525円。で、結構食べてしまったが、右の茶色い袋いっぱいに入っていたのが「湯せんぺいのみみ」。製品を作る過程の不要部分を集めたもので、100円で売っていた。多少、焦げて硬くなっている部分もあるが、この値段、そして今流行の「われせん」感覚でなかなかの逸品である・・・。

 いや・・・私はフツーのみやげものを買うより、こういうものを買うのが価値があると思ってね・・・。

 

 

(終わり)

 

 


 

 

くるすま3月号



 まいど、えーすけです。

 なんとか1ヶ月更新!(←元々その予定だろ)。記事は1つか無いけどね・・・。

 そういえばちょっと前の話になりますが、カワサキが『KLX125&Dトラッカー125』なんてものをいつの間にかリリースしてやがったんですねぇ・・・。

 一応説明しておくと、『KLX』はカワサキの4ストオフロードバイクの名称で、『Dトラッカー』はそのKLXシリーズの内の一つ『KLX250』の車体をモタード化した車種である。しかしカワサキは今まで市販車で125ccの両車種は出していない。

 4スト125ccオフロードと言えば、ご存知我が愛馬でもある「スズキ:ジェベル125」や「ホンダ:XLR125」などがあり、一つのカテゴリーを生み出したとも言える(・・・すたれてしまったが)。そこにKLXはいなかったのでリバイバルというより新規参入になるといえばなるのだが・・・。

 んん〜・・・カワサキは少し前に小排気量カウル付きの極寒の時代に「NINJA250」を投入したよな・・・どうもカワサキの最近の商品企画は、

 

『すたれてしまって穴の開いた商品カテゴリーに、再びKAZEを送り込む!!!』

 

 とかなんとか言って少々フライング気味にニッチなエリアに飛び込んでるように思える・・・。まぁ・・・なんとなく時代の流れが遅くなってきたように思える昨今、新たなカテゴリーを生み出すのは難しいから、各社が撤退して久しいカテゴリーに新商品を投入するのもありだろう・・・。一昔前の私なら大手を振って歓迎していたことだろう・・・。

 いや、別に悪いと言っているわけではない。多少なりともニーズは存在するし、小排気量車の選択肢が増えるのは喜ばしい。125ccスクーターが『通勤快速』と呼ばれ、世のおじさん達に重宝されているこのご時世(おじさんじゃなくても重宝している人もいたらスミマセン)、「わしゃスクーターは嫌いなんぢゃ!!!」という人もいらっしゃるだろう。そういった人にも提案が出来る。

 ・・・だから悪いと言っているわけじゃないが・・・ただ・・・少々・・・、

 

安直じゃね???

 

という気がしてならない・・・。

 まぁ何にせよ、こういうことは当たろうが当たるまいが先にやったもん勝ちだから、カワサキの決断力は良くも悪くも他社とは違うということだな・・・。

 ・・・しかしながらフォローを入れておくと、車体価格は両車種とも359,000円とそこそこがんばった模様。スペック的に秀でたところは無いが、最新モデルらしくFI(フューエルインジェクション)になってるし、前が倒立サスという気合の入れよう。ホイール径もKLXが前19インチ後16インチ、Dトラッカーが前後14インチ、と通常より小さめの設定になっているが、排気量から言えばベターなチョイスといえる。結構本気で作ってきたみたいなのでこれからの動向を見守りたい。

 

○ひよりもひよって日和見主義−−ジェベルFCR装着編:その5−−

 

◎忘れてはいけないジェットニードル

 

 ウチのジェベル125に、ジェベル200用のFCRキャブレターを装着する改造記の5回目。うう〜む、これは長期化する感じがする・・・。(大汗)

 

 前回、FCRキャブ吸気側にDNAフィルターを取り付けて低回転域の当たりが出たところまで報告した。しかし・・・まだまだ中・高回転域のセッティングは出ていない。メインジェットを#170まで上げたのに、まだ薄いのか・・・。

 ・・・ところで、まだイジってない部分がある・・・。それはジェットニードル段数である・・・。


↑FCRのジェットニードル再録

 えーっと、一応ジェットニードルを軽く説明しておくと、「ジェットニードル」とは先端にテーパーがついた、いわゆる針状の部品で、スロットル操作により上下動しメインジェットから出る燃料を調節する。(まぁ・・・CVキャブの場合はスロットル連動ではないので、正しくはスライドバルブの動作に依存するのだが・・・)

 つまり、低回転から高回転の間、いわゆる中回転域の燃料を調整できる。とは言え、ジェットニードルで全てが決まるわけではない。低回転域はスロージェット、高回転域はメインジェットが影響し、ジェットニードルはその間を繋ぐ役割を果たすため、スロー・メインが変われば、それに引きずられてしまうのだ。

 で、「ジェットニードル段数」とは、前述のジェットニードルの頭にいくつか溝が切ってあり、上から数えて何段目の溝にクリップを刺すか、を表す。クリップを付け替えることで、スライドバルブとの位置関係を調整できる。これによりジェットニードルの効かせ方が調節でき、クリップが上にあるほど燃料は薄いめで下に行けば濃いめにセッティングできる。

 ちなみにFCRはジェットニードルのセッティングはその段数だけではなく、ジェットニードルそのものを交換するという手段もある。「ストレート径」「テーパー(角度)」「切り上がり」の3つのパラメータがあり、その組み合わせで事実上1万通りあるらしいが・・・。とは言え、切り上がりについてはジェットニードル段数を変えるのと同じ効果なので、実質「ストレート径」「テーパー」の2つと考えていい。

 今つけているジェベル200用のFCRには『OCEMS』という番手のジェットニードルが装着されていた。これがどうもヤマハ:SR400用のFCRによく使われるニードルらしい。SR400はジェベルと同じBSTキャブを純正で装備していたこともあり、ジェベルとSR400は何かとキャブには縁があるのかもしれないな・・・。

 まぁ、ジェットニードル交換は・・・現状ではそれは後回しでいいだろう。とにかく現構成でのセッティング出しをしてからだ。そうしなければホントにわけがわからなくなってくる。

 

 と、いうわけで、これからジェットニードル段数を変えてみることにする・・・。・・・ところで以前書いたが、私はキャブセッティングはスロー→メインを決めてからジェットニードルをイジる。今回それを破るように見えるが・・・私はそのつもりはないんだよ・・・。

 基本的にスロットル全開時はメインジェットの担当域だが、若干ジェットニードルも影響する・・・。それを交換するともしかすると、今問題となっている中回転域のトルクの谷だけではなく、スロットル全開時のパワーダウンも改善されるか・・・? と、思ったのである。可能性は薄いとは思いつつも・・・前回も書いたがメインジェットを闇雲に買っていくのもコストがかかるし、メイン#170以上というのはデカ過ぎて生理的に気持ちが悪い。前回DNAフィルターをつけたのもそうだが、他のセッティングでメインを落とす方向に出来れば・・・ということである。

 そう、つまり私が今やっているのは、

 

 

メインジェット選択のためのセッティング出し

 

 

なのである・・・。ちょっと言い訳がましいが・・・。

 

 さて、前置きが長くなったが、メインジェットは#170で一旦ホールドしておき、ジェットニードル段数を変えていくことにする・・・。

 ・・・えーっと、ところで今のニードル段数っていくつだっけ・・・。確かラフ&ロードが作ったあのペラい白黒の説明書に書いてあった気がする・・・。引っ張り出して見てみると「上から5段目」とちゃんと書かれてあった。購入したままの状態で変更はしていないから今もそのはずだ。んん? 5段目? ああ、そうか、FCRのジェットニードルは段数が7つあるんだったな・・・。 てーことは・・・燃料を濃くしようと思ったら6段目と7段目の2通りしかないのか・・・。まぁこういうとき、傾向を見るには大きく振ったほうがいい。7段目にして走ってみるか・・・。

 ある日の休日、ニードル段数を7段目にして実走することにする。


↑スライドバルブ上部のネジを外すと中にジェットニードル入っている

 作業はさほど難しくはない。FCR上部の蓋を開け、スライドバルブ上部のネジを外せばジェットニードルが入っている。ただ、初めに外したときは苦労したけどね・・・ニードルが奥過ぎて取れなかったのだ。スロットルを回しスライドバルブを上げてマイナスドライバーでこじるように(でも傷つけないように)引っ張り出す。他のセッティングに比べ、燃料を抜く必要はないのが助かる。


↑ジェットニードル。上部にいくつかの溝とそれに嵌るクリップがついている

 取り出したジェットニードル上部についているクリップ、これを7段目、一番下に嵌めなおす。気をつけなきゃならんのはクリップを外した反動で飛んでどっかに行ってしまうことだ。私も1回やってしまい、泣きながら地面をはいつくばったものだ。バイクをイジる諸兄達も一度くらいはやったことあるでしょう?

 段数を変えたジェットニードルを再度FCRに収納しテスト走行に出る。さてどうか・・・前の段階では5,000回転付近とフルスロットル時がパワーダウンする症状だったが・・・。で、走ってみると極端に5,000回転付近が悪化している。エンジンが温まってきたら変わるかとも思ったが、ボボボといって全然使い物にならない。フルスロットルもやはりヴーンと言い出してパワーダウン。ダメだこりゃ、全く話にならん。

 んんー、これは中回転域は濃くしちゃイカンと言うことか・・・? こうなったら、次は一度大きく下げて2段目にしてみるか・・・。で、それで走ってみると・・・なんか7段目の時と同じように5,000回転付近がダメ。あああれぇぇぇ〜? なんか濃いめでも薄い目でも症状が似てるぞぉぉぉ? まいったなこりゃ・・・。

 中回転域は濃くても薄くても似たような症状が出るらしいので(どっちにしてもパワーが出ないからだろう)、ベストセッティングはちょうど2段目と7段目が対局の位置にいるのかも知れない・・・。と、なると・・・狙いは4段目か5段目か・・・。もし元の設定である5段目がベストの設定なら、今回私がしたことは無駄だったことになるのだが・・・。まぁ、セッティングを確認するのも必要なことだから全くの無駄じゃないけどね・・・。

 ということで、今度は4段目にしてみる。走ってみると・・・ああっ! 中回転域が使いやすくなった! これいい! 当初の5段目から見ると段数を1コ下げただけでこんなに変わるのか・・・。

 たぶん・・・4段目がベストと考えられるが・・・一応、3段目も確認しておく・・・。もしかしたら勘違いしている可能性もある・・・。で、3段目にしてみたが・・・んんー、走らないことはないが4段目に比べれば悪くなってる。

 これで、現状では4段目がベストであると確認できた。いや、メインジェットをイジれば変わる可能性があるからね・・・。ということで4段目に戻した。

 これでジェットニードルのセッティングは終わり。

 ・・・それで・・・高回転域が変わったかと言えば・・・中回転域の繋がりが良くなって何となくいい感じはするのだが、冷静に考えれば高回転の、純粋にメインジェットだけが効いてるっぽいところは、結局感じは悪いままだ・・・。やっぱりメインは上げていくしか無いのか・・・そうか・・・。

 ホールドしていたメインジェットを#170からさらに上げていくことになるが・・・いや、まだだ! 私はどうしてもこれ以上メインを上げるのが受け入れられない・・・。まだその前にやっておきたいことがあった・・・。

 それは・・・加速ポンプの復活である・・・。

 

◎甦るか!? 加速ポンプ

 


↑加速ポンプ再録

 正確なセッティングを出すためにコロした加速ポンプではあるが・・・当然有用だから備わっているわけで、可能ならば復活させたい。加速ポンプがあれば、ジェット類は若干薄目にしておいたほうが良いので、もしかすると現状の薄目がちょうどいいのかも知れないのだ。それにスロットルを低回転から急開したときのストールを改善する効果も期待できる(現状ラフに扱うとエンジンがオチる)。これがメイン拡大を防ぐ最後の切り札だ・・・。

 ・・・ところで一応言い訳しておくが、セッティングなどの「評価」作業はむやみにコロコロと条件を変えてやるものではない、と言うことは分かっている。わかっているけど・・・自分の趣味でやっていることだから、

 

 

たどり着かなくていい結論には

たどり着きたくないんだよ。

 

 

 ・・・まぁ、とは言え、私も一応見境もなくセッティングしているわけではない。前提条件として『当初想定の構成でセッティングが出るまでは、現構成を維持する』というのがある。「当初想定の構成」とは、FCRとパワーフィルター(実際つけたのはDNAフィルターになったが)だけ、あとは変なことはせずにその範囲内でセッティングするということ。どうしてもメインを下げたければ吸気を絞るとかいろいろ手はあるが、そんなことし出すとホント分けが分からなくなるから、とにかく「現構成」でベストな状態にしてから次を考えたい。

 というわけでFCRの加速ポンプはイジる対象になるのだが・・・しかし・・・根本的な問題として、「加速ポンプの調整」って出来るのか・・・?

 構造を考えると・・・加速ポンプを押し込むレバーピンが、スロットルボディと機械的リンクで繋がっているということは、リンク部を調整すれば燃料は出方が変わるはずだが・・・?

 FCRのセッティングマニュアルを見てみると加速ポンプのタイミングを変えれば吐出量も変わる、というグラフがあった。ああ、やっぱり調整できるんだ。しかし、そのグラフでは「出すタイミングを遅らせた分だけ吐出量が減る、グラフの傾きは変わらない」と読み取れる。んんー、それぢゃ吐出量減らしたらタイミングも遅れるじゃん・・・。タイミングは早めで吐出量を減らしたい俺はどうしたらいいんだ・・・。

 で、どうやってタイミングを遅らせる調整をするのかといえば・・・FCRのセッティングマニュアルにさらりと書いてあったのを見つけた。えーっと、なになに〜?

『リンクレバーの調整部分とリンクレバーの相対セット位置をずらすことにより行ないます。』

 隣にFCRの絵があって『幅調整』と指示されたところがあるが・・・。

 

 

・・・それだけじゃよくわからないんですが。

 

 

 ・・・んー、まぁ吐出量の問題があるからこの件は忘れることにしよう・・・。とにかく吐出量のグラフをもっと寝かせる−−−つまりスロットルに対して吐出量の係数を減らせる手段が無いものか・・・。

 まぁ、困ったときはとりあえずネットだ。ネットでこつこつと調査を進めていく・・・が、衝撃の新事実「大排気量だろうが小排気量だろうが、単気筒だろうが4気筒だろうが、加速ポンプの吐出量はいっしょ」という情報をつかむ。

 というのも、吐出量を決める「ダイヤフラム」というゴム部品がどの車種、どんな設定でも同じものを使っているそうな。

 

 

おいおい。

 

 

 必ずしも正しい情報ではないのかも知れないが、もしそれが本当だとしたら、それはいくらなんでもヒドくないか? んん〜、125ccしかないジェベルにはどう考えても量が多すぎるな・・・どうりでFCR装着当初のスロー・メインともに薄々の状態でまともに走ったわけだ・・・足りない分を加速ポンプが供給してたんだ・・・。「まんじゅうコワイ」ゆーてる場合じゃない・・・。

 これはもう復活は諦めるべきか? と思っていたときに・・・また新たな情報にたどり着いた。それは・・・

「カワサキMX標準FCRの加速ポンプのダイヤフラムを使う」

 ・・・という技があるようだ。どうもそれは標準のFCRのダイヤフラムではなく、中央の突起が長くそれによりポンプ作動量が減り、結果、吐出量を減らすことが出来るというものらしい。カワサキMXってーことは・・・モトクロッサー、しかも4スト・・・そりゃKX-Fのことだよな・・・。ヤマハYZFがFCRを純正で装備しているのは知っていたがKX-FもFCRだったっけ・・・。

 そのダイヤフラムを使えば吐出量が減るということは・・・やはり、いくらレース用のモトクロッサーと言えども、中排気量かつ単気筒のマシンにはノーマルのFCRの加速ポンプの吐出量があまりに多すぎて、結局減らさざるを得なかったということか・・・。

 しかしだ、結局コレも吐出量の終わりを制限するだけのはず・・・。これでジェベルに対応できるのかなぁ。なんにせよ、加速ポンプの影響を減らすことが出来るわけで、とりあえずこの方法を試してみることにする。

 後日、用品店へ行き、FCRが搭載されているはずの国内メーカーの4ストモトクロッサーのパーツカタログを漁る。キャブのところを見ると、あったあった、加速ポンプのダイヤフラムが。で、なぜそれを選んだのかは失念してしまったのだが、ヤマハ:YZ-450/250Fの品番を控えてきてしまった。確か他のものはダイヤフラム単品では注文できなかったことと、ヤマハが何種類かあったことが決め手だったと思う。なにぶん、現場での判断というものはエイヤでやってしまうことが多いので、あとで考えたら「なぜこの選択をしたのか今となってはよくわからない」ということがよくあるんだよ・・・。ウィンドウショッピングをするとついつい買ってしまいあとで落ち込むパターンとよく似ている。

 上記のようにヤマハ純正部品をチョイスしたのだが、おそらく調整用のオプション品番と思われるものが数種類あった。品番だけではどんな差があるかわからないので、なんとなーくでヤマハ品番「5JG-14940-76」「5JG-14940-16」「5JG-14940-19」の3つを選び注文してみた。1個あたり1,700円ぐらいだったが・・・まぁ、3つぐらい買わないと傾向が分からないので、この出費は仕方あるまい。

 ・・・ホントは、元々ケーヒンの部品なのでケーヒンの純正品番が分かれば注文が出来るはずだが・・・。まぁ何にせよ私にはケーヒン品番を知るすべがない。しかたなかろう。

 さらに後日、部品が店に入荷したという連絡があった週末、ダイヤフラムを引き取りに行った。さて、開封してみると・・・


↑ヤマハダイヤフラム3兄弟

 おおう、3種類で突起の高さが違うねぇ。標準のダイヤフラムと比べてみると、ゴム部の感じが少し違う。少し硬い感じ。この差が何か影響するのだろうか・・・? もしかすると吐出係数が変わってくるとか?


↑ヤマハダイヤフラム3兄弟後姿

 裏はこんな感じ。・・・初めは気づかなかったのだが・・・何か違和感を感じてきた。気になって早速FCRをバラして標準のダイヤフラムと見比べる。


↑新入りと標準ダイヤフラム

 表側を比較するとこんな感じ。確かに突起部の高さが違う。しかし、問題は裏だ・・・。


↑新入りと標準ダイヤフラム後ろ姿

 んん? よく見ると裏側が全然違う。なんだぁこりゃ? 板金部品の絞りの高さが全然違う・・・。高さが違う? ・・・これはもしや吐出量に関係するのでは?

 よく考えてみれば、表側に突起部の高さはスロットル連動レバーピンの遊び調整と同じ効果になる。つまり出し始めのタイミングの調整なのだ。そしてこの反対側の突起高さが出し終わりを制限しているんだ! ああ、そうか、勘違いしてた・・・。

 それにしても、コレはかなり吐出量を減らしてくれそうだな・・・。

 

(続く)

 

 


 

 

くるすま2月号



 まいど、えーすけです。

 あああ、また更新が滞ってしまった・・・。仕事が本番に入ってしまったり私事もなにかとあったりと・・・。いつものことですがすみません・・・。


↑国道307号にて。久々の長距離

 そういえば、ちょっと前の話になりますが、10月のいい季節にジェベルで信楽へ日帰りプチツーリングに行ってきました。ジェベルにとってはほぼ10年ぶりの遠出。走行距離150km、全くの不安も無く磐石な走りは見せてくれました(でも清滝トンネルを6速で登れなかったが・・・4速で登ったけどね)。まだFCR装着の記事はまだまだ感が漂ってますが、いま現在ジェベルはそこそこの仕上がりです・・・完璧ではないですけど・・・。

 でもそれを最後にジェベルに乗れてないけどね・・・。VTRに至ってはもう8ヶ月乗ってないという・・・記録更新だな・・・。いくら堅牢なVTRといえどもヤバイかも・・・。

 

○ひよりもひよって日和見主義−−ジェベルFCR装着編:その4−−

 

◎濃厚・・・いや、特濃志向

 

 ウチのジェベル125に、ジェベル200用のFCRキャブレターを装着する改造記の4回目。なんか、まだまだ続く予定・・・。(汗)

 前回までは正確なキャブセッティングを出すために加速ポンプを効かなくするまでを報告した。しかし・・・読みを外して、手持ちのジェットでは対応できなかった・・・。全然薄い・・・もっと濃くしないと・・・。

 ところで前回、「パンチは効かないが普通に走る」と書いたが・・・。後で考えればその表現は語弊があると思い直した。(でも前回記事は修正しない)

 いや別に、走るのは走るのだが問題点が多く、慎重に操作しなければならないのだ。少し前の段階では燃料が薄い可能性もあるので恐る恐る走っていたが、メイン#140で総合的な実走試験をじっくりやってみた。それでわかったことだが、

 

・「何気なく」、低回転からスロットルを回すとエンストしそうになる場合がある。トルク負荷の大きい場面に顕著に現れる、と感じるが常に再現するわけではない。(ちなみに加速ポンプありでも急開すればエンストする)

・6000〜8000回転の高回転の加速はまずまずだが、5000回転ぐらいの中回転域トルクが非常に弱く、高回転域までの回転上昇の繋がりが悪い。

・高回転域でさらにスロットルを最大まで回す(フルスロットルにする)と「モゴー!」という音と共にパワーダウンする。

 

 ・・・てな感じで、かなり気を使って走らないとエンジンがすねてしまうのだ。加速ポンプが無くなって悪くなるということは、やはり薄いと言えるだろう。

 んん〜・・・ということは・・・初期状態での、加速ポンプありでメインジェットがもっと薄い時での、あのターボのような加速感の良さは

 

加速ポンプが燃料を相当そそぎ込んでくれていたのであろう。

 

 くわばらくわばら。

 

 さて・・・現状がそれだけ薄いということだが、なぜ読みを外したのか? ・・・それについては考えればすぐわかった。今のウチのジェベル125が直キャブ仕様だからである・・・。

 購入したFCRのパッケージは前述のようにジェベル200用だが、これはエアクリボックス仕様でセッティングされたものである(ただし、純粋な状態ではなくフィルターカバーは外す仕様)。ならば排気量の条件だけでなく吸気の条件も変わってくるはず・・・そこを考慮しなければならなかった・・・。

 よくよく考えればわかることだが、なぜか全然頭になかった・・・。まぁ・・・一人でやっていると『思い込み』と言うものはよくあるものなのだよ・・・。

 そんなある日、ふと重要なことを思い出した。そういえば・・・燃料が濃い・薄いの判断はスパークプラグを見て判断するのが一般的だったな・・・すっかりそんなことも忘れていたよ・・・。久々にスパークプラグを見てみることにした。4〜5年前か、ジェベルが入院したときにプラグは交換されたはずだ。それを確認しただけでそれ以来見たことが無かったような・・・。どれ、久しぶりに見てみるか。

 

 

クルクルスポッ。

 

 

んっ?

 

 


↑スパークプラグ。赤い。

 

 

赤ぇぇぇ!!!

 

 

 良好な燃焼とされるキツネ色どころの話ではない。・・・えーっと・・・燃料が薄いときはプラグは『白』、逆に濃いときは『黒』ってーのが通例だ。えーっと・・・赤って何だっけ・・・?

 深くは調べていないが結局原因はよく分からない・・・。焼けすぎたら赤くなるのかとも思ったが・・・いやぁ、単純に・・・赤っつーぐらいだから・・・やっぱり錆なのかなぁ・・・。ここんとこ距離を走らないから定期点検してないし、パワーフィルター化のセッティング出しは体感で判断してたから・・・プラグには全く気を使ってなかったなぁ。これはすぐに交換だ。

 後日、用品店へプラグを買いに行く。なんとなくイリジウムプラグにしてみた。ブルジョアとか言うな! ・・・いいじゃん、何年も使うもんだし単気筒だから1本だけだし。早速交換して試走。


↑イリジウムプラグ新品の焼け色

 ・・・んん〜。これは・・・スローが濃くてメインは薄いと言うことなのだろうか・・・。

 プラグの焼け方はいろいろと見方はあるようなのだが、一般的には根元が低回転(=スロージェット分担域)、先っちょが高回転(=メインジェット分担域)の状態を表すとされている。黒くカーボンがついているのは燃料が濃く、白くカスカスなのは燃料が薄い。てーことはスローは十分濃いということだな・・・まぁ低回転は濃い目のトルク重視のほうが扱いはいい。メインは・・・やはり薄いのかー・・・番手を上げていかなくてはならんというわけだな・・・。

 まぁ落ち込んでいても始まらない。今後の動きとしては当然メインジェットの大きい番手を買って、当たりを探らなければならないが・・・(スロージェットも一応確認は必要)。しかしだな、ジェット類はいつもの用品店で1個577円するんだ・・・。まだ安いと言えば安いし単気筒なので1個だけ買えばいいのだが、見当違いに買い続けることになると、これが結構バカにならない。

 ちなみに巷には、「FCRメインジェットセット」とか言ってセット販売で若干安くなっている場合がある・・・。しかし、120・125・130・・・と言う感じで、番手の細かい刻みで狭い範囲(だいたい3〜6段階)を揃えているので、だいたいの当りがついていないと要らない番手を買ってしまうことにもなりかねない・・・。果たしてエイヤで買ってその範囲内で収まるのか、はたまたさらに上なのか? それはやってみないとわからない・・・。

 考えていても仕方ないので、その「FCRメインジェットセット」を置いていたと記憶する、いつもは行かない用品店に行ってみることにする。ここは有名なお店らしく自社ブランドの製品も出しているところなのだが、私はあまりピンと来ないので来店したことは少ない。探していた「FCRメインジェットセット」もあったが、やはり範囲が狭い・・・。しかし、安いなぁ・・・(確か6個で1,200円ぐらい)単品で買うよか遥かに安い。さすがセット販売。いっそのこと「FCRメインジェットセット」を全部買うか? 3箱ぐらい買えばどれか当りはあるだろう・・・。(←大人買いか!!!)

 ・・・そこでふと気づいた。おもむろに店員に、

「FCR用のジェットを『単品』で置いているか?」

と聞いたら、「ある」と言う。そこで、

「いくら?」

と聞いたら「1個315円」とのこと。

 

 

安い!?

 

 

 半額までは行かないがこれは安い! スロージェットも263円?? 流通の差か・・・そういうこともあると早く気づけば良かった・・・。これなら多少ヘタに買っても財布は痛くない。これからはここで買うことにしよう・・・。(でも、後日行ったら50円高くなっていたが・・・)

 実際、買う段になって何番を買うかは悩んだのだが、いくらなんでも#170を超えることは無いだろうと思いメインジェットは#150、#160、#170を購入。思わず3つも買っちゃった。ついでにスロージェットは#52と#55を購入。これはもう少しでセッティング出そうだったのでこれぐらいで足りるだろうと。

 後日、メインを#150、スローを#52にして試走。下は前回の#50よりさらにいい感じで実用的な感じが出てきた(でも気を抜くとスロットル開でストールするが・・・)。だが・・・上がどうも全く改善される気配が無い・・・。むむむ・・・#150をつけてこの状況とは・・・やはりFCRの口径がデカすぎるのが問題か・・・。負圧が低すぎて燃料を吸えてないのでは・・・? うーむ。

 このあとのメニューはメインを#160、さらには#170に上げることなのだが・・・しかし私は、前述のように口径がデカすぎることが根本的に問題ではないかと考えるようになっていた・・・。

 

◎毒キノコを咥えてレベルアップ

 

 ところで・・・これだけ濃くしなきゃならんのは冒頭に書いたように直キャブ状態だから、ということが考えられる・・・。なぜ直キャブ状態なのかは前回も書いたがおさらいしておくと、「今まで付いていたK&Nパワーフィルターが付かない」ということと「セッティングは直キャブで出してから、という考え方がある」の2点で始めたことである。しかしながら直キャブ状態はキャブやエンジンに悪いので早い段階でフィルターは装着したいところである。

 ちなみに、直キャブ状態でセッティングを出しても、フィルターを装着することで吸気の条件が変わるので(吸気抵抗が付く=空気の流れが悪くなる)、その設定からジェット類を下げることになる。ならもう、フィルター付けてセッティング出したほうが、不要なジェットを買わなくて済むわけだ・・・。

 いや、可能であるなら直キャブ状態でセッティングを出していたほうが他の条件と比較が出来るので、やる価値はあるのだが・・・。しかしジェベル125にボア径φ35はどう考えてもデカすぎるので、吸気抵抗は少なからず必要だろうと踏んでいる(ボア径が大きいのに吸気量が少ないと負圧が低い)。そんなデータ取ったところで、それほど役に立つデータになるとも思えない。まぁ、最高速はどれだけ出るのかは気になるけどね・・・。

 ということで、もうフィルターを装着することにする。以前付けていた、通称『毒キノコ』と呼ばれる形の、K&NパワーフィルターΦ51は先に述べたようにFCRの口径が大きくなっていたので使えない。新品を買うにしても、どのサイズを買えばいいのか・・・これは、実際測ってみなきゃいけないか・・・。


↑FCRの吸気側

 ところで何が大きくなっているのかよく分からない人もいるだろうから、一応説明らしいことをしておこう。口径が大きくなったと言っているのは、上の画像のFCRキャブ中央にある吸気口の外径、である。この吸気口の部品は樹脂で出来ていて各車種用に用意されているものであり、直キャブ仕様にするのなら「ファンネル」と呼ばれるラッパ状の吸気口に交換も出来る。正式名称は知らないが『吸気側のマウントアダプター』と言えば通じるのではないだろうか。

 さて、上の画像をよ〜く見て頂きたい。吸気口の樹脂部品の穴の下にさらに穴があるのがお分かりになるだろうか。これはスローエアジェット、メインエアジェット用のエア取り込み口なのである。これが何なのかは割愛させて頂く(私もよく分かってない)が、とにかく吸気口とは別のエア経路が必要なのである。このエア取り込み口はジェベル純正BSTキャブでは、吸気口内部に配置されている。なので吸気口外形は円形でいいのだが・・・このFCR、吸気口は円形でエアジェット吸気口はその外に配置されている。なので・・・吸気口外形が異形(たまご型)になっているんだよ・・・。そのためか、ジェベル純正BSTキャブの吸気口外形より外形長が長くなっているというわけだ・・・。

 車種用にマウントアダプターが用意されているなら、そこは合わせる必要があるんじゃないの・・・? と、思うんだが・・・もしかしたら本来それに組み合わさるはずだったジェベル純正のエアクリボックスのダクトが柔らかくて、問題なく入るのかもしれないが・・・。しかし今さらエアクリボックスを付ける気にはなれない。やはり・・・『毒キノコ』を咥えたい・・・。

 さぁ話を戻して、どのくらいの口径のフィルターを買えばいいのかを調べる。確かめ方はいたって単純。吸気側のマウントアダプターを外して紙の上に置き、ペンで外周をなぞる。で、その書かれた線をものさしかノギスで適当に線長を測るのである。そんなに精度はいらない。どのみち大きめにチョイスするのだから多少誤差があったって問題にはならないからだ。

 何となくの外周長を計る・・・それを円周率3.14で割って近似の呼び径を出す。計測の結果、Φ54とわかる。んん〜、ジェベル純正BSTキャブの外周がΦ50なので4mmも増えてる・・・今あるパワーフィルターはΦ51なので入るわけも無いな・・・。まぁ新規にΦ54付近のフィルターを買えばいいということだ。

 またK&Nパワーフィルターを買おう・・・と思って早速用品店に行ってみたいたのだが・・・、うえぇぇ? K&Nフィルターが置いていない・・・。あるにはあるのだが、リプレイスフィルターと呼ばれるエアクリ仕様のフィルターばかり。あとワゴンセールでストリート用の円筒型のフィルターがあるだけ。ええっ? 何で売ってないの・・・?

 いや、実はその代わりに『DNAフィルター』というものが大量に置いてあった・・・。何者だ、貴様!!! K&Nフィルターを駆逐したと言うのか!!! いや、まぁ、私もK&Nフィルターを買ってからほぼ10年経つのでその後のフィルター市場の動向がどうなっているか、全く関心を示さなかったので今日のこの状況が把握できてなかっただけかもしれない・・・。とにかくここは一旦退いて自宅でネットで調べてみた。が、やはりK&Nの代わりにDNAフィルターがはびこっているようだ。んん〜、一体何が起きたんだろう・・・。

 まぁ、こういう状況だと受け入れざるを得ない。DNAフィルターも1個5,000円ぐらいなので価格的には変わらない。これを買うしかないだろう。あとはDNAフィルターの取り付け部のゴムが柔らかいことを祈るか・・・。そうじゃないと異径の口にとりつかない・・・。

 改めていつもの用品店に買いに行ったら、タイミングよくセール中でDNAフィルターが10%offだった。ラッキー、と思ったが・・・しかしだな・・・口径φ54のものがあるにはあったが、『ヘキサゴナルアルミトップ』しか置いてないない(なんだかちょっとカクくて先端がアルミ削り出しになってる)・・・お値段7,140円・・・おいおい、これじゃ単価2,000円upじゃねぇか。・・・いくら10%offったって、コストアップになってる・・・もちろん、注文すればノーマルタイプが買えたのだが・・・。

 しかし・・・このヘキサゴナルアルミトップ・・・ノーマルのラバートップのものと見比べると・・・。

 

 

カッコいいなぁ。

 

 

 一応悩んだが、結局ヘキサゴナルアルミトップのφ54を購入。(買うのかよ)


↑DNAフィルター

 早速お持ち帰りして眺めてみる。うう〜む・・・やっぱりかっこいいなぁ。

 早速FCRに差し込んでみる。グニグニ、カポッ。


↑DNAフィルター

 んん〜、いい感じに入った・・・。ちゃんと異型のマウントアダプターに食らいついている。狭すぎず広すぎず、いい感じ。

 とりあえずその状態で走ってみることにする。すると、さすがに吸気抵抗が若干ついたためか燃料が濃くなった感じになった。低回転域はさらにトルク感・扱いやすさが良くなり、高回転域もちょっと良くなっている感じがする・・・。ん〜、でもこの感じだと上はまだ薄いのか・・・。

 後日、メインを#160で実走。さらに良くはなってそこそこは走るのだが・・・5000回転付近のトルクの谷と、フルスロットル時のパワーダウンは改善されない・・・。で、さらにメインを#170にしてみたが・・・また良くはなるが気になる症状は改善されない・・・。

 んん〜、フィルターをつけても#170では足りないのか・・・? いいいやぁ〜、いくらなんでも行きすぎだと思うのだが・・・。

 

(続く) 

 

 

○東京モーターショー2009

 

 ・・・実は・・・2009年11月1日に東京モーターショー2009に行って来た・・・。

 大阪在住の私だが、東京モーターショーは初めてのことではない。2005年のときに1回行っている。そのときはこれが最初で最後だろうと思って行ったのだが・・・、今回のモーターショーの情報を日々見るにつれて『今回は行かねばなるまい!!!』と、そう思った。

 だって・・・有名国外メーカーが出展しない、二輪もカワサキが来ないなんて事態がそうそうありうるだろうか? いや無いだろう・・・次はある程度回復しているか、ほとぼりが冷めるまでは開催しないかのどちらかになるだろう・・・。

 果たしてどんなモーターショーになってるのだろうか!?

 ・・・それを確かめにはるばる東の都へ向かったのであった・・・。

−−−−−−−−−

 前回(2005年)のときはVTR250で乗りつけたが、今回は電車。東海道新幹線で東京、JR京葉線に乗り換え会場の最寄り駅である海浜幕張駅へ向かう。時刻は12時前、駅に到着。


↑海浜幕張駅前

 初めての海浜幕張駅・・・駅から行くとこんな感じなのかぁ。人の流れが一筋になってある方向へ進んでいた。恐らくあれが会場に行く方向なのだろう。だが私はそこから外れ、あたりを散策する。私はあまのじゃくだという側面はあるが、それ以前にこの幕張という場所を感じて見たいというのがまずあった。欲望に従ってまず見渡せるところへ行ってぐると見渡してみた。


↑幕張の風景

 むぅ・・・これは規模がデカいなぁ・・・まぁこういう展示場のある場所と言うのはスケールがデカくて整然とした区画で整備されている。しかしながら東京の「有明」や大阪の「南港」と比べると、なんか広い上に『ギュっと凝縮された』、と言う感じを受ける。んん〜、港湾整備というものがされた時期が比較的早かったからこのような感じに仕上がったのか・・・? 黎明期的な・・・? 有明とか南港は広いけど間延びしていて、しかも空き地が目立つんだよね・・・。

 んー、ああー、いかんいかん、そんなことに感慨にふけっている場合ではなかった。そろそろ流れに合流して会場へ向かう。意外と渡り廊下を距離歩いてやっとチケット売り場へ。チケットを渡して会場に入る。と、思わず2階からアプローチした。前回は2階の存在は後から気づいたのだが、徒歩で来る人は普通にここがエントランスなんだね。ではでは会場に足を踏み入れるとするか。

−−−−−−−−−

 さて、ここから感想を述べていくのだが、最初に言っておこう。今回の注目ポイントは『前2輪の三輪』だ。

 私は以前より「三輪」というものに興味がありちょっとだけ自主研究している。しかし、その「三輪」とは「後ろ2輪の三輪」であった。ところが最近、と言うより、数ヶ月前から「前2輪の三輪」という乗り物に注目している・・・。奇しくもこの東京モーターショーでその潮流を目の当たりにするのである・・・。

 正直なところ、私はそういうことを全く予測していなかった。まず、会場に入って出くわしたのがコレ。ホント、ビビった・・・。


↑ADIVA:A3ROUTE200

 いきなりスクータータイプの前2輪の三輪が!!!(その横には後ろ2輪の三輪もあったがスルー)

 まさかこんなとこで前2輪の三輪に出くわすとは・・・。んー? メーカーはADIVA? 何か聞いたことあるような・・・無いような・・・。(あとで調べてみたらどうやらイタ車の模様)

 むう・・・これはちゃんとバンク出来るようになっているな? ピアッジオに対抗してのことだな・・・しかし、そのシステムが・・・。


↑前輪のバンクシステム

 ・・・んー、なんかすごく堅実、というか、先進的感が無いというか・・・。確かに機械的なものというものは単純・シンプルであるということが信頼性に繋がることは事実だ。それを突き詰めれば『機能美』ともいえる美しい形にも仕上がる。が・・・これは・・・何と言うか・・・そう、

萎える。

 ・・・実際は性能がいいのかもしれないが・・・なんかこう、期待感がもてないのよ・・・。

 次に目が止まったのも「前2輪の三輪」。これはモーターショー前から情報は得ていた。


↑BRP:CAN-AM SPYDER

 おおう・・・どこかにモーターショーに出展するようなことが書いてあったように思ったが、すっかり頭から抜けていた・・・。実際に実物が見るとなかなか・・・存在感があるねぇ・・・。


↑SPYDER横から

 しかし・・・このバイクに近いスタイルでバンクしないのはどうなんだろう・・・。まぁバンクしないからこのスタイルになっていると言える。果たしてこのカタチのポテンシャルはどれだけのものなのだろうか・・・。

 そのまま歩いていると、部品関連が集合しているブースに出くわした。部品関連は私は興味津々な人間なのでかなりここで時間を使ってしまった・・・。まぁここで紹介するならケーヒンかな。


↑ケーヒンの部品

 前も書いたような気もするが、ケーヒンとは昔は「京浜気化器」と言う会社でキャブレターを作っていたが、今となっては時代はFI(フューエルインジェクション)なのでそのインジェクターや関連の電装を車輌メーカーに供給している。ちなみにウチのジェベルに搭載したFCRキャブレターを作っている会社です。ケーヒンは昔、「FCR-i」という二輪カスタマイズ用のFIモジュールを発表したはずなのだが・・・今となっては無かったことにされているようで・・・。

 この展示では標準搭載の二輪FIスロットルボディをしれっと展示。んー、まぁ、モーターショーではあまりカスタム関連は出しづらいというのはあるんだろうが・・・でもカスタム用のFIモジュールはいつかは出して欲しいのう・・・。

−−−−−−−−−

 閑話休題。

 トヨタのブースなのだが・・・あの軽じゃない極スモールのiQが、まるでセミのように・・・壁に張り付いている・・・。


↑トヨタ:iQ

 んん〜、これに反応してしまった私は、この展示の仕掛け人に負けてしまったわけなのだが・・・んん〜、負けました・・・。

−−−−−−−−

 フラフラと歩いていると、あからさまにカタギではないスタイリッシュなブースに出くわした。えっ・・・これって・・・。


↑フィアロ四輪コミューター

 おおっ!!! フィアロじゃないか!!! 久しぶりだねぇ〜。

 フィアロは2005年の東京モーターショーにて前1輪後ろ2輪のバンクする三輪を展示していた。今回は・・・!?

 ・・・なんだ、四輪のコミューターか・・・。つまんないの〜。

 しかし、そのブースの横には模型が・・・。


↑フィアロ前2輪三輪のモデル

 やはりフィアロも前2輪の三輪には注目しているのか!!! んん〜・・・フィアロも前2輪三輪には興味があると言うことは・・・やはり今年はなにか波が来ているのか・・・?

 で、さらに歩いていると、また前2輪の三輪に出くわした。今度は実車である・・・しかもなんか・・・デカい・・・。


↑CAMPAGNA:T-REX

 どうもコイツはCAMPAGNA(カンパーニャ)という会社のT-REXとかいう前2輪の三輪らしい。またもやこのカタチに出くわしたか・・・。なんだか飽和してるなぁ・・・。

 つーか、このT-REX、車幅が普通の四輪より広くね? 横に二人乗ってるのにタイヤの位置がはるか外側にある気が・・・。それじゃあまり三輪の意味が薄れるんじゃ・・・? いや、こいつもバンクしないスタイルなので幅が細くないほうが転倒しなくていいのか・・・。じゃあ四輪でいいじゃないかという話にならないか? んんー、まぁいいか・・・。


↑T-REX

 ところで機体の横にモニターが置いてあり、紹介映像を流していたのだが、初老の白人男性が大戦時代を髣髴とさせる飛行帽とゴーグルを装備して、なぜか飛行場をこのT-REXでグリグリ走っていた。なーんか英語かなんかよく分からん言語でわめいているのだが、フルクローズドのマシンじゃないこのT-REXで何かしゃべったところで、何を言ってるのか全くわからない。画面の下に字幕があったような気がするが、別に興味ないので見ていない。とか思ったら路面の水溜りに突っ込んで、リヤがすべり機体はスピンした。水しぶきがバッシャバッシャおじさんにかかって、

 

 

おじさん「ひぃぃぃぃ〜はぁぁぁぁ〜!!!」

 

 

 なんかどっかのゲームで聞いたことある叫び声を聞いて、「欧米人は本当にこんな叫び方するんだー」と何気に思う。いやいや・・・そんなことはさておき、ワイルド感はアピール出来てるけどそりはマイナスじゃね? ・・・まぁ、二輪じゃコケて大事故になるし四輪オープンでそんなことやったらど室内がえらいことになるから、このスタイルじゃないとやりにくいことではあるが・・・ってそんなこと公道ではしちゃイカンぞ!!! ・・・じゃ、やっぱりウリにならないじゃん・・・。


↑日産:ランドグライダー

 ところでバンクすると言えば、こいつがいる。四輪だが、前後共に車輪がスライド&倒れてバンクする。

 バンクするメリットを生かそうと「後ろ2輪の三輪」や「前2輪の三輪」で探ってきたが・・・「どっちが2輪になってるのが得策か?」という三輪談議は「別に三輪じゃなくてもいいじゃん」ということに落ち着くのかもしれない・・・。

 だって・・・バンクするのにタイヤ3つの三輪であることがマストではないわけで・・・だったらこういうカタチのほうが合理的なのかもしれないし・・・悩ましいところだなぁ・・・。

 でも、いかんせん、コイツは顔が気にいらない・・・。

−−−−−−−−−

 ところで散策していると、中央ホールに「カー・オブ・ザ・イヤー」の記念展示があったのだが・・・。んんー、私は2005年の東京モーターショーしか行ったことが無いから検討外れの推測かもしれないが・・・こういう展示は別館みたいなトコでやる予定だったんじゃないかな・・・。出展者が減ったんで穴埋め的確変昇格としてメインストリートに持ってきたんでは・・・。

 ・・・などと思いながら東ホールに入ったら思わず噴いた・・・。だって・・・「トミカブース」や「グランツーリスモブース」(現場で気づかなかったが後で会場案内見たら「チロルチョコブース」なるものも・・・)が車輌メーカーに負けず劣らずの広さを確保してたから・・・。う〜ん・・・、んん〜・・・、世も末だなぁ・・・。

 ・・・なんだろう・・・いや、まぁ、そうせざるを得なかった、というか、そういうタイミングだったのだろうが、東京モータショーは何かいろいろと失ったんじゃないだろうか・・・。

−−−−−−−−−

 ・・・と、全部見終わってしまった・・・。い、いや、私の興味があったものがコメントしたものだけだったと言うだけで、展示はいろいろあったよ・・・。え? ホンダやヤマハやスズキは出展しただろう、って??? そりゃああるにはあったけど・・・別に語ることも無かったと思ったし・・・。

 いや、まぁ、せっかくだから一応レポートしときますか・・・。


↑ヤマハブース

 まずはヤマハブース。

 ヤマハ・・・2005年のモーターショーのときにかなり血迷ったスタイリッシュな展示に私は驚愕したのだが・・・どうなっているのだろうか・・・? 


↑ヤマハ:V-MAX・・・普通な感じの展示

 今回もまた壁際にはよく分からない近代アートもどきが展示されているが・・・このV-MAXとか電動バイクの展示は、まぁ普通だな・・・。よしよし。


↑? なんじゃこりゃ?

 ・・・と、思ったら、ナニコレ?


↑新作のイメージか・・・?

 んん〜・・・、これは擬人化イメージ? 風の又三郎バイク? それとも仮面ライダーのサポートメカか?

 おそらく新車の予告、話題作りなのだろうが・・・んー、どうせこんなことをしても実車は全然違う形になっているんだろう・・・ホンダのVFRみたいにさ・・・。デザイナーとか企画の人は何かこういうことをやりたがるが、ちゃんと後で「なるほど」と思わせるような仕組み・仕掛けがあるんだろうな? 確かに商品だけじゃ売れないと言うこともあるが、的外れなこと見せられるのも痛々しくて困るんだよ・・・。

 次、ホンダ。


↑ホンダブース

 んー。まぁ、展示としては四輪がメインで、ちょこちょこ新型VFRとか新手のスクーターもあったし、普通の展示だったが・・・。しかしながらホンダはなんかちょっと違うとこで勝負しているみたいで・・・。

 あの二足歩行ロボットASIMOの技術を生かした、一輪車みたいな乗り物とか、歩行アシストとかいうパワードスーツの足のフレームだけみたいなものとかを中央の舞台でデモンストレーションしていたようだ・・・。「していたようだ」と書いたのは私は実際に見ていないからだ。人ごみに巻き込まれ、舞台が全く見れなかった。

 ちなみに私はもともとロボットには興味があり、大学時代はメカトロニクス研究室でロボットの研究をしていた(でも卒論書いただけの研究だが。)ので、こういうことにはヒジョーに食指が動く。ロボットには昔から必要と言われているのに、未だ実用域に達しないのが「制御」である。その「制御」を活用したのが一輪車なのだろう。

 是非見てみたかったのだが・・・外野から見れるチャンスを窺っていたのだが・・・人ごみが動く気配すらない・・・。ビタっっっ!!! と流れが止まっていて、掻き分けても入っていけない雰囲気。一目見ることも叶わなかった。・・・見れない展示よりも見れる展示だ!!! と、その場を立ち去ったのであった・・・。

 そして・・・その後出くわしたのは・・・


↑アクティトラック・・・イカす!!!

 おおお〜! コイツはいいねぇ〜!!! このハンマーヘッド感がイカすねぇ。でも・・・「アクティ史上最大キャビン」・・・て、荷台が減っているような気がするが・・・。いや、でも、コイツは仕事するような覇気が伝わってくるぞ!!!

 ・・・んー、俺は何に反応してんだか・・・。

 最後はスズキのブース。


↑スズキブース

 んー。スズキは・・・なんかあったっけ・・・? 四輪・二輪もあったが別にどうってこともなく。ちなみに私はスイフト好きだが、スイフト・プラグインハイブリッドと言われても別にピンと来ない。


↑スズキ:アルト

 アルトの旧車が舞台上に。何事かと思ったが、新型アルトために引っ張り出されてきた模様。んんー、そんなに新型アルトは初代アルトの系譜をたどってきたと言いたいのか・・・。

 つーか、それが何か訴求力があるのか???

 よくわからん。でも私が注目したということは、目を引いた展示であったということなのだろうか・・・? いや・・・それは私がマニアックなだけだと思うが・・・。(でも私はこの時代の旧車には興味ないけどね)

−−−−−−−−−

 閑話休題。


↑マツダ:ロードスター

 んん〜、マツダ:ロードスター、カッコいいねぇ〜。三代目になるこのタイプは概ね私の好み。ただ・・・側面の造形がちょっと好みではないのだが・・・。んんー、自分でクルマ乗るならこいつなんだろうけどなぁ。残念ながらクルマ要らない人だから。

−−−−−−−−−

 さて、この東京モーターショーの総評としてだが・・・しかし・・・今回のこの「前2輪の三輪」フィーバーぶりは一体何なんだ・・・? いや・・・そう思っているのは私だけなのかもしれないが、明らかに何かの流れが来ている。いや、流れといっても今の段階はコンセプトレベルではあるのだが。しかし、デザイン段階を越え、形にはなっている。

 私が「従来の三輪」=「後ろ2輪の三輪」に注目し始めたのは割と前からだが、前2輪の三輪についてはピアッジオ:MP3の系統が日本の法律を動かしたと言う事実からだ。つまりMP3が出た段階では興味が無かったのだ。それが私とほぼ同じように世界が前2輪の三輪をカタチにし始めたのは・・・

ここにきて『前2輪の三輪』の有用性が認められているってことでは?

と、思わずにいられない。

 ただ・・・フィアロが2005年のモーターショーに出した『バンクする後ろ2輪の三輪』がちゃんと形になってたり、デザイン段階程度だが他にも同系のものが発表されてた(←でも断片的で確証は無い)にもかかわらず、そのスタイルはどこのメーカーも現段階では実用化には至っていないし、至るような雰囲気でもない。もう忘れ去られてしまったと言うべきだろう・・・。

 ・・・うすうすは感じていたんだが、『後ろ2輪の三輪』はやはり「有用性」が無いのでないか? 形にはしたものの、結局何かのジレンマに陥ってしまったのではないのか・・・それが「性能」なのか「安全性」なのか「役どころ」なのかは分からないが・・・(←私は全部を疑っている)。どうしても二輪と四輪のスタイルが出来すぎている上に、双方がエンジンとタイヤで走る原理の割には全く別物の乗り物のため、その間を取るということが難しい・・・いや、というより『「二輪」と「四輪」と同様の、発明に近い新しい「三輪」の乗り物』を開発しない限り成立しないのではないか、・・・私はそう思うようになっていた。

 そう思っていたら、この流れですよ。「前2輪の三輪」、既に実用化されているものが注目されている。これは大いに期待できる。

 ただ・・・気になるのは「前2輪の三輪」でも「バンクしない前2輪の三輪」が多かったことだ。バンクしない三輪というのは昔からある。それが廃れたのは乗り物としてスペックが向上していく中で、ポテンシャルが低かったからだ。三輪が発展するためにはやはり画期的なバンクするシステム(=いわゆるジャイロ)を搭載したものが不可欠、それが突破口になると思われる。

 ・・・でも、なんか・・・またデザインの流行りで盛り上がっているだけで、いつの間にか消滅しているような気もするなぁ・・・。

−−−−−−−−−


↑夜の海浜幕張駅前

 で、モーターショーの全体的な感想はというと・・・出品とお客さんの数が減って・・・ちょうど良くなった感じかな・・・? いくら縮小されたといっても展示規模は大阪モーターショーとかモーターサイクルショーに比べりゃかなりデカいので見ごたえはあるねぇ。全部見るのに4時間もかかってしまった・・・(でもトミカとかグランツーリスモはスルーしましたけど)。あー足痛ぇ・・・。

 東京の宿に戻ってきて、飯だ飯。前日は飲み屋に晩飯食いに行ったが、やたら高くつくねぇ〜。安酒屋じゃなかったのもあるが、東京の飲み屋の物価は高い・・・。今日は宿でビールを飲むとして、飯自体は軽く済ますか・・・(いや、前日も宿でさらにビールを飲んでたが)

 と思ってラーメン屋に行ったのだが、頼んだラーメンが悪かったのか、背油山盛りでなんか胸焼けが・・・東京のラーメンはうまいけど(でもあの海苔の意味はさっぱりわからないが・・・)なんか極端なんだよなぁ。

 宿に帰ってビール飲んだがさらに自分を追い込むハメに・・・自業自得か。

 

(終わる)

 

 



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