くるすま5月号



 まいど、えーすけです。

 ああ〜、4月に更新できなかった・・・。わりと時間はあったのに・・・。まぁ、また新しい職場に行きだしたこともあったし、いろいろあったんでね・・・。

○ひよりもひよって日和見主義−−ジェベルFCR装着編:その1−−

 

◎日和ってる・・・???

 

 さて・・・前々回、予告していたこの記事だが・・・(前回はお休み・・・まとまらなくてね)。ところでこのタイトル、何をひよっているというのか。

 それは、単に私の偏見かもしれないが、キャブレター(以降、略してキャブ)を高性能なレーシングキャブに置き換えるのは二輪乗りの大勢を占める思想、『出力至上主義』において「俺、本気出してるよ!!!」という意思表示だと思うのである。雑誌などで紹介されているカスタムマシンはほとんどレーシングキャブが装備されてある。キャブを純正のものからレーシングキャブに置き換えるとどうもすごいらしい・・・。

 なぜすごくなるかはよくわからない。ただ言えるのは、市販車の設定と言うのは排ガスなどの環境性能や騒音対策を施さなければならないし、季節による環境の変化に強い作りになっている。そのためにある程度余裕のある設定になっているのだ。その余裕をそぎ落としシビアにセッティングすることによって、エンジンのギリギリの性能を引き出すことが出来るのである。

 ちなみにキャブレターの説明は必要? さらっと流すと、エンジンのシリンダーに混合気(燃料+空気)を送り込むための装置で、シリンダーが吸気する空気の流れに燃料を霧状に散布する機能を持つ。・・・正確には燃料は吸い上げられて気化するのだが、まぁ細かいことは置いておこう。電気的な制御など必要とせず、機械的な、ワイヤー1本(または戻しワイヤーを含めて2本)でエンジン回転数を制御することが出来る。当然そのためにはセッティングが必要なのだが・・・でも、なんにせよ、そんなローテクな代物で制御できるなんて、昔の人はすごいなぁ・・・。

 しかしながら、キャブはそのローテクさ故に環境の変化に自動では対応できない。レーシングキャブはそのシビアな性質から、誰かが環境にセッティングを変えてあげなければ不調に陥る。つまり、一般ユーザーにはハードルが高い代物である。その性質だけでなく、価格も単気筒用で6万円ぐらいするし、4気筒用にいたっては20万円ぐらいしたりする。調整・価格において、レーシングキャブと付き合う覚悟がある人間だけが装備できるのだ・・・。

 ・・・まぁなんにせよ、レーシングキャブはハードルの高さやカスタムマシン業界で定番アイテムという点で、出力至上主義者にとっては憧れのアイテムなのだ・・・。

 

◎FCRとは・・・

 

 FCR、とはキャブレターメーカーのケーヒン社製レーシングキャブレターの呼び名である(ちなみに、同じキャブメーカーのミクニではTMR-MJNというレーシングキャブがある)。前述のように吸気系カスタマイズとしては定番アイテムである。特徴としては、当然レーシングキャブであるということがあるが、見た目に分かりやすいのがスライドバルブが平面だということだろうか。それがどういいかはわからない。でも、なんとなくカッコイイ感じはする・・・。ただ・・・ジェベルは元々フラットバルブなのでその恩恵は受けられていないのだが・・・。


↑FCR再録

 また、FCRの他の特徴としては『加速ポンプ』なるものが付いていることが挙げられる。これはアクセルを開けたときに通常の燃料供給では追いつかないので、別系統で燃料を補うというシステムである。さすがはレーシングキャブ、一味違う。これはFCR特有というわけではないのだが、これが原因でセッティングがわからなくなることがあるらしく、厄介者として有名である。

 ところでそのFCR、オフロードバイク部品を扱っているバイク用品流通業の「ラフ&ロード」から、ジェベル200用FCRのラインナップがあるのは昔から知っていた。正直、FCRには全く縁の無いと思われるジェベル200をラインナップに入れていることにはビックリしたものだ。何をトチ狂ったんだろうか・・・。ジェベル200でかっ飛ばそうとか、ましてやレースに出るような人間はまずいないだろうに・・。

 まぁそれはいいとして、ウチのジェベル125は実はそのジェベル200と同じキャブレターのミクニBST31を装備している(燃料の量を決めるジェット類の設定は200と125で異なるが)。BST31、と言うだけあってボア径はΦ31。・・・んん〜、125ccにはΦ31は大きすぎるはずだが・・・。

 ボア径、とはキャブ内径のことで、空気が通る筒の大きさを示す。このボア径が大きいと高回転域で空気をたくさん取り入れることが出来るので、最大出力が高くなる傾向にあるが、逆に低回転域では吸気流速が遅くなり燃料の混合がうまくいかないとか問題が出てくる。レースでは高回転が命だが、街乗りでは低回転の扱いやすさが乗りやすさを左右する。キャブレターを置き換える場合、キャブの性質にもよるがボア径をどうするかも考えなくてはならない。

 ジェベル125がΦ31のキャブを付けているのは・・・200と無理やり部品共通化しているのだろう・・・。まぁその、共通であるおかげでジェベル125にもFCRを取り付けることが可能なのだが・・・。しかしだ・・・、他車種250ccマシンのFCRでもΦ33なのに・・・問題となっているジェベル200用FCRはなんとΦ35しかラインナップに無いのだ!!! なんでだ!!! しかもΦ35はビッグボディだろ・・・(FCRはΦ33までがスモールボディ、Φ35以上はビッグボディに分かれる。何が違うかはよくわからないが多分大きさが違う)。なんでわざわざそんなチョイスするんだ・・・もしかして・・・何かビッグボディじゃないと取り付けに問題があったんだろうか・・・だったらΦ35しかないのも分かるが・・・。

 125ccなら口径を純正キャブのΦ31より小さくするべきなのに、いくら取り付くといってもジェベル200用FCRΦ35を付けると逆に2回りもでっかくなってしまう。大丈夫なのか・・・? いや、たぶんダメだろう・・・。と、昔からずーっと「ありえねぇ」と思っていた・・・。

(※上記のようにキャブに対して私は食わず嫌いだったので認識に間違いがあるかも。まぁ、そう考えていたと思いねぇ)

 

◎思考に変化が・・・

 

 そんなFCRを、なぜ購入することになったかだが・・・。

 以前にもネタにした草レースをやっている元同僚(今は職場変わったので、「元」)がいるのだが・・・彼はFCRのことを良く知っていたのだ。キャブの話をしていたときのこと。

私「キャブをFCRに換えたらそんなにパワー上がるんですか?」

同僚「まっっったく変わります。ターボかかったように違います」

私「ジェベル200用のFCRが付くはずなんですけど、ボア径がデカくって多分ダメなんですよ」

同僚「いや、そんなことないと思いますよ。今、ジェベルってパワーフィルター使用ですよねぇ? 逆にそれは純正キャブが追いついてないはずなんですよ。それにFCRはセッティングの幅が広いので、多少デカくてもあわせこむことが出来るんです。セッティングが出れば今より絶対良くなります」

私「う〜ん、そうなんですか・・・。いやぁ、径がデカすぎて、まともに走れるのかどうか不安でねぇ・・・」

同僚「大丈夫ですって、走りますって。もしアカンかったら径を絞ったらいいだけですよ」

 んん〜、そうか、大丈夫なのか・・・。しかしなぁ・・・。んー。

 ずーっと、悶々と考えていたのだが試す気にならなかった・・・。やっぱり6万円は高いし、ひよってるのは気持ち悪いし・・・。

 しかし・・・あるとき私の脳裏に、一つの思考がひらめいた。



『お前はジェベル乗りとして、ジェベルのパーツを試さないのか?』



 そうだっっっ!!! ここは、せっかくジェベル用として用意してくれてるのに試さないわけにはいかない!!! たとえダメでも価値がある!!! 毒を食らわば皿までだっっっ!!!(←意味不明)



 ・・・と、そんな感じの経緯でジェベル200用のFCRを買ってしまったわけなのだよ・・・。我ながらアホな思考だ・・・。

 

◎そこから始まる苦難・・・

 

 用品店で購入したのだが、前回書いたように10%offのときに買ったので5万5千円ぐらいで購入。注文してから納品まで1ヵ月半ほどかかった。受け取りに行ったときに内容確認をしたのだが、そのセット内容に、親切なことにメインジェットとスロージェットそれぞれに番手の1回り大きいのと小さいのが入っていた(メインジェット:#138が標準なので#135と#140、スロージェット:#48が標準なので#45と#50)。おおう、気前いいじゃないか。ジェット類は結構高いからね・・・。単気筒だからできるサービスだよな・・・こんなん4気筒でやったらすげー出費だ・・・。しかしながら、実は・・・これは私にとってはあまりうれしくないサービスなのである・・・。なぜならば、ジェベル200用のセッティングより少なくともジェット類の番手を2回りは小さくしないといけないはずなのだ・・・。まぁ、もしかしたら使う可能性もあるし、余分に出費したわけでも無いのでいいけどね・・・。

 ということで、ジェベル125用にジェット類を買わないといけない。ジェベル純正のBSTキャブのジェット類は、このFCRには使えないのだ。今まで結構買い揃えたのに・・・全部要らなくなるのか・・・(泣)。また1から買い揃えなくてはならない・・・が、まだ単気筒なので1個ずつで済むので、まぁまだ出費は抑えられる。FCRを受け取った足で用品店の店内を探すと、あったあった、FCRのジェット類がちゃんと置いてあった。1個577円。まぁ単品販売ならこんなもんだろう・・・。メインジェット#125と#130、スロージェット#42を買って帰った。

 自宅に戻り、箱を開けてみる。まっさらなFCRを取り出す・・・んんっ・・・なんか、やたら重いような・・・。FCRって軽く作られているんじゃなかったっけ・・・ビッグボディだからか? まぁいいか・・・。とりあえずグルリと全体を見てみる。なにやらスロットルの部分からリンケージが伸びていて回転に同調するようになっていたり(後で分かったことだがこれは加速ポンプ用)、そのほかいろいろな複雑な構造がなんとも『タダのキャブじゃないぜ』感を醸し出している・・・。ま、まぁ・・・6万円もしたんだからそれぐらいの期待感は感じたいところだが、まさか重みまで感じるのは・・・。しかもこれが本当にジェベル125でセッティングが出るかも保証は無い・・・期待半分、不安半分で手の中のFCRを握り締める・・・。

 眺めているだけでは面白くないので、やはり動くところは動かしてみたい。と言っても動くのはスロットルしかないが・・・。スロットルを回すとダイレクトにフラットバルブが上下する。ほほう、これが強制開閉ってことか・・・。しばらくパカパカ上下させて遊んでいると・・・んんっ!? なんだぁ? フラットバルブ手前の内径下側から液体が吹き出てるぞ・・・。何コレ・・・あ、そうか! コレが噂の加速ポンプか・・・!!!

 それにしても・・・加速ポンプで吐き出している量が・・・結構出てるよな・・・こりゃあ確かにいきなりアクセルを開けるとエンジンかぶるわな・・・。量は調節できるのか・・・? つーか、何この液体・・・防錆用の油か、何か洗浄液なのだろうか・・・。なんにせよ、取り付ける前に洗浄しないとな・・・。

 同梱物を確認する。キャブの口を閉めこんで固定するバンドが前後1本ずつ・・・しかし、これはいらないような気が・・・だって相手側に付いてるやん・・・。それと前述のようにメインジェットは#135と#140、スロージェットは#45と#50のサービス。燃料ホース用タイラップに、ケーヒンのFCRセッティングマニュアル、ラフ&ロードのジェベル200用セットの説明書。あと、ケーヒンのステッカーが入っていたが、んなモンどうでもいい。(ひでぇ)

 ラフ&ロードのジェベル200用セットの説明書には、さらっと読んでみたら取り付けの詳細が書いてあるようだった。そうしてくれるとありがたい、というか、そうしてくれないと困る。こういったカスタムパーツは、ある程度の知識と技術がある人間を対象にしているとは思うのだが、その説明書はあまりにも分からなさ過ぎる。分からないようにして、敷居を高くして一般人には手を出させないようにしているようにも感じる。そうしたほうが世の中うまく回ることが多いのかもしれないが、やはりメーカーとしては、実作業する人間に対して作業の明確化はしなきゃならんことだと思う・・・。

 そこはさすがにジェベル200用としてリリースしているだけあって、ちゃんとラフ&ロードが車種別に説明書を用意してくれているのはエライエライ。

 とりあえず説明書を読んでみる。さすがに純正部品の取り外しに関しては詳しく書かれていないが、これはサービスマニュアルに従えばいいので省略しているのだろう。次に書かれてあるのは絵付きで、「エアクリーナーボックスの蓋を取っ払え」と言う旨が書いてあった。おおう、それはまた豪気だな・・・標準設定じゃないんだ? まぁ、口径上げてるから吸気効率を手っ取り早く高めるには、この手は有効だけどね・・・。でも、ウチのジェベルは既にエアクリボックス自体を取っ払っているので関係ない話である。

 さて次はスロットルワイヤーに関してだ。さすがに写真付きで説明されているようであった。ワイヤーの整形など若干難しい内容もあるだろうから、写真で説明してくれると助かるよ・・・。えーっと、なんて書いてあるかな〜?



「アクセルワイヤーを写真のように取り付けます。」



 ・・・・・・。




↑説明書を私が再現したもの



わっっっからん!!!



 

 ・・・なんだこの『アハ体験』まがいの試練は。・・・いや、もしかすると・・・、分かってる人にはこれでちゃんとポイントになる部分が見えるのか!? そ、そんなことはさすがに無いと思うんだが・・・。

 取り付けに関してはラフ&ロードがちゃんと説明してくれていると思っていたが、そんなことはなかったか・・・。残念だ・・・。

 しかし・・・よく考えたらなぜかスロットルがボディ右側についてるのだが・・・。というのも、ジェベル純正は左側にあるのだ。ハンドル右側にあるスロットルグリップから繋がるキャブへのアクセルワイヤー整形は、ステアリングを通過するときは外側を回ったほうが大きなRを持たせられるので、キャブのスロットルは左側が良いのは当然・・・。なんで、右についてるんだ・・・。いや、確かにVTR250は右側についているから、いろいろと条件があるのかもしれないが・・・。しかし、理にかなっているのはやはり左だと思うのだが・・・? まぁいいか・・・。

 説明書が読み取れないので実物で確認する。スロットルにアクセルワイヤーを取り付けるのはタイコ式。ちなみにタイコとはワイヤーの先端に固定される引っ掛け金具である。よくは知らないが、タイコとワイヤーはハンダで固定するとか見たり聞いたりしたが、いまいち自分で確かめたことは無いのであやふやである。ジェベルのキャブってタイコ使ってたかどうか、実は知らなかったのだが、後で確認したらちゃんとタイコが付いていた。アクセルワイヤー長さ、整形がうまくいけば、問題なく取り付くはずだ。

 ・・・と、まぁ、事前に調査して、実際に取り付ける前に問題をつぶしていったのだが・・・どうしても分からない問題があった・・・。

 それは・・・



燃料ホースってば、どこに挿すんだ・・・?



 ラフ&ロードの説明書には、これまたどこに挿すのかは載っていない・・・。FCRの問題だからケーヒンのマニュアルにあれば問題ない・・・で、隅々まで見てみたが・・・無ェェェ・・・。各部名称の説明でもあれば一発で分かるのに・・・わからん・・・。あまりに基本的なことなのか、ネットで調べても出てこない。

 いや、実は怪しいものはある・・・。確かにある。多分これしかないというものはある。しかしだ・・・やたら径がでかいし、なぜか首が360°クルクル回るし、純正のホースがそのまま使えるって書いてあるけど、やたら太いのでどう考えても入らないし!!! ケーヒンのマニュアルのパーツリストにも『L型ション』または『L型ジョイント』としか書いてない。なんだ? その『ション』って・・・。

 んんんぅぅぅ〜・・・。なんか・・・前途多難だなぁ・・・。

(続く)

 

 


くるすま3月号



 まいど、えーすけです。

 なんとかギリギリ3月中に更新できた・・・。時間はあったのにまとめるのに苦労してしまった・・・。結局、時間があっても思うようには進まないということか・・・。

 なんで時間があるかって・・・いやぁ、実はこの全世界的な経済状況悪化のあおりを受けて、引きこもり生活に入っています。おかげでジェベルをイジれるけど・・・先行き不安だなぁ・・・。

 

○ミラーよミラーよミラーさん

 ウチのVTR250は・・・純正のミラーが付いていない。


↑VTR250のミラー

 しかも左右違うミラーが付いている。なんでって・・・左は、2004年の雪の名阪国道で転倒したときに吹き飛んでいったので、左だけLUKEとかいうブランドのミラーをとりあえず付けた。右は、去年に家のガレージから出そうとしたときに転倒(寝ぼけてふらついていたんだよ・・・)、壁に激突してミラーだけ割れてしまったので、VTR250を買ったショップでタダでもらったものをとりあえず付けた。ということで左右別々のものが付いている。

 なんとかしたいところではあるが、結構これが悩ましいのだよ・・・。左に付けたミラーの右用を買えば話は早いのだが、実はこの左のミラー、どうやら『平面鏡』のようなのだ・・・。

 ミラーには『平面鏡』と『曲面鏡』がある。『平面鏡』は普通の鏡で距離感は直視の場合とほぼ同じ。『曲面鏡』は視界が広いが距離感が狂う問題がある。分かりやすい例が四輪のルームミラーは『平面鏡』、サイドミラーは『曲面鏡』。必ずしもそうではない場合があるかもしれないし、どうも『複合型』というのもあるようなので絶対ではないが、だいたいそうなっているようである。四輪に乗った人なら分かると思うが、ルームミラーとサイドミラーの見え方が違うのはこの鏡の差である。やはりサイドミラーは巻き込み防止のため、死角をなくすために広い視野が必要である。それに対しルームミラーは車内空間を通して後方を見るため元々視野が狭いので平面鏡でいいのだろう。

 二輪はハンドルミラーまたはカウルミラーなので四輪で言えばサイドミラーにあたる。なので『曲面鏡』が基本だと思うのだが・・・あまり私はいろんなの車種を乗ってないのでなんとも言えないのだが、知る限り純正ノーマルのミラーは曲面鏡だった。というか私はそうでないと困る。・・・のだが、なぜか左に付けたミラーが『平面鏡』だったのだ・・・。

 このミラー、はっきり言って私にはなんにも見えない。もともと小さめのミラーではあったが、さらに視野を広げてくれないので見たところでアスファルトしか見えない。角度が悪いのかといろいろ試してみたが、ある程度地面のほうを見えるようにしておかないと、一体どこを見ているのか分からなくなるし後方に車輌が現れても距離感がつかめない。

 平面鏡なら距離感はつかめるんじゃないのかって? ・・・どーなんだろ、私だけの問題かもしれないが鏡が小さくて距離感をつかむ情報が得られない感じがするんだよね。私にとっては勘弁して欲しい代物なのだが・・・なんでこんなものが世の中に売られているのだろう・・・。

 しかしながら、今までの私の人生の中でいろんな人とバイク話をしているときにヒントがあったように思う・・・。

「純正のミラーは見にくい」

「何かいるだけ確認できたらいい」

「いっそ無くてもいい」

「他の誰よりも速く走れば後ろは気にしなくていい」

 聞いていたときは、人によってはそんなもんなのかなぁ、と漠然と考えていたが、どーもそういう人向けに『小さくて平面鏡』のミラーがあるようだ。それを、つかまされたっていうか自分でつかんだのだが、やっぱり私には理解できん・・・。

 と、いうことで、今付いている左のミラーの右用を買うのはありえない。つーか、今となってはもうどこにも売ってないのだが・・・。こうなったら左右両方を買い揃えないといけないのだが、そうなるといろいろと種類があるのでなかなか悩ましいのだよ・・・。

 そこで、だ。せっかくだから何か奇をてらったことをしてみようかと画策しているのだよ・・・。

 何かとは・・・『ミラーウインカー付き』だ・・・。四輪の世界ではドアミラーウインカーは普及が進んでいる。被視認性が良くなるといわれているが定かではなく、単なる流行りかもしれないが、まぁ先進的な感じがするのは確かだ。で、このところ二輪でも採用している車種が出てきた。ホンダ:DN-01、CBR1000RR、スズキ:GSXR1000、スカイウェイブ650などなど・・・他にもあったが調べ切れていない。なんにせよ、今のところはカウル付きモデルばかりだが、今後は他のカテゴリーでも増えていきそうな予感・・・。

 だが、社外部品では活気が無い。何件か用品店に行っても一つも無い。やっと最近ネットオークションを見ていたら自社製なのか輸入物なのかよくわからないが何点か見つけたぐらい。それらはウインカー配線は普通に接続するだけと書いてあるが・・・LEDにしたらICリレーが要るんじゃないの・・・? いや、節電効果を無視したらそのままつけれたんだったっけ・・・よくわからん・・・。

 なんにせよ、大手がやっていないということは、まだまだコアなアイテムと言うことだろうか・・・。確かに、カウル付きモデルで流行りだしているところなので、単にハンドルにネジで固定するネイキッドモデルにはまだ早いということか・・・。

 ・・・そんな感じで調べていたら・・・とんでもないものにたどり着いてしまった・・・。なんと、『貼り付けタイプのLEDウインカー』である。おおおお、そう来るか・・・確かに、貼り付けタイプのLEDテールランプなるものは前からあったわけだから出来ないわけが無い。これならどんなミラーにでも付けれるぞ・・・。



・・・・・・。



 ・・・えーっと・・・。

 ・・・こんなこと考えていたら、とーぶんミラーはこのままだなぁ・・・。

 

 

○ジェベル、デジタルメーター化計画・・・その4

 前回までで、ジェベル本体の配線変更、メーター本体取り付け、油温センサーの取り付け、速度メーターの狂いを補正する設定まで完了・・・とりあえず当初の目的は達成したと言える・・・。次にオドメーター、タコメーターの設定をしなければならない。

 ちなみに『Lo』を示す湯温計表示だが、50℃以上にならないと数値表示が出ないことが分かった。温度が正確かどうかは調べることが出来ないので信用するしかない・・・。それと、マルチ表示エリアで1℃単位の表示も可能だが、実は液晶モニターの右端に湯温グラフが出てくるので常にだいたいの油温は確認が出来る。んん〜、いいねぇ〜。

 ちなみに危険温度設定を設定すると油温警告LEDが光るらしい。とりあえず105℃にしてみた。いや、別に何も確証があるわけじゃないけどこんなもんかな、と・・・。しかしまだ105℃を超えたことが無いから、油温警告LEDが光ったところは見て無いけどね・・・。

−−−−−−−−−

 さて・・・マシンの総走行距離を示すオドメーター機能に関してだが・・・。

 これがまた、ペラい説明書の一番上にホッチキス止めされている紙にデカデカと書いてあった。

「※重要※ オドメーター初期設定について

本製品には〜(中略)〜取り付け後の走行によって30kmを超えるか、設定で30km以上の距離を設定いたしますと、その時点で設定距離は確定され」



「二度と変更が出来なくなります。」



 ・・・そ、そないでっかく書かんでも・・・。

 まぁ、変えられても困るのでそれもそうかと思ったが・・・、よく考えたらこの部品はカスタムパーツなので、あるマシンに一度設置して、次にまた別の車体に移植する場合も考えられるのでは・・・。そこまでは考えなかったのか・・・??? いや、考えていてもパスワード式にするとシステムがややこしくなって面倒だったんだろうか・・・。んん〜、ショップがこのデジタルメーターを取り付けることを考えると、お客が勝手に不正を働くのを防げると言うことか・・・。難しいところだな・・・。

 それだけ脅されているが、別に難しい設定ではない。ジェベルの純正のオドメーターを見て、33,300kmと入力。これで完了。・・・ホントは2桁以下に細かい数字があったが、切捨て。いいじゃない、それぐらい。

−−−−−−−−−

 さて、タコメーター線の調整にかかる。このデジタルメーターがどうやってエンジン回転数を検知するかと言えば・・・こいつもやはりそうなのか・・・検出用のコードをハイテンションコード(スパークプラグに電力を供給する配線)にただ単にまきつけるというもの。おそらく電磁誘導で検出するということなのだろう。私はこのやり方はどうも信用ならなかった。


↑この線をハイテンションコードに巻く

 というのも、以前ヨシムラのデュアルテンプメーターなるものをジェベルに装備したときに、同じくタコメーター機能があり同様の配線を行ったのだが、スロットルに反応はするのだが全然安定しなくて(いきなり倍以上になったり半分になったりする・・・)結局諦めてしまったという経緯がある。同じ方式だと同じ結果しか得られないんじゃないか・・・? また、ジェベルはタコメーターはお預けか・・・。

 ・・・ところが、説明書にはなんと2通りの方法が書かれてあった・・・。んん? 直接イグニッションコイルに突っ込め!!!とも書いてある??? そ、そんな強引な・・・ホントに大丈夫なのか??? 『CDIの「+側」に接続』・・・ん? ウチのジェベルはCDIじゃなくてフルトラ(フルトランジスタ)なんだが・・・。ということはこの手は使えないのか・・・??? でもイグニッションコイルの入力側なので、フルトラだろうがCDIでも同じだとは思うのだが・・・どうなんだろう・・・。

 また、電流が強すぎる場合は1MΩの抵抗を挟めとも書いてある。ということは2通りのやり方に抵抗有り無しで合計4通りの組み合わせがあるのか・・・。

 とにかく、とりあえずハイテンションコードに線を巻いて実験してみる。ジェベルのエンジンをかけ、アイドリング状態にして線をくるりと巻いてみる。・・・うわー、反応あるけど全然安定してねー・・・やっぱり前の状態と同じだ・・・。どうにもこうにも巻き数を変えても変化が無い。う〜む、やはりな・・・。じゃあ、1Mの抵抗を間に挟んでみるか・・・。


↑1MΩの抵抗を挟んでみる

 線を途中で切断して抵抗を挟んでみる。さて、どうだ・・・? んん〜、全く変化なし・・・やっぱりダメか・・・。

 そんなとき、ふいに線の巻いている部分以外をひょいと持ち上げたら、全く反応が無くなった。おりょ? どういうことだ? 手を離したらまた無茶苦茶ではあるが反応が出た。なんで・・・?

 手を離すと検出コードの途中がスパークプラグ直近のハイテンションコードに当たる。・・・なんかこれで反応しているような・・・じゃ、巻いている部分は関係ないのか・・・? ということでまいている部分をほどいて、先端をスパークプラグ直近に当ててみる・・・。



うわ、反応してる・・・。



 ・・・当てているだけなのに同じように反応している・・・。巻こうが巻かまいが、関係ないのか!? しかもなぜこの場所だけ・・・!!! なぜだ・・・。

 ・・・じーっ、とハイテンションコードを眺めていて、私はやっと分かった・・・。



ああっ!!! シールドされてる!!!



 そうか、このハイテンションコードは大半がシールドされていて、スパークプラグ直近だけシールドされてないのだ。シールドされているところに巻いたところで反応があるはずなかったんだ・・・。どおりで・・・。

 ・・・えーっと、『シールド』って、なんのことかって? 簡単に説明すると、電波などの外的ノイズの影響を対象物が受けないように、また、逆に対象物から電波が出て行かないように、GND(マイナス配線側)に接続された金属物で囲み保護することをシールドと言うのだ。このハイテンションコードは、信号線の外側にワイヤーメッシュを巻いてシールドとする『シールド線』と呼ばれるものと同じ構造になっている。

 ・・・ということで、コードから放出する副作用を利用して検知する方法なのに、電気的な遮蔽物があれば当然検知できなくなるわけさ。んん〜、気づかなかったな・・・。

 しかし、だ・・・その謎が解決したところで・・・実は状況は何も変わらないのだ・・・。だって・・・シールドの無いところで巻いてみても安定しないのには変わりはないんだから・・・。ガックリ。

 んん〜、こうなったら・・・最終手段だ・・・差し込むか・・・。全く予備知識のない状態だったが、挿してもいけるならと書いてあるんだから試さなくてはならないだろう・・・敢行してみた。


↑イグニッションコイルに挿してみる

 シート、タンクを外し、イグニッションコイルをあらわにさせる。ハイテンションコードが出ている反対側に入力端子がある。+と−があるようで2本あった。ジェベルの配線図を確認せず、どちらに刺すかわからなかったが、上側の端子が線の色がプラスっぽいのでとりあえず繋いでみる。どうせプラスとマイナスは12Vと0Vなんだから間違ってても問題なかろうと。でも今から考えたら違ってたら、電圧じゃなくて電流でぶっ壊れてる可能性だってあったよな・・・。

 平型端子なので無理矢理抱き合わせて突っ込んで接続した。今は、タンクが付いていないのでガソリンが供給できないが、ちょっとだけならキャブの中にある分でエンジンは回る。その分だけでも確認は出来るだろう・・・エンジンをかけてみる。おりゃ。ぶぅぅぅん。・・・うう〜む、レスポンス全く無し・・・。

 今度は下に挿してみる。セルを回してみると今度は反応があった。それだけじゃなく、エンジン回転数に追従するだけでなくビックリするぐらい安定している! キタっスか!? おお〜、下が正解だったわけだ。しかし・・・1Mの抵抗つけたままなのだが・・・抵抗を外した状態を確認するべきかどうか・・・でもアクセル開けても追従してくるし、現状でも出力される値は安定しているから、別にこれでいいか・・・。

 でも・・・よくよく考えたら、私は電気は専門ではないので今でも分かってないのだが、フルトラのジェベルに突っ込んでデジタルメーター本体がぶっ壊れる可能性もあったかと思うんだが、運が良かったのかもしれない・・・。ここまで来てぶっ壊れたら、ホント泣いてたよ・・・。だって・・・もう元には戻せないからさ・・・。

 テスト走行してみたが、タコメーターは非常にいい感じ。あと、セッティングの問題として、タコメーターのバー表示のスケールを8,000回転にするか、16,000回転にするかと言う問題があった。ジェベルは10,000回転ぐらい回るが、16,000スケールは無駄である。かといって8,000スケールでは足りない。どうしようかと思ったが、結局8,000スケールにした。それは、表示を振り切ってもメーターに問題が無かったこと、マルチ表示エリアで数値表示が可能なこと、それにレッドゾーンまで回して問題になるエンジンではないこと、の3点から。

 ・・・もうひとつ付け加えるのであれば・・・、やはり一気にブン回したときにメーターが一気に増えたほうが気持ちがいい、と言うことがあるかな・・・。

 ということでこれで完成か・・・。まー、うん、割とスムーズにいったかな。

−−−−−−−−−

 既にこれをセッティングしてから1年も経つが、特に問題も無く稼動している、と思う。速度メーター表示に関しては確認は未だにやってないが・・・まぁ問題は無いだろう・・・。そして、今のジェベルがどれだけ遅いかがまざまざと示されるのでガックリしているが・・・。やはりタイヤにパワー食われてるのかな・・・ノーマルより遅ぇぇぇ・・・。

 使っていて気になったところは・・・初めのうちは気にしなかったのだが、ターンシグナルのランプ色が緑なのはやはり気になる・・・。普通は黄色か橙色だろう・・・なんでだ? ニュートラルと同じように緑のLEDに統一してコスト下げてるのか・・・? いや、でもハイビームに青のLED使ってるから意識はあると思うのだが・・・。何か表面実装LEDの制約があるのか・・・?


↑ターンシグナルランプが緑・・・

 それと・・・見れば見るほどメーター本体がカウルから飛び出しているのが気になってくる・・・。まぁ、見やすくて視認性的には良好なのだが・・・これは気が向いたらキーシリンダーも含め再レイアウト検討だな・・・。

 総評としては、良い買い物だった・・・。

(以上、デジタルメーター計画、了)

 

 


くるすま2月号



 まいど、えーすけです。

 うう〜ん、また2ヶ月更新が遅れてるぅ〜・・・。今回は比較的簡単に書けると思ったら、なんか途中で書きづらくなってね・・・しかも、職場変わってちょっとバタバタしてたりしててね・・・。

 

○ひよりもひよって日和見主義−−予告編−−

 

 

 ・・・と、いうことで・・・



買ってしまった!!!



 


↑ジェベル200用FCRキャブレター



FCRを・・・!



(・・・ちなみにFCRとはなんぞやというのは次回説明しますので、雰囲気だけでお楽しみください)

 ・・・ラフ&ロードが設定しているジェベル200用FCR・・・定価6万円ちょっと・・・1割引きで買ったので5万5千弱・・・。

 う〜ん・・・。

 うう〜〜ん・・・。

 COOLじゃねぇな・・・。

 

 

(続く・・・)

 

 

○ジェベル、デジタルメーター化計画・・・その3

 前回、デジタルメーターとジェベルを繋ぐとりあえずの配線は完了した・・・。


↑こんな感じ。ちょっと、ていうか、結構出っ張ってる・・・

 まだ湯温センサーとタコメーターは繋いでないけど、配線だけは用意したのでそれらは後からでもつけられる。とにかく既に配線済みのものを接続確認する事にした。別にテスターなんかを使うわけではない・・・。実際にスイッチを押して動くかどうかを見るのだ。

 デジタルメーターのモニター画面は常時ON電源を繋いだおかげで、ポツリ、と時計機能がさみしく立ち上がっていた。なぜか「12:00」からスタートするようになっている・・・なんでやねん・・・。とりあえずコレで常時ON電源の接続が問題無いことは確認できる。

 さて、他の配線の確認しなければならない・・・そのためには・・・! 恐る恐るメインキーをONにする・・・。メインキーOFF時は当然ながら機能が死んでいるからだ。えい! ONっっっ!!!


↑白く輝く液晶モニターのバックライト(ニュートラルも点いてるけど)

 おおっ! 起動した! 白く輝く液晶モニターのバックライト! そこにでっかく「0」の文字。お察しの通り、これは時速である。タコメーター用のグラフ軸もあるが、エンジン回ってないし、そもそも線を繋いでないので当然軸だけでしかない。とりあえずいまは液晶モニターの表示は今は関係ない。まずはその左右に配置されているインジケーターランプの接続確認だ。

 まずはギヤを操作しニュートラルに入れる。これは当然、ニュートラルランプの確認・・・うむ、緑が光った。次にハイビーム・・・うむ、青が光った。

 ではターンシグナルっ! 左っっっ!

・・・・・・。



あれっ? 右が点いてる・・・。



・・・・・・。



 しばし眺めてから、おもむろにターンシグナルを右にしてみる。



・・・・・・。



・・・左が点いてる・・・。



・・・・・・。



 ・・・どうやら何かを間違えたようだな・・・。何かって、右と左を間違えたのは明白なんだが・・・。まぁ、もともと純正インジケータは右だろうが左だろうがランプは一つしかないのだ・・・。間違えても仕方がない!!!(そうか???) ということで、またバラして逆に差し替えた。さすがにコレで問題ない。

 前述のように液晶モニターに他にいろいろと表示できる機能があるのだが、今はあまり関係ない。特定機能の表示は1行だけで、それをMODEボタンで表示を切り替えることが出来る。ボタンを押し、表示を送っていく。送っていくだけ・・・むなしい。

 今出来る確認は終わったが・・・ついでだから湯温センサーをとりつけることにする。なぜそんなに簡単に考えているのかって? それは以前、ヨシムラのデュアルテンプセンサーなるものをつけていたことがあって、その要領はわかっているのだ(ジェベル改造計画参照のこと)。取り付ける場所は、オイルフィルター下にあるオイルクーラー用オイル取り出し口。デュアルテンプセンサーの名残でセンサーだけがくっついていたのを外して新しいものに交換。そのときオイルが漏れるので、車体を寝かすことが必要。あとは適当に配線を整形して終了。簡単簡単。


↑油温センサー取り付け

 モニターの湯温表示を確認してみたが、エンジンをかけていないので当然だが「Lo」(温度が低すぎる)を表示していた。まぁ走っていたらいつかは表示が出てくるだろう・・・。

 まだタコメーターはセッティングはしていないが、とにかくこの状態で走行テストに入ることにする。そのためには最後にしなければならない設定がある・・・。これを購入した理由であるメーターの狂いを補正する機能だ・・・。

 ・・・ちなみにあんまり詳しく説明書を読んでなかった。とはいえ別に全く見てなかったわけではなくザッとは見ている。しかし、こういう代物はあまり親切な説明は書かれていないものである。なので、見た目に「タイヤを一回りさせた距離」をmmで入力すればいい、と見えた。だって・・・そういう思いこみがあったんだもん・・・。

 円周の計算式は皆さんご存じの通り、(直径×3.14)である。17インチタイヤだったらみんな同じになるわけじゃなく、タイヤのスペックを調べなければならない。まぁ、タイヤのカタログにはだいたい書いてあるし、ウェブで調べることも可能だ。ちなみに今ジェベルが履いている前輪タイヤはIRC:RX-01:110/70-17で、それの外径が592mmなのでそれに3.14をかければ外周長になる。およそ1860mmになる。これを入力すればいい。

 で、一応再度、改めて説明書を読んだのだが、気になることが書いてあった。タコメーターのデフォルト(初期値)は"715"になってる? え? なんで? しかもそれがJIS基準値と書いてある。何その基準て・・・。タイヤに基準って何よ! いったい何の話だ・・・。そんな、基準を言い出したら普通17インチ標準で考えないか? なのにJISが基準として制定しているなんてタダゴトではない。一体何を基準にしたんだ・・・。

 基準が715なのに1860を入力しようってしているのか、俺は・・・。ちょっと半信半疑だったが、実際デジタルメーターは1860が入力できた。できるのか・・・出来るんならいけるかもしれん。

 とにかくこれでテスト走行! ブイーン。・・・しかし、走ってすぐおかしいのが分かった。うなぎ登りに数字が増えて住宅街をフツーに走っているのに80km/hを回っている!!! 何じゃこりゃ!? これはいくら何でもおかしい・・・。道の途中で止まってちょっと考えてみる。今ここに説明書が無いので再確認できないのだが、感覚的に倍ぐらいの表示になっているように感じた。

 とにかく入力数値を半分にしてみた。割とそれらしい値が出ているな・・・。とりあえずこれでいってみるか・・・もっと速度を出せば狂いの差がはっきりする。さて大通りに出て加速! んんっ? 100km/h超えてる・・・。それは今のジェベルには簡単に出せる速度じゃないぞ・・・。やっぱりまだおかしい・・・。んん〜。とりあえず帰るか・・・。この日のテスト走行はここで終わり。家に帰って考えてみたが謎のままだった。

 結局解決せずに週末が終わってしまい、また仕事が始まる。サラリーマンなんでね。仕事中にぼんやり考える。あれはいったいどういうことなんだろうか・・・ふと、JIS基準値715を思い出す。んん〜、何が基準なんだ・・・? どうも、それがネックになってる気がする・・・。715・・・基準・・・715・・・基準・・・。

 きじゅ・・・・ん?

 ・・・そして、私はやっとわかった・・・。

 ああっ! そうか! よくよく考えてみたら、メーターギヤでホイールの回転を検出しているので、実際のタイヤ外径とか円周の寸法なんて関係ないんだ!

 それはどういうことかって? つまりジェベルのメーターギヤは「前輪1回転=メーターギヤ1回転で715」という値を出しているんだよ。

 つまり必要なのは、比率なのだ。比率を出したとこでどうするつもりだ! って話(物理学的には比率は単位が存在しないので単体では意味の無い値)だが、そこでJIS基準値715という数字が生きてくるんだよ・・・。どういうことかまだわからないって? つまり、ジェベル純正の21インチホイールの設定が715ということだから、その715に21インチから17インチに変更したことによる前輪の円周長比率をかければいいわけだよ。

 つまり、

 

(求める値)= 592(17インチタイヤの外周長) / 690(21インチタイヤの外周長) * 715(基準値)

・・・※この"592/690"が『17インチタイヤ/21インチタイヤ』の円周長比率になる

(求める値)= 613.449 ≒ 613 (←小数点以下四捨五入)

 

 そうか・・・613か・・・そりゃ1860を入れたら絶対おかしいわな・・・。もう一度説明書を見ると、その考え方で確かにそれで合ってるようなことが書いてあった・・・まぁこういう説明書は詳しく書かれてないものなので、正しい理解がないと間違うわけさ・・・。

 後日、デジタルメーターに入力して走ってみたが、うむ、それらしい値が出ている。あとは誰かと並走してあわせこめばいけるだろう。誰か近くに一緒に走ってくれる奴いないかな・・・誰もいねぇな・・・。ウチにバイクは2台あっても(ジェベルとVTR250)、さすがに俺一人じゃ同時には動かせられないからな・・・(そりゃそうだ)。分身の術でも使えたらなぁ・・・(そういう問題か???)。まぁ・・・当分はこのままでいいから機会があればあわせるということでイイか・・・。

 

(待て次号!!! 残るは強敵タコメーター!!!)

 

 



月刊くるすま08年8、10、12月号

月刊くるすま07年12月、08年1月、4月号

月刊くるすま07年5月号臨時版、9月、10月号

月刊くるすま07年1月、2月、4月号

月刊くるすま06年6月、7月、10月号

月刊くるすま06年3〜5月号

月刊くるすま05年8月、10月、06年2月号

月刊くるすま05年4〜6月号

月刊くるすま04年5月、6月、12月号

月刊くるすま03年8月、04年2月、3月号

月刊くるすま02年11月〜03年5月号

月刊くるすま02年8〜10月号

月刊くるすま02年4〜6月号

月刊くるすま02年1〜3月号

月刊くるすま01年10〜12月号

月刊くるすま01年7〜9月号

月刊くるすま01年4〜6月号

01年1〜3月のトピックス

00年のトピックス





Return to index