くるすま10月号



 まいど、えーすけです。
前回・・・大阪モーターサイクルショーのネタ、その中でヤマハ:WR250Xのことを取り上げたが・・・
「発売する気があるということなのか・・・?」、と書いたが、更新してからヤマハのHPを見に行ったら、





発売するの!? WR250X!!!???





 ・・・ということで、ホントに売り出すみたいです・・・。

 

 ・・・ところで・・・長い間更新を伸ばしてたせいで、いろいろ書きたいことはあるんですがまとめきらないものばっかりでして・・・。今回は1件だけです・・・。

 

 

 

○折りたたみ自転車・ストライダ『飛竜』、危機一髪

 ・・・また・・・バイクとは関係ない話で申し訳ないのだが・・・。以前書いた『飛竜』の話・・・。


↑昔の画像だが・・・飛竜と私

 輪行、というものを実行するために購入した、イギリス生まれのmaid in Chinaな折りたたみ式自転車ストライダ・・・『飛竜』(←勝手に命名)だが・・・ホント辟易している。(コイツもバックナンバー参照)

 コイツの性能に関しては以前もボロクソに書いてはいるが、一応おさらいしておこう・・・。販売店で店員から「こいつは自転車として成熟してませんから」と言われたのだが、確かに・・・。こいつは自転車じゃない・・・。

 まず、直進させることが非常に難しい。これはステアリング軸があまりにも手前にあることと、それを帳尻合わせるためにハンドルを車体前方に配置したため、ステアリング操作が『ハンドルを引く』動作ではなく『クランクを回す』動作に近い。正直、こんなもん運転できん。まぁ・・・今となっては何とか運転できてはいるが・・・この感覚は、昔、誰もが自転車を乗るのに苦労したと思うが、まさにその感覚である。

 私が思うに、こいつは『操舵輪付き一輪車』だと認識している。じゃ、車輪2つあるから、二輪だろうって? いやぁ・・・乗ったらわかる、とにかくこいつは二輪の概念から逸脱してると・・・。しかし、全く二輪ではないかと言われればそうでもない。まぁ・・・言わば、





1.5輪車





 である。

 何というべきか・・・前輪が前輪の役目の半分を放棄している・・・と言えばわかりやすいか・・・? んんー、この感じはグランツーリスモのポルシェを走らせているが如くなのだが・・・誰もわからんか・・・。まぁ・・・とにかく人間の適応能力に頼った乗り物である。一輪車だって人間の努力によって乗れるようになるわけだし。

 それともう一つ、ホントに『強度』というものを考えていない。まず、自転車という乗り物は人力でペダルを漕ぐ乗り物だが、クランク部が樹脂部品で構成されているせいであんまり強く漕ぐと、『ギコギコ』と異音を発しガタつく。取扱説明書にはアクロバット走行に使うなと書いてあるが、そんなこと、怖くてできねぇよ。

 それと、デザイン上、前後輪とも片持ちフレーム構造なのだが・・・、後ろはまだいい、問題は前だ。下り坂で前輪ブレーキをかけるとなぜか車体が右に曲がってしまう。これは前輪をフレームが左片持ちで支持しているからで、制動力に負けてフレームが右にねじれてしまうためだ。おいおい・・・あんまりブレーキかけるとフレームがポッキリ逝ってしまうってことか? 勘弁してくれよ・・・。

 まぁ、そんなストライダを手に入れて一年になるが・・・。ところで・・・まだ性能上の問題があって・・・

『あまりに後輪加重すぎて簡単にウィリーしてしまう。思いっきりペダルを踏み込んでもなる。』

・・・というものがあった。あまりに性能が悪いためにこの問題も設計上の問題と思っていたのだが、よくよく考えてみると、私は購入してからサドルの高さを下げた。それは・・・私が足が短いからだが・・・。しかし・・

 んん〜・・・、もしかしてこれはサドルが低すぎるのでは・・・。

 サドルが低いことと後輪加重に一体どんな関係があるのかって? フフン、大アリですよ。何たって、フレームに沿ってしかサドルが移動しないのだ。どう考えても高さ調整以外に影響を及ぼすだろっ!!! と言いたくなるという激しく頭の悪い設計である。まぁ・・・実は私は・・・サドルが後ろに下がることを理解した上で少し多めに下げた。前述したが、通常の位置だとステアリング軸があまりに近すぎると思い、あえてサドルを後方に下がる効果を狙ったのだ。

 しかし・・・このサドルの調整が・・・なんとサドルとフレームの間にある樹脂部品をこじあけながらスライドさせるという、とてもフレンドリーじゃない設計。ていうかこれを設計した奴、ホント、何を考えて商品化してるんだ・・・?

 『ホントはサドル調整なんかしたくないが、商品的に問題があるから仕方なく調整できるようにしてる』というような理由ぐらい無けりゃ理解できん。え? そんな理由も理解できないって? いやぁ、デザインの世界ではまかり通るんだよ、これが。デザイナーってモンは、思った形のまま商品化することのみを至高の目的とし、それにより生まれてくる製品の性能が悪かろうが、





『そんなの関係ねぇ!!!』





(ハイ、おっぱっぴー)





と、考えているのだ(←時事ネタはすぐ風化するぞ(失礼!))。なんか、こう書くとヒドイ話だが、デザイナーの立場で考えればわからないでもない。『製品の性能が良いことは設計者の手柄であって、デザイナーの手柄ではない。逆に考えれば、デザインどおりに製品が出来ないのはデザイナーのせいではない』・・・と、いえばデザイナーの思考をわかってもらえるだろうか? まぁ・・・工業デザインというのは難しいものなんだよ・・・。でも、デザインの横暴で製品の性能が落ちることは、顧客満足度の低下をもたらし『ものづくり』の精神に反する行為だ。工業製品として許されることではない。

 ・・・と、なんか、ゴチャゴチャと持論を書いているが、要するに、その私が・・・私が許せない一品をつかんでしまった、ということである・・・。

−−−−−−−−−

 ・・・まぁ、というわけで、サドル高さを通常の高さに戻すことにする・・・。いざ、オペ開始。


↑サドル調整開始

 一回下げているので要領はわかっているのだが、これが結構めんどくさい。樹脂部品を固定している4本のネジと2つのバンドを外す。樹脂部品を固定しているのはこの部品である。ネジ止め位置を片側に集めたいからって・・・バンドで固定って・・・雨どいの固定じゃないんだぞ・・・?


↑ちなみに樹脂部品はピン用の溝がいっぱいついている。ひっでぇ〜

 で、フレームにピンを貫通させてあるのだが、これが樹脂部品のストッパーになっている。このピンは無意味に3段階の調整が可能で、前回、下の段にそのピンを差し替えていたので、中段に戻さなくてはならない。ちなみに穴とピンにご丁寧にねじが切ってあって、意味もなくねじ込む仕組み。しかもこれまた意味もなくEリングがついている。どうやらピンが脱落するのを防いでいるようだが・・・こんなもん、ねじにしなくてもいいだろう・・・そんな特殊な部品を作ってどうするんだ・・・。やっぱりこれを設計した奴は・・・ああ、もういいや。

 このピンには、またまた先端にご丁寧にもマイナスドライバーで回せるように溝がついている。設計意図通りにマイナスドライバーで回してみたが・・・





グググ・・・。





 あれ? やたら固いな。まぁ、力を入れたら回るので良しとしよう・・・しかし・・回ってるピンが・・・なんか妙な動きをしている・・・。どういうことだ・・・? とは、思いつつもピンの抜き取りに成功。

 取り出したピンを見てみる。





んんっ?






↑ピン

 なんか・・・いや、やたら曲がってるよな、これ・・・。

 確かに・・・搭乗者の重量の大半をこのピンが受け止めてるわけだから・・・。俺もかなりデブいからしかたないよね〜。あはは〜。・・・って、違ーう! 俺は0.1tもないっ!!! 欧米人よりあからさまに重いって事はない!!!

 設計上、このピンが動的応力を繰り返し受けることぐらいわかるだろうが! まぁ・・・今更驚くことでもないが・・・、ホント強度というものを考えていないなぁ〜。ほんま、もぅ、泣けてくるわぁぁぁ〜。

 このピンが曲がってても気持ち悪いのでペンチで元に戻すことにした。相手は鉄だから戻せるだろう・・・。ペンチ2つを両手に持ってピンをまっすぐにしようとする。力を込めた。





もるっっっ・・・





 ・・・。





はい?





 手に伝わる奇妙な感触。そして手に込めた力は空を切る。「もるっ」って変な擬音語だが、ホントそんな感じ。いや、実際は一切無音だったが。






↑!!!!!!





ああーっ! 折れたぁー!?





 しまった・・・いくら鉄とは言え・・・既に繰り返し応力で降伏点を越えていたか・・・。とりあえず、放心〜。

 しかし・・・このまま乗り続けていたら、いつかピンが折れてサドルがガコンと落ちていたかもしれないな。乗っているときに折れてしまうことを考えれば、そうなる前に発覚したのは、幸運なことかもしれないが・・・ひじょーに納得がいかない・・・。





まったく・・・。





 わき腹をナイフで刺された上、突き飛ばされて落ちていくような感覚だ・・・。





 ・・・んん〜・・・んん〜・・・んんんんぅ〜・・・。





 さぁて・・・どうしもんだろう・・・? あまりのダメさ加減に見切りをつけて、もう飛竜を諦めても良かったが・・・。

 とはいえ、結構な値段もしてるし、乗り物として全く使えないわけでもないので、何とか直して使いこなすようにしようか・・・。とにかくピンの代わりのものが必要だ。この構造なら別にただの棒でも何とかなる・・・でも硬度が必要だな。と、なると工具鋼か・・・工具を突っ込めたらなんとかなるか・・・? そこまで考えて、とりあえずホームセンターに出向いた・・・。

 困ったときはホームセンター。困ってなくてもホームセンター。要らないものまで買ってしまうホームセンター。ということで、いつものホームセンターへ。工具売り場で物色開始。ちなみにピンの直径を測るとφ4mmだった。この径で、樹脂部品の中に入る寸法の工具があればいいのだが・・・? するとL字型ヘックスレンチのセットがちょうどいい感じ。しかも非常に安い(価格は忘れた)。とりあえず、これを試してみるか・・・。購入後、家に戻りあわせてみる。若干長いが・・・まぁ、工具を切断するのは非常に難しいのでこれは樹脂部品を削って飛び出させて済ますことにする。

←工具で代用


↑ヤマハ:WR250X

 しかし・・・この対処法では、サドル調整する度に樹脂部品を削らなくてはいけないのか・・・まぁ・・・一度決めればそうそう変えることはないのでこれは我慢するか・・・。

 セットアップ完了。走ってみるが、逆に高くしすぎた・・・足が届かん・・・。

 まぁでも、かなり後輪荷重はかなり改善された感じ。前後荷重バランスはいいか悪いかは何とも言えないが、前輪荷重が増えた分、なんか前輪がやる気出してきて不必要に切れ込む感じが・・・。後輪荷重でも前輪荷重でも前輪のコントロールが難しいのには変わりが無いか・・・。まいったぜ・・・。

 ・・・んん〜・・・まぁ・・・とにかく・・・、修理というか改善というか、なぜこんな状況になってるかすら、もう何がなんだかわからないが、一応危機は去ったと言えるだろう・・・。

 しかし、私はこんな奴とこれからもつき合っていかなくてはならないのか・・・? んん〜、一度手を出した以上、手を引くわけにもイカンでしょう・・・。

 まぁ・・・がんばります・・・。

 

 

 

 

 

 


くるすま9月号



 まいど、っていうか、お久しぶりです、えーすけです。なんだかんだあって、また更新休んでました・・・。しかも9月も半ばだし・・・。
今回は大阪モーターショーのネタですが、もうほとんど半年前の話っスね・・・。これって結構前に書いてたんですけど、諸事情があってupするのをためらっていたのでぃす。

 というのも、自宅のネットの契約を見直しして、その結果サーバの容量が激減してしまったのです。
なんでそんなことになったかというと、以前掲載した「イーモバイル」の契約で10MのADSL接続サービスがタダでついてくるというのがあって、それに乗り換えたからなんです。だって・・・イーモバイル・・・月6,000円もかかるんだもん・・・。乗り換えたおかげで3,000円のコストダウン!!! でもトータルでは3,000円のコストアップだ・・・。痛い・・・。
そのおかげでサーバ容量が5Mバイトになって、さあ大変。超過料金を払えば済む話ですが、ランニングコストって月当たり数百円でも年間にしてみると数千円になってしまうので、結構痛いんですよね〜。無料サーバにするとかいろいろ考えてて、でもいい案が出てこなかったので、結局は超過料金払うことにしたんですけど・・・。
 ようするに、今までどおりということで。ということで一時的に消えていた過去画像がついでに復活してます〜。

○大阪モーターサイクルショー2007

 3/24に大阪モーターサイクルショー2007に行って来ました。今回は谷町山岳警備隊のみんなは都合が合わないので、一人で。

 という私も体調が悪く午前中に病院に行っていたので、会場到着が14時を回っていた。あ〜、いつもながらウキウキしないなぁ。まぁ・・・惰性で来てるだけなんでね・・・。

 会場のインテックス大阪の最寄の駅、ニュートラム中ふ頭駅を降り、会場に向けて足を運んでいると何やらアンケート部隊が立ちふさがっていた。何だ一体、わしゃ怪しいもんには断固強行手段を取るぞ!!! と思いながら突っ込んでみたら、





ヒラリ、





と、かわされてしまった。え、俺、無視されてる・・・? 何なんだ・・・一体? んんん〜、まぁいいか。で、無事に会場に入ったのだが・・・

 ・・・えー、最初に宣言しておきますが、ヤマハ以外のレポートはありません。別にヤマハに肩入れしているわけではなくて、私の食指が動いたものがヤマハ以外に無かっただけです・・・。

−−−−−−−−−

 いきなりで申し訳ないが、ヤマハのブースに行ったら何やら展示台の上に、見たことの無いモタードマシンがあった。

 何じゃこりゃ!!! すげー!!! カッコエエー!!!


↑ヤマハ:WR250X

 これはWR250Xという参考展示。WR250と言えば、ヤマハのハイパフォーマンスエンデュランサーである(最近、エンデュランサーという言葉が雑誌とかで載っているので使ってみたが、これは和製英語なのではないのか・・・?)。それが今回、モタードカスタムされている。

 うおっっっ!!! すげぇ!!! 絶対足届かねェ!!!(泣)

 個人的にはマフラーはテール内蔵型が良かったが、まぁこれでもいい感じだ。グルグル見回って細かい部分を眺めていたら・・・

 なんだ、このフロントハブはっっっ!!!


↑WR250Xのフロントハブ左側


↑WR250Xのフロントハブ右側

 ちなみに説明しておくと、フロントハブとはオフロードバイクや自転車に見られる『スポークホイール』の前輪車軸軸受け部分とスポーク内側を固定する部品のことである。これ・・・、今までに見たことの無い物体だ・・・。見ようによっては排水溝に嵌ってる部品に見えないことは無い。こいつは・・・削り出しではない・・・鋳物で作られているように見える・・・。

 んんー、この形状って・・・まさか・・・。これまでの鋳物ハブは複雑な分割の型を使用しないと出来ないが、これなら左右に型を開けば取れる・・・。こっこれは画期的なのでは!!!

 しかも必然的に左右のスポーク取り付け半径が異なってしまうが、ディスクローター側のスポーク取り付け半径を大きくすることは理にかなっているのでは・・・? だって、ブレーキングによるトルクに耐える必要があるからスポークは短く、寝かせたほうがいいはず。つまりスポーク取り付け半径を大きくすることになる。当然シングルディスクなので片方だけ大きくして、もう片方は小さくしてハブの重量を軽減するのがベストだ。

 ハブはかなりの重量物である。これを軽くすることでバネ下加重を減らし、性能向上につながる。ううう、これってもしかしてスゴイことかも・・・。

 うう〜む、ここまでやってくるということは発売する気があるということなのか・・・? どうなんだろう・・・。でも公道を走れない「WR」の名を冠していることは、やっぱりこいつも公道は走れないのか?(いや・・・保安部品をつければ車検通るけどね)。そんなことは無いと思いつつ。

 何にしても今後の動きが気になる一品だ・・・。

−−−−−−−−−

 さて、次に同じヤマハブースでもう一つ。新型マジェスティである。


↑ヤマハ:新型マジェスティ

 ビッグスクーターの発展の起爆剤になったマジェスティ。今回そいつがフルモデルチェンジしている。えーっと、これで3代目か。二輪でありながらより四輪に近づいたと言うべきスタイル。

 今回、目・・・ってか、ヘッドライトが左右に分かれてしまって、ホンダ:フォルツァ的な印象を受けがちだが、じっと眺めていると違ってくる。デザインのまとめ方が洗練されてる、というべきなのか、個々のディテールに目が行って一瞬「?」と思っても全体的に観ると統一感を感じる。んん〜、やっぱりビッグスクーターの代名詞ともいえるマジェスティだからこそ、デザインの力の入れ方が違うというか、満を持して出してきているだけの事はある。

 そのほかいろいろと面白い機構が備わっている。まず特筆すべき点はシート下トランクのオープンの仕方が2分割になっていることだ(↓画像参照)。これは面白い。容量60lで、1mの長モノも入る。タンデムシート側の開閉機構にはロックがついており、不意に閉まってしまうのを防いでいる。なかなか手が込んでいる。


↑トランクオープン


↑前からもオープン

 あと、説明員の人が実演してたのが、ボタン長押しでフューエルリッドが跳ね上がる仕組み。こっこれは面白すぎる。こいつはメカマニアの心をくすぐるギミックだな。

 こりゃあ・・・なんか楽しそうだなぁ・・・。持つ者に満足感を満たすものづくりはすげぇ。いやはや、面食らってしまったなぁ・・・。

−−−−−−−−−

 これは後日検証したことだが、このヤマハ:マジェスティと同じ250ccビッグスクーターのスズキ:スカイウェイブ250を比較してみた。

 まず初めに言っておこう、スペック的にはスカイウェイブのほうが勝っているのである。

 まず初めに重要な経済的な面、本体価格と燃費。マジェが702,450円・38.0km/l(60km定地燃費)に対して、スカイウェイブは639,000円・39.0km/l(同)。う〜む、本体価格は大きな差だが、燃費は微妙なラインだな・・・。本体価格に関しては、7万円の差は大きさが、実際のところ値引率はいろいろと状況があるので一概には言えない。もしかしたら、ヤマハが対抗してくるかもしれないし、プレミアムを気取って値引きしないかもしれない。これに関しては、実際に買いに行かないとわからない・・・。

 では、次に重要なスペック、最大出力と最大トルク。マジェスティは19ps/6,500rpmに2.2kgf・m/5,000rpmでスカイウェイブは26ps/7,500rpmに2.5kgf・m/6,000rpm。この7ps/0.3kgf・mの差はかなり違った走りになるであろう・・・。とは言え、最大出力と最大トルクで走りのフィーリングが決まるわけではない。問題は低回転での扱いやすさだ。これについては資料が無いので何とも言えないのだが、エンジンの扱いやすさはそれで決まると言っていい。最大出力と最大トルクを発揮する回転数が低いことは、中低速重視と言うことが推測できる。と、言っても、CVTの味付けでもまた変わってくるので、これも何とも言えないのだが・・・。

 ホイール・タイヤに関しては、マジェF110/70-13・R130/70-12でスカイウェイブF120/70-14・R150/70-13と、いちいちスカイウェイブのほうが一回りデカい。近年は太いタイヤが重視されがちだが、車の性質で適正なタイヤサイズってあるわけだから、これも一概に良し悪しは決められないんだにゃ〜。ただ、見た目も重要なので、これは人それぞれ評価は異なるところだ。

 シート高はスカイウェイブ710mm、マジェ700mm。おそらくビッグスクーターと言う商材は低ければ低いほどいいのだろうが、10mmの差は、これは同等と言っていいだろう。えっ!? 違う???

 トランク容量で言えば、マジェ60lにスカイウェイブ63l。スカイウェイブのほうが3l多いのだが、全長500mmでマジェスティのように1mの長モノが入らない。しかも、トランク中央部に突起があり実質的な積載能力を半減させている。いくらスカイウェイブのほうが容量が多いといっても、これはマジェのほうが勝っているのではないか。

 ・・・何だって? 言ってることが「実際のところはわからない」って、比較してるようでしてなくて、結局のところ結論をはぐらかしているようにしか思えないって? んー、まぁ、実はそうなんだよー。

 ただ、私が言いたいのは、スペックが数値上、上だからって良いとは限らない、ということ。どうもマジェのスペックをスカイウェイブがほぼ全てにおいて微妙に上回っているのが気に入らない・・・。

 じゃあスペックの話は切り上げることにしよう・・・。で、気になるデザイン的なところだが・・・個人的には認めたくないのだが、マジェはフロントカウルの分割を複雑にすることによって、今までに無いラインを形作っている。・・・いきなり何のことかって・・・本来、スクーターは1部品で「顔」=フロントカウルの部分を作っているのだが、カウル=成型品の特性から「顔の裏」=ライダーから見える部分は作れないのである(実際のところ全く不可能ではないが、おおむね不可能と思っていただいて問題ないです)。スカイウェイブは造形的には工夫がなされているが、その構造自体は踏襲している。

 ところが、だ。マジェは「顔」にあたる部分を3分割して「顔の裏」までカウルが回り込んでいるのである。これは製造的にもコスト的にも負担を強いる構成である。私だったらこんな構造は許さないよ。が、それを最大限活かすラインで纏め上げているのだ。目新しさ? まぁそうかもしれない。でもそう思わせないところが、デザインに力を入れている証拠ではなかろうか。デザインなんて人それぞれだから何とも言えないが、これならしぶしぶ私も認めざるを得ないか・・・。

 それと・・・デザインに関してもう一つ。スカイウェイブは非常にデカく見える点を、私は評価しない。全長は確かに100mmだけスカイウェイブのほうが長いのだが、それ以上に大きく感じる。これは「顔」の大きさとテールの跳ね上がり方が大きいためだと思う。私と違って、これを評価する人もいるんじゃないかとは思うのだが、人間が入る真ん中の部分との差が激しいのでシルエット的にはアンバランスに見えてしまう。これに関しては、私はマジェのようなシルエットのほうが好感を持てる。

 ううう・・・いかん、デザインのことになると目ざとくなってしまうのでイカンな・・・。いや、私はデザインにうるさいんじゃなくて、デザインの横暴が許せない人間なので口うるさくなってしまうんだよ・・・。

 まぁ・・・総評としてはだな・・・、数値的に勝っていても結局のところ、マジェのほうが満足感があるんじゃないか? と言う感じかな・・・。いや・・・ただ、私は想像で言ってるだけだけどね・・・。

 いやー、今年もヤマハはアグレッシブなメーカーだなぁ・・・、というとこかー。

−−−−−−−−−

 ところで・・・LAVENのブースでお買い物をしたときの話だが・・・。。

 このメーカーはバイク用のケミカル用品を販売していて、私もいろいろとお世話になっているトコである。いつも大阪モーターサイクルショーに出品していて、商品を安く買えるというメリットがあるのでいつもチェーンクリーナーを買っている。なんでチェーンクリーナーなのかって? んー、消費が激しいからだよ。切らしてしまうとチェーン掃除ができなくて困るからね。

 今回も例に漏れず、チェーンクリーナー1本だけを買う。すると、福引とかで回す「ガラガラ」を回せという。んんー? 去年までこんなんあったっけ・・・あまり印象に無いのだが・・・。何気なくガラガラを回し、ポトリと落ちるの玉。紫? これまたびみょーな色だな・・・残念賞か? と思ったら・・・

スタッフ「おおっ!!! 1等です!!!」

 騒然とするスタッフさん達。しかし、なんだか祝ってくれるというよりかは動揺が走っている。な、なんだよ!? 1等なんだろっっっ!!! おまいら、なんか俺を罠にはめようとしてないか!?(←疑り深い奴)

スタッフ「お車で来られましたっ!?」

私「いいえ」

スタッフ「えっ!? バイクですかっ!?」

私「いいえ、電車です」

スタッフ「ああー良かった〜。このキャリーバッグ使ってください」

 ・・・と渡されたのはLAVENロゴ入りの青いキャリーバッグ(車輪ついて引っ張っていくかばん)だった。んー、そんなに大きくは無いとはいえ確かにバイクで来てたら持って帰るのは大変だ。

 そんな・・・、スタッフ自身がビビってるぐらいの、バイクで持って帰れないようなもの景品にするのはどうかと思うよ・・・? しかもバイクのイベントなんだし・・・まぁ、本人たちもそれをわかってるからそんな反応になってるとは思うが・・・。いや、もらえるのはうれしいんだけど・・・。帰りはそのキャリーバッグに戦利品を詰めてゴロゴロ言わしながら会場を後にした。

−−−−−−−−−

 会場のインテックス大阪を出て中ふ頭駅に向かう途中、冒頭で述べたアンケートスタッフに呼び止められた。来たか!!! イベント帰りを狙っていたのかっ!!! 憶さぬのなら、かかってこい!!! と内心軍刀を振り回しながら、律儀に足を止めて相手の言い分を聞いてみた。

 ・・・要約すると、大阪南港エリアについてのアンケートだった。海底トンネルを設置して地下鉄が直接この南港エリアに繋がったのは久しいが、その路線が昨年第3セクターから本家地下鉄に委譲されてどう思うか、という、何ともまともかつ何となく物悲しいアンケートだった。未だに空き地が多い南港の今後の開発に向けてのリサーチか・・・。んー、確かに南港エリアってパッとしないのよね〜。そのアンケートは数分で終わった。別に何もたいしたことは言ってないのに、変に満足したアンケート調査だった・・・。

 ・・・ちなみに同時開催しているハーレーのイベントには行ってません・・・。

 んー、今回のモーターサイクルショーの総評としては・・・今年も面白くなかったなぁ、と。毎度毎度同じで、携わっている人達に失礼なコメントだが、私がワクワクできなかったのは事実だからなぁ・・・。以前、ちょろっと書いたデジタルメーターの販売会社が今回このショーに出てたのだが、行ってみたらメーター類の展示は無かったし・・・。

 どうにかして、もっと楽しいものに出来ないかなぁ・・・。と、結局毎年同じことを思うんだな、これが・・・。

 

 

 

 

 

 


くるすま5月号臨時版



 まいど、えーすけです。
えー、諸事情のため過去画像が見れなくなります・・・最近のは残すので問題無いかと・・・。その理由はまた今度報告します。
今回の更新はそれだけです・・・すいません、手が遅くて・・・。記事はそこそこ書けてますが、また改めて来月ということで。



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