くるすま3月号



 まいど、えーすけです。
 ぐああああぁ〜!!! 2週間で更新しなきゃいけないのかぁ〜〜!!! って先月更新を遅らした自分が悪いんだけど・・・。
 最近VTRにシガーライターソケットを装備する計画進行中。こ、これが出来れば携帯電話の電源の確保ができる!!! でもどこに付けよう・・・。
 んん〜、春はまだかのう・・・。

○今月のジェベ公

 ネットオークションでジェベル200のスイングアームとリヤタイヤを手に入れた。ふふふ、これでリヤK180化が進むわい・・・。・・・ってジェベル200ってリヤのリム幅2.15なの!? うそっ!!! 知らんかった!!! ・・・ってことは200だったら標準リムでK180が履けるってことか!!! バーロー金返せ!!!(こればっかり)

 ってなとこですね・・・。2週間じゃそない進みまへんって。

○モンベルについて

 モンベルとはなんぞや? と思う人は多いかもしれない。モンベルは大阪に本社があるアウトドアウェア&ギアのメーカーで、私がひいきにしている。近所のバイクショップでも商品を扱っているので、結構バイク関係で流通していると思われる。目にした方もおられるかもしれない。私は直営店で購入している。

 私のバイク装備はモンベル製品で固められている。ジャケットがディナリジャケット、パンツがディナリパンツ&ハイデュラパンツ、バッグがドライダッフルとシャワークライムパック、テントがアルパインドーム、シュラフがスーパーバロウバッグ(寒くて夏しか使えないけど)、あと小物類も多数購入している。まぁどうしてモンベルファンになったかを少し書こう。

 私は貧乏学生の頃からツーリングを楽しんでいた。貧乏ゆえに装備はガタガタ、かなりつらい思いもしていた。特に防水装備がネックであった。高機能のバイクウェアはもちろんそのあたりはカバーされている。が、平気で5〜6万円も値段がついている。んなもん買えるわけがない。で、私がとった対策は「アウトドアショップや釣具店で代用の特価品を探しまくる」ということであった。穴場なのが釣具店である。釣りというスポーツはかなり成熟されていて安価で商品が購入できる。釣りという性質上防水耐寒機能があるという、貧乏ツアラーにはもってこいの装備であった。私はこういった環境でやりくりしていたので他製品をバイクの装備に使うことに何の抵抗も無かったのである。しかし、さすがにジャケットだけはツーリング性能を要求するのでしっくりくる物が無かった。防風、体温調節などがやはり要求されるのである。

 そうこうしているときに98年2月にモンベルに出会ったのである。ゴアテックス使用し体温調節が可能で裏地が無いディナリジャケットを発見する。価格も3万円弱。これだ!!! と思った。このディナリジャケット、実は登山用でバイク用の装備ではない。しかし、私がそんなことを気にするはずが無かった。後日お金の工面をして即購入。

 同年3月、それを身につけ九州に旅出った。佐賀で大雨に逢い、泣きそうになりながら走っていたがディナリジャケットはその性能を発揮、まだ肌寒い時期の雨を乗り切った。・・・たださすがに登山用に作られただけあって前方から雨が来ることを前提として設計がされていないため、胸ポケットを開けると財布が水の上に浮いていたという現象が起きた。ポケットから水がジャーっとこぼれおちてきたときは、さすがはゴアテックス、とわけのわからないことを実感した。まぁ、困りもんではあるが、登山用のものをバイク用に使うリスクというだけで私は別に気にしない。

 このディナリジャケットの使用感はすごく良くさらに丈夫なので、4年経った今でもバリバリの現役である。この前長野でVTRでこけたときも私の体を守ってくれた上、ジャケットもダメージ無し。いや、すごい。マジですごい。

 まぁこのディナリジャケットで私のハートをがっちりキャッチしたモンベル。いろいろと小物類をちょくちょく購入していたのだが、いかんせんその他の装備は他で代用が効くので大物は購入していなかった。やはりいいものは高い。他で代用が効くならそれに越したことはない。と、思っていると00年春についに待望のバイク用品に手を出したのだ!!! しかも他のバイク用品メーカーのものより安い!!!

 いろいろと考えた結果、ハイデュラパンツとドライダッフルを購入。ハイデュラパンツはオーバーパンツではなく素肌に着るもので、完全防水、通気性の良いものである。装着感も非常に良い。こういう全天候型のパンツが欲しかったんだよ〜。ドライダッフルはこれまた完全防水のバッグである。また、完全防水のリュックサックであるシャワークライムパックも購入して、私の完全防水装備が整った。防水となると口をくくってしまうため荷物の出し入れがめんどくさいが、これはいたしかたなかろう。

 その後もちょくちょくバイク用品を出しつづけているモンベル。そろそろ2002年のカタログが出るよな〜、一体どんなものを出してくれるだろうか。これからの活躍に期待したい。

○2002/02/08〜11:谷町山岳警備隊、四国ツーリング(後編)

(前回までのあらすじ)
愛媛県にツーリングに来た谷町山岳警備隊に初日から襲い掛かる道路凍結と通行止めの嵐!!! なんとか1日目はクリアした警備隊だが・・・?

 2/10、つまりツーリング2日目の朝が来た。8時ぐらいからみんな仕度を始めているが、私はそのまま30分ぐらい惰眠をむさぼることにする。二度寝は俺の至福の時間なんだ!!! 許してくれ!!! とか心の中で叫んでぐぴーと寝る。8時半起床、なかなか快適な目覚めであった。外へ出ると曇っていた。少し寒いが昨日夜中を走ってたことを考えるとそんなに寒いわけではなかった。

 管理棟に入って朝食を済ます。そのあと昨日の抜け道を走ったせいでドロドロになったバイクを洗車する。気になっていたラジエターの漏れはなぜかぴたっと止まっていた。以前から注入していた漏れ止め剤が高速を飛ばしたときに効果が現れてきたのかも知れない。良かった良かった。曇ってて隠れてた太陽も出てきてガラス張りの管理棟がポカポカしてくる。みんな雑誌を読んだりオリンピック中継を見たりしてまったりと過ごす。10時にチェックアウトのはずだったが、まったりしていたせいで出発が11時になってしまった。管理人のおばちゃんも何も言わなかったし。まぁ出発が遅いのはいつものことである。

 ライダーズイン四万十に別れを告げる。今日の目的地はライダーズイン奥物部である。それとその近くにある温泉。昨夜須崎から国道56号に入ったが、その道を逆戻りし高知を抜けて目的地に行くことにする。1度走った道を逆戻りするのは癪だったが、走ってみると四万十川沿いの絶景で綺麗な道であった。そうか、昨夜は真っ暗だったし必死だったからわかるわけもないわな。

 昼食に鰹を食おうということらしく土佐湾に出ることになっていたが、途中休憩で入った道の駅で豚まんやらなんやらを食い出した。私は豚まんを食す。なかなかうまい。まわりをよく見ると道の駅にはツーリングしているバイクだらけであった。え? 昨日は1台もすれ違わなかったような気がするのだが・・・。こんな冬にツーリングしているのはウチらぐらいだと思ってたのに。・・・つまりあんな山道を通るのはウチらだけだったってことか? いや、絶対そうだって。

 国道56号に合流して高知方面へ進路を取る。間もなくラーメン豚太郎というラーメン屋を発見する。このラーメン屋はチェーン店なのだろうか、以前kawa君としんちゃんが四国ツーリングでずぶ濡れになって駆け込んだラーメン屋らしい。時間的に昼食の時間、ラーメンに目の無いみんなは入ることにした。かつおは? という話もあるが、行き当たりばったりの警備隊員にはどうでもいいことである。ラーメンセットなどをたらふく食べる。いつもいつも昼食は豪勢なんだよなぁ〜、宿やキャンプ場に着くのが遅いから夕食が粗末になることが多いから。と、昨日の夕食を取り返すぐらい食べた。

 昼食中、kawa君に電話が入る。ゼファー750のY先輩であった。Yさんは今回参加するはずだったのだが、昨日仕事で来れなかったのだ。話によると和歌山〜徳島間のフェリー13時発に乗り遅れたということだった。お、Yさんが駆けつけてくれるのか、でも次のフェリーが15時発で徳島着が17時だな、ということは宿で合流か。

 出発する。まったりとツーリングを楽しむ。今日は快適な旅であった。そりゃそうだ、海岸線を走っているのに厳しかったら困る。快適快適〜♪、と走ってると高知を抜けたぐらいにしんちゃんが「BMWが泣いてる〜」と言い出した。どうもブレーキシステムが故障したらしく警告灯が点滅している。えっ!!! 大丈夫なん? ・・・どうやら大丈夫らしい。「オイル滲み程度は正常」というのが外車ではまかり通るそうだ。故障とは仲良くやっていかなければならないらしい。・・・まぁ走れりゃいいんだけど。少々手のかかるバイクはかわいいもんだしね。

 高知の東にある南国に入ったのが16時ぐらいであった。これだけ寒くて「南国」とは是いかに。この先過疎地に入るので、南国のスーパーで夕食の食材を調達することにした。しんちゃんのBMWをを止めているときに何か液体がシャフトドライブのスイングアームからポタポタと滴っているのが見えた。指ですくって触ってみる。・・・オイルだった。





滲んでないやん!!! 滴ってるやん!!!

 何のオイルだこれは!!! と、どこから漏れているか調べてみるとどうもシャフトドライブのドリブン側から漏れているようであった。・・・メンテフリーが売りのシャフトドライブがオイル漏れしてどないすんねん・・・。漏れたオイルがブレーキディスクとタイヤに豪快にかかっている。こりゃ危ない。それにオイル容量もそんなに無いはずだからオイル切れになる可能性もある。早速しんちゃんが購入したバイク屋に電話して対処法を聞く。聞き終わってから話を聞くと、オイルは四輪用のオイルで代用して、漏れたオイルを何かで受け取っていればいいとのこと。よくあることらしい。





たびたび漏れたら困る!!!

 んんー、まぁ対処法があるならいいや。それより我々にはもう時間が無いのだ。早速食材調達とオイル調達場所の検索に入る。近くにイエローハットがあるとのことなので食料調達が済み次第そこへ向かった。オイルを買って対策を施す。うまくいったみたいだ。さて、出発するか・・・と思ったら既に日が沈んでいた。あうー、すんなりとは行かないもんだなぁ。

 またまた日没後も走ることになった警備隊。そのあとはフォルツァエンジンかかりません事件や路面濡れ濡れ大作戦などハプニングはあったが、無事に19時半頃ライダーズイン奥物部に到着。チェックインを済ます。管理人の人から、雪が降ったが大丈夫だったか? と聞かれた。





え? 雪? 雪が降ったの?

 路面が濡れていたのは雪のせいか・・・。うおー、助かった〜、雪が降っている最中に突撃しなくて助かったかも知れん。部屋に入り荷物をバラしているとホンマに雪が豪快に降ってきた。タイミング良かったかも・・・。Y先輩は大丈夫かなぁ。夕飯の仕度をしているときにY先輩から連絡が入る。国道195号の峠が吹雪いて路面が凍結しているらしい。やはりそうか・・・、無事を祈るばかりである。

 夕食は白飯に焼き鳥、カップやきそば、マグロの刺身、それと高知らしく鰹のたたきである。昨晩の夕食からはレベルアップしたよ。日本酒も土佐鶴と四万十川を買っていた。が、鰹のたたきは別に地元のスーパーで買うものと同じだったし、地酒も期待したほどおいしくなかった・・・。やっぱりこういうものは店に行って食べるものなのかなぁ。

 20時半頃、Y先輩到着。2回ほど死にかけたらしいが乗り切ったようだ。今回のツーリング話で盛り上がる。管理棟が閉まるので、話もそこそこに部屋へと移動して酒盛りで話し込む。11時ごろ寝ようということで私とyama君は隣の部屋へ。今日は2部屋なのである。就寝0時ごろ。

 2時ごろ寒くて目がさめる。借りていたストーブが止まっていたのだ。運転ボタンを押しても動かない。故障か? と寝ぼけている上、酒がまだ残っている状態で調べてみると、連続運転は3時間で止まると書いてあった。おいおい、殺す気か。パネルをピッピコピッピコやっているうちに動き出したのでまた寝る。当然のことながら3時間で止まるので6時ごろまた寒くて目がさめる。しかしどうやれば動き出すのかよくわかってないので、またピッピコピッピコやるはめになる。同室のyama君はうるさかったことであろう。

 8時起床。空はまぁまぁ晴れていた。kawa君が入ってくるなり「こっちの部屋は結露してないなぁ〜」と言い出した。? は? 結露? そりゃ結露は少しはしてるけど・・・、2人と3人の差でそんな結露が変わるか・・・? 隣の部屋に行ってみる。ボトボトに結露していた。なんでそんなに結露すんねん!!! kawa君曰く、

「昨日の夜ストーブが止まってもーたからシャワーの熱湯出しまくって暖房にしとってん」





おいおい。

←裏取引の現場(嘘)背後の窓ガラスが濡れているのがわかる?

 そりゃ結露酷いわけだわ。

 またまったりと朝食を済ます。天気は良くなって暖かくなってきた。また出発は11時。とりあえずの目的地は徳島。となると昨晩Y先輩が死にかけた国道195号しかない。他に迂回路は無い・・・海岸線を走ると徳島まで250kmもあるからだ。早く帰りたいので賛成する。これだけ晴れていたら路面状況も良くなっているだろう、と甘い考えで走り出した。

←天気いいなぁ〜

 しかし走り出すといきなり急な登り坂にぶち当たる。どんどん坂を登っていく。走れど走れど登っていく。うーん、いやな予感が・・・またこのパターンか・・・。大丈夫だ、こんだけ天気がいいんだから結構いけるって・・・と自分に言い聞かせて走る。トンネルを2、3個抜けてから空を見る。・・・暗い。でもこの道しかないからなぁ・・・。またトンネルを2、3個抜ける。雪が降り出した。うう〜ん、ヤバイ・・・。またまたトンネルを2、3個抜ける。路面が凍結し出した。・・・やっぱりか・・・。ここがピークなら走り抜けれるが・・・としばらく走るが傾斜が予想に反して(いや予想通りか?)どんどんきつくなってきた。





あかん!!! ドツボや!!!

 先頭を走るyama君を止めに行った。道のど真ん中で警備隊員集合する。Y先輩曰く、ここからが峠の本番らしい。そりゃ2回死にかけるわけだ。仕方なく、というかUターンせざるを得ない。きびすを返して逃げ出した。こんなんばっかりや〜(涙)。

 ある程度引き返すとやっぱり晴れていた。くっそぉ〜、おぼえてろ〜!!! 時刻は12時、休憩所でバイクを止めて対策を練る。しかし室戸岬を通る海岸線しか道は無い。うお〜、徳島着いたら真っ暗やんけ〜!!! 仕方ないのでそれでいくことにする。で、バイクを見るとなんか真っ白になっている。kawa君曰く、道路の凍結を防ぐために塩を撒いてるらしい。そりゃ困る。どこかでバイクを洗おうということになる。

←白い・・・

 再び南国へ入る。これだけ寒くて「南国」とは是いかに(いや、看板見るたびに思ってしまうんだよ)。国道55号に乗って安芸まで行った。途中、阪神タイガースの安芸キャンプ現場の横を通る。おおっ!!! 燃える男の星野監督の勇姿がこの近くで!!! しかし、そんなんにかまってる場合じゃなかった。さっさと立ち去る。しばらく走っているとそこで洗車場を発見、入った。バイクを2台と3台に分けて1回分の料金でまとめて洗うことにした。高圧洗浄機でバイクを洗うのも変な感じである。

←洗車タイム

 現在14時半ぐらい。さて出発しようかという段になってyama君が高速に乗ろうと言い出した。え? 高知自動車道? それってまた南国に戻らなあかんやん・・・。確かにこのままちんたら走っていてもラチがあかないのも確かだが・・・でも高知自動車道って思いっきり山の中突っ込んでいくんですけど・・・。しかし、高速は凍結してないだろうということでその案が採用された。

 三度南国へ。これだけ寒くて「南国」とは是いかに(もういいって)。時刻は15時半を回っていた。うう〜む、わしらは一体何をやっているんだろうか・・・。高速に乗ると雪が舞い出した。やはりな・・・。しかし、さすがは出来立ての高速道路、路面の状況は良かった。ところがどっこい、伏兵が現れた!!! なんと今度は横風がきつかった。何度も揺さぶられる。やめてくれ〜、俺は速度出すのは嫌いなんだぁ〜(涙)。こんな地獄が延々続くのかぁ〜、と思ったのだが助かったことに高知自動車道は大半トンネルなのだ。これさえ抜ければ山場は抜けれるはずだ(なんかシャレみたい・・・)!!! と自分に言い聞かせて走り続ける。半分程度走ったら長ーいトンネルを下り始めた。それを抜けると川之江に出た。やった!!! 抜けたぞ!!! と思ったが、とてつもなく高度のあるICで横風がアホみたいにきつかった。ぎゃ〜!!! たすけてぇ〜!!!

 そこからは徳島自動車道を走り抜けて徳島へ。めっちゃ寒い・・・。吉野川沿いのこの高速は谷になっているのだが、天気悪いし山肌に雪が残っている。明らかに気温が低い。泣きながら走りつづける。高速を降りると時刻は18時であった。うう〜む、それぐらいの時間にはなるわな。さて、ここからどうするかを協議する。しんちゃんは家が明石方面なので明石大橋を通ることは確定している。他のメンバーは大阪方面なので明石大橋を通る方法と和歌山までフェリーを使う方法がある。私はフェリー好きなのでフェリーに乗ることにしていたのだが、残りのメンバーもフェリーで行くことになった。えーかげん、みんな疲れていたのだろう。しかしフェリーがいつ出港するか誰も知らなかった。1回逃すと2時間足止めを食らってしまう。フェリー会社へ電話をかけてみる・・・と18:15発とのことであった。ぎゃ〜!!! 間にあわへんって〜!!! しかしトラブルがあって出港が遅れるとのこと。

 急げ〜!!! ということでしんちゃんに別れを告げあわてて徳島港へ向かう4人。ちょいちょいと走って港近くのジャスコへ着く。この時点で18時15分は少し回っていた。出港が遅れていたら間に合うか!? と気合を入れて走ると・・・迷ってしまった・・・。う〜ん・・・ダメだ・・・間に合わねぇ・・・。結局港に着いたのは30分を回っていた。さすがにフェリーはいなかった。20時出港の分になってしまった。ということは22時和歌山着、帰宅は0時か・・・。まぁいつぞやのいやけいツーリング、輪島ツーリングよりかはマシか・・・。

 その後は予定通り帰れた。和歌山から帰りの高速も横風がきつくて泣きそうだったが、まぁゆっくり帰ったから・・・。あ〜、今回も厳しい旅になったなぁ・・・。

 後日、しんちゃんから話を聞くと、シャフトドライブからのオイル漏れと思ってたのは、実はリヤブレーキからのフルード漏れだったらしい。あー、だからブレーキシステムが異常を示していたのか・・・。ハイテクを導入するといらんとこが壊れるからな〜、考えもんだよな。私は今回はトラブルも無くVTRもラジエター漏れも止まったし運が良かったかも知れない。ただ、寒いのだけは勘弁だよ、やっぱり・・・。


くるすま2月号



 まいど、えーすけです。
 すいません、更新が遅れました・・・。いや〜、ネタを仕入れたのがかなり遅い段階だったのでまとめるのに時間かかりました。更新遅れてるのにツーリングに行ったりしましたし、ツーリングをネタにしようとしたのでまた遅れるし・・・。まぁいいか、どうせ冬だし・・・(?)。

○今月のジェベ公

 今回はVTRの様子を見ていたのでジェベ公には乗ってません。時間が無いのよ〜。たまに時間空いても寝てるし。どうせ冬だし・・・。

○スズキとカワサキの業務提携

 最近寒くて出不精の私は情報収集を怠っていた。なんかこんなくそ寒いのに連休にツーリングに行くというので冬装備を整えるために買い物に出かけた。その寄り道に本屋へ行き立ち読みを敢行する。と、そこですごいものを見てしまった。250SB・・・スズキがスーパーバイカーズを出すのか!!! 聞いてないよぉ〜!!! マジっすか!!! と、よく写真を見てみるとどう見てもKLXのエンジンを積んでいる。カウルをよく見るとこれまたKLXそのものであった。? なんじゃそりゃ。記事をよく読んでみるとカワサキDトラッカーのOEMということがわかった。あー、そういえば業務提携したなぁ・・・と落胆してしまった。で、またまた変なものを発見、GSX250FXである。おお、バンディットの後継機か!!! と思ったら見覚えのあるラジエターガードにフレームの取りまわし。・・・ああ、カワサキバリオスUか・・・。これまたOEMかよ・・・。

 OEMとはOriginal Equipment Manufacturerの略で他社製品を自社ブランドで販売することである。研究開発費をかけずにラインナップを広げる意味で大変有効である。また、自社製品の一部に他社製品を装備、内蔵することも含む。ジェベルでもキャブレターがミクニ、タイヤがブリヂストンのものを使っているのはOEMである。

 OEMはPCおよび家電業界ではかなり当たり前のことである(PCメーカーがWINをプリインストールして売るのもOEMである)。まるまま販売することも珍しくなく、家電展示会で各社テレビの上にブランドバッジ(社名のバッジ)だけが違うBSチューナーが並んでいたという笑い話がある。家電の場合、販売網が独自に構築されているのでラインナップの中に入るか入らないかで大きな差になる。販売側としてはラインナップの拡充やセット販売等を望むし、開発側としては自社だけでなく他社販売網に流せるなら生産量も増えて開発費や設備投資を回収できる。大手メーカーでも相互に行っていることである。特に家電はユーザーはメーカーブランドで選ぶ傾向があるので、中身がどこの開発だろうが気にはしない。セット販売も接続性、相性などもチェックしているので、ユーザーは何の心配も無く接続することが出来る。

 メーカーのフラッグシップ的な商品以外はOEMであると疑ってもいいくらいである。まぁ供給される側は価格を決めれないし改造出来ないし生産がストップしても文句言えないなど自前で作らないリスクがあるが、研究開発費、生産ライン設備費、在庫管理費などかからないのである。OEMはそういった意味では非常に有効な手段なのである。

 ただ、バイク業界は家電業界とは性格が異なる。バイクには個性が求められ、またメーカーのそれを意識して製品を作ってきた。家電とは違い、ユーザーは中身まで気にするのである。外車のカジバVラプターのようにエンジンだけスズキから供給するのは納得できるが、国内メーカーは4社しかないのに、うち2社が国内で同じバイク本体を売っていたらなんか個性もへったくれもない。しかも250ネイキッドという売れ筋の商品である。





いいの? それで。

 カワサキはコンスタントに売れるビッグスクーターというカテゴリーに乗れなかったので、スカイウェイブのOEMは今後自社のビッグスクーター開発に大きなメリットがある。まるままOEMでも、ウチもビッグスクーターやりますよ、というアピールになる。カワサキにとってはおいしい話である。それに比べると既存の基本バイクである250ネイキッドの首をすげ替えたスズキは、果たしてどれだけのメリットがあるのだろうか・・・。バンディットとバリオスUを天秤にかけたとき、バンディットのほうがコストが高かったのかもしれないけど。

 まぁでも、250ネイキッドは売れ筋と書いたが今の流行から考えてもう販売力の無いカテゴリーなのかもしれない。しかし、250ネイキッドはやはりバイクの基本中の基本なので、OEMをしてまでもラインナップに乗せなければならないのだろう。収益性の悪いカテゴリーだと割り切って切り捨てれば、今後流行の流れがまたネイキッドに戻って来たときに後手に回ることになる。まぁまたネイキッドが流行る日が来るのかは不明だが、最も普通のバイクとして脚光を浴びる可能性は他のものよりずっと高いはずだ。切り捨てようにも切り捨てられない事情はわかる。

 私はアンチビッグバイクな人なのでこれだけ問題視しているだけかもしれない。一般的にはもう水冷250マシンは中途半端な位置になってしまったかもしれない。それだけは断っておこう。

 今後はスズキとカワサキで部品共用などの試みがなされるらしい。それは非常に喜ばしいことである。でも車体本体のカテゴリーの棲み分けだけは勘弁である。2社で1社分のラインナップ!!! などというわけのわからないことにだけはならないように祈るばかりである。

○2002/02/08〜11:谷町山岳警備隊、四国ツーリング(前編)

 真冬にツーリングに行くなよ!!!

 ・・・と、行く前も思ったし今でも思っている。

 私が所属(?)する谷町山岳警備隊というツーリング仲間のkawa君としんちゃんから、昨年12月に年始ツーリングの話があったときは断った。以前初日の出ツーリング(結局初日の出は寝過ごしたが)で淡路島へ行ったことがあったが、そのときに冬にツーリングに行く厳しさを体験した。しかしその時は真冬でも通学していた時代から間が無く、まぁ行けないことはないな、とは思っていた。それから数年経った今、既によわよわライダーになっていた私には行く気力がなかった。それにVTRのラジエター漏れが止まらない今は行く気もなかった。それは十分説明したつもりだった。それに今はやることが多いんだよ・・・。

 ひと月ほどしてまた連絡が入る。「今度の連休、四国行かへん?」

行くか!!!

 なんでそんなに真冬に行きたいんだぁ〜。いやだぁ〜、俺は行きたくない〜。

 しかも8日金曜日の22時集合、22:35発フェリーに乗る計画というハードな計画。ええ〜、マジでぇ〜? さらに別件で九州旅行の話があったので初めは断った。が、「全員集合らしいでぇ〜」と言われ、聞き入れてもらえなかった。確かに九州旅行も計画がまとまってなかったので、行くのかどうかも定かではなかったからはっきりとは断れなかったところもある。でも22:35発のフェリーに乗るのに22時集合はないやろ。それにいつもお気楽極楽の谷町山岳警備隊が時間どおり集合できるかどうか・・・。

 結局九州旅行はうやむやになり、ツーリングに行くことにしたが、これがまたテンションが上がらない。いつものことだが、心配性の私はイベントが迫るとどちらかと言えばテンションが下がる。フェリーの予約締め切りの前日まで行くかどうか迷っていた。1日遅らせて宿で合流しようか、でもこの神戸〜今治間のダイヤモンドフェリー安いしな〜、それより1日早く高知からフェリーで帰るのもいいな〜、などいろいろ考えていたためである。あああ〜どうしよう〜、VTRも完全じゃないしな〜、とぐるぐると頭の中でリスクマネージメントを働かせていた。が、結局前日になって最後には楽観的性格が出てきて「えい、行っちゃえ!!!」と申し込んでしまった。

 当日、急ぎの臨時対応策検討の仕事を「どうにもなりません!!!」と宣言して定時で帰宅する。帰るとやらなければならないことが出来て、ダッシュで片付ける。急ぎ仕度していざ高速を飛ばして六甲フェリー乗り場へ。出港1時間前になんとか到着。ラジエターはというと、ぽたぽたと緑の血を流していた。足にもクーラントがかかっている。まぁあれだけ回してこの程度の漏れなら足しながら走れると判断。

 フェリーのチケットを買いに行く。すると同隊員保守派のyama君がいた。さすがはyama君、余裕を見て1時間前に来ていたか。そういえば当の本人らはまだなのか? 彼からkawa君は20時半の時点で飯を作ってて、しんちゃんは連絡が取れないという。

何やっとんねん、あやつらは!!!

 まぁいいか・・・集合時間はまだだし。と思って待っていたが一向に来ない。結局彼らを待たずに二人だけで乗船する。連休前ということもあってフェリーはちょっと混み具合で、寝台に変更したかったが二人が来てないし既に寝台が満室になっていた。ああ、寝台がよかったのになぁ〜、まぁいいか。そうこうしていると出港、二人は間に合ったのだろうか・・・。立案者の彼らが来なかったらついていくだけのyama君と私は今治で路頭に迷うぞ・・・、と不安になった。しばらくしてyama君が二人を発見したとのこと。滑り込みライクになんとか飛び込んだらしい。よかったよかった。

 4人で軽く食事をしながら談笑する。話によると、明日から記録的な寒気がやってくるらしい。マジで? そんなに冬装備も完璧じゃないんだけどなぁ、まぁ雨が降らなけりゃいいか、と楽観的に考えていた。私は持ちこんだビール3本をたいらげてまったりとした時間を過ごす。ああ〜、やっぱりフェリーは快適だなぁ。しかし今治に5:15着なのであまりまったりとしてられない。0時に就寝。

 5時前に起き、仕度をする。あんまり良い目覚めでもなかったが疲れは取れた感じだった。yama君と下船してkawa君のCBR250としんちゃんのSL230を待つ。まだ日は上がっていない、真っ暗だった。すると見なれないバイクが2台近づいてくる。? と思っていると、なんと例の二人だった。なんとkawa君はホンダフォルツァ、しんちゃんはBMW:R1150に乗って現れたのだ。





なんでやねん!!!

 あ〜、新車買ったからこんな真冬でもツーリングに行きたかったのか・・・。いろんな意味で納得する。一応、kawa君のフォルツァは走行200kmの中古車らしい。でもそれは新車だよ。とりあえずコンビニに行き、二人のバイクを眺めながら軽く食事を済ます。

 6時頃出発。大洲、内子方面に進路を取る。

寒い

 当たり前と言えば当たり前だが、寒い。道中、買ったばかりのモンベルのオーバーグローブを装着。しかし、それでも手が冷たい。それ以上の装備は無いのでそれで行くことにした。日が昇ると空は快晴、気温も上がって寒さも緩和してきた。

←快適快適〜

 それからは快適な旅であった。マクドで1時間ぐらいゆっくり朝食をし、11時に小藪温泉でまったりして、道の駅で14時半までゆっくり昼食を取った。まったりしすぎて溶けてしまうかと思うくらいまったりとしていた。今日の宿のライダーズイン四万十はあと70km程度の距離であった。行けたら行こうとしていた四国カルストへ行くことにする。

 重い腰を上げて出発。ちょっと走って四国カルストへ行く道に入る。標識には「四国カルスト28km」とあった。あれ? まだそんなに遠いの? まぁいいか、28kmってすぐだし、と思って坂道を登る。するとかなりきついワインディングであまり速度が出なかった。寒い・・・標高が上がるにつれ、気温が下がってきた。それでも登っていると木の下の日陰に雪がつもっていた。おお、そんなに登ったのか・・・四国でも雪は降るんだなぁ、とその時はまだ楽観的に考えていた。しかし、まだまだ登る。行けども行けども登る。しまいには路面が凍結し出した





ヤバイって!!!

 しかしあれだけ登ったので降りる気がしない。それでも登ることにした。後輪を取られながらもなんとか到着。景色を見て唖然とする。





←四国カルスト

雪国やんけ!!!

 責任者出て来い!!! 誰が四国に雪を降らせろと言った!!! と心の中で叫んだ。まぁ単に私が冬の四国を知らないだけの話だが・・・、って隊員全員知らなかったわけだな。kawa君のフォルツァの装備されている気温計で-8.8℃を検知、そら寒いわ。自販機の前に集合、ホットの缶コーヒー飲みながらどうしようか話し合う。・・・って、kawa君写真撮ってる場合じゃないやろー!!! 既に16時、あまりぐずぐずしてられない。凍結している道を下るのは危険だし、来た道を戻るのは面白くない、ということで前に進むことになった。

 出発して間もなく、先頭を走るyama君が看板の前に停止する。? 通行禁止? 通行止めなのか!? そうこうしてると2番目のkawa君がそのまま発進してしまった。しかたなく全員ついていく。通行禁止というのは車だけか? バイクが通れるような状態ならいいんだけど・・・、と思いつつ坂を下っていく。心配された凍結も全く無く快適に進んでいく。こりゃいい、戻らなくて正解だったかも・・・あとは通行止めだけだな・・・。1時間ぐらい順調に高度を下げていく。

←通行止め

 ・・・と、ついに通行止めの看板が出現。来たか、さてどんな状況なのだろう、ととりあえず突っ切った。目の前にクレーンが現れた。クレーンの足元を見た。道が・・・





無い!!!

 完全に道が土砂崩れで無くなっていた。唖然。写真を撮れば良かったのだが、そんな余裕は無かった。他に道らしきものはといえば、作業員用の足場へわたる坂があるが、バイクでそれを下ると勢いで谷底へダイブしてしまう。難攻不落の通行止めだった。うひゃぁ〜、来た道を戻るのか!!! もう既に17時、かなり危険な時間になってきた。やばい・・・が、今まで1本道だったので戻る以外に方法は無かった。仕方なく戻ることにする。少し登ると分岐を発見、これで回避できるかと考えていると、kawa君が地元の人を発見、山を下りる道を聞いてみた。その人の話によると通行止めの手前に抜け道があるとのこと。え? そんなんあった? と疑問に思いながらまた下ってみる・・・。

 ・・・あった、確かにあった。

←関係者以外立ち入り禁止と書いてある

これ? これを通るの?

 見るからにヤバそうな道である。つーか、道なのか? ジェベルで来てたら喜んで通るのだが、VTRで通れるのか? まだVTRはネイキッドだからいいとして、yama君はアメリカン、kawa君はビッグスクーター、しんちゃんはビッグバイクである。え、ホンマに通るの? ・・・しかし来た道を戻ることを考えるとこの道にかけるしかなかった。

←デジカメでフラッシュたいたから暗すぎた

 とりあえず突っ込んでみる。するとそこは軽四がぎりぎり通れるぐらいの道で轍が2本あり、ちょっとぬかるんでいて両サイドが壁と崖であった。内側の轍に車輪を落とし、前進を始める。走ってみるとわりとVTRは余裕があったが、kawa君のフォルツァ、しんちゃんのBMWは苦労していた。前を走るyama君のマグナは視界から消えていたので問題無かったのだろう。二人が時間掛かっていたので心配になる。もしこのまま日が暮れたらどうしよう・・・もし対向車が現れたらどうしよう・・・。気が気ではなかった。しかし、30分ぐらいで無事に抜けることが出来た。

 まぁなんとか脱出成功。まだ日は暮れていなかった。国道に合流して宿まで距離を稼ぐ・・・はずだった・・・。国道に合流して南下するとかなり急な坂を登り始めた。・・・ヤバくないか・・・これ。どんどん標高が高くなる。予感は当たった・・・路面が豪快に凍結している・・・(涙)。あ、あかん・・・標高が高い道は全滅だ、と気づいて迂回路を探す。迂回路迂回路・・・、・・・、・・・。





海岸線まで無いやんけ!!!

 果てしない迂回路であった。現在18時、既に日は暮れていた。今は走れない道より走れる道だ!!! と土佐湾に向かって全力で走り出した。スピード出すのが嫌いな私はみんなに追いつくだけでも必死だった。しかも暗闇である。高速コーナリングに泣きそうになりながら走った。国道440号を東へ行き国道33号に合流、須崎で国道56号に乗る。国道56号は土佐湾の海岸線である。路面の状況は良かった。

 途中kawa君がライダーズイン四万十に連絡を2回ほど入れた。本来ならば20時までにチェックインしなければならないのだが、どう考えても間に合わない。「少々遅れる」レベルでもない。でも管理人の人は待っていてくれるとのことであった。やった、助かった・・・。窪川のコンビニで食料を調達して国道381号に乗る。この道は四万十川に沿った道らしいが暗闇でなんにも見えない。景色を楽しむことも出来なかった。

 1時間ほど走ってライダーズイン四万十の案内看板が見える。よっしゃあ、やっと着いたぞ!!! 朝の5時から走り通しで酷い目にあった1日だったがやっとこれで終わる・・・と思って橋を渡って狭い道を延々行ってみると道がふさがれていた。

 「通行止め」「迂回路国道381号」

またか!!!

 まだ長い1日は終わらせてくれなかった。頼むから終わらせて・・・。ぐるっと迂回してなんとか23時ライダーズイン着。管理人さんはちゃんと待っていてくれていた。カップラーメン主体の遅い夕食を取る。とりあえずこれで1日の行程が終了した・・・。

 0:30就寝。いつもいつも厳しい旅になるのはなぜだろうか・・・。まぁ知識不足、経験不足、無理無茶無謀が大きいのだが・・・。まぁ人生の中で苦労したことは経験として活きてくるので良い体験をしてると言えばしてる。ただ、いつもいつもというのが学習能力ゼロという話もあるが・・・。まぁ、冬の四国については知識不足だったから、明日明後日はもうこんなことは無いだろう、と眠る。

 しかし、そうは問屋が卸さないのが谷町山岳警備隊なんだよ、これが・・・。

 (次号に続く)


くるすま1月号



○今月のジェベ公

 ・・・。寒い。

 寒いのでいじるのは何もしてまへん。ホントはリヤのリムを年末年始の休み中に交換したかったのだが、友人リラ君からもらったガンマスタンドがまた彼のところに出戻っていたため断念した。スポーク張りは屋内作業なので寒くてもできると思っていたのだが、まぁ仕方ないだろう。あんまりやる気無かったし・・・。

 いじりはしなかったが、ちょっとあったかくなったタイミングで乗ってみた。セッティングは変えてはいない。とりあえず暖気して調子を見てみる。ブオォォォ〜。お、いい感じだ。なにげにスロットルを回してマフラーに手をかざしてみた。暖かな排気が手に元気良くタックルをかけてくる。いいねねぇ〜、とふと手を見てみると手がオイルのようなもので汚れていた。





お前は2ストか

 6〜7千回転からピーキーな特性を持つ時点でなんか2ストっぽいなぁとは思っていたが、やっぱりそうだったのか・・・。(←違うだろ)

 走ってみるとなんか楽しい。VTRとの性能差がなんとも言えない。低回転と高回転のトルクあるのに中回転域のトルクが無いエンジンの扱いが難しいし、コーナリング時の妙な感覚が不安と好奇心が涌き出てくるし、これほど楽しいものは無い。VTRとは全く正反対のスタンスである。VTRは何も考えずに安心して乗れるバイクでジェベ公はいろいろ考えながら心配して乗るバイクである。





・・・って、全然ダメじゃん。

 てな感じです。

○KEIHIN・FCR-iについて

 東京モーターショーでKEIHINがレーシングキャブレターであるFCRにFI(フューエルインジェクション:電子制御燃料噴射)を装備したFCR-iを発表していた。最近忙しくて情報収集を怠っていたので、それを知ったのは結構後のことだった。シングルタイプも開発中だとか。





うっしゃ!!! ジェベ公につけるぞ!!!

 と決意してしまった。

 FIは四輪の世界では当たり前の装備である。二輪でも大型は近年装備しつつある。なぜ中型以下はFIを装備しないのか、それはレスポンスのダルさとコストの問題があるからである。実は原理的に原始的なキャブレターはレスポンスは非常に良い。四輪がFIを装備するのは、どのみちボディが重いためにスタートダッシュが効かないためレスポンスはたいした性能差ではないからだ。FI装備重量も四輪の総重量から考えればたいした重量増ではないし、コストも差は無い。あとFIのメリットとして、効果的な燃焼によって高出力、有毒な排ガス成分の減少が期待できる。また電子制御だけに学習機能があり外的コンディション、機械的コンディションに対応できることがある。メンテフリーで乗り心地の良さが得られるのである。四輪はスポーツ性より環境的なこと、長く付き合える性能が重視されるのだ。

 それを考えると二輪にFIを装備するデメリットは多くある。四輪に比べ出力重量比の高い二輪はレスポンス性能が覿面に反映される。これが大きな問題である。そしてもともと電子制御に縁の無い二輪にそれら装備を搭載するのは非常にコストアップ、重量増につながる。大型バイクに装備されているのはもちろん環境による社会的な要求があるのだが、大きなトルクによるレスポンス性の重要性の低さ、もともと車体価格が高いのでFI装備による価格増が薄まる、もともと重量が重いのでFI装備の重量増が問題とならない、というFIのデメリットが余り無いからである。もちろん中型以下の二輪には当てはまらない(ビッグスクーターは当てはまるか?)。なによりコストアップなのがネックである。

 じゃあなぜ私はジェベ公に付けようと考えているのか・・・。それは・・・





ターボ化したいから

である。

 私はつねづねジェベルターボカスタムを作りたいと思案しているのだが、いかんせん資料も情報も無いので具体的な構想もありはしないのだがやってみたい。もちろん以前述べた電気的ターボではなくタービンを使用したマジターボである。でもだいたい単気筒でターボ化が出来るかも謎なのだが・・・。で、なぜターボ化にFIが関係するかというと、ターボは排気圧で吸気を加圧するため非常にナーバスな性質を持つからだ。とてもじゃないが資料も情報も無い人間には電子制御の力を借りない限りコントロールできるものではない。レブリミットを越えて回りつづければエンジンブローの可能性があるし、加圧しすぎるとコンロッドが折れる。レブリミット近くで燃料を濃くするなどの細かい調整が必要となる。FI化すれば四輪関係のポン付けターボの資料が比較的あるのでそれを参考にすることが出来る。とは言え、タービンへのオイル循環など機械的な問題点が多々あるのだが・・・。

 まぁターボ化は夢の話としても、FI化することによりセッティングはデータ検証しやすく今より楽しくなると考えている。FCR-iはレスポンス向上、システムの簡略化など工夫がされているので、そのあたりも興味深いところもある。しかし、そのためにはエンジン回転数を電気的に検知する手段などいろいろと問題が・・・。エンジンから直に回転数を取り出すのってどうやるんだろう・・・。

 それにしてもモンキーフリークの方達ってターボには興味無いのかなぁ・・・。DOHCエンジンやワンオフフレームなど他では考えられないようなことやっているのに。モンキーのような4スト単気筒少排気量車でつちかってくれた技術はジェベルで活かせれるのになぁ・・・(他力本願?)。でもFCR-iが市販されてモンキー用がリリースされればそれなりに付けてくれる人がいるかも。FIには興味無いかなぁ・・・やっぱ無理かなぁ。

○四輪について思うこと

 ウチの家にはステップワゴン号がおわす。ホンダ旧型ステップワゴン最終生産型、なかなかライトがカッコよくりりしいお姿である。色も落ち着いたグリーン、夜に見るとミッドナイトブルーに見えるという一色で二度おいしい。と、まぁ外観は気に入っている。車種選定時点では私が「ステップワゴンがいい」と言っていたのでそれが通っているが、別にこの車が好きだからではない。私の車種選定の条件として「ホンダの5ナンバー2000cc、トランポ(トランスポーター:バイクを運ぶ車)車」があった。自動的にステップワゴンになっただけのことである。もう1つ、「マニュアル車」という要望も出したが、これは即座に却下された。教習所でオートマの気持ち悪さを体験していたので、出来ればマニュアル車に乗りたかったが、まぁ慣れれば問題無いだろうと引き下がった。ステップワゴンにマニュアル車も無かったのだが・・・。

 で、はれてウチにやってきたステップワゴン号だが、全然乗ってない。

 なぜゆえに乗らないのか。私も多大なお金を払っているにもかかわらず。それは二輪に比べると四輪というもののリスクの高さのせいであろう。私の住んでいる大阪市内で四輪は出かけても駐車場を探す必要があり料金も高い。燃費も二輪に比べれば悪い。コスト的に不利である。また、取りまわしが大まかなので、ボディが大きいので車輪の軌道に気をつけなければならない。下手にどこかにぶつけると攻撃力も高い。自分へのダメージもでかい。二輪に比べると四輪はデメリットの塊である。それにオートマであることが最大のネックである。楽は楽だが、こうもクラッチが無いことが生理的に受け入れられないとは思わなかった。乗っていて非常に不愉快である。

 もちろん四輪のメリットはある。二輪には無い居住空間である。雨に濡れなければ空調も効く。積載量もうらやましい。が、私はそういったことにあまり興味が無い。やはり運動性、取り回しでは二輪のほうが分がある。走るためだけに存在し、必要の無いものは削ぎ落とした二輪に面白さがある。というか納得がいかない。ま、つまるところ私はメカの性能にわくわくするメカフェチなのである。

 トランポにすることを考えていたのだが今のところ頓挫している。ジェベ公が完成したらコースに持っていって遊んだり出来るし、と思ったりもしたからだ。でももともとトランポにしたかったのは、車購入時期にちょうどDR250フロント周り移植計画があったからである。そのころネットオークションで部品取り車を探していたのだが、買っても家まで運んでくれないので二の足を踏んでいた。これが自分で運べればもう少し条件は楽になったのである。で、はれてステップワゴンがウチに来たのだが、いざ部品取り車を買ってみるとなんと家の近所だったので押して帰ったほうが楽だったのでそうしたという結果になってしまった。ダメダメである。

 まぁトランポに改造するとなると親がいい顔しないので、ジェベ公が完成しないと出来そうも無い。となると本当に私にとって価値の無いものになってしまう・・・。



月刊くるすま01年10〜12月号

月刊くるすま01年7〜9月号

月刊くるすま01年4〜6月号

01年1〜3月のトピックス

00年のトピックス





Return to index