くるすま12月号



 まいど、えーすけです。うう〜ん、また2ヶ月更新が遅れてるぅ〜・・・。なかなか原稿かけなくてね・・・。

○特に深く考えることもなく草レースばなし

 そういえば11月中ごろ、初めてバイクの草レースというものを見に行った。春頃から一緒に仕事をしている会社の同僚がミニバイクの草レースをやっていて、「今度の日曜に久しぶりに出るんで見に来ませんか?」と誘われたのだ。

 私はあんまり、というか、全くレースには興味が無い。サーキットを走ることには食指が動かなくは無いが、元々私は速く走るということには心が躍らない。その上、他人と競おうってもんならなおさら願い下げである。まぁ、行けたら行きます、とほぼ生返事をしていた。一応詳細を聞いたのだが、これが場所が遠い! 近畿スポーツランドというところだったのだが、私の家からではプチツーリングと言える距離だ。さらに、その同僚が走るのが朝9時から・・・んん〜、それはちょっと私はもっと約束できない・・・。

 ・・・そんな感じだったのだが・・・当日の朝、なんとそこそこ早起きをして、しかもよりによってジェベルで近スポ目指して出発していた・・・。天候はなんと雨。11月とは言え、日中暖かい日もまだある時期だったが、雨ともなれば寒い寒い。しかも、防水のはずのブーツが両足とも浸水している!? ギャー!!! 俺、もう帰るー!!! ・・・と言う状況だったが、私は走り出したら引き返せないタチなので、息も絶え絶えで何とか『この先5km近スポ』の看板が見えるトコまでやってきたのだが・・・。



え、ナニこの山。しかも霧に覆われてるぞ。



 ・・・マジで!? こんなトコに突っ込んでいかなきゃならんのか!?

 非力かつ爆音のジェベルで山道を登る。ここんとこセッティングが合わなくなったのか、全然パワー無いのよ・・・。雨&霧で前が見えないわ道は1車線のワインディングだわで泣きながら何とか到着・・・。時刻は10時を回っていた。まだ、同僚は走っているはずだが・・・? しかし受付のおばちゃんが言うには「霧で中断した」とのこと。なんだとう!? ここまで来たのにレースが見れないと言うのかっっっ!!! 心細くコースを見に行く・・・。

 まぁ・・・結果的には中断していて良かったのかもしれない。中断したおかげでコースから出ていた同僚とも会えたし、その後再開したレースもどの車両が同僚なのか分かったからその姿を追っかけることが出来た。


↑ただ今レース中

 ・・・しかし・・・、やはりレースというものはピンと来ないなぁ・・・。レースが終わって、

「どうですか? レースに興味湧きました?」

と尋ねる同僚に、申し訳ないが正直に『見所が分からないのでピンと来ない』と言った。

「そうかもしれませんね。でも実際コースを走ってみると他人の走りがわかるようになるんですよ」

 と同僚。んん〜、それは私にもコースを走れと・・・。

 そのあとはネタイベントとして自転車でコースを走るイベントが始まった。レース主催者と知り合いのその同僚は知らないうちにエントリーされていたらしく、私に

「どうですか、バイクじゃないですけど、コースがどんなものか一度走ってみませんか?」

と、遠まわしに『代わりに走れ』と言ってきた。んー・・・その提案、のった・・・!

 コースを走ってみると・・・自転車だからそれほど問題ではないが、コレ、結構キツいコースだな・・・。ミニバイクと言えどもかなりタイトに走らないとアスファルトの上を走っていられないぞ・・・。う〜ん、バイクで走ってみたくはあるが、他人が走っているトコでは迷惑になりかねないので、勘弁したいなぁ〜。

 え? そんなの、みんな同じでお互い様だって? いや、そういうことを考えていること自体がめんどくさいと言うか人に絡みたくないのよ。仕方なく走るのならまだしも、わざわざ金出してこんなトコに来て、人に迷惑をかけるかもしれないことをしたいか・・・当然、動機として『レースがしたい!!!』と言うものが無ければ出来ないことだ。コースを見ただけではイメージは膨らまないしモチベーションは上がらないなぁ・・・。

 まぁでも、草レースと言うものに触れてみて、いい経験になったし面白いと思った。レースそのものだけではなく、昼ごはんは駐車場でテントを張ってキムチ鍋を食べたのは、アウトドア感も楽しめる(前日入りして夜は宴会している人も多いらしいが・・・)。これで仲間がいて知り合いが多かったら、楽しい感じにはなるだろうね。

 んんー、でも・・・やっぱレースはしないかな〜。

 

 

○サイクルモード2008大阪

 11月3日の祝日・・・大阪南港インテックス大阪で開催された『サイクルモード2008』大阪に行ってきた。サイクルといってもモーターサイクルではない・・・そう、モーターが無いサイクル・・・つまり、自転車・・・(そういう問題か?)。

 そう、自転車のイベントなのである。

 昨年・・・いや、その以前からあったのかもしれないが、私は初めて行く。というより、自転車のイベントに行くのもそもそも初めてだ。それもこれも、我が家の折りたたみ自転車、『ストライダ』のせいだ・・・。

 2年前に私がストライダを手に入れてから、そのストライダネタを何回か記事にしているが・・・。そのあたりはバックナンバーを参照いただきたい。まぁ、とにかくヒドイ。・・・しかし、基本性能が確保されていないだけで、私がストライダに求めたあの高速変形は本物である(いや、基本性能は重要だと思うよ・・・)。あのコンセプトどおりの変形構造は業界に影響を与えたのでは・・・。そのストライダがリリースされてから時間も経っているし、今ではもっといいものがあるんじゃないか・・・そういう期待を込めてこのイベントに行くことにしたのである。

 とはいえ、全く狙いのものが無かったわけではない。ストライダの最新型である『ストライダ5.0』とか、先日雑誌でその存在を知った『モバイキー・ジーニアス』の2つは実物を触ってみたかった。モバイキー・ジーニアスとは、高速変形がウリの押して歩ける折りたたみ自転車である。その高速変形がどれほどのものなのか・・・実物を確認したい。ただ、その双方とも確実に出展があるという確証は無かったのだが、まぁ無かったとしても何かは見るものはあるだろうと。

−−−−−−−−−

 11/3当日・・・起きたら13時を回っていた。い、いかん、また寝すぎた・・・。・・・んん〜、朝から行くつもりは無かったとは言え、ちょっと・・・今から行くのは遅いか・・・(ちなみに一人で行くので別に誰にも迷惑はかけていない)。さぁて、どうしようかな・・・。しかし、考えてみると、会場閉館17時だから15時までに行ければ2時間は見て回れる。その時点では一体どれくらいの時間を要するかは分からなかったが、だいたい2時間も回れば体が疲れてくる・・・それぐらい見れば十分だろう。じゃ大丈夫だな、と納得し行くことにする。

 インテックス大阪で開催されるイベントには、いつもなら地下鉄で行くのだが、今回はジェベルで行くことにした。戦利品を持って帰ってくるつもりが無かったからである。天気は曇り、雨は降らなさそうだが絶対降らないわけではない、という感じで少し肌寒い気温だったが、ジェベルの調子も見ておきたかった。

 片道20kmほどの行程をジェベルでぶっ飛ばす。・・・いや、ぶっ飛ばすと言っても、正直言って今のジェベルはなんか遅い。冬なのになんか燃料が濃いようなフィールになってる・・・。そういえばパワーフィルター洗ってないな・・・そのせいか・・・いや、そんな問題ではなく根本的にハイグリップタイヤにパワーが食われているのか・・・? んんー、なにはともあれ、改造だけじゃなくメンテしないとな・・・。

 そんなこんなでインテックス大阪に到着。チケット買って2号館の入り口から入る。目の前に広がる様々な業者のブース。と、ここまでは何回かモーターショーやモーターサイクルショーに行ってるせいか、自転車のイベントは初めて行ったのに展示がそんなに雰囲気は違わないので慣れ親しんだ感じである。

しかしだな・・・、試乗コースがあるとは知っていたが、まさか建物の中で走っているのはビビッた・・・。まぁ一部だけで大半は屋外なのだが・・・そりゃあ、まぁ、自転車なんで十分な敷地を確保してもしれているけどね・・・。


↑屋内試乗スペース

さらにビビッたのはインテックス大阪の2、3、6A号館を使用してることだ・・・おいおい、モーターサイクルショーでもそんな使い方してないぞ・・・。確かに自転車といってもいろんな種類があるし、いろんなパーツが出回る奥の深い商材ではあるが、バイクに勝る展示とは・・・。

 2号館を歩いていると、どうやら折りたたみ自転車のブースが集まっているエリアに思わず遭遇したらしく、不意に目的のものに出くわした。おおっ!!! ストライダ5.0があるではないか。んん〜、基本的には私が持っている3.2と同じ構造なのだが、クランクをフレームに溶接してありスマート感をグッとアップしてある。それは見た目だけではない・・・そのリジッド感ならペダルを踏み込んだときにギコギコとは言わないだろう・・・。そこは評価したいところだ。


↑ストライダ5.0改

 で、ビックリしたのはストライダ5.0改の参考出品車で、なんと2段変速付きがあったことだ。やはり変速はいるよなぁ・・・と思ったが、これがまたタダの変速ではない・・・。ペダルレバー側面を足で「右」「左」と押すことで2段の変速が可能とのこと。うへぇ・・・何だその変な変速は・・・。

 なんでこんな変な変速を行うのか? いやぁ〜、俺にはわかるぞ、何でこうなったか・・・。一般的に無変速モデルを改造する場合、リヤハブを内装3段変速に交換するらしいが、それはメーカーも採用していることが多い。しかしストライダはデザイン上リヤハブが特殊(片持ちフレームかつマグネット付きハブ)なので、そう簡単には装備できないのであろう。となるとフロントギヤにディレイラー(自転車の変速機をこう呼ぶ)を装備するしかないのだが・・・ストライダはワイヤー類を出来る限り隠すというデザイン上のこだわりがある。ハンドルから出ている左右2本のブレーキワイヤーはなんとパイプフレームの中を通っているのだ・・・。で、そんなストライダに普通に変速機をつけると、それを操作するワイヤーが増えることになる。またフレームの中にワイヤーを通せばいいだろって? いやいや、そう簡単ではないのだよ。ワイヤーを這わせようとすると、フロントギヤから後輪へ行ってサドルの下をくぐってハンドルへ行くしかないのだが、それだと折りたたみ時にワイヤーが180°ひん曲がることになる。そうなるとフレームの外に出してたるませるしかないのだが・・・たぶんそれを嫌がったんだな・・・それでワイヤー無しで変速する構造を考えたわけだ・・・。ここまで来ると、もう脱帽だよ・・・。

 ストライダ5.0の試乗がしたくてブースでいろいろ話をして時間を稼いでいたのだが、結局試乗車が全然帰ってこなかったのであきらめることにした。まぁ・・・どうせ走りは変わらないだろうしね・・・。なぜか別れ際、説明員のお兄さんにストライダの携帯ストラップをもらった。ストライダのストラップ・・・ストライダストラップ・・・ストラストラ・・・ぷぷぷ(意味不明)。

 さて、モバイキー・ジーニアスはどこだろう・・・折りたたみ自転車が集まるブースのをしらみつぶしに歩いたが、どうも内容だな・・・。時間もあまり無いので3号館に移ることにした・・・。

 2号館から3号館に移る際、屋外の試乗コースを見に行った。



なんじゃこりゃ




↑屋外試乗コース

 画像ではそれほど走っていないように見てるが・・・ズーッと眺めていると、結構な数の試乗車が走っていた。2、3、6A号館は縦に並んでいるのだが、会場の外側方向には駐車場や搬入用の道路がある。そこを、試乗車がわんさか走っているのである・・・。これはもう、水族館で回遊魚を見ている気分である。んん〜、シュールな世界だなぁ〜。

 3号館に入って真ん中あたりに何やら折りたたみ自転車が高々と展示されているブースがあった。な、なんだこれは・・・こ、これはBROMPTON(ブロンプトン)・・・ストライダと同じくイギリス車(イギリス車って言ってもチャリンコなのだが・・・)の老舗ではないか・・・。その存在はストライダ購入時の下調べで折りたたみ自転車を探しているときから知っていた。しかし、あまりビビッとはこなかったのと価格がね・・・。その時点で購入対象から外れていたのであまり詳しく調べていなかった。せっかくなのでどんなものか見に行った。すると、タイミング良く説明員のお兄さんがブース前で変形の実演をしていたので見ていたのだが、その変形を見てあっけに取られた。


↑BROMPTON



こいつはすげぇ・・・!!!



 スイングアームが動く軸を利用して後輪がフレームの下に納まるのかっっっ!!! 後輪のフェンダーに小さな車輪がついており、その状態でころがすことができる。そして最終的にはフレームを横折りして、前輪を後輪の右側に折りたたんでいる。これは想像以上にコンパクトだ。・・・え? 何を言ってるのか分からないって? んん〜、言葉で説明するのには限界があるのでこんなんで勘弁して・・・。

 ちなみに折りたたみ状態でハンドルを伸ばせばキャリーのように引っ張って転がすことが出来るようである。説明員の兄ちゃんが実演でその付近を転がしていたが・・・んー、なんか・・・格納時用の車輪が小さいせいか、あまりスムーズに転がってないぞ・・・。ちょっと幻滅・・・。

 しかしあれだな・・・最終、前輪をたたむためにフレームを折っているのは、惜しいところである。やはり出来れば強度面を考えれば折りたくないところ。あとで知ったことだが、同様の機構を持つ「BD-1」というドイツ車(ドイツ車って言ってもチャリンコなのだが・・・)はフレームを折らずに格納している。価格帯もBROMPTONより安いしモノコックフレームを採用しているのがポイントは高いのだが、どうなんだろ、年期が違うから実用性というとこで差があるかもしれない。

 BROMPTONにしてもBD-1にしろ、慣れれば15秒ぐらいで変形が可能と言うことだが、変形プロセスがやや多い・・・いや、これでもかなり簡便で実用性は高いと思われるが、私は『高速変形』にこだわりたいんでね・・・。

 そのあと3号館をぐるっと見回る。時間が押してるから残る6A号館に行くか・・・それにしてもモバイキー・ジーニアスが無いな・・・BROMPTONがこの3号館にあったってことはまだ望みはないこともないが、それは大きなブースだから別の場所に確保してあっただけかもしれない。さらに奥の6A号館にはないだろうな・・・。

 と、思って入った6A号館の入り口付近にあったのは、なんとモバイキー・ジーニアスであった。まさかこの6A号館にあるとは!!! 試乗するためにはやっぱり2号館まで押していかないとダメらしい。・・・なんでこんなとこにブース取ったのよ・・・。乗ってみたくはあったが、試乗終了時間まであと15分しかなかった・・・。んん〜、まだ6A号館を見てもいないし試乗はあきらめるか・・・。まぁ何にせよ、変形を試してみることにする。


↑モバイキー・ジーニアス

 ガシャコン・・・んん〜、この高速変形・・・、しかもストライダにはない安心感のあるシステマチックな機構は感嘆する・・・。しかも、この前後輪がほぼひっついた中途形態で押して歩けるというところがたまらないねぇ・・・。まぁ、このスタイルはブリジストン:トランジット・コンパクトという折りたたみ自転車ですでにあるものなので目新しいものではないが、それが出来るのはすごいことだ。

 変速については内装3段変速を標準装備しているので速度的には問題ないだろう。12インチタイヤは太めなせいかこれでも走破性は十分ありそう。しかしだな・・・、このキャスターの立ち方といい、ハンドルを回したときのトレール量の少なさといい、ハンドリングは大丈夫なのか・・・。説明員のおっちゃんは「低速時はしんどい」と言っていたがやはりな・・・。まぁでも、いくらなんでもストライダよりかはマシだろう・・・。

 ギミック好きの私としてはかなりハァハァする代物ではあったが・・・でもなぁ・・・このコンパクトなシルエットなのに、機構が複雑なせいで重量が14.4kgとは・・・。高速変形も必要だが、やはり重量に関してもこだわりたいところだ。・・・こいつは・・・ないかな〜・・・。

 ということでレポートは以上で。え? 折りたたみ以外はレポート無いのかって? そりゃ当然ですよ、折りたたみしか興味が無いんだから・・・。

−−−−−−−−−

 ところで前述した、モーターサイクルショーとの規模の差に関してだが・・・見回っていて何だか分かったような気がした。うう〜む・・・、これは・・・つまり・・・『ブルジョア商売』なんじゃないのか・・・?

 たかが自転車といってもここにあるものは、ン万円のものもあるが、基本的に十ン万円クラスのもの主流である。それ以上のものもある。さらに車体だけじゃなく部品についても多くの展示があり、海外のブルジョアブランドなんだろうが、贅沢な配置でリムだけ飾っている展示があったり、ものすごくワールドワイドな世界のようだ・・・。

 それはバイクでも同じようなジャンルのはずなのだが・・・? だって、バイクだって山のように部品メーカーはある。海外も入れたら一体どれだけあるか・・・。しかし、モーターサイクルショーでは部品メーカーはそんなに出展していない。恐らく出展したところで効果が薄いと考えられているのだろう。イベントでアピールしたところで『買う奴は買う、買わない奴は買わない』それがはっきりしているのだろう。

いや・・・、それだけではないような、なんか決定的に違いが有るような気がする・・・。これはバイクと自転車の社会性の差か・・・? イメージの悪いバイクとは違い、高貴な趣味といえばいいのか分からないが、環境や健康などのイメージの良い自転車。客層が女性や家族づれも多かったり、試乗している人の生き生きとした表情とか、それがこの会場にいると、ひしひしと感じられる・・・。

 私の中でもまとめ切れていないが、自転車と言うものは身近な存在で垣根の低い世界なのではないだろうか。なんか、私が二輪に不満があることを解消しているのでむずがゆい感じだ・・・。

う〜む、ただ単に私は折りたたみ自転車を探しに行っただけなのだが、変なトコで思案してしまったな・・・。

 

 


くるすま10月号



 

 まいど、えーすけです。

 あああ、また2ヶ月更新が遅れてるぅ〜・・・。仕事が忙しいんですって・・・。

 

 

○「よーろぴあんすたいる」について

 

 ・・・えー、巷では、

 

『ニセモンスター』

 

とか、

 

『プアマンズモンスター』

 

と、言われているウチの『2号機』こと、ホンダ:VTR250だが・・・。い、いや、別にウチのVTR250だけに言われているのではないぞ、純正の状態でそう罵られているのだ・・・。

 私がVTR250を購入したのは、別にモンスターに憧れたわけではない・・・。え? そもそも『モンスター』って何だ? って? えー、『ドゥカティ:モンスター』のことですよ。そう! ブルジョアジーご用達、あのドゥカティのネイキッドスポーツマシン!!! ・・・ちなみに私はそれ以上のことは良く知らないので、分からない人は分かる人に教えてもらって下さい・・・。(んな無責任な・・・

 まぁ・・・その私がこの前の大阪モーターサイクルショー2008で、新型モンスター696を見て、ちょっとヒトメボレな感じなのだが・・・(バックナンバー参照)。んん〜、いやぁ〜、あれはカッコいいだろう〜・・・。あれが最新のヨーロピアンスタイルと言うものなんだろう・・・、まぁ私は今でも「カジバ:Vラプトール」にベタぼれなので元々ヨーロピアンスタイルは好きなのだろう。


↑ドゥカティ:モンスター696

 え? 『ヨーロピアンスタイル』って何なんだって? おおう、それを説明しないといけないか〜。いや、私がヨーロピアンスタイルと呼んでいるだけであって、別にバイクのカテゴリとしてあるわけではない。単に、ヨーロッパ圏のバイクメーカー=ドゥカティ・MVアグスタ・アプリリア・BMW・KTM・カジバなどなどがリリースしている車体のデザインラインを、そう呼んでいるだけである。やはりヨーロッパはデザインが洗練されている・・・。

 え? 何がどうなっているのかって具体的に説明しろって・・・? え〜っと、つまり・・・その〜、あの〜、あれだよ、アレ。そう、アレアレ・・・。



・・・スマン、俺もあんまり分かってない。



 デザインの細かいこととか、纏め上げ方とかはさっぱり分からんのだよ・・・。ただ、ビビッと直感的に『このスタイルはカッコいい!!!』と思うだけで・・・。いや、デザインと言うものは、そういうもんだと思うんだけどね・・・。

−−−−−−−−−

 ある日、ふと思った。・・・そういえば、ウチのVTR250はモンスター似だったな・・・。なんか、ちょちょっと変えたら近いスタイリングになるのかな・・・?

 ドゥカティ:モンスターをモーターサイクルショーで撮った画像を見返してみる。特徴を読み取ろうと目を凝らして分析してみた。タンクがデカくて肩がいかってるイメージだな・・・しかしタンクはさすがにイジれんなぁ・・・。これは最近で言えばスズキ:GSR400がこんな感じだが、だからって簡単に乗せかえれるものじゃない・・・。そして最大のインパクト、タイヤが太いのはどうしようもない・・・ホンダ:ホーネット250にでも乗り換えない限り太くはできん・・・。

 正直、そんな簡単にスタイルは変更できるものではないんだよ・・・。まぁそれでも何か、蛇の頭を押さえる感じの、デザインのネックをつかむことができれば・・・。残るは、あとはテール周りだな・・・。よく見るとテールがほぼカウル無しのデザイン。ただ、マフラーがアップタイプ、というかテールを構成するパーツとなっている。んん〜、こういうスタイルは今までにもあった気はするが、ドゥカティ:モンスターを構成する上で重要なポイントな感じがする・・・。

 テールカウル・・・そうか、テールカウルか・・・。まぁ、その・・・VTR250はテールカウルを簡単に外せる構造になっているのよ・・・。だって・・・シートを外したらテールカウルごと付いてくるという構造だからだ・・・、いっぺん取ってみるか・・・。




↑テールカウルをとってみた



意外とイケるじゃないか!?



 ・・・とは思ったが・・・。

 ・・・工具入れが雨ざらしになるので、ソッコー元に戻したけどね・・・。

 

 

○ジェベル、デジタルメーター化計画・・・その2

 ウチのジェベルに、無謀にもACEWELLの多機能デジタルメーターACE-3963を取り付けるお話の続き。前回、『序章』書いてしまったので、今回を『その2』とするのがいいのか悪いのか悩んでしまった・・・。安易に奇をてらうと後々困ると言うことだな・・・。

−−−−−−−−−

 某日、ACEWELLのデジタルメーターをいつものバイク用品店へ買いに行く。

 ちなみに買い物の内容だが、当然デジタルメーター一式の1箱を買うのだが、別途湯温センサーというものも購入することになっていた。よくはわからないが、デジタルメーターは温度表示機能があるが同梱されているのはどうやら水温センサーで、その機能で油温を測る場合は別売の湯温センサーが必要なのだ・・・。んー、水冷エンジンのマシンを想定しているからか〜空冷エンジンなんか相手してないのかぁ〜、ふーんだ、と思ったのだが・・・でもその水温センサーを使うためにはのは別売のホースアダプターが必要だと言う・・・。



じゃ・・・水温センサーを同梱する意味無いじゃん・・・。



 水温センサーも別売にして単価下げてよ・・・まぁ、コイツも輸入品だから日本人にはなんかよくわからない事情があるのかもしれん・・・。

(ちなみにジェベルに合う油温センサーの品番はACE-TESS(M14xP1.25)である。参考までに)

 そんなこんなでお店に到着。とりあえず店内を見回ってみると、・・・おお、ACE-3963の現物がショーケースにあるではないか。んん〜、広告に出すだけあって、店頭在庫もいくらか用意しているのか。初めて実物を目の当たりにしたが・・・特に何も思わない・・・。その味気ない外観の機能美に見とれるとかありそうなもんだが・・・何もないなぁ。

 さて、現物があるということは・・・今日、お持ち帰りが出来るな・・・。といっても、別に今スグ取り付ける気はない・・・注文するとなると入荷してまた取りに行くのがめんどくさいと言うこと。

 私は買うと決めているものには一切無駄なことはしない。店員に話を聞いてみたり、大阪人らしく値切ったりもしない。安い買い物でものないので、買い物を楽しむ意味では損をしているような気もするのだが、まぁ、そういう性分なんでね。

 早速、店員を捕まえて、



「コレ、クレ」



 という旨の台詞を普通に日本語で言う。

 すると店員は、



「マツアルヨ」



 という旨の台詞を、流暢だが微妙にさわやかでない感じの日本語が帰ってきた。その感じ悪さは一体なんなんだ? と思ったが、なんと店員はそのショーケースに飾られているACE-3963をおもむろに取り出し、箱に詰めだした。



ソウイウコトアルカ・・・



 心の中でカタコトの日本語をつぶやいた。

 んん〜、店頭在庫は1個だけかよ・・・まぁ、何店舗もある店だから倉庫在庫はあるのかもしれないが・・・。いや、このご時世、商社に発注してすぐ届くだろうから展示品として常に1個しかストックしてないのかもね。ショーケースに現物が飾ってあると言う、購買意欲をそそらせる効果は即効性は無くても後々効いてくるものだからね。

 さて、効果もそこそこに無残にも私が買い占めたその購買意欲促進物体を箱詰めしてる店員に、別途別売の油温センサーが必要なんだが、と聞いてみると、それは取り寄せとのこと。あっそ・・・結局また店に出向かなきゃならんやん。まぁいいけどね・・・。油温センサー取り寄せを申し込んで本体だけ持って帰った。

−−−−−−−−−

 自宅へ戻り、いきなり取り付ける気は無いが、まぁ、せっかくだからとにかく箱を開けて中身を広げてみる。


↑ACE-3963パッケージ

 うおおおぉぉぉ・・・機能が多いだけあって配線が多いなぁ・・・。正直、ちょっと滅入った。いや、そんな気が滅入るほど多いわけでもないのだが、こういう線類は結構きっちりと一本一本線長を設定しないと、届かなかったり余って邪魔になったりするんだよ・・・。

 車体を屋内に持ち込めるならじっくり作業ができるのだが、私の家はそんなに広くない・・・。当然屋外の作業となるため実物を当てはめその都度考えるということが・・・私は出来ないんだよ・・・。何でかって? 私は休日は日中寝てる人間なんだよ・・・。本体のメーター類をひっぺがして考えないといけないため、あまり作業が長引くと、日が暮れちゃって・・・作業が途中になって収まりがつかないとそれだけジェベルが不動産になってしまうのだ・・・。そういう状況になると困るのでなかなか踏み出せず、とりあえずデジタルメーターは当分放置する事になる。

 そうこうしていると、用品店から油温センサーが入荷したと連絡があったので取りに行く。取りに行ったが・・・それだけでは改造意欲をかき立てるまではいかず、やっぱり放置されることになる。

−−−−−−−−−

 ・・・ところがある日の休日、おもむろに作業に取りかかってしまった・・・。

 いや、我慢できずに取りかかってしまったというべきか・・・。遅々として進まない状況に我慢できなくなって、ジェベルが不動産になっても強硬に、とりあえず先に進まないと何も始まらないので始めてしまった・・・。つまずいたときはそん時はそん時で考えればいいや〜。・・・時々、自分は慎重なのか楽観的なのか分からなくなるときがある・・・いや・・・どっちかっていうと、ヤケというべきか・・・。

 そんなこんなでオペにとりかかる。とにかく後先考えずにヘッドライトを外しカウルを外して配線の山をほじくり返した。んー、ここにジェベルの神経が集まっているわけだな・・・。ここは言わば脊髄に当たる部分な訳だ。ただ・・・、お脳は入ってないけどね・・・。だって・・・電子制御されてないからね・・・。強いて言えば脳幹に当たるレクチファイアはボディ後部にあるしね・・・。

 さて、インジケータや操作系が集中するハンドル周りにほとんどの配線を引き出すポイントが集中している。デジタルメーター自身が統合型インジケータなわけだから、まぁこのあたりから信号や電源を取れるようになっているのは至極当たり前のことだ。しかし・・・これは・・・ややこしいなぁ・・・。いや、前述のようにこの程度の配線は電気的には非常に簡単な部類に入るのだが、屋外で短時間で作業しなきゃならんことを考えるとめんどくさいんだよ〜。

 とにかくバラしていく。まずメーターを取り外し、ニュートラルとターンシグナルのインジケータを取る。こいつらはデジタルメータに機能があるので要らない子になる。ほか、フロントウインカー、本体ハーネスに繋がるカプラーなど外せるところは全部引っこ抜いた。ありゃあ・・・何気に寂しくなったなぁ・・・。


↑取っ払えるものは全部外す

 さてここでデジタルメーターの位置を考える。全部取っ払ったからやりたい放題だろうって・・・? 残念ながらそうは問屋が卸さない。インジケータ類に埋もれていたキーシリンダーがどうしても残るんだよね〜。キーは単なる電気的なスイッチにしかすぎないが、一般的なバイクはハンドルロックも兼ねている(アメリカンなんかはそれぞれ独立してることも多いけどね)。今の位置から変更するとハンドルロックが効かなくなるわけで。ただ・・・今更だが、ウチのジェベル・・・DR250Sの足周りを移植したとき、このハンドルロックをわざわざフレームを削って組み込んでいる。もしも・・・このときにデジタルメータを考えていたらもっとスマートに配置できたかもね・・・。

 さぁさぁ、この、ニョキっと生えたキーシリンダーの横に入るかなー? おおう、入らねぇ・・・。キーシリンダーの反対側にあるクラッチケーブルのガイドにぶち当たっている。んんー、ガイドを曲げるか・・・(ひでぇ)。


↑メーターギア用センサ

 また、メーターギアのセンサーをデジタルメーター付近に取り付けなくてはならない。いや、センサー自体はどこでも配置できるのだが、メーターケーブルは多少の自由度はあるが結構固く、結局のところ元のメーター位置からあんまり離れた位置には配置できないのだ。ということで、デジタルメーター本体の近くに置くのだが、・・・しかしだな・・・



このセンサ、そもそも固定する形状が無いぞ?



 説明書には何も書いてない・・・何かしらネジ穴とかあればそれを使えばいいのかと分かるが、何も無い・・・。んん〜、適当にやれと言うことか〜? じゃ、こういう場合はタイラップで固定すると相場が決まっている。キーシリンダーに抱きつかせる。まぁ・・・そこそこ収まりはいいかな・・・。

 さてさて、デジタルメーター本体に話を戻して・・・どこにどうやって配置しようか・・・。いろいろ検討したが、ベストポジションは思っていたよりもかなり上に配置しなきゃならないようだ。これを固定しようとなると・・・結構大き目のL字金具が必要になるな・・・。L字金具か・・・。

 ということで、だいたいの寸法を測り、ホームセンターへ向かう。この寸法に合ったステー(固定金具)を探すためだ。ここのホームセンターはあまりステーの品ぞろえは良くないが、無いことも無い。探してみるとクロームめっきだが、全体が長穴仕様になっているL字型金具がちょうどいい感じ。位置調整も自由に効くし価格も350円ぐらい。これにしよう。

 早速自宅へ戻りL字金具を組み込んでみる。おお、バッチリだ。よし、これで本体の固定は決まったぞ。しかし・・・ふと気づいてカウルをつけてみる。ありゃりゃ・・・カウルにおさまってねぇ・・・。おおっと、これは大問題だ。しかし・・・これをおさめようとしても、キーシリンダーが邪魔でおさまりきれんぞ・・・。これはやっかいだな・・・。検討していた位置より前・・・つーか、車体進行方向から見て後方に配置して、それでもカウルに当たる部分はカウルを削ることにしてその方針でそのまま進むことにした。(・・・結局は削らなかったのだが)

 部品の配置は済んだが、まだ最大の難関である配線の問題が残っている・・・。しかし、実際の接続位置ので線長を決めたいため、実物で合わせたい。なかなか休日は起きれないので作業時間が少ないのだ・・・。作業が遅々として進まないのはそのせいだ・・・。これをどうやって乗り切るかだが・・・。

 ある日のこと、ふと思い立つ。そういや考えてみたら、デジタルメーターも直接移植する訳じゃなく標準でカプラーを装備していて、車体へ取り付けるための別のハーネス(一連の配線の固まりと思ってもらえればよろしいかと)を用意している。で、車体側も各インジケータ類への接続はカプラーを介して接続していることを考えると・・・接続先のハーネスと、本体からひっぺがしたハーネスを融合させて、いわゆる「中継ハーネス」を作成すればいいんじゃねぇか・・・? それならその中継ハーネスは室内で作れる。おお、これはナイスアイデア! ・・・ということで自宅でデジタルメーターの配線図とジェベルの配線図をにらめっこが始まる。

 さて、中継コネクタ作り・・・取り外したものに付いていたコネクタをバッサリぶった切って回収する。ふふん、どうせお前らは用済みなんだよ!!! バッサバッサと配線を切ろうとしたが・・・。あれっ? 本体から取り外したターンシグナルなどのインジケータが無い・・・どこいったんだ・・・。ほうぼう探してみたが見つからない・・・捨ててしまったか? あうう・・・外すときから用済みのつもりだったからぞんざいに扱っていたのは事実だ。しかし、あれのカプラーが利用できないと中継ハーネスで簡単ポンづけ配線計画が・・・。んん〜、まぁ・・・そんなことを言っていても始まらないので、以前に買ってあった接続金具はストックがあるから1本1本繋ぐか・・・。まぁメーターランプのカプラーは使えるからこれだけでも意味はある・・・。

 しかし・・・この中継ハーネス計画・・・そのときは名案だと思ったし、今でもそう思っているのだが、後でやや問題が発生する・・・。

 いざ、中継ハーネス作りへ。先に述べたように、ジェベルのサービスマニュアルとデジタルメーターの回路図をにらめっこして、どれをどのカプラーの線に繋ぐかを決めていく。デジタルメーターの機能で回路が分かれているせいかわからないが、(+)電源と(−)電源は共有する線が多く、これらをまとめることが出来た。おお、こうやっていくと意外と考えることが減るもんだなぁ。線長はエイヤで決めた。


↑中継ハーネス

 んん〜、なんとも・・・出来たものはたいしたものじゃないが・・・見た目にはわからない努力の賜物なんだよ・・・。ターンシグナルのカプラーがあればもう少しまとまった形にはなったんだろうけどね・・・。

 それとは別に、常時ON電源・・・どうも時計を駆動するための、メインキーをoffにしてもバッテリー直結の電源を取るための方策が必要のようである。これはキルスイッチまで届いている配線から電力を拝借するする事にした。ただ、拝借する場合はソケットを繋ぎ換えるのではなく、線の途中から電力を横取りしなければならない。以前、ヨシムラのデュアルテンプメーターを接続するときに付属で付いてきたコネクタがあり、それは横取りできるコネクタだった。あれがあればいいんだが・・・このデジタルメータには付いてねぇ・・・。ホームセンターに行けばあるかなぁ・・・ということで再度ホームセンターへ行き物色したら・・・。うう〜ん、あるもんだねぇ〜、全く同じものが置いてあったよ。これで常時ON電源確保だ。


↑常時ON電源をここから取る。左人差し指で持ってるのが横取り端子

 ある日の夕方、ついに中継ハーネスを接続するときが来た・・・。車体本体側の線類を長さを調整したり端子をつけたりして準備する。そして中継ハーネスをつけ、デジタルメータとの電気的接続を果たす。接続間違いが無いかチェックする。常時ON電源については電源OFF時に時計表示が出ているので問題ないだろう。さてさて、ニュートラルランプ、ターンシグナル・・・うむ、ちゃんと光るな。どうやら今のところは問題が無いようだ。ただし、速度表示は走ってみないと分からないし、湯温センサーの表示は「Lo」、どうも温度が低すぎて反応してないらしいのでこの時点では分からない。(ちなみにこのときはタコメータ配線はこのときはつけていない)

 ふう〜、とりあえずのヤマは越えたな・・・。これでライトとかを元に戻して走行試験に入れるな。・・・しかし・・・改めて眺めてみると・・・。


↑セット完了・・・うひゃあゴチャゴチャだな・・・



んん〜・・・なんだこの束の太さは・・・。



 んー、中継ハーネスの功罪か・・・。いやまぁそれもあるが、意外とデジタルメーターから元々生えてる線の長さがのメーターがやたら長いんだよ・・・。そんな長くなくてもいいだろうに・・・。むうぅぅぅ・・・純正のメーターが入っていた空間があるから線の整形でなんとかなるか・・・?

 とりあえずジェベル特有の穴の空いたライトカウルをあてがってみる。・・・う〜む、全然入らねえ・・・もうちょっと上に束を配置しないとな・・・。それをしたら何とか入りそうだな。

 と、そこまで確認したところで、別の検討を始める。というのもこの新しいハーネスの保護である。ジェベル純正はカプラー類は防水シートで軽く巻いて保護してあった。これらカプラーは防水仕様ではないが、なぜかそのシートできっちり防水しているわけではない。おそらくは、別にちょっとぐらいなら濡れてもいいけど信頼性を考えてせめて雨の水圧がかからないように、との配慮なのだろう。

 あまりカバーする必要も無いのかもしれないが、せっかくなので何かでカバーしておきたいが・・・一体何を使えばいいのだろう・・・。と、ここでふと思いついた。そういえば、東京・蒲田の100円均一ショップで買ってすぐ壊れた折り畳みの傘があったはずだ!!! その布地なら、完全防水では無かったとしても水圧はカバーしてくれるはず。こんなものでも十分役目は果たすだろう。

 早速探し出してきてハサミでジョキジョキ切る。ある程度線類をまとめてから、その布地を被せてタイラップで固定した。


↑シートを被せて保護

 ライトカウルをつけてみたが、若干キツイ。まぁそれでも入るように調整しつつ、何とか収めた。ライト、ウインカーを元通りにして完成だ。

 さぁ〜て、これから本番!!! 次回はスピードメーター&タコメーターと戦いまっすぅ〜!!!

(待て次号!!! いつになるか分からない次号!!! 既に1年前の改造なのにまだ書き終わってないぞ!!!)

 

 


くるすま8月号



 まいど、えーすけです。あああ、また4ヶ月更新が遅れてるぅ〜・・・。なんかもう・・・3、4ヶ月更新になりつつあるな・・・。いやぁ・・・例によって仕事忙しくてね・・・。なにせ産業医から指導が入るぐらい残業してるからね。ちょっとでも更新作業する時間を作れないのか! と言う話だが、ごめん、無理。

 ちなみにデジタルメータ化計画は今回もお休みです・・・。

○ひよりびより

 我が家のバイク、通称『二号機』こと、ホンダVTR250は・・・結構痛々しい。いや・・・見た目がさ・・・。

 何がかって・・・パテ盛や大きなキズ、テープでかろうじて固定されているウインカーなどなど・・・これらのダメージは、2001年長野県佐久市、2004年名阪国道での2回のクラッシュによるものである。結構前の話なのに、それを治さないのかって・・・? いや・・・私は改造は出来ても修理は出来ない人間なのである・・・しかも二号機であるVTRにお金を使う気は全くないので、機能的に問題なければほとんど放置プレイである。ん〜、なんかひどい話だが私にとってはそれを当然と思っているのだよ・・・。

 しかしながら、見た目の問題ではなく、完全には治っていない部分がある。それがラジエタであった。2001年の長野の事故で縁石の上をラジエタが滑走してしまったので、大穴が開いてしまった。そのときは応急措置でパテ盛を行い無事帰還したが、それからまともな修理を受けることなく、パテ盛とクーラント漏れ止め剤でだましだまし使っていたのだが、たまに



ピュウウウウゥゥゥ〜



と、緑色の液体を噴き出す姿をたびたび見続けると(2007年和歌山ツーリングでは峠頂上でダダモレる。ホント顔面が青くなるよ・・・)、常々これだけは『どげんかせんといかん』・・・と思うよ・・・。

 ・・・でも、なんで今まで放っておいたのかといえば・・・基本的に常に漏れているのではなく、クーラントが水蒸気化したことによる内圧上昇が起こると噴き出す、と推測できるのでエンジンをあまりブン回し続けないとかブン回した後にすぐエンジンを切らないとかすれば漏れないはず。気をつけていれば使えるのであれば、このまま行きたい・・・。でも、たまに忘れてて、



ピュウウウウゥゥゥ〜



・・・と、また噴き出すんだけどね・・・。そのたびに、「やっちまったぁ〜」と後悔して、これは早めに改善しないといけないとは思うのだが・・・前述したように私は改造は出来ても修理は出来ない人間である・・・。なかなか踏み出せなかった・・・。

−−−−−−−−−

 ・・・じゃあ、「ラジエタを改造」するっていう手段はあるのか? 改造が出来れば壊れた状態から脱却できる。でもラジエタを改造って・・・中途半端にイジれるワケがないので、どう考えても「ラジエタ交換」しかない・・・。頭に浮かんでいたのは社外品ラジエタに交換することだが・・・。私のイメージでは、雑誌などで紹介されるスポーツカスタム車は、だいたい社外品ラジエタを装備している、という認識があった。ビッグ、とか、ラウンドラジエタとかね。

 ところが、だ・・・これがどうも社外ラジエタってのは大方車種専用設計のようで・・・汎用タイプってのはほぼ無い(無いことも無いが)。考えてみれば水冷エンジンと言うものは、当然「水冷」を謳ってるってことは『ラジエタありき』のエンジンなワケで・・・エンジン設計的にラジエタの能力と言うものはかっちり決まっているのではないか・・・? そのあたりの情報がネットや雑誌に全く無いってことは簡単に交換するものじゃないからじゃないの・・・?

 そして当然・・・いくらバイク便御用達の車体と言えども、VTR250用の社外品など存在しない。バイク便の人達は「夏場の熱ダレなんとかしたい!!! ラジエタをでっかくしたい!!!」とか思ったりはしないんだろうか・・・いや、私は思ってないしそういうことを聞いたことも無い。ただバイク便の人達なら思うかなって・・・。まぁ・・・公道で使用している分には問題ないのだろう・・・それにこのエンジン、昔のVTに比べればデチューンされているといっていい(低速域重視の味付け)し、レースに使われることもほぼ無いので、エンジンブン回して走る需要は皆無なんだろうしな・・・。

 困ったときの他車種流用・・・も考えてみたが、ヘタに設計の違うものを持ってきて大丈夫なのか・・・? 意外と他車種流用というものは可能なようで、容量の大きい他車種のものに換えたりするカスタムもあるようだが、そこはそれ、街乗りなど通常使用では「冷えすぎ」が出たりするらしくガムテープ貼りとか調整が必要となるようだ。

 無理やり持ってきたとしても、クーラントが流れる方向が違っていても困るしラジエタファンのコネクタが違っていても困るので、結局やっぱり純正品をつけるしかないという結論に至った・・・。至ったのだが、何とかならないものかと考えているうちに早数年の月日が経った・・・。むぅぅ・・・これはもう純正品で済ますしか手が無いだろう・・・。

−−−−−−−−−

 そして、ついにラジエタをネットオークションで手に入れてしまったよ・・・。手に入れたラジエタはあまり綺麗なものではなかったが、幸い内部にダメージの無いものであった。見た目にフィンがへしゃげているところはマイナスドライバで一つずつ丁寧に補修する。出来れば表面も腐食を直したいところだったが、何のケミカルを使えばいいか思い浮かばなかったので今回は見送り。

 さぁ〜て・・・、あまり万全とも言えないしなんか気が乗らないが、とりあえず用意は整ったな・・・とにかく・・・交換することにした・・・。


↑オペ開始!

 損傷が激しいのは画像の反対側なので、この画像では分からないが結構なパテ盛をしている。


↑なにせこんなにひねれてます

 んん〜、久しぶりにまじまじと見たが、かなりひねくれているなぁ〜。そりゃ、ほとんどラジエタだけで縁石を滑走していったわけだから、このくらいダメージは受けるわな。

 まず手始めに車体右側のアッパラジエタホースを、スポン、と抜いてみる。いきなりクーラントがふきだすかと思いきや、出てこない・・・。さすがにいきなりは出てこないか、どっか下のほうに貯まっているんだろう。ラジエタを取り付けているネジを外し、ラジエタを下に置こうかと下に動かした。すると・・・


↑どっばぁ〜!!!

 おおおおおぅ!!! どっばぁ〜! と緑色のクーラントが噴出した。とりあえず、「お前は仮面ライダーか」といつものツッコミを入れておいた。

 あちゃ〜、これだけクーラントを消費するとなると足さなくちゃいけないな・・・となるとエア抜きしなければ・・・。エア抜きとは、文字通りラジエタ水路内の空気を抜く作業だ。これにはラジエタキャップを開け、クーラントを補充した後にエンジンを空ぶかしして空気を抜く必要がある。この作業は長野でラジエタ破損したときに助けを求めた自動車修理工場のお兄さんもやっていた。どうもこれはやらないといけない作業らしい・・・。

 やらないといけないならちゃんとやれって・・・? いや・・・ラジエタキャップにアプローチするためにはガソリンタンクを外さなくてはならないのだ・・・。クーラントのリザーバータンクの給水口は簡単に点検できるようになっているが、ラジエタキャップはタンクの下なんだよ・・・。VTR250はそのあたりのメンテ性はあまり考えられていないので、あんまり外したくないんだよ・・・。

 まぁ・・・とにかくラジエタを交換する。ロアラジエタホースを外して・・・おおう、ファンのコネクタを忘れていた・・・。コネクタを外し完全にリリース。新しい、っつーか中古のラジエタを逆の手順で取り付けていく。さほど難しい作業ではない。

 さて・・・前述のエア抜き作業をするか・・・。フューエルホースまで外す必要は無いのでタンク固定のネジを外して、タンクを斜めに置いてラジエタキャップを露出させる。・・・これでタンクは意外と安定してるけど・・・何かの弾みでタンクが落っこちたら・・・大災害だよな・・・。ラジエタクーラントをキャップいっぱいまで補充して・・・さて、アクセルアクセル〜。


↑エア抜き

 サービスマニュアルを確認した上で空ぶかしする。ゴポゴポと気泡が出てくる・・・ように見えなくも無いが・・・単にエンジンの振動で水面が揺れているだけにも思える・・・。これでホントにいいんかいな・・・。よくわからん・・・。


↑完成

 ・・・ん〜、意外と簡単に作業は済んだな・・・。まぁ・・・純正に交換するんだから当たり前と言えば当たり前なんだが・・・。そして・・・交換してみても・・・何も満足感が無い・・・。いや・・・漏れる心配が無くなるってことは非常に重要なことなんだろうが・・・なんだろう・・・バイクいじりに必要なのは、いじった満足感だと思うのよ。やっぱり、純正に交換する、つまり修理するってことは私にとってプラスマイナスゼロとしか認識してないんだろう・・・。いや・・・私も「安心安全」が最も重要なことであると認識してるのだが・・・。

−−−−−−−−−

 交換してから2ヶ月以上経っているが、今のところ問題ない感じでよろしかろうと。7月に炎天下の四国にうどんツーリングに行っているが車体のトラブルは無かった。でもホントに動いているかどうか、問題ないかは判断できる材料が無いからなんとも言えないんだけど・・・まぁ、噴出す危険性を孕んだまま走ってるよりかはマシだろう・・・。

 ・・・でもなぁ・・・なんか・・・ノーマルに戻っただけって・・・やっぱり個人的に満足できないんだよなぁ・・・。



ダメだ!!! やっぱり違うラジエタをつけたい!!!



 ・・・いかん、自分でもびっくりするぐらい我慢できなくなってる・・・。ラジエタって違うものを無理やりつけても、いきなり問題が出るものではないのなら・・・やはり・・・なんか別のものをつけなきゃ気がすまない・・・。悪い病気が出たな・・・。

 さぁ、これからどうなるVTR250!!! 危うしVTR250!!!

(続く・・・のか?)

 

 

○最近のPDA事情

 私はPDAが好きである。・・・え? 「PDA」って何だ? って? ・・・このあたりのことに関してはバックナンバー参照してください・・・まぁ、ようはPC(パソコン)と携帯電話を足して5で割ったような中途半端な機能しかないPDAが好きなんですよ。好きなんだが、なかなかいいものに出会えなくて、しかも全然発展しなくてここ数年は悶々と過ごしている。可能性はあるのになぁ・・・なんでこうも発展しないんだろう・・・。

 そんなある日、ってもう・・・2008年の年明けスグだったので結構昔の話だが・・・、PDA専門ショップのメールマガジンが届いた。以前このショップで、ポケットナビ(最近はこざかしくも「PND」と言うらしい・・・)であるマイタック:mioP350用のレザーケースを購入した際にメルマガを、登録したのかされたのか忘れたが、何にせよそれから不定期に届くようになっていたのだ。結果的にはPDAを最近自分で調査することが減っているので、非常に貴重な情報源となっている。

 ちなみにそのマイタック:mioP350だが、ポケットナビと言っているが、windows mobileをOSとしているのでPDAとして機能する。私はPDAにはナビ機能をつけるべきと考えている人間なので、これが発売されてすぐ飛びつくように購入した。・・・購入したのだが・・・これが使えなくてね・・・。まぁ・・・このあたりのこともバックナンバーにあるので見てください・・・

 さて・・・メルマガに話を戻す・・・。あんまりサプライズなことは期待していないが、たまに驚くこともあるのでいつもそこそこ期待していたりする。今回のメルマガは何のネタかな〜ワクワク〜、とメールを開いてみた。

「mioP560発売」



・・・なんですと???



 「P」ってことは私の持っているP350の後継機か!!! なにー!!! P350以降はナビ専用機ばかり出していたのにここに来てPを出してくるかー!!!

 何!? 新規筐体!!?? しかも黒!!! 無線LANにbluetoothを内蔵とな、やはりな・・・。

 これを・・・ついに日本市場に投入してきたか・・・。

−−−−−−−−−

 P350の次機種がP560ってなんか型番がやたら飛んでいるように感じられるかもしれないが、実は海外向けではP350と同じ筐体で無線LANにbluetoothを内蔵したP550という兄弟機種の存在が既にあった。それから言えば1つ分しかグレードが上がってないことが見受けられる。つまり3桁目は基本フィーチャー(※機能のこと)を表しているにすぎない。(2桁目が世代、1桁目はマイナーチェンジを示す・・・と思われる)

 2年ほど前、私がP350を買うときにいろいろ調べていたら、そのP550出てきて非常に悔しがった覚えがある。しかしその機体は海外(欧州?)のみの販売で日本国内のモデルは無かったのである。そのころはまだ私はPDAで無線LANによるネット通信を諦めていなかった頃で、ナビも出来て通信機能があって、しかも筐体色が黒という私好みの機体があったのだが、先も書いたように海外のみの販売でなぜか日本ではリリースされなかった。まぁ確かにPDA色の強いものは日本では全く評価されない時代だったしマーケティング的にもライトな感覚のものじゃないとダメっぽいという風潮はあったと思う。

 あ〜くそ、何でP550を日本で売らないんだよ! と、そのときは日本のニーズには合わないと判断した誰かさんを恨んだものだが、今となっては・・・出てなくてよかった・・・。だって・・・通信系が内蔵されていたからって使えたか怪しい・・・。

 使えないって、どういうことかって? まぁ冒頭にもP350が使えないって書いたが、その根幹たるナビ機能が怪しい・・・と言うほどでもないのかもしれないが、どーも納得がいかない動き部分がある・・・。が、それはそれ、大目に見てあげることにして、だ・・・そもそもOSがゲイツ製なのは致命的に使えない・・・。(これは私がsony製のPDA:NZ90を使用していたことも原因かも・・・あれは普通に使えた・・・)

 それでも、その機体に無線LANを装備して公共無線LAN(ホットスポット等)を利用すれば、一応モバイルっぽくなり通信端末として使えればまだいけるかもしれないが・・・、当然無線LANによる通信はスポットに行かなければ通信できないし、かなり限られた範囲でしかない。ノートPCやPDA等の無線LAN内蔵商品はそれを使って出先でネットすることを、個人向け商品でもウリとして前面に出しているが・・・、ウリになるほどスポットのエリアは全然整備されてないし、その割には月額で結構な料金がかかる。・・・まぁ、しかしながらビジネス利用ではいろいろと使い方があるようで、会社内に無線LAN網を張り巡らせやすいし、出先の会社にも無線LAN網が整備されていることが多いので、環境さえ整えば使える代物なのかも知れない。しかし個人使用となっては、前述のスポット探索が必要となり、かなり使い方に工夫がいる代物である。

 ・・・まぁ、百歩譲って、そのネット環境が良かったとしてだ・・・それ以前にネットをするにはP350の画面解像度がQVGA(320x240)だったのはいくら何でも無理がある・・・。そのあたりはP350を購入するときに私も重要視していたところなのだが、なんとメーカーは解像度をかたくなに公表してなかった。絶対にVGA(640x480)以上じゃないとキツイと思っていて調べに調べたのだが、どこにも書いてなかった。で、仕方なく買ってみたらQVGAだったのだ・・・。やられた・・・。

 いや〜・・・、QVGAは・・・ネットするなら絶対足りないって・・・。現在私はイーモバイルのEM・ONEを使ってネットしてるけど横800でも結構きついんだから・・・。それでも補正かけてるのだろう、やたら処理が遅い・・・文字が小さい・・・。まぁ文字が小さいのは最小フォントサイズを大きくすればいいんだけど・・・。そうすると・・・文字列がエライことになるのだが・・・。

 まぁ、そういう問題に悩まされていたせいもあり、「新型を出してきたぐらいだからもしかして改善してきているのかも? いや、そうでなければ新型を投入してくる意味は無いはずだ!」・・・ということを確かめたかった・・・いや、改善されてても買うつもりはないのだが・・・なんか、やっぱり気になるのよ・・・。ショップやマイタックのHPに繋いで詳細を調べてみる。画面解像度は書いてあるか・・・目を皿のようにして画面解像度を調べる。

 解像度はVGAだろうな 、前述したようにP350を発表したときはHPにもカタログにも解像度をかたくなに明記してなかった。ところが・・・今回はスペックの欄の中に解像度の欄があった!!! わざわざその欄があるってことは今回はアピールできるってことだよな!!! 期待していいってことだよなぁ〜!? さあ、解像度はー!?



Q・V・G・A!!!!



ダメだー!!! 使えねぇぇぇー!!!



 だから・・・筐体も変えて本気さを醸し出してるのに何でVGAにしないの!!!

 そりゃあメール見るぐらいならQVGAでもいいけど・・・。

−−−−−−−−−

 確かに処理速度を考えれば解像度少ない方が動きは速いし、ナビの性能は高くなるけどね・・・。P350を出して以降、ナビ専用機をあれだけ出した後でPを出してきたわけだから、ナビ専用機と棲み分けは十分考えた上のリリースじゃないのか!? Pは「ナビ専用機ではないナビ付きのPDA」という位置づけでいいんじゃないの?

 まぁ・・・機体番号の数字がそれほど上がってないことを考えると、アーキテクチャはほとんど同じで、部品を少しグレード上げただけでリリースしようと考えたのかもしれん。設計的には、画面の解像度を上げるのは、メモリ容量を上げたりすることより格段に難易度が高いからね・・・。

 ただ、SONYが・・・そう、PDAから撤退したはずのあのSONYが、1年ぐらい前にMYLO(マイロ)という、無線LANによる通信に特化したPDAライクな、しかし極端にライトな機体を出してきた。SNSユーザーをターゲットにしているようだったが、画面解像度がQVGA(320x240)でさらにカメラもついていない、非常に中途半端な機体だったが・・・。SONYとしても探りを入れる商品だったとは思うが、当然あのSONYが作っているんだから勝算があってのことであって、無線LANによる通信で十分やれるって踏んだ上でのことなんだとは思う。だが、やはり・・・というか、当然、というか、SONYはそれで十分だとは考えていなかったようだ。

 そして、その1年後にまたMYLO:COM-2という新型を投入してきた。今度はどうも本気みたいで、ディスプレイを3.5インチ800x480に解像度を上げてきたし、ちゃんと130万画素のCCDカメラを装備してきた・・・。エライ!!! ・・・と思ったが、私から見れば当然といえば当然何だがな・・・。

 まぁ何にせよ、あのSONYが画面解像度を800x480に上げてきたこと考えると、同社はネット環境は解像度が高くないとダメと判断したと読みとるべきだろう。そう・・・あの会社が・・・だ。確かにMYLO:COM-2はP560とほとんど同時期に出ているので、商品企画上では旧MYLOを見ることしか出来なかったはずだ。でも旧MYLOがそんなスペックだからって、それをみて無線LANで通信できることだけでニーズがあると踏んだのか? 正直今この状況で「P560はQVGAでもいい」と判断したマーケティングには疑問がある・・・。

 いや、まぁ、ホントは実はQVGAでも十分ネットが出来る技や技術があるのかもしれないが・・・私は基本的にPDAの使い方を分かってない人間だからね・・・。・・・って、なんか・・・いつもいつも同じことを書いているような気がするのだが・・・。私は実は世界とは違う方向を見ているのか非常に悩む・・・。

 まぁ・・・つまり・・・世界はまだまだ私の思うとこには到達してないってことかー。苦しいなぁ〜、自分が世界になじんでないってことは・・・。正直、踊らされてるほうが気が楽だよ・・・。う〜ん、そういう意味ではSONYは人を踊らせるのが上手い。これはmyloを買ってみるかー? ・・・いやいや、いかんいかん、あさはかな考えは身を滅ぼすぞ・・・。

−−−−−−−−−

 ・・・と、調べた当時は思っていたが・・・、そう思っていたある日・・・myloのページを見に行ったときだった・・・。



『「FON(フォン)」って何だろう?』



はぁ!? FONだとぉ!!!???



 んん〜、HPを見に行ったらそんなことが書いてあったのだ・・・。え〜、その「FON」、とはなんぞやって話だが、『利用者一人が無線LANのスポットを一つ自宅に立ち上げることによって、同様の他のスポットも利用できる』というサービスである。つまり自分の家の回線をFONユーザーに提供することにより、他人の回線も使わせてもらえるようになるわけだ。

 ・・・よく意味がわからないって・・・? まぁね、私も全てを分かっているわけではない・・・。詳しく書くと長くなるので、一言で書こうとすると、



『みんなの家のブロードバンド回線を、無線LANを使ってみんなで共有しよう』



というサービスである。なんか・・・聞こえはいいのだが・・・。これが少し微妙でねぇ・・・。だいたい・・・『みんなで共有しよう』という考え方は、あの悪名高き『ファイル共有ソフト』と同じ思想なわけだしね・・・。

 しかしながら、あのグーグルも出資しているれっきとした企業なのである。でも、調べれば調べるほど黒くはないことは分かるのだが、これが微妙にグレーでしかないところが・・・なんとも・・・。

 しかし、なぜ広まらないのか? それは、いろいろと問題があり、まだ解決していない点があるからだと思われる。まず、セキュリティの問題。当初私は、自宅のLAN回線をゲストに提供するので、いろいろと盗み見されたり丸見えになったりするのか・・・と思ったが、そのあたりは思ったよりも比較的安全らしい。もちろん完璧ではないだろうが、普通にPCやネットワークを使っていても絶対安全とは言い切れないわけで、どこまで安全かということを言い出したらキリが無い。まぁ、何にせよ、やはり使用者にはそれなりの知識・リスク意識を持って設置しなければならないだろう。それも一般受けしないハードルの一つなのだろう・・・。

 FONが広まらない点はもう一つある。個人向けサービスであるブロードバンド回線を無線LANによる『みんなで(有志で)共有しよう』という考え方なので、企業倫理的に問題がある、と言えばいいのか分からないが、『個人向けのブロードバンド回線に寄生して、無線LANによる有料モバイルサービス業の利益を阻害』していることは否めない。別に大手のサービスを、いくら新参者であってもより良いサービスで淘汰すること自体は何ら問題は無い。だが、個人向け・家庭向けブロードバンド回線を不特定多数の人間が共用することを、組織的・システム的に寄生することを前提としているのは・・・グレーな部分が多くてね・・・。利用価値があると思いバックアップしていきたいと考えている企業があったとしても、後ろ指さされてまではごめんだと思うのが当然で、二の足を踏まざるを得ない。

 いや・・・私は別に否定しているわけではない・・・。セキュリティの問題も改善し、それが主流派になれば社会的にも認めざるを得なくなり「グレー」ではなく「白」になれば、私は全然アリだと思う。その私がFONを始めないのは、単に無線LANの知識が乏しいので、一歩踏み出す勇気が無いのだ・・・。

 まぁ、そんな感じのFONなのだが、それをあのSONYが活用しようとしているのだ・・・これにはホントたまげた。myloのようなPDAライク・・・っていうか「ガジェット」的と言うべきなのかな? 『ネット読み書き(見る・書き込む)だけのマシンなら多少セキュリティが甘くても問題ないんじゃないか?』っていうか『こんなもんにセキュリティ、どうでもよくね?』っていう思想か? いや・・・、それはアリかもしれない・・・。

 SONYがFONとつるんだってことは、SONYは回線業者への配慮をしないってことか・・・強気だな・・・。しかし、今後のモバイルブロードバンドの方向性として、公衆無線LAN網を携帯電話並みに張り巡らせることも考えられているようで、FONを積極的に利用しようとするのはその流れに沿っているとも言える。公衆無線LAN網の構築・・・ようするに『インフラの整備』って奴は、たとえ方向性が定まっていたとしても莫大な初期投資が必要だが、その整備が使えるレベルにならないと当然ユーザーにとってメリットが無いので資金源たるユーザー数が増えない、というジレンマがある。SONYは通信業者ではないので別にそんなことに頭を抱えることはないのだが、インフラが整備されればそれにマッチした商材をリリースして儲けることを虎視眈々と狙っているわけだ。

 しかし、方向性が見えていてもいつになったらインフラが整備されるかはわからない・・・他社に先んじてノウハウを蓄積したい、業界で優位に立ちたい、となるとインフラの整備を待たずして自ら動くしかない。そこに、間つなぎ的にFONを活用する、というのはちょっと変化球かもしれないが、大いにアリだと思う・・・。

 う〜む、これはこれからのモバイルの方向性をまたガラリと変える要素となりえるかも知れない・・・。一時期話題になったi-phpneも新しいインターフェイス(どうも中身は使えたものじゃないらしいが)を搭載して、これがモバイル業界に一石を投じる存在になるかもしれないし・・・。もしかするとPDAが復活する日も近いのではないか・・・。いや・・・わかんないけどね・・・。

 

 



月刊くるすま07年12月、08年1月、4月号

月刊くるすま07年5月号臨時版、9月、10月号

月刊くるすま07年1月、2月、4月号

月刊くるすま06年6月、7月、10月号

月刊くるすま06年3〜5月号

月刊くるすま05年8月、10月、06年2月号

月刊くるすま05年4〜6月号

月刊くるすま04年5月、6月、12月号

月刊くるすま03年8月、04年2月、3月号

月刊くるすま02年11月〜03年5月号

月刊くるすま02年8〜10月号

月刊くるすま02年4〜6月号

月刊くるすま02年1〜3月号

月刊くるすま01年10〜12月号

月刊くるすま01年7〜9月号

月刊くるすま01年4〜6月号

01年1〜3月のトピックス

00年のトピックス





Return to index