気管支ぜんそく(喘息)とは

気管支ぜんそくは、咽が詰まった様になりヒューヒュー、ゼイゼイと喘鳴を主訴としてゴホンゴホンといった咳を伴う大変つらい症状です。

 

 気管支ぜんそくは気管や気管支が過敏な状態で気温の変化、ストレス、疲労などの刺激によって発症します。

気管支ぜんそく(喘息)の原因

気管支ぜんそくは、アトピー体質(アレルギー)が主な原因と言われていますが、さらにストレスによる心因性や自律神経系にも大きな要因があることも指摘されています。若年の人の気管支ぜんそくは、アトピー体質が多く、Ⅰ型アレルギー以外にもⅢ型アレルギー、Ⅳ型アレルギーなどから起こる気管支喘息もあります。

 

 中年以降(40才位以降)の気管支ぜんそくは内因性のストレスなど自律神経系に起因するものが多いようです。
最近ではPM2・5が関連しているとの見方もあります。また、IgE型の免疫不全との見方もあり、免疫調整に役立つ養生が大切になります。

気管支ぜんそく(喘息)と漢方薬

漢方からぜんそくを見ますと、漢方の古典である黄帝内経素問には「風、湿、寒、熱などの外因と驚き、恐れなどの精神的ストレスからくる内因があり、肺と腎に病変が起こっている」と述べています。驚き、恐れは五行論では腎に配当する五志になり、腎は水分代謝を司り肺の機能を調整します。

 

漢方では、水分代謝の解釈は、西洋医学とはおのずから違っていて、口から入った飲食物は、先ず胃で消化され、脾で吸収され、その水分は、脾の作用によって肺に送られます。肺に送られた水分の一部が肺の作用によって膀胱に送られ、腎の作用によって尿として排出されます。

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つまり、水分代謝にとって重要なのは腎と言えます。

 

 肺から膀胱へ順調に水分が運ばれず、水分が肺に残っていると、それを排出するために、水分を気体(咳)として排出しているのが、喘息です。

 

また腎は成長にも関係していますが、老化にも関係していて、中年以降の喘息が慢性化するのは、腎の機能低下とも言えます。

 

 また、江戸時代後期の漢方医、本間棗軒が記した「内科秘録」には「服薬で、一旦治すれども再発する者多く、根治する者少なし。食禁を慎み、長く服用して根治したる者わずかに指を折るのみ」と
ぜんそく治療の難しさを説いています。
※食禁=陰陽五行論に基づいた五味の調和を整えたうえに食べてはいけないもの、や食べ合わせの禁忌を守った食養生のこと。

 

 漢方では、急性の際に使う漢方処方も大変役に立ちますが、やはり喘息が起こらないような体づくりに基本を置いた方が良いと思います。
実際に漢方薬を用いる場合、その人の状態や、症状の陰陽虚実寒熱を把握しその証に従い漢方薬を用います。

 

 急性(発作時)の場合は、漢方理論で言う太陽病期に当たり、麻黄を配合した漢方薬をよく使いますが、これは陽証であり実証の場合で、喘息の人で麻黄が使えないまたは合わない方も多く、その場合麻黄を含まない漢方薬を選択します。

 

 気管支喘息の寛解期(慢性期)からの改善を目指すには、背景に心因性(ストレス)やアレルギー体質があることから、気管支喘息を全身疾患ととらえ養生と合わせ全人的に対処する必要があります。
この時期は、漢方では、少陽病期(半表半裏)にあたり柴胡の配合された漢方薬を良く用います。喘息発作が起こっていない時は、漢方薬で脾胃や腎を補い丈夫な体作りをし、ぜんそくの再発を予防します。

 

 小児の喘息の場合、アレルギー体質を含め虚証を呈していることが多く、補陽薬としての漢方薬を用いることが必要となります。
脾胃(消化機能)の機能を高め体力増強とアレルギー体質の改善を目指します。
また、ぜんそくは水毒の一種と見る側面もあり、水毒体質を漢方薬の水剤で体に偏在した水毒を捌き喘息の改善に向かいます。
心因性(ストレス性)の気管支喘息には、柴胡剤を中心に気剤が配合された漢方薬を用い抑うつ感や気うつを改善し精神安定を図り喘息の改善に役立たせます。

 

 喘息が慢性化している場合は、その人の陰陽虚実からの病症のとらえ方として、陰証と陽症といった捉え方をします。

 

 陰証の人は、疲れやすく、冷えやすく、病邪に対する抵抗力が低く、尿の色も薄く、痰も薄く、全身機能も低下していてストレスに対しても弱いといえます。
そういった人には、乾姜、細辛などの肺を温める生薬が配合された漢方薬を用います。

 

 実証の人は、病邪に対する抵抗力が強く、症状も激しく出る傾向にあります。麻黄、石膏が配合された漢方薬を良く用います。

 

 漢方は、その人その人に合った漢方薬を用い、気管支ぜんそくの治療だけにとどまらず、喘息やアレルギー体質を予防することもでき、さらに養生、食養生で丈夫な心身づくりのお役に立ちます。

気管支ぜんそく(喘息)の養生

喘息の人の養生は、アレルギーやアトピーと同じです。
喘息も免疫のアンバランスが根底にあるので、このべランスを立て直すことから始めます。それにはまずお腹から。腸の善玉菌を活発にさせ免疫力を調整しアレルギーを起こさない免疫バランスにします。FK-23フェカリス乳酸菌、酵素がお勧めです。そして漢方薬で日頃から胃腸を丈夫にしておくことも大切。

 

 漢方的な見方をすれば、慢性的な喘息になりやすい人は、寒さや湿気に敏感で、胃腸が弱く、水毒症で、はれぼったくなり、胃の中の水分が、いつまでも残り、チャプチャプしていたり、胃が痞えたりします。また、精神的にもストレスに対する抵抗力、対応力に弱いといえます。

 

 規則正しい生活とうまくを解消することに努めましょう。今は乾布摩擦をする人もいなくなくなりましたが、肌の血行を良くし肌を丈夫にすることは漢方の理論にもかなっています。

 

 また、秋は気管支のトラブルが起きやすいシーズンです。肺を潤す食養生・薬膳で日ごろから気管支喘息にならないための養生に努めましょう。

 

気管支喘息の漢方薬・養生法(薬膳)のご相談は上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

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