イタリア周遊
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■ ローマの“最後の晩餐”
3/17(土)
■ コロンナ美術館
 朝6時半に起き、シャワーを浴びてさっぱりとしてから、8時に出発。地下鉄でRepublica駅まで出てからバスに乗り、ヴェネツィア広場で降りる。そこから歩き、トレヴィの泉に到着。普段、ここはすごい人出となるが、早朝は人が少なくて見やすいという情報を元に朝一番で来た。たしかに人は少ない。ただ、二人ともこの場所にさしたる興味はなく、ああ、思ったよりも広いんだなあ、程度の感想で、お決まりのコイン投げもせずに去る。
 朝一番の本当の目当ては、コロンナ美術館だ。この旅で限りないほどの美術館を巡ってきたが、遂にここが最後となる。土曜日しか開いていないため、今日しか来られる日がなかった。最後だから思い切り楽しもう、と勇んで中に入る。今回の旅で、カラッチという画家が何人もいることがわかり、ここにあるカラッチが最も有名なアンニーバレ・カラッチなのかどうかを確かめねばならない。
 入口で日本語のガイドブックを借り、中に進む。絵に番号が振られており、それをガイドブックで確かめると作品名や画家名がわかる仕組み。いきなり巨大な広間に出る。部屋の隅々まで贅が尽くされた造りに、感嘆のうめきしか出てこない。ここは映画『ローマの休日』で、オードリー・ヘップバーン演じる王女が滞在する大使館として使われた部屋で、ラストの記者会見のシーンが有名だ。念のため近くにいたスタッフに聞いて、確かにこの部屋であることを確認し、嬉しくなる。

コロンナ美術館の入口

超絶豪華な大広間
 いろんな場所に年代物らしい椅子が置いてあり、座ってもいいようなので、一つ一つ座り心地を確かめて歩く。こうして部屋をずんずんと進んでいくと、やがてカラッチの『豆を食べる男』が出てきた。説明を読むと、あのアンニーバレ・カラッチで間違いはない。庶民の日常の一瞬をとらえた絵で、思った以上に気に入った。その他、グエルチーノ、ルーベンス、カラヴァッジョ派など、ガイドブックと番号を照らし合わせながら見ていく。名も知らぬ画家でもいい作品が多い。また、大広間だけではなく建物全体が芸術品なので、部屋に入るたびにその豪華さに圧倒される。トイレの中も素晴らしく綺麗で、あでりーは布製の使い捨てタオルを記念にもらってきていた。

『豆を食べる男/アンニーバレ・カラッチ』

■ サン・ジョバンニ大聖堂
 美術館を出る。朝の予定はこれだけだったが、近くにあるサンティニャツィオ教会を再訪し、ポッツォの天井画に酔いしれる。そこから歩くと、パンテオンが出てきたので、初めて入ってみた。見学していると、誰か要人が来訪されたようで、物々しい雰囲気に包まれる。しかし、やって来た人を見てもそれが誰なのかはわからなかった。
 その後、サン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会も再訪し、カラヴァッジョの聖マタイ三部作を堪能して出る。ここから宿へと地下鉄で戻る途中、一つ前の駅にあるサン・ジョバンニの駅で降りる。駅のそばにあるサン・ジョバンニ大聖堂に入ってみようと思ったのだ。なかなか立派な教会で、これまで外観は何度も見ていたが、中もかなり豪勢だった。あとで調べてみると、正式名称は「サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂」で、古代ローマの時代からつづく由緒ある教会だった。ただし、建物自体は16世紀に修復されている。

パンテオン外観

パンテオン内部

サン・ジョバンニ大聖堂


 教会からは歩いて宿に戻ってきた。昼食は、これまでの残りのホワイトアスパラ、ニンジン、ピタパン、ブラックベリー、などなど。昨日買った天然酵母パンがとても美味しくて、イタリアで食べた中では一番の味だった。食後は例のごとくエスプレッソを淹れ、パン&チョコと共にいただく。
■ 午後の行動〜たかし編〜
 食後は別行動。それぞれに事前に調べてから、一緒に宿を出る。地下鉄A線でRepublica駅で別れ、僕はバスに乗る。ナヴォーナ広場周辺で買い物をする予定なので、朝と同じ方向へと向かった。ヴェネツィア広場の一つ次のバス停、トッレ・アルジェンティーナ広場で降りる。ここには大きな地下遺跡があり、見ていると、猫がたくさんいる。以前、テレビで見たところだ。どこかの団体が専属で猫のお世話をしており、しばらくするとスタッフの人がやってきて、猫にご飯をあげていた。

猫がたくさん!

スタッフの方が餌をあげていた

猫を世話する団体の看板
 調べてきたキッチングッズの店を探したが見つからず、そこから適当にぶらぶらと歩く。調べてきたジェラート屋さんはあったが、かなり混んでいたので入らず、ナヴォーナ広場を目指す。ところが、地図を見て進んでいるはずなのになかなかたどりつけず、なぜかいきなりテヴェレ川に出てしまった。少し戻り、途中で見つけておいたカフェ「Caffe monte d’oro」に入って休む。客は誰もいないのでゆっくりできる。カプチーノだけのつもりが、小さなタルトも一緒に注文。カプチーノは美味しいが、タルトは甘すぎた。店の中では星野道夫さんの本を読み、とてもいい時間を過ごすことができた。

迷った末に出たテヴェレ河畔
 店を出てしばらく歩くと、道のはるか先にスペイン広場を発見する。ずいぶん外れた場所に来ていたようだ。これでようやく方向がわかったので、ふたたびみやげ物を探しながら歩く。いろんなお店に入ってみるが、適当なものがなかなか見つからない。以前に入ったドーリア・バンフィーリ美術館のあたりは、今日は歩行者天国になっていた。しばらく歩いてトレヴィの泉まで来た。人だかりを避け、そばにあった土産物屋に入る。そこでようやく、両親用にちょうどいい猫のお皿を見つけたので、1枚12ユーロを2枚購入する。さらに、自分達用にエスプレッソのコーヒー豆を買い、これでほぼ目的は達成した。
 あでりーとは、18時にヴェネツィア広場のバス乗り場で待ち合わせをしていた。17時40分くらいに行くと、既にあでりーは待っていて、段差に座って日記を書いていた。
■ 午後の行動〜あでりー編〜
 地下鉄A線のRepublica駅で別行動となったあと、2つ先のFlaminio駅で降り、トラム2番に乗る。ここからローマの北の外れにあるジェラート屋を目指すのだ。毎回のごとく、降りる場所は停留所の名前を見たり、外の地形を見たりしながらで確認するしかない。目指すMancini駅と思われる場所で降りると、すぐ右手に公園があった。ここがアントニオ・マンチーニ広場ならジェラート屋も近いのだが、公園名がどこにも書いてない。地元の60代以上の人のたまり場らしく、すぐに立ち去り、10〜15分ほど歩く。その後、地元の女性に確認したところ、マンチーニ広場はあるがジェラート屋はない、と教えてくれた。お礼を言って、ふたたびトラムに乗る。

 Flaminio駅まで戻り、地下鉄でOttaviano駅へ行く。ここから地下鉄一区間分ほど歩き、チョコレート屋「Giuliani」に入る。マロングラッセとチョコを買い、また少し歩いた先のジェラート屋「Gelateria dei Gracchi」で、ピスタチオ&オレンジチョコのジェラートを食べる。ここは無添加なので、飾らない味だった。

 そこからバスに乗り、ナヴォーナ広場近くで降りる。「本の泉」という場所を探すも見つからず、カフェ「Sant’ Eustachio」は満員なのであきらめる。紙製品の店でいい品を見つけるが高すぎてやめにし、以前にも入ったカフェ「Tazza d’Oro」に入る。迷ったすえ、カフェ・コンパナを注文。先に支払いを済ませると、なぜかレシートには「monachella(チョコレートと生クリーム入りのコーヒー)」と書かれている。カウンターでレシートを見せて説明すると、エスプレッソに大量のパンナ(生クリーム)を乗せたものを持ってきてくれた。パンナは甘すぎず、エスプレッソと良く合っていた。店内のベンチに座って飲んだら、すぐに出発。これぞイタリア式!

 その後、ジェラート屋の「Giolitti」の場所を確認するため地図を見る。キジ宮殿が近くにあるので、その前を通ろうと大回りすることに。きれいなキジ宮殿を見ながら通り過ぎ、「Giolitti」に到着。しかし、店は予想外に大きく、ジェラートを買う列に人がずらりと並んでいる。これを見てあきらめ、待ち合わせ場所へ向かうことに。ちょうどバスが来たので一区間だけ乗り、17時15分にヴェネツィア広場に着く。きれいに広がった晴れ間に夕陽が落ちて、とてもきれいだ。
■ ローマ最後の夜
 二人そろったところで、トラムでトラステヴェレに向かう。外の景色を確認しながら、テヴェレ川を越えたところでトラムを降りる。毎回、トラムとバスは降りる場所を自分で判断しなければならず、気が抜けない。
 停留所から、川の一本入ったところの通りを歩く。このあたりには目玉の観光地は少なく、通り沿いに並んだ店は地元の人を中心に賑わっている。静か過ぎず、騒がし過ぎることもない。重厚かつおしゃれな夕暮れの街並みを歩くと、ヨーロッパに来ているなあという充実感を覚える。

トラス・テヴェレの街並み
 そして目指す夕食の店「Bir & Fud(ビル・エ・フッド)に到着。ここがローマでの“最後の晩餐”となるのだ。ビールと食べ物が共に美味しいと評判の店で、天然酵母で作るピザも楽しみにしていた。店員に確認すると、ピザは19時からスタートらしいので、まずは先にビール2種と料理2種を注文。ビールは一つがフルーティで飲みやすく、一つは苦みと旨みが強くて、どちらも抜群においしい。
 そしてまた料理2種類がすごかった。一つは「Polpetta di bollito」という、茹で肉ミートボールのフライ。一度煮込んだ肉をミンチにしてから固めて揚げてあるらしい。スパイスとアンチョビのソースが添えてある。もう一つは「La vulcanica」という、揚げナスの上にトマトソースとチーズを層状にのせて焼いたもの。ピスタチオのソースが添えてある。どちらも抜群に美味しく、とくに「La vulcanica」のほうはこれまでに食べたことのない味で、感動してしまった。

 食べながら、午後のお互いの行動を披露し合う。この時間もとても楽しい。
 やがて19時になったので、マルゲリータピザを注文。そしてこちらも文句のない味だった。「AL Gallo Rosso」よりも周辺に厚みのあるピザで、ややナポリ風のような感じ。ボリュームがあってお腹一杯になる。ただ、ピザが来たタイミングで、食べかけのパンを全て回収されてしまい、あでりーはしきりに嘆いていた。

 そしてお勘定。これだけ飲んで食べて全部で30ユーロというのは、相当に安い。店内を見ると、我々の座っているスペースと隔離されたところにやや高級そうなスペースがあり、場所によって値段設定が違うのかもしれない。いずれにせよ僕らにはこれで充分なので、大満足で店を出る。
 既に日は落ちて、通りを歩けばさらにいい雰囲気に満ちている。通りがかったジェラート屋さんが、「LATTERIA」と書いてあるのでどうやら牛乳屋さんらしく、見るからに美味しそうだった。中に入り、ピスタチオと松の実というダブルを食べてみたら、正に大当たり! これまで食べてうちでもトップクラスの美味しさだった。

 いい気分で宿に戻り、エスプレッソを淹れて一服する。最後のイタリアの夜をじっくりと味わいつつ、それでも二人とも疲れていたので、すぐに寝てしまった。



Polpetta di bollito

La vulcanica

マルゲリータ

牛乳屋さんのジェラート
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