イタリア周遊
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■ フィレンツェカード始動
3/2(金)
■ フィレンツェカード
 朝3時過ぎに起きる。熟睡できたようで、疲れがしっかり取れている。早めに起きて日記を書こうと思っていると、あでりーも起きてきた。二人とも生活パターンがすっかり海外旅行モードになっている。
 キッチンに移り、まずは各機器の充電を開始。最初に家計簿をつけてから日記を書き、2時間ほどで完了。書いている間もずっと楽しかった。

 6時頃にいったんベッドに戻り、眠る。1時間ほどで起き、あでりーと今日どうするかを話し合う。ポイントは、3日間すべての美術館が無料となるフィレンツェカードをいつ買って使うのか。この先、日曜(全美術館無料)と月曜(多くの美術館が休み)が入るので悩ましい。結局、今日から金土日の3日間で使うのがよいと結論し、まずはウフィツィ美術館に向かうことにする。さっそく準備をし、9時前に部屋を出る。

 外は雨。アルノ川を目指して歩くと、ほどなく川に突き当たる。そこから川沿いに歩くと、有名なヴェッキオ橋が見えてきた。途中で川から離れ、ウフィツィ美術館の入り口を探す。
 人だかりがあったので、そこが美術館だとわかる。入場待ちの列らしく、その多さにたじろぐ。チケット売り場でフィレンツェカードを買おうとすると、隣にあるヴェッキオ宮に行けとのこと。少し迷った末にカードの売り場を見つけ、購入。先ほどのチケット売り場に戻り、カード保持者はどこから入るのかを聞く。行ってみると、こちらは並ぶ人も少なく、スムーズに入れた。
■ 憧れのウフィツィ美術館
 遂に、フィレンツェ最大の目的地、ウフィツィ美術館にやってきた。胸が高鳴る。最初に2フロアを一気に階段で登る。ここをメディチ家の錚々たる人たちが歩いていたのかと思うと興奮する。建物自体が美術品なのはローマと変わらない。あでりーは天井の装飾にしきりに感心している。
 絵は1300年代あたりから順番に並んでいる。チマブーエ、ジョットなど、知った名前が最初から目白押しで出てくる。そしてリッピが出てきて、次がもうボッティチェリだ。『ビーナスの誕生』と『プリマヴェーラ』。学生時代の教科書をはじめ、様々なところで目にしてきた傑作群が、目の前にある。なんとも言えない思いに浸る。ボッティチェリでは他にも、『受胎告知』に強い印象を受けた。

 さすがに世界的に有名な美術館だけあって、すさまじい数の人だ。団体客も多く、一組の団体が入るとそれだけで絵の前が人で埋め尽くされてしまう。それでも頑張って見ていたが、最初のフロアだけでかなり疲れてしまい、途中で昼食をとることにする。
 外に出るためには絵画のある部屋をいくつも抜けることになる。後で戻ってきた時にじっくり見る予定だが、通りすがりにちらちら見ているだけでも時間を取られてしまう。だって、ダ・ヴィンチの『受胎告知』、ヴェロッキオ工房でダ・ヴィンチが一部を書いた『キリストの洗礼』、ティツィアーノの『ウルビーノのビーナス』など、有名どころの絵画が次々に出てくるのだ。流し見のつもりが見入ってしまい、なかなか先に進めない。人の波を抜けつつ、ようやく外に出る。
■ ダ・ヴィンチのランチ
 アルノ川の向こう岸を目指して歩く。途中、ヴェッキオ橋の近くにトラットリア「Ponte Vecchio」を見つけ、12ユーロのランチセット(その名も「レオナルド・コース」!)があったので入る。重厚な造りの店内で、時間が早いせいか客はほとんどいない。注文してしばらくすると、赤ワインが出てきた。ワイン付きとは知らなかったので驚く。飲んでみれば素晴らしい味で、あでりーはとても喜んでいる。
 次に出てきたのは、ブルケッタ(オープンサンド)。これが絶妙な味付け! オリーブオイルやバルサミコ酢をつけて食べるとまた味がふくらむ。そして最後に出てきたのがペンネのパスタ。普通のペンネとは違い、短めで細かい切れ目模様のあるパスタなので、歯ごたえがあり、トマトミートソースによく絡む。これまたシンプルで素晴らしい味。つけあわせのパンも美味しい。楽しみつつ、食事を終える。最高の昼食! これにペットボトルの水一本もついて12ユーロは安い。イタリアの食文化の洗礼を受けた気がする。二人して心から満足したので、コーヒーとデザートは断り、店を出る。

〜 ポルケッタ 〜

〜 パスタ 〜

〜 店の外観 〜
■ 昼からもまたウフィツィ
 食後の行動を検討したすえ、ウフィツィ美術館に戻ることにした。ふたたびフィレンツェカードを見せて入り、さっきの続きを見る。昼食どきのためか、さっきより人は減っている。だんだん絵画の年代が下っていき、遂にカラヴァッジョ光臨となる。一室の入口から正面に『メドゥーサ』、隣の部屋に『バッカス』、という二作品。『メドゥーサ』は東京のカラヴァッジョ展でほぼ同じ構図の別の絵を見たが、こちらのほうが出来がいい気がした。『バッカス』はもともとあまり好みではない。
 そこから先に進むと、ラファエロ、クラーナハなど、有名どころがまだまだ出てくる。しかし、すでにもうお腹いっぱいだ。二日後にまた来ることにし、外に出た。写真もその時に撮ることにしたので、この日は絵の写真はない。
けっきょく僕らは計3回、ウフィツィ美術館に入ることになるのだが、実はこれ、普通は不可能なのだ。フィレンツェカードは72時間、どの美術館でも入れるのだけれど、一つの美術館に入れるのは一回きり。ではなぜ僕らが3回も入れたかというと、この日の朝は人が多すぎたせいかカードを見せるだけで素通りでき、翌々日の3回目は全美術館無料の日で、やはりカードを見せるだけで入れたからだ。僕らはそれを知らず、何度も同じ美術館に入れるものと思いこんでおり、だから途中でいったん外に出たりしていた。後から真相を知り、本当に運が良かったと思った。

 美術館を出て、アルノ川沿いを歩く。岸辺に水鳥がいるなあと思い、よく見ればエジプトガン二羽だった。
 そしてヴェッキオ橋を渡る。憧れだったヴェッキオ橋を渡っていることに、二人して感激。テレビなどで見たとおり、確かに貴金属の店が多い。渡った先でジェラートが食べたくなり、あでりーが調べてくれた「La Strega Nocciola」に行く。店はやや高級っぽい作りで、ジェラートはオーガニック素材を使っているらしい。親切な女性スタッフが二種類ほど試食させてくれた。日本語表示もあってわかりやすい。僕はチーズ&オレンジを注文。あでりーはピスタチオ&アーモンド。2種類ずつコーンに乗せてもらい、店内で食べる。確かに美味しいが、やや添加物の感じが喉につく。ドイツのほうがおいしい気がした。

〜 憧れのヴェッキオ橋 〜

〜 ヴェッキオ橋の途中.貴金属店などが並ぶ 〜
■ 続いてピッティ宮へ

〜 ピッティ広場前に建つピッティ宮 〜
 外に出て、ピッティ宮を目指す。しばらく歩くと、広いスペースに出た。ここがピッティ広場だ。とても広くてきれい。
 フィレンツェカードを見せて入場し、クロークに荷物を預ける。思った以上に広いため、流し気味に見ていく。ここはウフィツィのような作品名プレートがなく、絵の額縁に書いてある名前を目を凝らして見ていく必要がある。リッピやボッティチェリが何気なく置いてあり、気が抜けない。さらにラファエロ、ルーベンスとどんどん有名どころが出てくる。ティツィアーノの『改悛するマグダラのマリア』はやはり素晴らしかった。その後、年代が下がっていき、お目当てのカラヴァッジョが登場。『眠るアモル』は現物を見ると全然違った。恐ろしいほどのリアルさに圧倒される。今回見たカラヴァッジョの中でとりあえず一番かも。そしてもう一枚のカラヴァッジョは『マルタ騎士団員の肖像』。こちらは画像で見る通りの印象だった。

『聖母子聖アンナの生涯/フィリッポ・リッピ』

『小椅子の聖母/ラファエロ』

『ヴェネツィアのドゥカーレ宮殿の風景/カナレット』

『悔悛するマグダラのマリア/ティツィアーノ』

『若い女性の肖像/ボッティチェリ』

『眠るアモル/カラヴァッジョ』

『マルタ騎士団員の肖像/カラヴァッジョ』

〜 壮麗な天井画の数々 〜
 見て歩くうちにへろへろになり、何度も休みつつ進む。あでりーもかなりへばっている。それでも頑張ってもう一つの近代美術館に入る。(ピッティ宮には他にも銀器博物館、衣装博物館など、いくつもの美術館・博物館が入っている。)こちらは知った作家は少なく、ピサロが急に出てきてびっくり、という程度。
 すっかり疲れてクロークに戻る。水を飲み、あでりーは元気を取り戻した。僕もカフェに入れば回復しそうなので、帰る方向に歩きつつカフェを探す。夕食の買い物をしないとなあと思っていたら、惣菜を売っている店を発見。トマト&チーズのピザ一枚と、ナス、チキン、マッシュルーム、パプリカあたりの炒め物を詰めてもらい、最後にティラミスまで購入。24ユーロにもなってしまった。
 その後、行きとは別の道で戻る途中、カフェに入る。庶民的な店だと思ったら意外に値段が高く、カプチーノとアメリカーノで7ユーロ。それでもどちらも美味しくて、落ち着く。アメリカーノはローマよりも濃さが好みで、なぜか泡立てたミルクまでついてきた。
■ 本日の夕食
 1.5L入りの水3本とキッチンペーパーを買い、帰宅。僕はとりあえずベッドに直行し、眠れないものの1時間ほど休む。その後、シャワーを浴び、洗濯をすることに。昨日、ホストのアレッサンドロ氏に教えてもらった通りにやってみる。一つ一つ確認しながら操作をすると、なんとかうまく動いたようだ。

 その後、夕食の支度をはじめる。買ってきたピザを温めるためオーブンの電源を入れたところ、しばらくして明かりが消える。停電だ。ブレーカーが落ちたのだ。一度にたくさんの電気器具をつけたらいけないとは思っていたが、これくらいで落ちるのか、と意外に思う。それでも、ブレーカーの対処は昨日聞いてある。一階にあるブレーカーからアレッサンドロ氏の名前のあるレバーを発見し、オンにする。これで難なく復帰した。昨日教えてもらっておいて、本当に良かった。

 結局、温めるのはやめて、そのまま並べていただくことに。惣菜はどれも素材の味が素晴らしい。さらに、さりげなくてセンスのある味付けが施され、一級品になっている。やはりイタリアの食文化の底知れなさを感じる。チキンはさっぱり味に仕上げてあり、想像外のおいしさだった。
 食後はインスタントコーヒー、ただし昨日とは別の種類を淹れてみた。最初は濃いかと思いきや、ティラミスを食べながら一緒に飲むと不思議なほどに美味しい。ティラミスも日本のものより断然おいしい。素晴らしい夕食に大満足で、ついつい笑顔になってしまう。
 食後、あでりーは調べものをして就寝。僕は日記をしっかりつけてから眠る。
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