イタリア周遊2018

　朝、7時過ぎに起き、シャワーを浴びる。水圧は申し分なく、お湯もしっかり出た。あでりーも8時くらいに起きてきた。
　これまで毎日歩き回って疲れも溜まっていたので、今日は休息日とすることに。時間を気にせず準備をし、周辺の散策にいく。スーパーを二軒ほど回り、1.5L入りの水6本を購入。このあとの昼食用に、ハム、酢漬けの小魚、チーズ、パン、オリーブも買う。
　家に戻り、買ってきたものをオープンサンドにして食べる。シンプルな食事だが、どれも美味しい。とくに魚は、他でも見ていてずっと食べたいと思っていた。しっかり塩と酢に漬けてあって、これにトロトロのチーズを組み合わせると最高！　期待以上の味だった。オリーブも久しぶり。今回はデザートは無しにし、午後にカフェでスイーツを食べることにする。このあとは二人で自由行動にしてある。

　しばらく休んでから、とりあえず二人で近くのジェラート屋に行く。地図で見たところに店はなく、途中で見つけた別の店「Procopio」に入る。僕はフルーツミックスとダークチョコ、あでりーはマンゴーとピスタチオに、パンナ（生クリーム）を乗せてもらう。
　ベンチに座っていだく。どれもが美味しい。あでりーは、これまで食べたピスタチオで一番だと言っていた。

　店を出てから、別行動とする。僕は地図で見つけた近くのおもちゃ屋に入る。ボードゲームが置いてあったが、子供用かファミリー用しかなかった。とりあえずカフェを探して歩く。朝、スーパーを探している時にカフェを見つけていたが、行ってみるとカフェではなく、コーヒー豆やお茶の葉を売る店だった。近くにケーキ屋があり、その奥にもスイーツの高級そうな店がある。迷ったすえ、結局、朝の買い物の時に見つけた別の店「Felli’S Cafe’ Srl」に入る。スイーツ系がたくさん置いてあったので、リコッタチーズのシュークリーム風と、アップルパイ、カプチーノを注文。スイーツはどちらもなかなかの味だった。
　隣の席にひっきりなしに人が座っては大声でしゃべり、すぐに出ていく、の繰り返し。ぜんぜん落ち着かないので、頃合いを見て出ようかと思うと、雨が降ってきた。傘を差して歩き出す。

　Re di Roma駅から地下鉄に乗り、三つ先のColli Albani駅へ。外に出ると、バス・ステーションがあった。帰りはバスに乗る予定だから、Re di Roma行きの乗り場を確認する。

　歩き出すとすぐにカッファレッラ公園が見えてきた。さっきのカフェで調べて、ここに大きな公園があるのを見つけていたのだ。
　中に入ると、さっそく、ブラックバードやツグミが出てきた。遠くに牛がいて、牧場にもなっているようだ。雨は強くなったり弱くなったりしているが、構わずに奥へと進む。どんどん緑が増えてくる。遺跡も普通にあって、やはりイタリアだと痛感する。なにか動くものがいるな、と思ったら、なんとウサギ！　その後、いろんな場所で何度も見かけた。

　カモメがたくさんとまっていたので、そのほうへとぬかるみの中、進む。見れば、逆サイドに羊の群れがいた。羊の牧場もあるらしい。
　しばらく歩いたところで引き返す。17時には宿に帰ることにしてあるのだ。歩きつづけて公園の端まで出たが、道路に見覚えがない。来た道を少し戻り、ふたたび公園内を進む。また別の種類のウサギを見つけて追いかけたりしていると、完全に道に迷ってしまった。二度ほど、通りがかりの人に聞き、ようやく見覚えのある入り口に戻ってきた。

　そこから駅への道もすこし迷ったが、なんとか到着。バスを待ち、制限時間ぎりぎりで乗車。（地下鉄のチケットは、100分制限内でバスが乗り放題となる。）バスの車内には駅表示はないから、周囲の風景を見ながら自分で降りる場所を判断しなければならない。地下鉄の駅表示を確認しながら、緊張して外の景色を見つめる。最後は運転手さんに確認し、Re di Roma駅近くで降りる。宿に戻ると、あでりーがいた。

　まずはおみやげを探すため、スーパーに行く。昨日みつけたBio Marketを探すが見つからず、Re di Roma駅近くにある別のBioスーパーに入る。ここで、「2セント事件」に遭遇する。
　Bioのパスタが0.79ユーロからあったので、ここで買うことに。レジで精算すると、10.88ユーロ。ここで51ユーロを出し、おつり40.12ユーロをもらおうとすると、渡されたのは40.1ユーロのみ。「？」と思い、もらったおつりを見せて2セント（0.02ユーロ）足りないことをアピールすると、レジのスタッフは何やらイタリア語で返してくる。近くにいた人が英語で仲介してくれたところによると、「2ユーロじゃなく、2セントのことじゃない。なにか問題あるの？」という感じで、だましたりわざとではなく、そういう習慣のようだった。それでも、「確かに小さな問題だけど、正しくない」と言い残して帰った。これが2セント事件。

　次のスーパーでは、「1セント事件」に遭遇。0.81ユーロのものを買い、1ユーロを出したところ、「1セントない？」とレジのスタッフが言う。5セントしかないのを見せると、「まあいいわ」と首を横に振りつつ、20セント（0.2ユーロ）が戻ってきた。1セント余分にくれたのだ。まさかの、四捨五入の世界。店の収支、それで大丈夫なのかと心配になる。以後、買い物ではなるべくちょうどになるよう計算して支払うようにした。

　いったん宿に戻り荷物を置いてから、カメラを持って再び駅の方面に行く。訪れた場所の写真を撮り、ついでにもう一軒のスーパーで買い物をする。さっき来た時に見つけられなかったジェラート屋さんは、別のジェラート屋さんになっていた。シチリア系スイーツの店「La Cannoleria Siciliana」でピスタチオケーキとカンノーロ（有名なシチリア菓子）を買って帰宅。部屋を整頓してから、3時のおやつでエスプレッソとケーキを食べる。