イタリア周遊
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■ フィンレンツェ最終日
3/7(水)
■ もう一つの「最後の晩餐」
 5時過ぎに目を覚ますと、あでりーが先に起きて日記を書いていた。4時半に起きたらしい。僕はもう少し眠ろうかと思ったが寝られず、起き出して日記を書く。しばらくしてあでりーは書き終えたようで、ベッドに戻っていった。
 あでりーが再び起きてきたのは8時過ぎ。そこから準備をし、9時前に出発する。今日はフィレンツェで過ごす最後の一日だ。まずはサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会へ向かう。思っていたより巨大かつ立派な教会で、フレスコ画がたくさんある。さほど有名でないこうした教会にも最高級の装飾が施されているところに、フィレンツェの底知れなさ、総体的な美術レベルの高さを感じる。

〜 サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会 〜
 その後、次へ向かう途中、エスプレッソが0.9ユーロの店を発見する。エスプレッソを飲んでみようかなと思っていた、と僕が話すと、あでりーもそうだという。あとで入ってみてもいいかもしれないね、と二人で話す。
 到着したのはカスターニョ美術館。ここには本に載っていた、カスターニョ作「最後の晩餐」のフレスコ画があるのだ。本で見るとやや暗めの色彩に見えたが、本物はもっと明るくてきれいだった。大きさもあるから迫力満点。いい絵だなと思う。

〜 カスターニョ作『最後の晩餐』 〜
■ エスプレッソに挑戦
 美術館を出て歩いていると、雨がひどくなってきた。さっき話した通り、あの見つけたカフェに入ってみる。店の名は「Un Caffe」。地元の人が入るような店だが、店主の愛想は良い。アンティークな店内には、軽食に出せるよう、ハムなどの食材もいくつか並べてある。直後に雨が異様に激しくなり、雷も鳴り始めた。入ってちょうどよかった。
 考えていたとおり僕はエスプレッソ、あでりーはカプチーノを注文。運ばれてきたエスプレッソを飲んでみる。確かに濃いが、飲めないことはない。あでりーも一口飲み、同じような感想を口にした。残りを一人でいただき、少しイタリア人に近くなった気分になる。しばらくのんびりしていると、嘘のように雨が上がる。この店に入れという天命だったのかもしれない。

〜 素朴なたたずまいの「Un Caffe」 〜
 これでいったん戻ることにする。お昼は宿で食べるのだ。帰り道、近くの広場でマーケットがあったので寄ってみる。もう青空が見え始めており、天気の変化の速さに驚く。チョコの店で、店主のおばさんから勧められるままに食べてみる。3個ほど食べたがどれも美味しい。コショウ入りチョコと、店主お気に入りというレモンの入ったチョコを購入。見ると、他の店もチョコ中心で、どうやらチョコのマーケットだったらしい。
 その後、せっかくのいい天気なので、大聖堂へと赴く。青空の広がるなかで、今日はひときわ美しく見えた。

〜 チョコレートのマーケット 〜

〜 大聖堂周辺 〜


 宿へ帰る前にスーパーに寄り、ハムを物色。パッケージ入りだといいものがないので、ブロックからスライスしてもらう。2枚だけのつもりだったのに、5〜6枚ほど切られてしまった。それでも安いのでよしとする。ローマで買ったのと似たチーズ、トマトも買う。
 宿に戻り、昨日のパンにはさんでサンドにする。これだけで十分に美味しいが、塩やコショウ、バルサミコ酢などをかけても美味しい。ほどよい量を食べて満足する。
■ 午後の行動〜たかし編〜
 このあとはそれぞれで自由行動とする。お互いに下調べをし、あでりーが先に出発。僕も10分ほどしてから出る。まずはサンマルコ方面へ。「コッコレ」というカフェがスイーツも美味しいと書いてあったが、行ってみるとかなりの高級店っぽいのでやめにする。
 オニサンティ教会方面に歩き、リッカルディ宮、メディチ礼拝堂のあたりを抜ける。通りがかった店で帽子が売っていたので、入ってみる。新しいニット帽を買おうとずっと思っていたのだ。見ると、6ユーロでいいものがあった。「Posso?(試していいですか)」と初めて聞けた。いくつかかぶってみて、濃緑のものを購入。
 さらに、革製品の店をいくつか覗き、やはり買おうと思っていた財布を物色する。数軒目の店で、ほどよい外観と機能性のものを見つけた。69ユーロが30%オフになるよ、と店主。49ユーロほどだ。しばらく考えていると、40でいいとのことだったので、色を選び購入。ようやく欲しかったものが買えたので、嬉しい。

 屋内市場の外に並ぶマーケットをひやかして歩く。半分以上が革製品の店なので、もう用はない。ノヴェッラ駅前に出たので、ノヴェッラの教会前を通る。オニサンティ教会についたが、開いていなかった。まだ時間が早いようだ。
 左岸のカフェに入りたかったので、オメリゴ・ヴェスプッチ橋を渡る。初日に遠くから見たが、アルノ川が僅かな段差で滝のようになっていた。橋の向こうにカモメやウが降りていたので近くまで行って撮影。そこから左岸に渡り、サンタ・マリア・デル・カルミネ教会、サント・スピリト教会のそばを歩きつつ探す。とうとうピッティ宮まで出るが、なかなか良さそうなカフェが見つからない。いったん座って休んでから、結局、前に一度入った「Caffe degli Artigiani」に向かう。

 店に入り、カプチーノと、ナッツのケーキを注文。奥に進み、前に座ったのと同じテーブルにつく。前からやってみたかったのは、左岸のカフェで本を読むことだ。今日はそのために『深夜特急/沢木耕太郎』を持ってきたのだ。ケーキはまずまずの味だった。30分ほど座り、20ページほどを読む。

 カフェを出てアルノ川に向かい、そこから川沿いの道を上流側へと歩く。今日は日差しがあるから暑いくらいだ。ヴェッキオ橋を撮影し、その一本上流のグラツィエ橋を渡る。そこからミケランジェロの丘方面などを撮影していると、川面すれすれで飛ぶカワセミらしき鳥を見た。
 ホーン美術館を過ぎて右斜めに折れると、サンタクローチェ教会のすぐ前に出る。そこからサンタンブロージョ市場を目指す。着いてみると、もう閉まった後だった。すぐそばに、テレビ番組で見た「チブレオ」という店を見つける。この店はリストランテとトラットリアで別店舗を出しており、厨房が共通で中に通路がある。リストランテで出している同じ料理を、トラットリア(大衆食堂)側では安い値段で食べられるのだ。ただし、安いとは言っても一品6000円が4000円になる、というレベルの話なので、どっちにしても我々にはちょっと手が届かない。
 これで宿に戻る。洗濯物を畳み、休みつつ準備をしていると、あでりーが戻ってくる。あでりーもかなり歩いてきたようで、いったんベッドに入っていった。
■ 午後の行動〜あでりー編〜
※以下は、あでりーの午後の行動。

 12時20分に宿を出発。晴天のもと、まずは革製品の店へ向かう。宿の南東にあるサンタンブロージョ教会の前を通り過ぎると、サンタンブロージョ市場に出る。入ってみたいが、革製品の店が13時までなので急ぐ。このあたりか、というところで前方の赤い扉が閉まり、カップルが鍵をかけて歩いてきた。まさか、と思ったがそこが正に目指す店だった。まだ12時45分だが、早めに閉めて昼休憩に入ったようだ。

〜 サンタンブロージョ市場 〜
 気を取り直し、グラツィエ橋を対岸に渡る。アルノ川沿い、それからミケランジェロの丘方面の景色がとてもきれいだ。ミケランジェロの丘に行こうかとも思うが、バスは丘の下までしか行かないため、断念。アルノ川の岸辺のウフィツィ美術館のちょうど下あたりに、テレビで見たことのあるボート収納庫への入口が見えた。
 その後、ジェラート店「リノマタ」へ向かうが見つからず。続いてオリーブの店「オプセキウム」へ行くが買えるものがないため、近くにあるジェラート店「Santa Trinita」に入る。チョコ2種を試食し、ピスタチオとチョコのジェラートを選ぶ。……が、美味しくない。残念ながら、添加物の入った味がした。

〜 アルノ川の上流方面 〜

中央下部やや左寄りに、ボート収納庫の入口が見える
 サンタ・トリニタ橋を渡り、オニサンティ教会を再訪する。最後にボッティチェリのフレスコ画に別れを告げるつもりだったが、閉まっていた。どうやら夕方からしか開かないようだ。そこからサンタ・マリア・ノヴェッラ教会、現代美術館を通り、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局へ。中に入ると、店まで続くホールが芸術的で、立派な彫像が左右にあったりして驚く。四つの部屋に別れており、日本語の商品説明を見ながらフェイスウォーターを2種類試させてもらう。値段は、小さい方が15ユーロ、大きいほうが27ユーロ。クリームも良さそうだったが、100gで60ユーロとかなり高い。迷ったすえ、オレンジのフェイスウォーターの大きいほうを選ぶ。カードを渡され、「このカードに買うもののデータが入っています」とのことで、奥のレジを示される。レジでカードを渡すと、スタッフがなんと日本人! すぐに商品を準備してくれて、丈夫な紙袋に入れてくれた。これで一つ、目的が達成できた。

〜 サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の店内 〜
 陶磁器の店「Richard Gunori」に行き、アウトレット商品がないか確認してすぐに出る。「Il Cantuccio di San Lorenzo」でカントゥッチ(トスカーナの伝統菓子.細長くて固めのクッキー)を購入し、近くのカフェ「Bar Gala」で休息をとる。
 20分ほど休み、ふたたび歩き出す。メディチ礼拝堂、サン・ロレンツォ教会、メディチ・リッカルディ宮など、通りがかったところをカメラに収める。キッチン用品店「Bartolini」で炒め物用のヘラがあったので6.5ユーロで購入。近くにあった薬局「Farmacia Santissima Annunziata」でもクリームを見るが、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のほうが安いのでやめる。

〜 何種類か並んでいたカントゥッチ 〜
 大聖堂前で少し休み、革製品の店「Ottino」へ。しかし、かなり高級そうな店で、入ったら出にくそう、と思ったのであきらめ、バディア・フィオレンティーナ教会へ行く。月曜の夕方しか開いてないという情報だったが、なんと開いていた! ここにはフィリッポ・リッピの絵があるのだ。鑑賞したあと、写真は撮りづらかったのでポストカードを手に取り売店へ。手作りのクリームがあったので、試したすえ、18ユーロと安かったので購入。応対してくれた修道女さんがポストカードを指して「この絵のオリジナルは見た?」と聞くので、「はい、リッピは好きなんです」と答える。すると「これはリッピではなく、息子のフィリッピーノですよ」と教えてくれた。確かにフィリッピーノっぽい絵だった。さらに彼女は、教会の歴史や、月曜におこなっているガイドツアーについても教えてくれた。良い時間を過ごし、満足して教会を後にする。(後から調べると、クリームを買ったのは事前にチェックしてあった「Monastica」という店だった。)

〜 バディア・フィオレンティーナ教会 〜
 サンタクローチェ教会をふたたび撮影し、昼間タッチの差で行けなかった革製品の店「Paolo Carandini」を再訪する。と、今度は開いていた。小物入れなどを物色しつつ、目をつけていたのは小銭入れ。しっかり見ると、とても良い物だとわかる。聞けば、この革のつや出しには門外不出の技術が使われているとのこと。45ユーロとそこそこ高いが、父親へのみやげとして購入。茶色と赤の二色のうち、赤を選択する。店員さんに渡すと、「この革はいいよ」と言ってくれて、父親へのプレゼントだと伝えるとラッピングまでしてくれた。「日本のどこから来たの?」「フィレンツェには何日いるの?」など、いろいろ聞いてくれたすえ、最後に「楽しんで!」と送り出してくれた。満足して外に出る。17時過ぎになっていたので、いったん宿に戻ることにする。いつもと違う道を通り、17時20分頃に帰る。
■ 最後のアッペリーボ
 仮眠をとっていたあでりーが18時前に起きてきたので、近くのアッペリーボの店へ行く。まずは三日前に入った店を外から見て並んでいる料理を確認し、今日は別の店「LA LOGGIA DEGLI ALBIZI」に行く。こちらのほうがやや品数が多い。主食系が充実しており、パン各種、ピザ、パスタ、クスクスなどが並ぶ。他には、ペースト2種、ホウレンソウをまぶしたソーセージ、トマト&チーズ、ポテトフライ、煮豆などなど。
 まずは飲み物でキャンティワインの赤とビールを頼み、フィレンツェ最後の夜に乾杯! その後、全ての料理を少しずつ取って食べる。クスクス、ピザ、ソーセージが美味しい。前の店より塩みが強めで、はっきりした味だ。ワインとビールも満足の味。あでりーは珍しくソーセージを3回ほどおかわりしていた。
 食べながら、今日のお互いの行動を披露し、買ったものを見せ合う。お腹の様子を確認しながら細かくおかわりをし、ほどよい量で完了。すべて美味しくいただいた。店から出る際、並んでいたスイーツが気になったので、迷った末にカップ入りのティラミスを購入する。

〜 「LA LOGGIA DEGLI ALBIZI」の前で 〜
 宿に戻り、煮出しコーヒーを作ってティラミスと共にいただく。フィレンツェ最後の夜だ。今日の行動で二人ともしっかりフィレンツェ収めをしてきた。名残惜しいのはどれだけいても同じこと。次のミラノへ向けて準備をはじめる。
 部屋を片付け、交代でシャワーを浴びる。僕は今回の旅で初めて髭をそった。その後、最後の日記を書く。
 22時頃に就寝。明日は5時起きだ。
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