妻のあでりーが転職することとなり、その合間を縫って、三年ぶりの海外旅行に踏み切りました。行き先は当初、ニュージーランドやアフリカといった大自然を堪能できる場所を考えていたのですが、航空券を調べているうち、ローマ往復の航空券が異常に安いことを発見し、急きょイタリアに照準を絞りました。
　イタリアにはルネサンス時代の絵画が豊富にあります。二人とも絵を見るのが好きなので、いつかは行ってみたい場所に挙げていたのを、このタイミングで実行することに決めました。したがって、「なぜイタリアなのか？」の答えは単純明快、「航空券が安かったから」ということになります。

　行き先を決めたのが2017年11月上旬でした。渡航時期としては当初、2018年2月上旬を予定しましたが、2月9日に僕の仕事上どうしても外せない予定があったため、それ以降で検討しました。航空券の料金とは不思議なもので、同じ航空会社、同じ路線でも、日付によって値段がかなり異なり、倍以上の開きになることもあります。最安値となる日程を調べた結果、2月27日発、3月20日帰国のスケジュールが決まりました。中部空港発着のエティハド航空で、前回のドイツ旅行で使ったカタール航空と同じ中東系の航空会社です。ネットではなかなかいい評判が多く、期待が持てそうです。さっそく航空券を手配し、それに合わせて詳細な日程を決めていきました。

　都市としてはまず、ローマとフィレンツェは外せません。僕らの見たい絵画がこの二都市に集中しているからです。大好きなカラヴァッジョを筆頭に、ボッティチェリ、リッピ、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチなど、この二都市でみるべき美術館や教会は山のようにあります。そしてミラノにも同様に素晴らしい美術館が多くあるため、この３都市を巡ることにしました。もちろんヴェネチアやナポリなどにも行きたかったのですが、これ以上行き先を増やすとゆっくり見ることができなくなってしまうため、泣く泣く諦めました。

　ドイツ旅行と同様、宿泊はairbnbを利用しました。いわゆる民泊で、普通にホテルに泊まるよりもだいぶ出費を抑えることができます。今回も、英語可・キッチン有り・洗濯機有りなどの条件で探し、二人で一泊4000円台のものを見つけました。
　都市間の移動は鉄道を利用します。鉄道の運賃は、早めに予約すればかなり安くなりますので、12月には三都市の移動便の予約はネットで済ませました。