マイクサウンダース13世

 アメリカ航空宇宙局(NASA)およびアメリカGGGCR計画に基づき開発したCRプロトタイプ・マイクサウンダースナンバーの第13番機にして最終型。完成が最も遅かったために、マイクサウンダース部隊内では「末弟」として認識されているが、同時にマイクサウンダースナンバーの最新にして最終型だけに、他の12機よりも高い性能を有しており、有事において部隊長として部隊全体の指揮を執る。またそのためにセンサー系統や通信機能が発達しており、ソナーやレーダーによる探知、索敵も可能である。専用サポートモジュール・バリバリーンとの連携運用を前提に設計されている。
 平時はサウンドディスクシステムのセキュリティと消費エネルギィの節約のためコスモロボ(CR)形態と呼ばれる非戦闘形態をとっているが、有事に際してはシステムチェンジすることでブームロボ形態をとり、ギラギラーンVVドカドカーンV、各種サウンドディスクにより様々なサウンドウェーブを駆使して友軍機の支援、目標に対する攻撃を行う。2005年6月に管理責任者、獅子王雷牙博士とともにアメリカから日本へ完成披露とAI研修の名目で来日。その際独断行動によりマモル少年ほか数人の民間人と独自に接触、持ち前の陽気さではやくも友情を確立している。その直後にEI−22と交戦しているが、この時は即時に撃退された。この時マイクサウンダース13世にはブームロボ形態への変形を封じるプロテクトが施されたままの状態であり、またマイク自身も自らが戦闘形態を取りうることを把握していなかったためである。これはサウンドディスクシステム、とりわけ特定の機械の機能を麻痺させるディスクMが万が一にも暴走し、医療器械や航空機管制機器など多くの人命にかかわる部署に対して使用されることを防ぐためであったが、同時に「全く戦闘的な機能を持たない」ことをアピールすることで、獅子王雷牙博士の真の来日目的を覆い隠すためでもあった。
 獅子王雷牙博士の表向きの来日目的はマイクの完成披露とゾンダーメタルの特質研究をアメリカでも行うべくサンプルの供与を受けることであった。マイクが機界文明に対する有効な切り札たりえるために、ディスクXの主たる破壊目標となるであろうゾンダーメタルのデータを採取するためのサンプルを必要としたのであるが、これに関連したさらにもうひとつの目的を博士は有していた。マイクサウンダースナンバーの実戦投入にあたって必要とされるディスクX使用のためのデータ収集、すなわちGGG機動部隊の戦闘データを含めたすべての運用データの獲得である。アメリカ合衆国は世界各国に先駆けてGストーンとそれに伴うオーバーテクノロジーの供与を受けることができたものの、Gストーンにより稼動するAIロボットを実戦において運用するノウハウに関してはほとんど白紙状態であった。マイクサウンダースは現実化しつつあるゾンダーメタルプラント拡散の脅威に対する即戦力たらねばならない。そのためにも機界文明との戦闘データは極めて重要だったのである。
 マイクはここで諜報用ロボットとしての側面を駆使してGGGメインコンピュータにハッキングし戦闘データの採取に成功している。もっともこのハッキングはGGG諜報部も感知しておりボルフォッグが現場を確認していたが、GGGの国際組織化にむけアメリカの助力を必要としていたGGG首脳部はこれを黙認せざるを得なかった。しかしメインコンピュータへの直接アクセスが可能であったとはいえ、GGGメインコンピュータへのハッキングが可能であるほどの高い諜報能力をマイクは有しているのである。この機能は機界新種が出現した際、機動部隊を搭載したアマテラスを地球に降下させるための軌道計算にも力を発揮している。
 本来完成披露とゾンダーメタルのサンプル受け取りが済んだ時点で獅子王雷牙博士とともに帰国する予定であったマイクだが、帰国途上でまたしても独断で帰国を拒否、マモル少年と接触している。この時出現したEI−23、24に対しマイクは独力でプロテクトを突破、ブームロボ形態へ変形を果たし、GGG機動部隊を支援している。これ以前にもGランドにおける建造物倒壊に際してもプロテクトを解除した。獅子王雷牙博士によれば、マイクの人格モデルとなったスタリオンの妹・スワンを思う気持ちが引き金となりプロテクトの突破を可能にしたとされている。特にCR形態のマイクは情緒面が幼く、それゆえに感情が高ぶりやすい。それゆえ無謀な行動をとることもしばしばだが、AIの感情と連動し出力を増減させるGSライドという発動機関を活性化させやすいことも要因のひとつであろう。
 対EI−23、24戦後そのまま客員戦力としてGGG機動部隊とともに行動し、東京における対機界四天王戦、対EI−01戦にも参加。機動部隊の弾丸X使用を援護した。これ以後実質上機能を停止した機動部隊を支援すべく国際組織となったGGGに正式に移籍しマイクサウンダース1〜12番機とともに機界31原種を迎撃することに成功している。原種との戦いで次第に損耗していくマイクサウンダース部隊をよく指揮し戦ったが木星決戦においては、Zマスターによって兄弟機をすべて失ってしまう。
 機界新種殲滅後はアメリカGGGへ移籍し、アメリカで活動を続けるバイオネットの撲滅に奔走している。この際、新たに対人音波制御装備としてビカビカーンVが新たに付与されている。
 CR形態では非常に無邪気で友情に厚く、”friend”のためならば我が身を省みない勇気も持ち合わせているが非戦闘形態であるがゆえに力及ばないことが多かった(笑)。ブームロボ形態ではAIの成熟とともにミュージシャンとしてのポリシーがより強く発現するようになる。文字通りGGGの作戦領域におけるムードメーカーである。ラジロボ大会会場での邂逅以来マモル少年と強い友情で結ばれ、一緒に遊んだりマモル少年の送り迎えをしたりと大の仲良しぶりでボルフォッグを嫉妬させたとかさせなかったとか(笑)。多少お調子者なところもあるが愛すべき人物である。
 声優は岩田光央さん。  

 コスモロボ形態時の分類 G−stone Drived Brave Cosmo Robot
 ブームロボ形態時の分類 (no classs)
   型式 コスモロボ/ブームロボ
 アメリカにおける製造番号 XCR−13
 管理責任者 獅子王雷牙博士
 全高 10.2m(33.5ft)/20.3m(66.5ft)
 乾燥重量 42.5t(85000lb)
   GSライドクラス 機密
   最大出力 155000kw over(208000馬力以上)
 推進装置 機密
 最大走行速度 111km/h(60.0kt)/195km/h(105kt)
 電子装備 統合オープン・アーキテクチュア
 宇宙空間における0〜180°反転所要時間 3.150sec
 公表上の戦闘評価レベル D+/S
 特殊装備 中央フルフェイスディスプレイ装置/サウンドディスクシステム/ギラギラーンVV/ドカドカーンV/ディスクP/ディスクM/ディスクX/ソリタリーウェーブライザー/ビカビカーンV(アメリカGGGへ移籍後新たに装備)
 備考 とても友好的。専用サポートモジュール・バリバリーンと合体することで大気圏内外を飛行可能。通常形態コスモロボからシステムチェンジすることで戦闘形態ブームロボへと変形可能。