ブームロボ

   マイクサウンダースシリーズは開発国アメリカにおいて”Death Wepon”、即ち「死の兵器」と分類されていた。ディスクXの使用によって放たれるソリタリーウェーブは、物体の構造さえ把握していれば理論上あらゆる物質を、それも広範囲にわたって文字通り粉砕することができ、一歩間違えれば世界を滅ぼしかねないものであった。それゆえに普段は「コスモロボ」と呼ばれる形態をとっており、この状態でソリタリーウェーブライザーを封印しているのである。
   ブームロボとはマイクサウンダースシリーズがコスモロボから変形する、いわば彼らの戦闘形態の呼称であり、この形態をとったマイクサウンダースシリーズはサウンドディスクを使用することで様々な効果を及ぼすサウンドウェーブを状況に応じて使い分けることができる。またこの状態ではサウンドウェーブの取り扱いにも慎重さが求められるために搭載されたAIの成熟度が上昇する。正確に言えば、コスモロボ形態であることによってソリタリーウェーブライザーとともに封印されていたAI一部が覚醒するのである。そのためコスモロボ形態におけるマイクサウンダースシリーズの精神年齢や言動は人間の10歳程度である。もっともこれには見る者にマイクを、その容姿とあいまって「無害なもの」と思わせる心理的な作用をも考慮しているようだ。