弾丸X

 「Projectile−X」の名で登録されているGGGにおける謎の施設。バリアリーフ基地エリアVを構成する。研究開発部主任、獅子王麗雄博士の管理下にある機動要塞ユニット。その機能の一切は極秘事項とされ、GGG内部でもそれを知るものはごく少数のみであり、立ち入りも厳重に制限されていた。対EI−01戦において初使用される。しかしてその実体は、GSブースターにより「Gストーン内部に封印された高エネルギィ集積体を爆発的に解放することで、限界以上のパワーを引き出す最強最後のミラクルツール」であった。その性質上、内部には比較的高濃度のGパワーが常時循環しており、サイボーグ・ガイのメンテナンスルームであるXルームが弾丸X内に存在したのはその為である。基本的には一度発射されたものは、そのまま廃棄するらしい。EI−01殲滅後は、新GGG参加各国から運用上の問題点の指摘や人道上問題があるとの声が上がるとともに、あまりに早急であった機界31原種の襲来により、全世界がその対策に追われ、再び建造されることはなかった。
   弾丸Xによって解放されたGパワーはGGG機動部隊に文字通り驚異的な能力を引き出させることに成功し、そのスピード、パワーは首都圏全域のエネルギィを吸収していたEI−01をも圧倒した。しかし、サイボーグ・ガイ、超AIの制御を超えて起こるGパワーの解放は、その驚異的な威力と引き換えにGパワーを、Gストーン本体の維持エネルギーも含め、すべて解放してしまう。その結果Gストーンからはエネルギーの集積、抽出装置としての機能はおろか、無限情報サーキットとしての機能をも失われる。Gストーンにより身体の生理機能の維持を行なうサイボーグ・ガイ、そしてGストーンを命の源としている超AIロボットにとっては、正に命を燃やすに等しい行為であり、多次元コンピューターによる弾丸X使用シュミレーションの結果は、超AIロボットおよびサイボーグ・ガイの全機能停止、即ち「死」が、ほぼ100%の確率で起こると算出されている。
   使用に際してはGGG長官大河幸太郎とスーパーバイザー・獅子王麗雄博士の承認が必要となる。なにしろいまだ未知の要素を多く秘めたGストーンのエネルギーをいわば「暴走」させるのであるから、周辺区域に対する被害の考慮も当然なされねばならない。起動、及び発射スイッチはメインオーダールーム内の獅子王麗雄博士専用コンソールにあり、万が一メインオーダールームが占拠された場合にも、誤って使用されることがないよう、セーフティーガラスで厳重に保護するとともに、廃棄されたモニターに模し、更に起動スイッチと弾丸Xをつなぐラインを他のいかなるコンピュータシステムからも独立させてある。
   起動した弾丸Xは発射方位及び角度を設定した後、ヘキサゴンとの連結部に設けられた巨大撃鉄により「炸薬」に「着火」、発射される。弾丸X自体には「弾丸」の名が示すように自己推進機能は設けられていない。そのため弾丸X尾部に蓄積されたGパワーを撃鉄によって解放、後方に噴射することで強力な推進力を得ているのである。また弾頭部には強力なGパワーによるバリアシステムを備え、機界文明のバリアシステムによって、他から隔絶された地域への侵入も可能となっている。着弾後ファイナルパワーアップルームを展開、内部に多数設置されたGSブースターによりGGG機動部隊を収容の後60秒でGパワーの完全解放、ファイナルパワーアップが完了する。この60秒をいかに確保するかが弾丸X使用時における最重要事項のひとつである。対EI−01戦ではマイクサウンダース13世がその任にあてられた。
 なお、そのまま廃棄されるかと思われたGSブースターシステムは、その有用性が評価され、後にガオファー、およびガオファイガーに標準搭載されたエヴォリアルウルテクパワーの原型となっている。

   分類 機密
   型式 機密
   満載排水量 機密
   全長 200m
   動作環境 機密
   外殻構造 チタン合金モノコック構造
   データバス US MIL−STD−3353 Rev.B
   最大出力 機密
   電力発生装置 機密
   推進装置 GSブースター
   飛行速度 機密
   装備 機密