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Plum

李(スモモ)

李(スモモ)の出てくる物語や短歌などをご紹介しています。

朝顔

バラ科の落葉中高木

〔別名〕唐桃 〔花期〕4月

〔花言葉〕誤解

原産地は中国だが、日本でも古くから育てられている。満開になると雪と見まがうように梢をかざる。

 

<古典>


「竹取物語」

……こなたかなたの目には、杏(すもも)を二つつけたるやうなり。これを見たてまつりて、その国の司もほほ笑みたる。……

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大伴の大納言が龍の首の玉を探す物語の途中に、スモモをつけたように腫れているという比喩表現としてスモモが使われています。

<短歌・俳句>


吾が園の 李の花か 庭に散る 
   はだれのいまだ 残りたるかも
 (大伴家持/万葉集)

今いくか はるしなければ うぐひすも 
   物はながめて 思ふべらなり
 (古今和歌集)

<漢詩>


賈至 「春思」

草色青青柳色黄     草色青青として柳色黄なり
桃花歴乱李花香     桃花歴乱として李花香し
東風不為吹愁去     東風為に愁いを吹き去らず
春日偏能惹恨長  
   春日偏(ひとえ)に能く恨みを惹いて長し    

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色とりどりの植物、花々が目に浮かぶようです。青、黄、紅、白。李(すもも)の花は本当に白く、陽射しをあびてまばゆいほど。