Azalea
ツツジ
ツツジの出てくる物語や詩、漫画などをご紹介しています。
ツツジ科の常緑または落葉低木
〔花期〕2月中旬〜6月
〔花言葉〕情熱・節制
一般に春頃、白・ピンク・赤・紫などの美しい花を咲かせる。日本には自生種も大変多い。常緑性のものと、落葉性のものがある。
<短歌・俳句>
山越えて 遠津の浜の 石つつじ
わが来るまでに 含みてあり待て (読み人知らず/万葉集)
つゝじ咲きて 片山里の 飯白し (蕪村)
紫の 映山紅となりぬ 夕月夜 (泉鏡花)
<小説>
佐藤多佳子 「五月の道しるべ」(『サマータイム』収録) 新潮文庫
ピアノが家にやってきて、佳奈は練習するのが嫌でたまらない。
四月の誕生日のプレゼントとして、ピアノは一番ほしかったものではなかったのだ。
そして、五月のある日、佳奈は学校からの帰りにわざと遠回りをした道で、濃い桃色の光を見つける。駆け寄ってみると、それはつつじの群れだった。
佳奈はつつじの蜜を吸うために、花をどんどんとつんでいく……。
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連作短編集で、主人公がどんどん変わる構成になっています。
この「五月の道しるべ」には、春の花が他にもたくさん出てきてスキップしたくなるような季節のイメージを強めているようです。