Paulownia
桐
桐の出てくる物語や短歌、漫画などをご紹介しています。
ゴマノハグサ科の落葉高木
〔花期〕5〜6月
〔花言葉〕
古くから家具材として利用されてきた植物。大きな葉をつけ、初夏に薄紫色の筒状の花を咲かせる。
<古典>
『枕草子』 第三十四段
……桐の花、紫に咲きたるはなほをかしきを、葉のひろごり、さまうたてあれども、又他木どもとひとしう言ふべきにあらず。唐土にことごとしき名つきたる鳥の、これにしも住むらん、心ことなり。まして琴に作りてさまざまなる音の出でくるなど、をかしとは尋常にいふべくやはある。いみじうこそはめでたけれ。……
<短歌・俳句>
桐の花 ここにかはゆき 半玉の
泣かまほしさに あゆみ雨かな (北原白秋)
<漫画>
赤石路代 『「あると」の「あ」』 小学館
霧雨が降り、桐の花が音をたてておちていたあの日。
ピアノでモーツァルトを弾いていた「あると」は、窓の外から、こちらを見ている男の子と出会う。
彼はあるとのモーツァルトを「4月の晴れた草原で聴くモーツァルトみたいだ」という。
その子は自分の名前を「さえぐさしょう」と名乗っていった。
後年、あるとはその時の男の子と再会するのだが……。
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白いバラも後半に登場します。