管理人田中と佐治君の

Contents 2000年3月31日(金)〜4月8日(土)
エジプト編 
1日目:出発&到着 とにかく長かったフライト(田中編佐治編
2日目:カイロ初日!夢のピラミッド&スフィンクス半日観光(田中編佐治編
3日目:サッカラ&ダハシュール 砂漠の中にたたずむピラミッド!(田中編佐治編
4日目:カイロ最終日 2度目のピラミッドとほこりの街(田中編佐治編
ギリシャ編 
5日目:路線バスに乗ってスニオン岬でポセイドン神殿見学(田中編佐治編
6日目:ミコノス島!田中編佐治編
7日目:パルテノン神殿とアテネ市内観光 歩きすぎ!(
田中編佐治編
8/9日目:
帰国、乗り継ぎを時間を利用した3時間のイスタンブール観光(田中編佐治編 

準備編
今回の旅はとにかくピラミッドが見たい!この一心だった。
僕はカイロの空港からピラミッドに直行して、ピラミッドを見てそのまま空港に帰ってもいいくらいに思っていた。
思えば僕は子供の頃からエジプト物は好きだった。ツタンカーメンの墓を発掘したハワード・カーターの伝記を読んで「ファラオの呪い」に想像力をふくらませたものだ。そして、ついにロンドンの大英博物館でロゼッタストーンやミイラを見て、パリのコンコルド広場にそびえ立つルクソールのカルナック神殿の正面にあったオベリスクを見てからは、僕の中ではエジプトは行くべき場所になった。いつか行きたいというレベルではなかった。

なんとか行きたいと思って行く機会を狙っていたが、97年秋にルクソールで日本人観光客を巻き込んだテロ事件が起き、親に心配をかけてまで行く事に躊躇した。
その後、カイロに寄る位ならいいだろうと思って、98年の
「スペイン・アンダルシア&モロッコ日記」の計画の時に、マドリッドに行く前にカイロに立ち寄る計画を立てたが、カイロ-マドリッド間のチケット代が成田-マドリッドより高くて断念。

そして、行きたい行きたいと思い初めてから3年目。テロ事件も落ち着き、もうそろそろいいのはないかと思っていたら、去年9月に僕が良く行く洋食屋さんのおばさん達(お母さん=オーナーと娘=20代&お母さんの義理のお姉さん)が「何気なく」カイロに行って、行く前は全然乗り気じゃなかった娘さんがすっかりエジプトファンになって帰ってきたのを見て、意外と気軽に行ける事を知り、ついに行く決心をした。

ところが、カイロに行く決心をしていざ旅の相棒探しをしてみると、エジプトに行きたい人は意外と少なく、いろいろあたったところ
「超ラッキー!プーケット日記」の作者佐治君が「ギリシャにも行けるならいっすよ」と言ってくれて急遽エジプト+ギリシャの旅が決定。
佐治君はギリシャに行きたい人。僕はエジプトに行きたい人。そして二人は遺跡好き。二人の利害関係が一致した。ピラミッドとパルテノン神殿が両方見れるなんて....一気に気分が盛り上がっていった。

さて、相棒と行き先が決まったので、調査開始。
今回もエアーチケットとホテルを個人で手配した場合の料金から検討開始。しかし、エアーチケットはヨーロッパ単純往復が10万円前後なのに、ヨーロッパ圏内の都市で乗り継いでカイロに行こうとすると、ヨーロッパ圏外に出てしまうので15万前後になってしまい。乗り継ぎ無しで行けるエジプト航空の直行便は関空発だけで成田発の便は、マニラ・バンコク経由しかないことがわかった。
さらに、ツアー料金は30万円台が当たり前で、安いツアーは少なかった。
いろいろ調べた結果、HISのツアーが安く、しかも現地でフリーの時間が多くて良さそうだったのでHISに決定。
今回のツアーは題して「悠久の歴史とエーゲ海クルーズ満喫 カイロ&アテネ8日間」。
う〜ん、素晴らしいコース名。しかもツアー料金はピラミッド&スフィンクス半日観光とエーゲ海1日クルーズ付き、しかもカイロ1日延泊で18.9万円!安いですよねー、さすがHIS。初めて行く国、それもエジプトは送迎・半日観光付きのツアーが安心。
ちなみに、フリーの予定はカイロは僕、ギリシャは佐治が「ナイスなプラン」を作る事になった。それぞれ思い入れの大きい方を担当するわけだ。

行く前に一番熱心に読んだものは「エジプトがすきだから。」(なかがわ みどり、ムラマツ エリコ、JTB刊)。これは女性二人のディープでチープなエジプト旅行の本で、これを読めば嘘みたいなエジプトの実態がわかり最低レベルを知ることができるので、現地で自分の置かれている状況がましなのか最低レベルなのかわかった。
他には吉村作治先生の「吉村作治 古代エジプトの謎を掘る」(世界文化社刊)も面白かった。しかしなんと言っても「世界遺産」のビデオ(No.20「メンフィスとその墓地遺跡=ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯」、TBSビデオ)は旅立ち前の気分盛り上げには最適だった。

スケジュールは、我々の会社は3月31日(金)に出発すればその年度の休暇(有給取得促進策として連続5日間有給休暇がとれる制度がある)としてカウントできる事がわかり、急遽年度の最後の日に出発する事にしたので、金曜日発、翌週の土曜日帰りになった(1日儲けた^_^)。

詳しいスケジュール

3月31日(金):(羽田7:45発)関空13:30発TK/トルコ航空、イスタンブール20:20着(乗り継ぎ)。イスタンブール22:05発、カイロ23:20着(エジプト観光局のHPはこちら。カイロ4泊/Hotel Europa Cairo

4月1日(土):ピラミッド&スフィンクス半日観光。
4月2日(日):フリー(ギザのピラミッドから約20km南の砂漠の中にある「真性(赤)ピラミッド」「屈折ピラミッド」や元祖ピラミッドの「階段ピラミッド」を見物。午後はエジプト考古学博物館見学)。
4月3日(月):フリー(延泊日。午前中は再度ピラミッドを見学。午後はモスクとスーク=市場見学)。

4月4日(火):ホテル23:30発。カイロ2:15発、イスタンブール5:30着(乗り継ぎ)。イスタンブール8:20発、アテネ9:40着(ホテルにチェックイン後ポセイドン神殿がある夕日の美しさで有名なスニオン岬へ=アテネからは海岸沿いの道を走るバスで約2時間。日没は19:45前後)(アテネ3泊/
Esperia Palase Hotel)
4月5日(水):エーゲ海1日クルーズツアー(我々は朝8:20発のオリンピック航空でミコノス島へ行き18:35で帰った)。
4月6日(木):フリー(パルテノン神殿他市内観光)。
4月7日(金):アテネ10:30発、イスタンブール11:45着、17:00発(乗り継ぎを利用してイスタンブール観光)
4月8日(土):関空9:45着(羽田16:00着)

相変わらず駆け足ツアーですよねー、カイロ発なんか午前2時15分発。いつ寝るんだっつーの!まあ、遊びだからいいけど、仕事で午前2時発だったら泣きだ。
禁止されているピラミッドに明け方に昇って朝日を見る
「ピラミッド盗頂」も魅力的だけど、旅先で禁止されていることを知っていながら世界遺産をよじ登るなんて気が引ける。薦める人は多いけど....。


ところで、今回一番心配したのはエジプト滞在中の「下痢」。
ガイドブックやエジプト関係のHPによると、エジプトに行った人はほとんど下痢をするらしく、しかも日本の薬は効かないらしい。
「バリ バクース!!」の作者ちえちゃんからは

「短大時代にエジプト行ったトモダチが激しく下痢にあいました。
飲み水もいっさい現地の水は飲んでなかったのに、どうやら彼女は歯磨きでうがいする水であたってしまったらしいです。だから旅の後半は歯をみがくのでもエビアンでうがいしてたんですって。うがいだけで・・?と思いましたが相当すごいところなんですね、きっと」

なんて証言もあって、結構ビビッてると、エジプト経験者でペルーのナスカの地上絵も見に行った「空飛ぶOL」(正確には退職したので元OL)亀田さんから

「日本から水を6リットルかついで行ったら大丈夫だったですよ」

と言われたのを思い出し。そうだ!って事で、「六甲のおいしい水」を6リットル持っていこうとしたが
「ソウル出張日記」の作者卓弥君から

「帰りは無くなるからいいですね、けど、むこうに売ってないんですかね?ギリシャにはさすがにあるだろうから、3リットル位でいんじゃないですか?」

と言われ、それもそうだなと思ってペットボトルを1本減らして4.5リットル(3本)にした。帰りは無くなるからいいけど水って重い。でも下痢はつらいから我慢。
佐治君にも「心配だから水持ってけよ」と言ったら「俺って夏でも水飲まないんすよ」との事で、心配なさそう。彼は水なんかより心配な事があって、Eメールで

「いくつか疑問に思ったんですけど、1番気になったのは、酒です。
今回、飛行機の中では酒は飲めないんですか?
それと、エジプト現地では酒は高いんですか?
現地のうまい飯を食いながら、酒を飲むのは至福の時の1つです。
これが妨げられるようだと、いつか爆発します」


と爆発予告が来て、おいおいって事で、エジプト関係のHPではかなり詳しくて参考になるOsirisさんのHP「
Osiris Express」を見たら、カイロはイスラムなので現地の人は酒は飲まないけど、ビールは外人向けで10〜20エジプトポンド(レストラン価格で300円〜600円)で飲めることが判明。現地の物価水準からしたら相当高いけど、飲める事は間違い無し。さらに、トルコ航空のHPでも調べたら機内のアルコールサービスはちゃんとある事が判明。これを佐治に言ったら安心していた。

僕が心配してたのはもう一つあって、それは「砂嵐」。
そもそも暑いエジプトでは、11〜2月の冬が観光のトップシーズン。5〜9月は40度を超える日もある灼熱地獄状態。そして3〜4月は砂嵐の季節で、HISのパンフレットによると「年に数回、数時間から1日くらいハムシーンと呼ばれる砂嵐がふきます」との事。一端砂嵐になると、口の中までじゃりじゃりになって、視界まで遮られ、現地の人は表に出ないらしい。観光で行って外に出れないなんて最悪だけど、こればっかりは心配してもしょうがないので考えない事にした。

出発直前は、アテネのホテルがなかなか決まらず、スケジュールが確定してお金を振り込んだのは出発する日のちょうど1週間前、HISのタグや留守宅用の日程表が入った書類一式が来たのはなんと出発の前日だった。
直前に少しはアラビア語=アラビックを勉強してみようかと思ったけど、何が書いてあるのかまったくわからないのでお手上げ。Yesは「アイワ」、Noは「ラッ」、Thank Youは「ショコラン」。これだけ覚えて準備完了!

(これがアラビック。右から書くのです)




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