ミコノス島!

4月5日(水)
:最高気温25度前後、最低気温10度強。快晴
(Yahoo! Weather :ミコノス島。lonely planet:エーゲ海の島々の地図


とうとうこの日がやってきた。今回のメイン、ミコノス島。
最初はメインでも何でもなかったどころか、行こうかどうか迷っていたぐらいなのだが、写真を見て、ガイドブックを読んでるうちに、いつの間にか俺の中で今回の旅行のメイン。日帰りというのが残念だけど、次回来るための下見だと思えばいいでしょう!
8:10の飛行機のため、7:00ちょっと過ぎにタクシーで空港へ。さすがに朝の早い時間だからか、渋滞はほとんどなし。20分ほどで到着し、昨日、予約しておいたチケットをもらい、飛行機に乗った。
今回で6度目のフライトだが、今回に限っては全く苦痛じゃない。結構、小さい飛行機、しかも、着陸時にはミコノス島特有の強い風に煽られ、かなり揺れたのだが、全く気にならん。隣りの田中さんは相当びびってたらしいけど...

予定フライト時間より早く、ミコノス島の空港に到着。
もう、待ちきれん!
外に出ると、空港の周りは何だか寂しい感じで、殺伐とした風景。ちょっとテンションダウン...
出た瞬間、白い壁と青い窓枠の家がずらーっと並んでいる風景を想像していたんだけど、今考えると、島全体がそんな家に全部囲まれているなんて、あるわけねーか...
空港からミコノスタウンまでは、タクシーで15分ぐらい。空港の売店でミコノス島の地図を買い、さっそくタクシーに乗り込む。5分ほど走ると町が見えてきた。白い家に、海。とうとう来てしまった!

町の中心のタクシー乗り場で降りると、もう、目の前は海!
その前にはオープンテラスのカフェがずらーっと並んでて、すげー感じ良し。朝が早かったから、まだ客はそんなにいないけど、雰囲気は十分だ。

取りあえず、さっき買った地図で現在地を確認。で、地図を見ながら取りあえず適当に散歩。でも、町の中に入ると、まるで迷路。地図なんか全く役に立たん。しょうがないから、適当に...

10分も歩かないうちに、また海沿いに出た。しかも今度は、風車が見える。おー!!あれが有名な、「カト・ミリの風車」か! 早くもこの町のシンボルを見れて、ちと感動。
しかし、この町、すげー小さい。なぜか?って、タクシー乗り場と風車は町の両端だから。

俺が現在地を再度確認してる間に、田中さんは風車を見に行った。どやら虫が騒いだらしい。そんな俺も段々と虫が騒ぎ出した。しかも、お腹の虫。ゴロゴロし始めて、あ〜やな感じ...
段々、マジでやばくなってきて、田中さんを探したんだけど、どこにも見当たらない。どこ行ったんだよ... ほんと、やばくなってきて、おいていこうと思った時に、風車の裏から帰ってきた。よかった、よかった。
近くのレストランでトイレを借りるついでに、簡単に休憩。無事、危機を脱出した後に、紅茶とモーニングメニュー(パンとサラダ)を頼む。出すもの出したら、調子がよくなったので、パンとサラダを口にした。すると、このサラダがめちゃうま。オリーブオイルと、ワインビネガーのみの味付けで、その上に山羊のチーズ“フェタチーズ”がのっている、いわゆる“グリークサラダ”なのだが、すごくさっぱりしていて、ちょうどいい。また、目の前が海というシチュエーションも最高。ちょっと...、いや、ちょっとどころではなく、風が強いのが大変だけど...

 


飯も食ったことだし、次はミコノスのアイドル、ペリカンの“ペドロ君”に会いに行こう!ということで、町の中心に戻る。
ペドロ君は現在、2代目と3代目の2羽がいて(1代目は交通事故で...)、普段は海沿いの教会の近くにいるというので、早速探すと、おーっ!いた!ペドロ君発見!生の、野生のペリカンなんか見るのは始めて。これまた感動。いやー、会いたかったよ、ペドロ君!
ペドロ君の写真を撮った後(上の写真の右、彼は動きが鈍いので、被写体としてはベスト)、次は昨日、ホテルのロビーで会った旅行代理店の人に教えてもらったビューポイントに行くことにした。
このビューポイントは、絵葉書などにのっている風景を見れるポイントでありながら、結構人に知られていないポイントなのだそうである。これは聞いた旅行代理店の人がなんと、「世界不思議発見」などの写真や映像面に関連している人らしいので、確かな情報だ。

ホテル“Leto”の横の結構急な階段を上へ、上へと登っていくと、おーっ、この景色見たことあるよ!という、すばらしい景色が目の前に。しばらくの間、感動...
いやー、ほんとに来てよかった。2万円弱の飛行機代を出して、約8時間の滞在時間。普通なら高いと思うとこだが、これなら逆に十分安い。

 

(左がこの日撮った写真。右はプロが同じ場所から撮ったもの)

長い間、ボーッとしてから、戻って町を探検に。
ミコノスタウンはほんとに迷路のよう。地図なんてもちろんあってないようなもの。同じ所をぐるぐると廻りながらも、開き始めたお土産屋を覗いて見て、かなり楽しい時間。今回はシルバーのアクセサリーをカイロ、アテネのどちらかで買おうと思っていたのだが、デザインもいいし、結構安いし、ここで買うことに決定!後で、ゆっくり買うとして、今は見るだけにしておいた。田中さんは衝動買いのように、買い捲っていたが...

歩き続けて、気が付くとランチタイム。
飯を食おうということで、ガイドブックに載っていたタベルナを探すことにした。しかし、前にも言ったように、地図は役に立たない。それに田中さんは方向音痴?予想どおり、タベルナは見つからず、同じ所をぐるぐると廻るはめになった。しかも、田中さんは歩くのが早い。広いところならいいけど、ここは狭いし、曲がり角だらけだし、まったく、何度見失い掛けたことか...
迷い続けていると、道路で本を読んでいた日本人のおばさんが助けてくれた。
このおばさんは、としこさんというのだが、十数年ミコノス島に住んでおり、今はゴールドのアクセサリーショップを経営しているのだと言う。地球の歩き方にも写真付きでのったそうだ。
そのとしこさんいわく、探しているタベルナは潰れたらしく、さらに、ミコノスのハイシーズンはイースターの後なので(今年は4月20日)、まだオープンしていない店もあるそうだ。
なにが食べたいのかと聞かれたので、魚が食べたい、あっさりしたものが食べたいというと、近くのタベルナまで案内してくれた。

この、紹介してくれたタベルナは“NIKOS“という店で、ガイドブックには「ペドロ君に会える店」として紹介されている。としこさんはさらに、店先に並べてある、今日取れたばかりの魚の山の中から、黒鯛を選んでくれて、お店の人に調理法まで(塩焼き&野菜もつけて)頼んでくれた。いやー、いい人だ!
オーダーしてくれた後、としこさんは
「結婚式をミコノスでやりたかったら、ぜひ尋ねてきてね。普通は出来ないけど、市長さんと知り合いだから大丈夫。」
と、わざわざ名詞までくれて、店の方に戻っていった。
お礼を言って、席に着き、料理が来るまでオレンジジュースを飲んだ。ちょっと時間を置いて出てきたメインの方は、魚も、一緒に頼んでおいた“ムサカ”(ナスのミートグラタンみたいな、ギリシャの名物料理)も、なかなか美味しく満足!鯛の方はちょっと、しょっぱかったんだけど、なんせ新鮮なので味はいうことなし。ムサカもちょっとこってりしてるけど、いわゆるナスミートグラタンなので、普通に美味しい。

ゆっくり飯を食った後は、ミコノスで最も有名なビーチの1つ、“スーパーパラダイスビーチ”に行くことにした。ミコノスタウンからは、バスで行くしかないので、まずはバス乗り場へ。
時刻表を見るとビーチ行きのバスは2時間に1本。そんなに待ってられないので、タクシーで行くことにした。スーパーパラダイスへは、4000ドラクマ。で、ついでに聞いてみるとパラダイスへは2000ドラクマだと運ちゃんがいう。半額か〜...と、一瞬考えたが、ここまで来て、けちるのはもったいない!っつーことで、スーパーパラダイスビーチにいざ出発。
いまさらながら少し説明すると、スーパーパラダイスビーチはミコノス島で、最もソフィスティケイトされたビーチで、ヌーディストビーチ、ゲイのみなさん御用達のビーチとしても有名である。決して、けっっっして、パツ金ねーちゃんの裸が見たかった訳ではないが、これから、ヨーロッパの開放的なプライベートビーチが見れると思うと、ワクワクする。
ここが、ミコノス島か?と思うような、岩だらけの景色にかこまれた、UP DOWNの激しい道を通ると、段々と海が見えてきた。もうすぐでビーチだ!待ってろよ、パツ金ねーちゃん!

ビーチが肉眼で見えるぐらいまで近くに来た。しかし!!俺のささやかな夢は、脆くも簡単に崩れ去ってしまった...
見る限りでは、ほとんど人はいない...
しまった、なんで、もっと現地の人にビーチに人がいるか確認しなかったんだろう...
としこさんが言ってた「イースターの後がミコノスのハイシーズン。」と言う言葉をどうして覚えてなかったんだろう...
悔いは残りまくりだが、せっかく来たのだから、ビーチまでは行かなきゃ、もったいない。運ちゃんに15分で戻ってくるから、待っててくれと言って、ビーチに向かった。
実際、ビーチに来ると、ほんとに誰もいやしねー。お店も全くやってないし。あ〜あ、4000ドラクマの無駄だ... もう、ここにいてもしょうがないし、戻って買い物するか。
きっちり、15分後にタクシーに戻って、ミコノスタウンへとんぼ返り。往復8000ドラクマをどぶに捨てたようなもんだけど、雰囲気を味わえただけでも良しとしよう。
ミコノスタウンに戻ってからは、田中さんと別れて、それぞれ個別自由時間。俺は、午前中に下見をしておいた店を廻って、買い物。
午前中に下見をしておいたと言っても、どこに店があったかなんて、覚えてる訳もなく、ぐるぐると迷路を廻っていると、いつの間にかなんとも見晴らしのいいところへ出てしまった。ここが午前中のビューポイントと負けず劣らず、すげーきれい!ついつい、30分以上も寝転がってボーッとしてしまった。
また、迷路に迷い込んで、今度こそお土産を購入。自分用にシルバーのネックレスと、友達に指輪。それと、今度結婚する友達にペドロ君と風車の柄がついたシルバーのスプーンをペアで買った。買った後に、
「佐治だけにスプーン....おっ!うまいかも...」
な〜んて思ったのだが、実際に帰ってきてあげた時は、
「佐治だけにスプーン、な〜んて言わないだろうな?」
と速攻で言われ、えっ?って感じ...一瞬、さむ〜い空気が流れた...
グルグルと楽しみながら歩き続けていると、早くも待ち合わせ時間の17:00。カフェに行くと、田中さんはすでに来ていて、しかも、牛乳を飲んでいた。何で牛乳?俺はかなり豪勢なフレッシュジュースを頼んで、残り少ないミコノスでの時間を満喫。もう少しで帰るのかと思うと、なんだか切ない。
あーー、1泊したい!
夕陽がみたい!
朝日も見たい!
いやと思えば不思議と時間は早く経つもので、あっという間に飛行機の時間。ヴェネチアに行った時も同じ気持ちだったが、ぜひこの島にはまた来たいと思っている。本当にここで新婚旅行も兼ねて、結婚式を挙げるのもいいかもしれない。もちろん、相手がいればの話だが....

18:35分の飛行機に乗って、アテネへ。
アテネについたのは19:15分頃だった。空港からローカルのバスに乗って市街へ。このバス、気付くと誰も金を払っているような気配がない。俺らも後から払うもんだとばかり思っていたので、もちろん前払いなどしていない。目的地に着き、他の人に続いてそのまま下車。いいのかな?と思いながらも、な〜んか、得した気分。
体調はよくなったのだが、腹の調子がまだよくないので、不本意ながらも田中さんの説得に負け、お腹に優しい(?)日本料理を食べに行くことにした。海外で初の日本料理。俺は負け犬?そう、俺はエジプト菌に負けたのだ...
ナビという点では全く頼りにならない田中さんに連れられ、迷いに迷った挙げ句、ようやく店に到着。しかし、ガイドブックも当てんならないものだ。目的の店は潰れており、潰れたと書いてある店はOPENしているという、全く逆の情報。2つの店の距離が近かったからよかったけど.....
さっぱりとしたという意味で、うどんとかそばが食いたかったのだが、そんなものはなく、なぜかソースヤキソバを注文。めちゃめちゃこってりじゃん!という感じなのだが、これしかなかったんだよね...
やはり、外国の料理は外国の味。本場の日本料理の味にはかなうはずもなく、うまくもまずくもないといった感じ。田中さんにもらったインスタントであろう味噌汁が1番うまかった。
食い終わると結構いい時間なので、そのままホテルに直行した。そう言えば、店を探している途中、ギリシャで初めて怪しいおやじに声をかけられた。
「Are you Japanese?」
「金太郎?」
とエジプト人の方が面白かったぞ!という寒いギャグを連発。しまいには
「Are you NAKATA?」
などと言ってしつこいので、うざったくなって
「I am NAKATA!」
と答えると、
「オーッ!」
といって、ついてこなくなった。一体何なんだ、こいつら...

ホテルに戻ると、相変わらず歩き過ぎの疲れから、風呂も入らずまた爆睡。
いつの間にか明日は旅行最終日だ。いや〜時間が経つのはほんとに早い...



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