カイロ初日!夢のピラミッド&スフィンクス半日観光

4月1日(土)
:最高気温35〜36度、最低気温10〜15度、晴天
(Yahoo! Weather :カイロlonely planet:エジプトカイロの物価:住友商事の「世界の物価レポート」。大卒初任給/年収は17万円!)

エジプト初日。
とうとうピラミッド&スフィンクスとご対面だ。今日は、結局、出発直前に分かった「ピラミッド&スフィンクス半日観光」に参加することにしたので、ガイド付きの団体行動。まあ、俺にしてみれば最も嫌いな旅行パターンということ...

朝9:00にロビーで待ち合わせのため、その前に起きて準備をする。まずは、風呂に入ろうと蛇口をひねると、まっ茶色の水が... なにこれ?カイロの水は飲んじゃいけない、ゆすぐだけでもだめという意味がよく分かった気がした。
歯を磨こうとすると、田中さんから「(水道の水で)ゆすぐなよ!」と一言。その後も、手を洗おうとすると「使うなよ!」。顔を洗おうとすると「使うなよ!」と常に一言。わかってますよ!でも、実はもう遅かったりして...
さて、時間になりロビーへ。今回、ガイドをしてくれるのは、アリエさんという女の人。現地では結構、もてそうな顔だ。一緒に行動を共にするのは、母と娘の親子1組。なんだこれだけか、ラッキー!
いよいよ、車に乗って出発。ギザのピラミッドへは約20分。
10分ほど走ると、ついに見えてきた。「おーっ、でっけー」と驚きはあったが、自分のイメージとはちと違う。もっと、砂漠の中にポツンというイメージだったのだが... なんか、街の景色の中にピラミッドがあると、なんとも趣きってーもんが欠ける気が...
正面ゲートをくぐり、ピラミッドの真下に到着。やっぱ、でっけー... 旅行前に日本で、今は登ることを禁止されているこのピラミッドを、登頂したというホームページを見て、多少なりとも、登頂にやる気を見せた俺だったが、実物を目の前にしての感想は、絶対無理。転落死する人が多いということだったが、なるほどこれなら納得...
しばらくの間、自由見学。この付近には3つのピラミッドがあり、それぞれに○○王の墓という説明があるのだが、その辺は田中さんにお任せしよう。近くでまじまじと見ると、やはり重量感というか、威圧感というか、写真やブラウン管越しにはわからない感じがある。歴史の重みというか、なんというか、やっぱ感動だ。
しっかりと自分の世界に浸っている田中さんを追いかけていたつもりなのだが、どっぷりとつかっていたのは、俺の方で、長々と他のみなさんを待たしてしまうという、失態を演じてしまい、アリエさんには「今度は集合時間を決めましょうね」とやんわりと言われてしまった。いやいや、申し訳ない...
2つ目のピラミッドに移動し、今度はしっかりと時間を決めて見学。このピラミッドは中に入れるようになっているので、早速中に入ることにした。
1番大きいピラミッドも中に入れるのだが、こちらは限定100人まで。今朝はその100人に入れなかったので、田中さんは明日もう1回チャレンジなどと意気込んでいたが、俺はどっちでもいいかな?と、特にやる気なし。しかも、中身はほとんど持ち出されており、何もないのだとアリエさんが言っていたので、う〜ん、さらにどーでもいいや...
狭い通路を下へ下へと降りて行くと、部屋に出る。中の空気はひんやりとしていて、冷たい。これといった見せ場がある訳ではないのだが、今、ピラミッドの中にいるんだと思うと、何となく感慨深い。それに、ピラミッドパワーが身につくかも?な〜んて、そんなことある訳ないか?でも、田中さんのカメラは原因不明の故障をしていたけど...
この後、3つのピラミッドが1ショットで撮れるビューポイントで写真を撮って、ピラミッド見学は終了。

次の予定はスフィンクス見学を後回しにして、パピルス屋、香水屋(下の画像)巡りということになった。
今回の土産物巡りはいつもの免税店巡りと違い、それほどつまんなくはなかった。どうやって、パピルス
を作るのか実演してくれたり、いろんな香水の匂いをかがせてもらったり。相変わらず、店員が俺の後ろをコバンザメのようにくっついてまわられるのは、え〜い、うっとおしい!!って感じだったけど。
いつものように、何も買わずに(田中さんはパピルスに描いた絵を何枚か買っていた)土産物屋巡りを済ませ、スフィンクス見学へと向かう。今日のもう1つのメインだ。
と、その前に、らくだに乗れることに。12月に象に乗ったばかりなのに、数ヶ月後にはらくだに乗れるとは。乗り心地は、まあまあ快適。象よりは全く怖くないのだが、やっぱ高さは感じる。象→らくだときたら、次は何に乗ろう?やっぱ、次はイルカ???

ピラミッドとスフィンクスはものすごく近い位置にあって、スフィンクスを正面から見ると、そのバックにピラミッドが見えるという、ものすごーい絵が見れるのだ。しかも、今までは正面からしか見たことがないスフィンクスも、後ろから見れちゃったりなんかして、これって、やっぱ貴重な体験だよな〜と1人満足。しかし、何千年も前の建造物が、今でもこんなにきれいに残っているなんて、ほんとにすごいことだと思う。


スフィンクスを見てる時に、アリエさんに
「学生さんですか?」
と聞かれた。
「何歳だと思います?」
って聞き返すと、
「19歳?」
って回答。何だよ〜、まだまだ全然若いじゃん!
「田中さんとは兄弟ですか?」
とさらに質問。
「そうです。」
と説明するのが面倒臭いんで、一応言っといたけど... 良かったですね、親子?といわれなくて。ね、田中さん?その、当の田中さんはアリエさんに「最初、現地の人かと思った」といわれ、何気に気にしている様子。まあでも、仕方ないんじゃない?髭はやして、ターバン巻いたら...

スフィンクス見学が終わると、昼も過ぎていたので、アリエさんの紹介してくれてレストランでランチすることにした。俺と田中さんはビールと“ケバブ”を注文。ちなみに値段は全部で1人1600円ぐらい。ビールがちょっと高いけど、料理は安い。
エジプトはイスラムの国なので、アルコールは御法度。まあ、観光客は関係ないのだが、そんな事情もあり、ビールは“ステラ”というビールが独占しているらしい。肝心の味なのだが、喉ごしよりは、舌で飲む感じ。冷たければ、結構美味しいと思う。
エジプトのレストランでは、メインが出てくる前に、“アエイシ”というナンみたいなパンと、“タヒーナ”というゴマ味のペーストや、揚げたナスなどの小皿で出てくる。エジプトの料理については、味の方はあまり期待してなかったというか、不安だったのだが、これが結構いけたので、メインに期待が膨らむ。
結構待たされた後、ようやくメイン登場。“ケバブ”とは羊肉のBBQみたいなもので、ハンバーグみたいなものを“コフタ・ケバブ”という。まあ、そんなことはどーでもいいとして、肝心の味の方はと言うと、これが、日本人の口に合った味で、超うまい!これは、これからのディナーに期待大だ!
ランチを食べて、団体行動は終わり。いったんホテルへと戻る。部屋に入ってちょっと休憩。日中は日差しが強いので、想像以上に疲れているらしく、こりゃー、当分、動けそうもない...

15:30頃になって、田中さんがもう1度ピラミッドをじっくり見たいというので、え〜、もう1回行くの?と思いながらも、まあ、他に行くところもなさそうだし、いっか?と、タクシーで向かうことにした。
途中、信号待ちで車が止まると、男が1人やってきて、何やら運ちゃんと話をしている。すると、突然助手席に乗ってきた。何だこいつ?とびっくりしていると、らくだに乗らないか?馬に乗らないか?パピルスは?香水は?と客引きを始めた。一体、何?このシステムは?日本じゃ全く考えられん... もちろん、ちゃんとうざったそうに断ったが、しかし、誰が乗せていいって言ったんだよ!
メインゲートにやっと到着。と思ったら、中に入れてもらえない。何で?と思っていると、どうやら見学時間は終了らしい。くそっ、この運ちゃん、知ってて俺らを乗せやがったな!
しょうがないので、スフィンクスの方へと向かう。するとここも、CLOSE。だからよ〜、知ってんなら教えろっつーの!
取りあえずタクシーを降り、歩くことにした。俺は怒りと不信感バリバリで、内心は超不機嫌。それに輪をかけるように、タクシーが
「タクシー?」
と俺達の歩くスピードでついてきたり、ガキが
「バクシーシ、バクシーシ」
(エジプトでは裕福な者が、貧しい者に恵んでやらねばならないという思想があり、親指と人差し指をこすりながら「バクシーシ」ということは、「なんかくれ」といった意味になる)と通りすがりに言ってきたり、もう、ほんとに激うざ!しかも、田中さんはさっさと歩いて行っちゃうし、一体、どこへ向かっているというんだ...
着いたところは、ピラミッドのメインゲートのすぐ隣にある“メナ・ハウス・オベロイホテル”。エジプトではピラミッドが見える、超一流ホテルであり、ここでお茶しようという訳である。オレンジジュースを頼んで、ほっと一息。心身ともに疲れていたので、これは効いた〜...

一息ついて、ホテルを散歩しようと、庭に出ると、何とも絶好のポイントを見付けてしまった。一面芝生で、目の前にはピラミッド。ホテル内なので、うざったい客引きは入ってこれない。ゆっくりと、マイワールドに浸れる場所である。今日、初めてリラックスできた瞬間かもしれない...

このポイントで、ゆっくりピラミッドを堪能した後、夕飯を食いに行くことにした。目的は吉村作治先生お勧めの、ナイル川沿いにあるレストラン、“カジノ・ド・ハマーム”の鳩のロースト。
オベロイホテルでタクシーを呼んでもらい、運転手に行先を告げる。この運転手、ハンディというのだが、見た目は渋いおっさんなのに、よくしゃべる。しかも、いかにも怪しいという言葉を連発。「日本人の友達がいる」とか、
「I believe you.You believe me」
とか。田中さんは、“オベロイに乗り付けるタクシー=安心、信用できる”とでも思ったのだろうか、「明日、サッカラ、ダハシュールに行きたい」と交渉し始め、ホテル名、自分の苗字まで話している。俺はというと、昼間の経験もあるし、それにプラスして、“よくしゃべる+なれなれしい奴=怪しい、信用できない”という自論があるため、ちょっと、ちょっと...と思っていたのだが、あれよあれよという間に、話がまとまってしまった。
ちょっと、って言うか、かなり不安に思いながらも、レストランに到着したので、取りあえず、ディナーにすることにした。すると、ハンディは俺らが食い終わるまで、待ってるという。何時になるか分からないから、いいって言ってるのに、「No problem」を連発。結局、1時間後に戻ってくると約束してしまった。まったく、うさんくさい...
レストランは照明が乏しく、入り口を通る時に“カジノ・ド・ピジョン”と書いてあったので、おいおい、ここ違うんじゃないの?騙されてんじゃないの?と思ったのだが、店の人に聞くと「ここが“カジノ・ド・ハマーム”」と言うので、信じることにした。
取りあえず、目的の鳩のローストとビールをオーダー。少ししてから、テーブルには昼間のレストランと同じく、“アエイシ”、“タヒーナ”といったものが並べられた。しかし、どうやら、エジプトの陽射しは、病み上がりの俺の体力を簡単に奪ってしまったらしい。食欲が沸かず、メイン以外はあまり手をつける気になれなかった。
ビールを飲んでいると、おまちかねのメインが出てきた。見た目は、結構いけそう。食ってみると、うん、なかなか美味しいっていうか、チキンのローストそのものだ。でも、ちょっと食うとこが少ない... やっぱ、鶏に比べて鳩は小せえよなー...
1時間後に再びタクシーへ。もう、疲れたので、ホテルへそのまま行ってもらうことにした。帰りもハンディのトークは絶好調。田中さんも適当に返事をしていたが、俺は明日もこいつに任すのかと思うと、何とも言えない気分で一杯だった。
ホテルに到着。ハンディとは明日8時にホテルの前と約束して、別れた。そのまま部屋に直行。時間的にはまだ早かったのだが、疲れていたので、さっさと寝ることにした。



NEXT DAY(佐治編)
NEXT DAY(田中編)

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