帰国。乗り継ぎを時間を利用した3時間のイスタンブール観光

4月7日(金):イスタンブール
Yahoo! Weather :イスタンブールlonely planet:トルコの地図イスタンブールの物価:住友商事の「世界の物価レポート」。大卒初任給/年収は206万円)

とうとう、帰る日が来てしまった。正直言って、そろそろ日本食に自分のベッドが恋しいと思い始めていたので、そろそろ帰り時だろ?と思っていたのだが、これからまたあの、なが〜い、なが〜〜い、フライトのことを考えると、気が重い...
帰り支度を済ませ、タクシーで空港に向かう。ついにギリシャを離れ、イスタンブールへ。
エジプトを離れる時とは気持ちがかなり違う。エジプトから離れる時はなんか開放された気分だったが、今回はまた来たいといった気持ち。
イスタンブールに到着。ここでは、トランジットの時間が5時間あるので、空港を出て、イスタンブールの街を観光することにした。ロビーに出ると、もうイスラムの匂い=エジプトの匂いがプンプン。あ〜、またやって来ちまったか...
イスタンブール市街へはタクシーで移動。
どうも、イスラムの国ではぼられるのでは?というイメージが強く根づいている。タクシーの運ちゃんに交渉すると、メーターを指差しているが、それが正常に正確に動いているかどうかは、運ちゃんにしか分からないでしょ?
目的地に到着。ガイドブックに書いてあった金額より高く請求されたので、なんかぼられたような気がして、ちょっと後味が悪い。
ブルーモスクの前でタクシーを降りると、早速、おっさんが1人寄ってきた。またかよ〜... 「私はガイドではない。」などと言ってるけど、
結局あなたは何が目的?
無償の親切でないことは確かでしょ?
さすがに田中さんもうんざりしているのだろう、適当に聞き流しているが、なんせしつこく後をついてくる。「今はお祈りの時間だから、中には入れない。」なんて、情報を教えてくれたけど、そんなの見りゃ分かるし、誰かに聞きゃー分かる。とにかく、静かに見たいというのが、分からないかな〜???
見終わって、ガラタ橋に向かおうとすると、とうとう正体をあらわして、お店をやってるから見に来てくれと言い出した。
あ〜あ、やっぱり... と思い、俺は逆方向に歩き出したのだが、田中さんは「カードだけもらってくれ」という言葉を断りきれずに、ついていってしまった。田中さ〜ん、たのんますよ...
ほんとに、カードだけもらって帰れたので、よかったけど、しかしほんとに、うざいの一言... そうそう、肝心のブルーモスクはといえば、これぞイスラム!(こんな感想ばかりなような気がする...)って感じで、俺の持ってるイスタンブールのイメージとピッタリだった。
ブルーモスクから歩いて、ガラタ橋へ。イスタンブールの街は同じイスラムでも、エジプトとは全然違って、すごくきれいな街並みだ。路面電車なんかが走ってたり、オープンテラスのカフェがあったりして、散歩するのも結構楽しい。
15分ほどでガラタ橋に到着。ボスポラス海峡を挟んで、アジア側の大陸が見える景色は、ほんとすごい。とにかく、感動の一言。短い時間だけど、来てよかった。
ガラタ橋の近くで、有名なサバサンドと“ミディエ・ドルマ”(ムール貝の中に貝の身とピラフが入っている食べ物)に挑戦。サバサンドはフランスパンに焼きサバが挟んであるだけなのだが、これが結構いける。2人で1つ買ったのだが、1人1つだと飽きる味かもしれない。しかし、半分にする時は公平にしてよ、田中さん... ムール貝の方も、かなりいける。ただ、何となく生っぽいのが気になったのと、暖かければ、もっと美味しいだろうなと思って、1つでやめておいた。
ちょっと、軽いものをつまんだので、じゃあ、ちゃんと飯を食いに行こうと、近くのレストランに適当に入った。俺は“クズ”という羊の肉の煮込み、田中さんは辛いケバブを注文。

ふと隣りのテーブルを見ると、若いにーちゃんがこっちを見ている。日本人が珍しいのかな?と、最初は思ったのだが、2秒に1回ぐらい、こっちを見るので、田中さんに「隣りのにーちゃん怪しくないですか?」というと、にーちゃんが
「Are you Korean?」
と英語で聞いてきた。
「No.I'm Japanese.」
と答えると、突然日本語で、「日本人ですか!」と言ってきたので、そのまま飯が来るまで話をした。
この人、ウミットさんといって、仕事の都合上、日本と取引をしており、何度も日本に来ているのだという。しかも、今度、日本人と結婚するらしく、やたらと日本語がうまい。「海の人と書いて“海人(ウミット)”です。」なんて、冗談もかますほど、ほんとうまい。
話をしていると、料理が来た。感想といえば、確かこんなのエジプトで食ったな〜... という感じ。めちゃめちゃ美味しい訳ではないけど、これといった感想もない。
食べ終わると、ウミットさんから
「近くにオフィスがあるので、コーヒーでもどうですか?」
と誘われた。
「これがトルコの習慣なので、遠慮せずにどうぞ。」
という。俺の中では、行きたい気持ち半々と言った感じなのだが、時間があまりないということから、今回は断ることにした。
時間がなかったのは確かなのだが、怪しいと思ったのも事実である。だけど、多分、今回はシロだと俺は思う。行けば、きっといい思い出が出来たと思う。ただ、エジプトの客引き、イスタンブールの客引き、そいつらの悪いイメージが強くこびりついて、踏み込めなかった。タイでの経験のすぐ後なら、確実に行っていたと思う。一部の質の悪い連中のせいで、こういう貴重な出会いを捨てざるを得ないというのは、ほんとにむかつく!
そろそろ、時間も迫ってきたので、もう1回ガラタ橋を見て空港に戻ることにした。ここに来た瞬間から、どっかで見た景色だと思っていたのだが、去年見た「橋の上の娘」(バネッサ・パラディ主演)のラストシーンだということを思い出した。
空港に戻り、関空へむけてなが〜い、フライト。帰りは全く腹が減ってなかったので、機内食には一切手をつけず、「アンナと王様」を見て、暇をつぶした。しかし、ジョディ・フォスターはいくつになってもかわいい...
10時間のフライトの後、関空に到着。これから、4時間も羽田行きを待つために、暇を潰さなければならないと思うと、すげーむかつく。飯を食って、雑誌と新聞を買って暇つぶし。久しぶりに食ったそばがえらいうまかった。
長いトランジットの後、羽田に到着。10回目のフライトも無事終了。蒲田でさくっと田中さんと別れて、1時間後ぐらいに家に到着。いやいや、やっと我が家に帰ってきた。しかし、今回は疲れた。取りあえず、日本食が食いて〜...



あとがき

今回の旅行で確認できたことは、やっぱり俺は、ある程度生活レベルの高い国じゃないとだめだということ。とてもとても、バックパッカーにはなれねーなと改めて思った。ただ、やっぱり遺跡を見るのは、かなり楽しい。それと、疲れるけど、やっぱ海外は楽しい。エジプトはもう行かないだろうけれど、ギリシャ、特にミコノス島にはぜひもう1度行きたい!もちろん今度は、女と2人で...



この日記の目次にもどる
ホームページにもどる