2 オカバンゴのフォックス
旅する冒険ライダー 坪井伸吾のページです

 

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1 アリゾナの風来坊
2 オカバンゴのフォックス
3 入墨屋のルソー
4 ルーマニアの自転車乗り
5 キリマンジャロのセラフィンとエリ
6 アラスカのジャックさん
7 アマゾンのナポレオン
8 パプアの村人たち
9 ウォークマン
10 エルサルバドルのコロー
11 エクアドルの警官
12 イランのホセイン
13 ヒンバ族
14 ザンビアの妖術師
15 国境警備隊
16 マサイの大男
17 ツルカナ族
18 メキシコのおじさん
19 巡礼船にて
20 牛をつれたおばさん


ボツワナのオカバンゴ湿原は自分の足で歩けるアフリカでも数少ない動物保護区だ。広大な湿原の中のベースで食料を調達すると、そこからはカヌーでガイドと一緒に野生動物の中に突入だ。

昼間はガイド、フォックスと一緒に動物を探して歩き、夜はカバの鳴き声の聞こえる川辺で焚き火をする。おもしろい事にこれだけ暑いアフリカなのに彼は夜になるとセーターを着る。アフリカ風煮物を一緒に食べてるとフォックスはいろんな話をしてくれた。

彼の家族は昔は畑と猟で食べていたのだが、国が観光に力を入れだしたので猟は禁止されたらしい。そしたら畑を荒らす動物すらも殺せなくなり、畑も小さくせざるえなかったという。

『そのくせヤツらは大金を落とす外人には、遊びの猟ならやらすんだ。役人どもは自分の国民より儲けさせてくれる外人の方が大事なのさ。』と彼は言った。確かに変な話だ。でも本当にそうなんだろうか?

ベースに帰るとちょうどイギリス人の若い動物学者がいたので、フォックスが『動物が増えて畑を荒らすので困るって言ってたよ』と言うと、彼は白人特有の仕方ないなぁという身振りで『アイツらは何も分かちゃいない。動物の数が適正がどうか判断するのは私達の仕事だ。そんな部分だけじゃ全体なんて判断出来ないんだよ。』と言った。

まぁ理屈はそうなんだけど彼には動物しか見えないようだ。地元民に学者に役人、国は違っても感覚は似たようなものらしい。

 

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