ダグラス・ハーディングが開発した自己探求の方法

ダグラス・ハーディングの長年の『見る」友人たちへのインタヴュー(日本語字幕つき)


「問題解決――選択しないというテクニック」(Douglas Harding)

「対立――自殺的ウソ」(Douglas Harding)

「自分とは本当に何かを見る結果」(Douglas Harding)

「他人によい印象を与えることについて」(Douglas Harding)

「ダグラスの詩」
(Douglas Harding)

「爆弾――世界と一つであるということ」(Alain Bayod)

「役に立つ道具であり、それ以上のことがある」(Nick Smith)

「天と地の階層」
(Richard Lang)

「個人的体験」(Richard Lang)


「盤珪の考え方」
(Colin Oliver)

「懐かしいIAMに捧げる」(David Lang)

「ダグラスの死」(David Lang)

「あがり症(舞台上であがること)を頭がない方法によって抜け出す」(Sam Blight)

「私にとっての『私とは何かを見る』とは」(大野武士)

「ハーディングの実験について」(赤嶺華奈)

「ハーディングの実験を続けてよかったこと」(赤嶺華奈)

「マイナス感情とハーディングの実験について」(赤嶺華奈)


「宗教と科学の融合」
(木悠鼓)

「ハーディング流成功哲学」
(木悠鼓)

「考えない練習」(木悠鼓)

*「ダグラスさんの本との出会い」 (大澤富士夫)

*「正直さを呼び戻す」 

(竹澤さちへ)


はい、これで、OKです!」 
(渡邉 直子)

頭はあるけど、頭はない、それが答えだ!」(匿名)

*「もし誰かが木さんの頭にピストルを突きつけたら……」(木悠鼓)





天と地の階層 (Richard Lang)

このページの考えは、ダグラス・ハーディングのHierarchy of Heaven and Earth(天と地の階層)の本から、引き出されています。この哲学作品は、宇宙における私たちの位置を現代的に見たものです。それは、観察者の存在と範囲において、私たちは何であるのかを理解させてくれる奥深い本です(これからのページにおいて、その本の考えを理解し、表現することにおいて、もし間違いがあれば、それはすべてリチャード・ラングの責任によるものです。ハーディング自身がどのようにこれらの考えを表現したかについては、彼の本を読んでください)。

以下にいくつかの主要な考えがあります。あなたのいわゆる「頭」を回転させるのに、これらの考えには多少の時間が必要かもしれません。もしよければ、まず「人間」から始めて、直接様々なレベルに行ってください。あなたは向こうの様々なレベルを探求する前に、この導入を理解する必要はありません。

あなたは何か?

中心では

中心では、あなた自身にとってのあなたは、頭がありません。あなたは純粋な意識、空っぽな容器です(これをテストするには、実験へ行ってください)

他人にとっては

観察者があなたから何を作るかは、その人がどれくらいあなたから離れているかによります。

あなたの中心の何もないところから数フィート離れたところに位置している観察者は、あなたを人間の肉体だと認識します。もっと近寄れば、

観察者はあなたが、細胞、分子、原子、粒子へと、変化してゆくのを観察します。あなたから離れていると、観察者はあなたの肉体が、

残りの社会、残りの生命、地球、太陽系、銀河系へと吸収されていくのを観察します。

中心では何もないあなたは、あなたに近づいたり、あなたから離れてゆく観察者にとっては、タマネギのように多重の層となって空間中に広がっているのです。

あなた自身にとっては

あなたが自分自身の外側に見るときも、中心のまわりを同様の層が取り囲んでいます。下を見下ろせば、あなたは自分の人間の肉体を見ます。

数フィート離れたところには、他の人々や動物を見ます。もっと遠くを見れば、あなたは雲、惑星、星々、銀河を見ます。

顔を交換する

あなたが友人に会うとき、あなたは顔がないここで、あなたの空っぽの中心で、相手の顔を持ち、相手は、向こうの相手の空っぽの中心で、あなたの顔を持ちます――つまり、あなたたちは顔を交換しているのです。あなたは相手の人間領域に駐在し、そこで相手は(中心では、何もないので)、人間として現象化しています。そして、相手はあなたの人間領域に駐在し、そこであなたは(中心は、何もないので)、人間として現象化しています。

もし観察者が、もっと大きな距離に駐在すれば、あなたは相手の惑星の顔、たとえば金星を見、そして相手はあなたの惑星の顔――地球を見るでしょう。

そのときは、あなたたちは、お互いの惑星領域に駐在しているのです。

あなたとあなたの観察者の間の距離が、お互いの外見のレベルというか、地位を決定します。もしあなたの観察者がもっと遠くへ、あなたから移動すれば、相手はいずれあなたの銀河の顔――天の川を見、あなたは相手の銀河の顔、たとえばアンドロメダを見ることでしょう。

&もし反対に相手があなたの半インチのところまで近づけば、あなた方はお互いにとって細胞でしょう。さらに近づけば、あなた達は実質的にはお互いを失うことでしょう。お互いから何かを作るためには、距離を保つ必要があるのです。

反映と自意識

あなたは自分の友人の顔を見るだけでなく、あなたはそれについて相手に言います――それがどこにあって、どんなふうに見えるかを。相手はあなたの言うことを受入れて、あなたが見ているように自分自身を見るのです。相手は、顔が自分のところへあるという考えを受け入れます。彼女は自分を意識します。同様に、あなたの友人もあなたの顔について言うだけでなく、それがどこにあるかも言います。すると、あなたは、相手があなたを見るように、自分自身を見ます。あなたは、それはここには見えないにもかかわらず、顔がここにあるという考えを受け入れます。そして、相手がもっとあなたに近づけば、顔は、様々な物(細胞、分子などなど)に置き換えられ、最後には何もなくなるにもかかわらず、顔がここにあるという考えを受け入れます。そのときもし相手が振り返って、あなたといっしょに、あなたの何もなさから眺めることができるとするならば、相手が発見することは、あなたは、彼女の顔と呼んでいるもののための空っぽの容器である、ということです。私たち一人ひとりが他者を含み、誰一人、単にここにいたり、向こうにいたりする人はいないのです。

自己と社会

あなたは、人間の社会のための容器となり、社会があなたをどう見るかを受け入れることで、人間になります。あなたは、人間の社会の内部にいるからこそ、自分が一人の人間であることがわかるのです。というのは、そこであなたは自分の人間性を発見するからです。あなたの人生とは、他者があなたの中で生き、あなたが他者の中で生きる人生(それは、あなたに反射されて戻って来ます)です。自己と社会は、分離できないものであり、お互いに依存しています。

これは、あらゆるレベルで事実です。たとえば、人間の領域を超えると、あなたは他の種のための容器となります。あなたの庭のコマドリにとっては、あなたはコマドリでもなければ、ジョンとかメアリーという個人の人間でもなく、人間という種です。コマドリはあなたをそう描写する言語をもっていませんが、あなたはその目を通じて自分をこのように見るのです。他の種があなたの中に生きるのと同じく、人間という種として、あなたは他の種の中に生きているのです。それゆえ、あなたが種の社会に入るとき、あなたは個人の地位から、種という地位に上るのです。このレベルでは、個人としてのあなたは、人間という種のすべてを代表し、それに責任があるということです。さらに遠くを見るとき、あなたは他の惑星のための容器となり、彼らの視点から自分とは何かを学び、一つの惑星であり、惑星社会の一員に上るのです。おのおののレベルで、あなたは社会に参加し、そこでの自分の姿を受け入れ、そのレベルでの人生に参加するのです。あなたの心(というより、むしろ「心・体」は、それゆえに、単に人間であるばかりでなく、地球上の種の生命であり、惑星であり、太陽系であり、銀河系であり、分子であり、原子であり&なのです。あなたの「心・体」は、あなたが付き合う仲間によって拡大したり、縮小したりします。これが可能なのは、中心では、あなたはどんなものでもないからです――あなたは無限に柔軟性があります。

意識の3つの段階

意識の進化には、主に3つの段階があります――1.自分を意識しない状態 2.人としての自分を意識する状態 3.人としての自分と大きな自己を同時に意識する状態

1.人間レベルでは、あなたは自分の外見に気づかずに生まれます。頭がないので、あなたは自分の世界のための受容能力です――あなたはこれ以外の存在のあり方を知りません。あなたは自分から見る外の世界の眺めに気づきますが、他人からあなたを見る眺めに気づきません。あなたは自由です。

2.大人になると、あなたは他人があなたを見るように自分自身を見て、自分の外見――内側の眺めと一体化します。頭がないことに、そして自分が他人のための受容能力であることに気づかないので、

あなたは「頭がないという考え」を愚かか、狂っていると見なします。自分の中心の時間のない巨大さを見逃しているので、あなたは自分を分離した死すべき存在と見なします――あなたは自己意識の状態です。

3.見者になると、あなたは内側の眺めと外側の眺めに両方気づきます。他人にとっての自分(分離した人間)を受け入れ続けながら、あなたはまた、他人のための受容能力という自分自身の眺めを真剣に受け止めます。

以上の3つの段階は、他のレベルにも当てはまります。たとえば、人類という種のレベルでは、あなたは元々は内側への眺め――他の種とは異なる、種としての自分の姿に気づきませんでした。あなたはすべての動物と環境を含む自分の外側の眺めと一体化していました――あなたはそれらと分離していませんでした。第2段階に進化して、あなたは自分自身を距離をもって、他の種とは異なる種として、自分のまわりの世界とは分離したものとして、見るようになりました。あなたは自分が人間であって、動物ではなく、森の一部ではないことを理解しました。この発展とともに、人間の文化が生まれました。これが現在、人間の意識の中で支配的な考えとなっています。第3段階は、今から2、3千年前頃に始まり、中心では、自分は、他人に見えるような姿ではないことを理解した神秘家が、あちらこちらに現れました――彼らは、自分の本当の姿を見ました。彼らは、種を通じた意識において、一般的変化の先駆者だったとも言えるでしょう。人類は(他の種とは異なって)第1段階から第2段階へ進化の跳躍に成功しました。ですからここに、第3段階への跳躍にも成功するだろうと希望する理由があるのです。人類という種の生き残りは、このことにかかっているでしょう。

時間

あなたの外側の眺めは、真ん中の人間領域から遠くの惑星や銀河にまで、空間的に階層されているだけでなく、それは時間的にも階層されています。近いものは、あなたの中のここに到着するのに、

ほんのわずかな時間しかかかりませんが、一方、たとえば太陽は8分間かかり、惑星であれば、千年かかったかもしれません。あなたが遠くを見れば見るほど、あなたはより過去を見るのです。あなたはますます古代の時間帯に取り囲まれるようになります。

他者があなたにとって時間の中にいるのと同様に、他者にとってあなたも時間の中にいます。自己意識があるので、あなたは時間を測られています。あなたが一体化する物体(同じ地位にいる他者によって、あなたに映し返されるもの)が高ければ高いほど、あなたは年をとっています。ですから、人としては、あなたの年齢は数十年で数え、種としては数百万年で数え、惑星としては数十億年で数えることができます。そしてあなたの過去が長ければ長いほど、あなたの未来も長いものとなります――人としては、あなたはあと数十年しか残されていないかもしれませんが、惑星としては数十億年あるのです。

しかしあなたの中心ではすべて異なります。自分自身から距離がないので、あなたが自分が今いるところへ到着するのに、時間がかかりません。ここであなたは今、存在していて、時間がありません。

またあなたが中心で展開するのにも時間がかかりません。ですからあなたのすべてが、ここに存在しているのです――提示されるべきそれ以上のあなたはいません。そして、時間の中にいないので、

あなたは説明すべき過去もなく、準備すべき未来もありません。中心では後悔も心配も消えます。

それでも、あなたは時間がないところから時間を眺めます。ここでは時間を脱がされているので、あなたは向こうでは時間を身につけます。分離は何もありません。あなたの生まれず不死の存在の中に、すべての存在の生があり、それらはみなあなたの生です。完全なる配置です。

一体的科学

あなたのそれぞれの層には、その科学があります。人文科学は、あなたの階層の中間のレベルに属します。生物学、化学、物理学は、より近いレベルに属します。動物学、地理学、天文学はあなたのもっと遠いレベルに属します。(形而上学は、中心と全体に属します)。それぞれのレベルで科学者たちは、自分をその領域だけに限定します。これらのすべての分離した学問を、一つでかつ多重のレベルの全体に統合するのは、あなたに近づいたり、あなたから離れたりする、旅する科学者だけです。この一体的科学は、あなたのレベル間の関係に光を投げかけるだけでなく、あなたにとってのそれぞれの学問の価値も強調します。というのは、それぞれの学問は、あなたについての研究だからです。(研究者がどんな専門を研究していても、自分は自分自身を研究しているとその人が理解するとき、その専門はきわめて価値のあるものとなります。そのとき、自分の研究に対するその人の関心は、成長し、深まることでしょう。

(「天と地の階層」についてさらに深く学びたい方は、http://www.headless.org/enlish-new/hierarchy.htmを参照してください)

「今ここに、死と不死を見る」

ダグラス・ハーディング著

マホロバアート発行


「顔があるもの顔がないもの」


ダグラス・ハーディング著

マホロバアート発行



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