実n次元数ベクトル空間における線形従属・線形独立:トピック一覧 |
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・定義:一次独立・線形独立/一次従属・線形従属 ・定理:ベクトル1個の一次独立/単位ベクトルは一次独立/線型結合を用いた一次独立の言い換え/正則行列の各列・各行はベクトルとして一次独立 一次独立なベクトルは非零ベクトル/一次独立なベクトルの一部 ・定理:線型結合を用いた一次従属の言い換え |
※実n次元数ベクトル空間関連ページ:実n次元数ベクトル空間の定義/線形結合/線形結合と線形独立・従属の関係/基底/次元/部分ベクトル空間 ※上位概念:一般のベクトル空間における一次独立・一次従属/体上の数ベクトル空間における一次独立・従属 ※下位概念:実2次元数ベクトル空間R2における線型従属・線型独立 →線形代数目次・総目次 |
定義:実n次元数ベクトルの一次独立・線形独立/一次従属・線形従属 linearly independent/dependent | ||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 +:実n次元数ベクトル空間Rnに定義されているベクトルの加法 スカラーに続けてベクトルを並べて書いたもの: 実n次元数ベクトル空間Rnに定められているスカラー乗法 v1,v2,…,vl:l個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11 , v12 , …, v1n ∈R v2= ( v21, v22, …, v2n ) ただし、v21 , v22 , …, v2n ∈R : : vl= ( vl1, vl2, …, vln ) ただし、vl1 , vl2 , …, vln ∈R したがって、v1 , v2 , …, vl ∈Rn 。 なお、個数lが有限個であることに注意。 a1, a2, …, al :スカラー。a1, a2, …, al ∈R |
※実n次元数ベクトルの具体例: ・実2次元数ベクトルの線型独立/従属 ―1個の実2次元数ベクトルの線型独立/従属 ―2個の実2次元数ベクトルの線型独立/従属[図解付] ―3個以上の実2次元数ベクトルの線型独立/従属 [文献1] 佐武 『線形代数学』V§1(p.86); 斎藤 『線形代数入門』第4章§3(p.99): [文献2] 永田 『理系のための線形代数の基礎』 1.2(p.10);1.3(p.16); 布川谷野中山 『線形代数と凸解析』定理2.5(p.35); 入谷久我 『数理経済学入門』定義3.11(p.75) 二階堂 『経済のための線型代数』I§2(pp.20-21) [文献3] 神谷 『経済学のための数学入門 』§3.1.3(p.108);[文献4] 柳井竹内 『射影行列・一般逆行列・特異値分解』 §1.2(pp.5-6); 草場 『線形代数』定義2.2(pp.54-5); 木村 『線形代数』1.4(p.18);3.1(pp.50-51); 高橋 『経済学とファイナンスのための数学』1.2V定義1.2.2(p.10); Chiang, Fundamental Methods of Mathematical Economics 4.3 (pp.70-71) . 佐和 『回帰分析』2.1.2(p.17); グリーン 『計量経済分析I』定義2.5(p.26); 矢野田代 『社会科学者のための基礎数学』2章§6(p.43). ; 戸田山田『計量経済学の基礎:統計的手法の理論とプログラミング』2.4.2(p.76) |
背景 問1 |
l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを取り上げる。 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, al は存在するだろうか? 存在するとしたら、それは、どのような実数l個の組合せになるのだろうか? |
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回答 1-1 |
・どのようにl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを選んだとしても、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, alは少なくとも一組は存在する。 このことを論理記号であらわせば、 (∀ v1,v2,…,vl ∈Rn )(∃a1, a2, …, al∈R)( a1v1+a2v2+…+alvl=0 ) ・なぜ、そうなるのかといえば、 どのようにl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを選んだとしても、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 l個の実数a1=a2=…=al=0が、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすからである。 ∵実n次元数ベクトルのスカラー0倍は零ベクトル、 零ベクトルとのベクトル和の性質 |
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回答 1-2 |
・つまり、 どのようにl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを選んだとしても、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, alとして、 a1=a2=…=al=0が、いつでも存在する。 これは、見方をかえれば、 どのようにl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを選んだとしても、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0かつa1=a2=…=al=0 を満すl個の実数a1, a2, …, al が、いつでも存在するということ。 つまり、 (∀v1,v2,…,vl∈Rn) (∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ(a1=a2=…=al=0)) |
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背景 問2 |
・l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlを取り上げる。 ・このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, alの組合せとしては、 まず、a1=a2=…=al=0をあげることができる(∵前段)。 ・では、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, al の組合せは、 (i) a1=a2=…=al=0だけであって、 a1=a2=…=al=0以外の組合せは存在しないのだろうか? それとも、 (ii) a1=a2=…=al=0に加えて、a1=a2=…=al=0以外の組合せも存在するのだろうか? ・つまり、 このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0を満たし、 かつ、a1=a2=…=al=0を満たさない l個の実数a1, a2, …, al 」 は (i) 存在しないのか、 (ii) 存在するのか。 ・この問いを論理記号であらわせば、 与えられたl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 (i) ¬((∃a1, a2, …, al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0))) であるのか、それとも、 (ii) (∃a1, a2, …, al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0)) であるのか。 |
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回答 2 |
・問2については、一概には、どちらともいえない。 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlの選び方によって、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0を満たし、 かつ、a1=a2=…=al=0を満たさない l個の実数a1, a2, …, al 」 が (i) 存在しない こともあれば、 (ii) 存在する こともある。 ・(i) (ii) の2つのケースに重複はないので、 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlは、(i) か(ii) のいずれかである。 ・ということは、 (i) (ii) は、あらゆるl個の実n次元数ベクトルを、2つのケースに二分する分類軸として機能する。 (i)を一次独立ないし線形独立と呼び、 (ii) 一次従属ないし線形従属をとよぶ。 |
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線形独立 の 定義 |
(1) l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立であるとは、 ・「このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, al の組合せは、 a1=a2=…=al=0だけであって、a1=a2=…=al=0以外の組合せは存在しない」ということ ・つまり、 「この実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0を満たし、かつ、a1=a2=…=al=0を満たさない l個の実数a1, a2, …, al は存在しない」ということ ・論理記号であらわせば、与えられたv1,v2,…,vl ∈Rnにたいして、 ¬((∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0))) をいう。 (2) この定義は、次のように述べてもよい。 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立であるとは、 ・「この実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、どのようにl個の実数a1, a2, …, al をとっても、 a1v1+a2v2+…+alvl≠0となるか、あるいは、a1=a2=…=al=0となるか、しかない」 ということ。 ・論理記号であらわせば、与えられたv1,v2,…,vl ∈Rnにたいして、 (∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl≠0)または(a1=a2=…=al=0)) ということ。 (3) この定義は、次のようにも述べてもよい。 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立であるとは、 ・「この実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlにたいして、どのようにl個の実数a1, a2, …, al をとっても、 a1v1+a2v2+…+alvl=0ならば、a1=a2=…=al=0」 ということ。 ・論理記号であらわせば、与えられたv1,v2,…,vl ∈Rnにたいして、 (∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒ (a1=a2=…=al=0)) ということ。 (4) この3つの線形独立の定義が同じモノであることは、次のようにして確かめられる。 ¬((∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0))) ⇔ (∀a1,a2,…,al∈R)¬((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0)) ∵存在命題の否定は否定命題の全称命題に言いかえられる ⇔ (∀a1,a2,…,al∈R)(¬(a1v1+a2v2+…+alvl=0)または¬¬(a1=a2=…=al=0)) ∵連言の否定は、否定命題の選言に言いかえられる ⇔ (∀a1,a2,…,al∈R)(¬(a1v1+a2v2+…+alvl=0)または(a1=a2=…=al=0)) ∵命題の2重否定はもとの命題 ⇔ (∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)⇒(a1=a2=…=al=0)) ∵ならば⇒の定義 :「A⇒B」とは、「(¬A)またはB」のこと |
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線形従属 の 定義 |
(1) l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一 次従属・線形従属であるとは、 ・「このl個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlに たいして、 a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たすl個の実数a1, a2, …, al の組合せには、 a1=a2=…=al=0に加え て、a1=a2=…=al=0以外の組 合せもある」ということ ・つまり、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たし、かつ、a1=a2=… =al=0を満たさない l個の実数a1, a2, …, al が存在する」ということ ・論理記号であらわせば、 (∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=… =al=0)) ということ をいう。 (2) この定義は、次のように述べてもよい。 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一 次従属・線形従属であるとは、 ・「この実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlに たいして、 『a1v1+a2v2+…+alvl≠0 または a1=a2=… =al=0』 を満たさないl個の実数a1, a2, …, al が存在する」 ということ ・論理記号であらわせば、与えられたv1,v2,…,vl ∈Rnに たいして、 (∃a1,a2,…,al∈R)¬(¬(a1v1+a2v2+…+alvl=0)または(a1v1+a2v2+…+alvl=0)) ということ をいう。 (3) この定義は、次のようにも述べてもよい。 l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一 次従属・線形従属であるとは、 ・「この実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlに たいして、 『a1v1+a2v2+…+alvl=0ならば、a1v1+a2v2+…+alvl=0』 を満たさないl個の実数a1, a2, …, al が存在する」 ということ ・論理記号であらわせば、与えられたv1,v2,…,vl ∈Rnに たいして、 (∃a1,a2,…,al∈R)¬((a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒ (a1=a2=… =al=0)) ということ をいう。 (4) この3つの線形従属の定義が同じモノであることは、次のようにして確かめられる。 (∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=… =al=0)) ⇔(∃a1,a2,…,al∈R)¬(¬(a1v1+a2v2+…+alvl=0)または(a1=a2=… =al=0)) ∵命題の2重否定はもとの命題、選言の否定と否定命題の連言は言い換え可能 ⇔(∃a1,a2,…,al∈R)¬((a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒ (a1=a2=… =al=0)) ∵ならば⇒の定義 :「A⇒B」 とは、「(¬A)またはB」のこと |
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線形従属 /独立 の 関係 |
・「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」は、 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立である」ことの否定命題。 ・「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立である」は、 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」ことの否定命題。 ・なぜなら、 「v1,v2,…,vlが一次独立・線形独立」は、 ¬((∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0))) として、 「v1,v2,…,vlが一次従属・線形従属」は、 ((∃a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)かつ¬(a1=a2=…=al=0))) として、 定義されているのだから、明らか。 |
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※斉一次連立方程式との関係 |
a1v1+a2v2+…+alvl= a1 ( v11, v12, …, v1n )+a2 ( v21, v22, …, v2n )+…+al ( vl1, vl2, …, vln ) |
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※[文献2]に見られる表現への疑問 |
1. [文献2]にあげたテキストでは 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立である」の定義を、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」 と定式化している。 他方、 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」は、 v1,v2,…,vlが一次独立でないこととして、定義している。 2. ところが、ならばの真理値表・否定命題の真理値表をつかって、この定義を検討すると、妙なことになる。 | A | B | A⇒B | 「A⇒B」でない | ├───┼───┼─────┤──────────┤ | 真 | 真 | 真 | 偽 | ←1行目 | 真 | 偽 | 偽 | 真 | ←2行目 | 偽 | 真 | 真 | 偽 | ←3行目 | 偽 | 偽 | 真 | 偽 | ←4行目 「a1v1+a2v2+…+alvl=0」を命題A、「a1=a2=…=al=0」を命題Bと呼ぶことにする。 すると、 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立・線形独立である」の上記の定義は、 「命題A⇒命題B」であり、 したがって、 「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」の上記の定義は、 「『命題A⇒命題B』でない」である。 すると、真理値表より、 「『命題A⇒命題B』でない」 すなわち、「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」 が成立するのは、 真理値表2行目のケース: 命題A「a1v1+a2v2+…+alvl=0」が成り立つが、命題B「a1=a2=…=al=0」が成り立たない のときだけであって、 真理値表1行目のケース: 命題A「a1v1+a2v2+…+alvl=0」も、命題B「a1=a2=…=al=0」も成り立つ のときは、 「『命題A⇒命題B』でない」 すなわち、「「l個の実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属・線形従属である」 は、成立しないことになる。 3. ということは、「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」の否定命題として一次従属を定義すると、 与えられたv1,v2,…,vlについて、 命題A「a1v1+a2v2+…+alvl=0」と命題B「a1=a2=…=al=0」が同時に成り立つケースでは、 このv1,v2,…,vlは一次従属でないと判定されることになる。 しかし、これはおかしい。 与えられたv1,v2,…,vlが一次独立であろうが、一次従属であろうが、 どんなv1,v2,…,vlについても、a1v1+a2v2+…+alvl=0とa1=a2=…=al=0とは同時に成立する。[→詳細] すると、どんなv1,v2,…,vlも、一次従属には成り得ないことになってしまう。 4. 「v1,v2,…,vlが一次独立・線形独立」の定義の 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」という定式化は、 なにか必要な事項が省略されて、あいまいになっており、 そのせいで、この否定命題である「v1,v2,…,vlが一次・線形従属」の側で、 このような妙な事態が生じているのだと思われる。 5. 「v1,v2,…,vlが一次独立・線形独立」の定義を、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」ではなく、 「(∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)⇒(a1=a2=…=al=0))」 つまり、「v1,v2,…,vlにたいして、どのように実数a1,a2,…,alの組合せをかえたとしても、 a1v1+a2v2+…+alvl=0ならば、a1=a2=…=al=0」 と定式化したうえで、 「v1,v2,…,vlが一次・線形従属」を、「v1,v2,…,vlが一次独立・線形独立」の否定命題として定義すれば、この問題は解消する。 「v1,v2,…,vlが一次独立・線形独立」を「(∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)⇒(a1=a2=…=al=0))」と定めたのだから、 その否定命題である「v1,v2,…,vlが一次・線形従属」は、 「¬((∀a1,a2,…,al∈R)((a1v1+a2v2+…+alvl=0)⇒(a1=a2=…=al=0)))」 つまり、「v1,v2,…,vlにたいして、 『どのように実数a1,a2,…,al の組合せをかえたとしても、 a1v1+a2v2+…+alvl=0ならば、a1=a2=…=al=0』 ということはない」 であるが、このような全称命題の否定は部分否定であるから否定命題の存在命題に言いかえられて、 「(∃a1,a2,…,al∈R)¬((a1v1+a2v2+…+alvl=0)⇒(a1=a2=…=al=0))」 つまり、「v1,v2,…,vlにたいして、 『a1v1+a2v2+…+alvl=0ならば、a1=a2=…=al=0』 を満たさない実数a1,a2,…,alの組合せが、少なくとも一つは、存在する」 としてよい。 したがって、このように定義すると、 v1,v2,…,vlが線形独立であるか線形従属であるかの違いは、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」が成り立つか否かの違いではなく、 (i)実数a1,a2,…,al の値の組合せをどのようにかえたとしても、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」が成り立つのか、 それとも、 (ii) 実数a1,a2,…,alの値の組合せをいろいろ変えてみると、a1,a2,…,alの値の組合せのなかには、 「a1v1+a2v2+…+alvl=0 ⇒ a1=a2=…=al=0」を成り立たせないものも、 少なくとも一つくらいは、あるといえるか、 という違いとなる。 6. この定義だと、先の問題は、生じない。 確かに、 どのようにl個の実n次元数ベクトルv1, v2, …, vlを選んだとしても、 このl個の実n次元数ベクトルv1, v2, …, vlにたいして、 命題A「a1v1+a2v2+…+alvl=0」を成立させ、かつ命題B「a1=a2=…=al=0」も成立させる 実数 a1,a2,…,alの組合せ は、常に存在する[→詳細]。 | A | B | A⇒B | 「A⇒B」でない | ├───┼───┼─────┤──────────┤ | 真 | 真 | 真 | 偽 | ←1行目 | 真 | 偽 | 偽 | 真 | ←2行目 | 偽 | 真 | 真 | 偽 | ←3行目 | 偽 | 偽 | 真 | 偽 | ←4行目 ということは、上記真理値表の1行目にあたり、 「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」を成立させない 実数 a1,a2,…,al の組合せは、 どんなv1, v2, …, vlにも存在することになる。 しかし、ここでは、前と違って,「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」は線形従属の定義ではない。 ここでの線形従属の定義は、 | 実数a1,a2,…,al の値の組合せをいろいろ変えてみると、a1,a2,…,al の値の組合せのなかには、 | 「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」 | を成立させるものも、 | 少なくとも一つくらいはある ということである。 したがって、 「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」を成立させない実数a1,a2,…,al の組合せが存在するからといって、 線形従属の定義が満たされない、とは限らない。 「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」を成立させない実数a1,a2,…,al の組合せは存在するが、 他に、「『命題A(a1v1+a2v2+…+alvl=0) ⇒命題B(a1=a2=…=al=0)』でない」を成立させる組合せが一つでも見つかれば、 線形従属であると判定してよいからである。 |
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上位概念:一般のベクトル空間における一次独立、体上の数ベクトル空間における一次独立 一般のベクトル空間における一次従属、体上の数ベクトル空間における一次従属 |
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定理:1個の実n次元数ベクトルの一次独立/ 従属 | |||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 v1:1個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11, v12, …, v1n ∈R したがって、v1 ∈Rn 。 a1:スカラー。a1∈R |
※具体例: 1個の実2次元数ベクトルの線型独立/従属 [文献] 佐武『線形代数学』V§1(p.86); |
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本題 |
次の二つの命題は同値。 命題P:実n次元数ベクトルv1が一次独立。 命題Q:実n次元数ベクトルv1は零ベクトル以外。 次の二つの命題も同値。 命題Pの否定命題:実n次元数ベクトルv1が一次従属。 命題Qの否定命題:実n次元数ベクトルv1は零ベクトル。 |
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活用例 |
実n次元数ベクトルの有限集合の基底の存在:証明
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証明 |
Step1:「命題Pの否定命題⇒命題Qの否定命題」を示す 命題Pの否定命題「実n次元数ベクトルv1が一次従属」 を、一次従属の定義に遡って書き下すと、 「実n次元数ベクトルv1 にたいして、 a1v1=0を満たす実数a1の値は、0以外にも存在する」 ということ 論理記号であらわせば、与えられたv1 ∈Rnにたいして、 (∃a1∈R)((a1v1=0)かつ(a1≠0)) つまり、 「実n次元数ベクトルv1 にたいして、a1v1=0を満たす実数a1≠0が存在する」 論理記号であらわせば、与えられたv1 ∈Rnにたいして、 (∃a1≠0)(a1v1=0) したがって、命題Pの否定命題が成立しているならば、 a1v1=0を満たすこのa1≠0の逆数を、a1v1=0の両辺にかけてv1=(1/a1)0=0 ∵零ベクトルのスカラー倍 とできるから、 与えられたv1 は零ベクトルである。 Step2:「命題Qの否定命題⇒命題Pの否定命題」を示す 命題Qの否定命題「v1=0」が成立しているならば、 a1=0にたいして、a1v1=00=0 ∵ 零ベクトルのスカラー倍、ベクトルのスカラーゼロ倍 どのようなa1≠0にたいしても、a1v1=a10=0 ∵ 零ベクトルのスカラー倍 となるので、 v1 =0にたいして、a1v1=0を満たす実数a1の値は、0以外にも存在することになり、 命題Pの否定命題「実n次元数ベクトルv1が一次従属」が成立する。 Step3: step1,step2より、「命題Pの否定命題⇔命題Qの否定命題」が示された。 Step4: step3より、「命題P⇔命題Q」といってよい。 一般に、2つの命題が同値ならば、それらの否定命題どおしも同値となるから。 |
定理:単位ベクトルは一次独立 | ||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) |
※具体例:実2次元数ベクトルのケース [文献] ・佐武『線形代数学』V§1(p.86); ・永田『理系のための線形代数の基礎』1.2(p.11) |
本題 |
実n次元数ベクトル空間Rnの単位ベクトルは、一次独立。 |
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※ | 単位ベクトルは基底をなす |
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定理:一次結合を用いた一次独立の言い換え | |||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 v1,v2,…,vl:l個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11 , v12 , …, v1n ∈R v2= ( v21, v22, …, v2n ) ただし、v21 , v22 , …, v2n ∈R : : vl= ( vl1, vl2, …, vln ) ただし、vl1 , vl2 , …, vln ∈R したがって、v1 , v2 , …, vl ∈Rn 。 なお、個数lが有限個であることに注意。 a1, a2, …, al :スカラー。a1, a2, …, al ∈R |
※具体例:実2次元数ベクトルのケース [文献] ・志賀『線形代数30講』14講(p.90) ・高橋『経済学とファイナンスのための数学』1.2V定義1.2.2(p.10); ・ 布川谷野中山 『線形代数と凸解析』定義2.5(p.35); |
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本題 |
次の二つの命題は同値。 命題P:実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立。 命題Q:実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlのどの一つも、 残りの(l−1)個の実n次元数ベクトルの一次結合では表されない。 |
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証明 | 志賀『線形代数30講』14講(p.90) |
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定理:一次結合を用いた一次従属の言い換え | ||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 + : 実n次元数ベクトル空間Rnに定義されているベクトルの加法 スカラーに続けてベクトルを並べて書いたもの: 実n次元数ベクトル空間Rnに定められているスカラー乗法 |
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v1,v2,…,vl:l個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11 , v12 , …, v1n ∈R v2= ( v21, v22, …, v2n ) ただし、v21 , v22 , …, v2n ∈R : : vl= ( vl1, vl2, …, vln ) ただし、vl1 , vl2 , …, vln ∈R したがって、v1 , v2 , …, vl ∈Rn 。 なお、個数lが有限個であることに注意。 a1, a2, …, al :スカラー。a1, a2, …, al ∈R |
※具体例:実2次元数ベクトルのケース [文献] ・志賀『線形代数30講』14講(p.90); ・永田『理系のための線形代数の基礎』1.2(p.10); ・ 柳井竹内『射影行列・一般逆行列・特異値分解』§1.2(pp.5-6); ・ 草場『線形代数』2.9定義2.2(pp.54-5); ・藤原『線形代数』4.2(p.94); ・ 神谷浦井『経済学のための数学入門』定理3.1.2(p.109):証明付; ・ 高橋『経済学とファイナンスのための数学』定義1.2.2(p.10); ・ グリーン『計量経済分析I』定義2.4(p.25) ・ 佐武『線形代数学』V§1(p.86); ・ 布川谷野中山『線形代数と凸解析』定義2.5(p.35); |
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本題 |
次の二つの命題は同値。 命題P:実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属。 命題Q:実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlの一つが、 残りの(l−1)個の実n次元数ベクトルの一次結合 として表される。 |
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※ |
上記の命題Qは、 「実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlの一つは、 残りの(l−1)個の実n次元数ベクトルに一次従属である」 と言い表されることもある。 |
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証明 | 神谷浦井『経済学のための数学入門』定理3.1.2(p.109):証明付; |
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定理:一次独立な実n次元数ベクトルはすべて非零ベクトル | ||
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設定 | R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 +:実n次元数ベクトル空間Rnに定義されているベクトルの加法 スカラーに続けてベクトルを並べて書いたもの: 実n次元数ベクトル空間Rnに定められているスカラー乗法 |
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v1,v2,…,vl:l個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11 , v12 , …, v1n ∈R v2= ( v21, v22, …, v2n ) ただし、v21 , v22 , …, v2n ∈R : : vl= ( vl1, vl2, …, vln ) ただし、vl1 , vl2 , …, vln ∈R したがって、v1 , v2 , …, vl ∈Rn 。 なお、個数lが有限個であることに注意。 a1, a2, …, al :スカラー。a1, a2, …, al ∈R |
※具体例:実2次元数ベクトルのケース [文献] 佐武『線形代数学』V§1(p.86); 志賀『線形代数30講』14講(p.90):証明付; 永田『理系のための線形代数の基礎』1.2問1(p.11) 佐和『回帰分析』2.1.2(p.17); |
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本題 |
次の命題と、その対偶が成り立つ。 命題: 実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立ならば、 v1≠0かつv2≠0かつ…かつvl≠0 上記命題の対偶:「v1,v2,…,vlに一つでも零ベクトルが含まれるならば、v1,v2,…,vlは一次従属。 |
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証明 |
・対偶「v1≠0かつv2≠0かつ…かつvl≠0でないならば、v1, v2, …, vlは一次従属」を示す。 |
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定理:一次独立な実n次元数ベクトルの部分集合、一次従属な実n次元ベクトルを含む集合 | ||
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設定 |
R:実数体(実数をすべて集めた集合) Rn:実n次元数ベクトル空間 v1,v2,…,vl:l個の実n次元数ベクトル。 具体的に書くと、 v1= ( v11, v12, …, v1n ) ただし、v11 , v12 , …, v1n ∈R v2= ( v21, v22, …, v2n ) ただし、v21 , v22 , …, v2n ∈R : : vl= ( vl1, vl2, …, vln ) ただし、vl1 , vl2 , …, vln ∈R したがって、v1 , v2 , …, vl ∈Rn 。 なお、個数lが有限個であることに注意。 a1, a2, …, al :スカラー。a1, a2, …, al ∈R |
※具体例:実2次元数ベクトルのケース [文献] ・佐武『線形代数学』V§1(p.86); ・神谷浦井『経済学のための数学入門』定理3.1.3(p.110); ・ホフマン『線形代数学I』2.3基底と次元(p.41); |
本題 |
次の命題とその対偶が成り立つ。 命題: 実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次独立ならば、 ここからm個(ただしm<l ) 除いた残りの(l−m)個の実n次元数ベクトルも一次独立。 上記命題の対偶:実n次元数ベクトルv1,v2,…,vlが一次従属(一次独立でない)ならば、 これにm個の任意の実n次元数ベクトルを付け加えた v1,v2,…,vl, vl+1, …, vl+mも一次従属(一次独立でない)。 |
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証明 |
対偶「v1,v2,…,vlが一次従属⇒v1,v2,…,vl, vl+1, …, vl+mは一次従属」を示す。 v1,v2,…,vlが一次従属 ⇒全部は0ではないスカラーa1, a2, …, al が存在して、a1v1+a2v2+…+alvl=0 を満たす。 ∵一次従属の定義 ⇒全部は0ではないスカラーa1, a2, …, al が存在して、任意の実n次元数ベクトルvl+1, …, vl+m にたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl+0vl+1+0vl+2+…+0vl+m=0 を満たす。 すなわち、全部は0ではないスカラーa1, a2, …, al と、al+1=al+2=…=al+m=0と、 任意の実n次元数ベクトルvl+1, …, vl+mにたいして、 a1v1+a2v2+…+alvl+al+1vl+1+…+al+mvl+m=0 つまり、v1,v2,…,vl, vl+1, …, vl+mは一次従属。 |
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(reference)
日本数学会編集『岩波数学辞典(第三版)』 岩波書店、1985年、項目210線形空間(pp.570-576)
矢野・田代『社会科学者のための基礎数学 改訂版』裳華房、1993年、2章§6(p.43).
線形代数のテキスト
ホフマン・クンツェ『線形代数学I』培風館、1976年、2.3基底と次元(pp.41-9)。
志賀浩二『数学30講シリーズ:線形代数30講』朝倉書店、1988年、14講ベクトル空間の例と基本概念(pp.88-90)。
永田雅宜『理系のための線形代数の基礎』紀伊国屋書店、1986年、1.3ベクトル空間(pp.14-6)。
佐武一郎『線形代数学(第44版)』裳華房、1987年、Vベクトル空間§6ベクトル空間の公理化(p.115)。
砂田利一『現代数学への入門:行列と行列式』2003年、§5.3-a(p.169).
藤原毅夫『理工系の基礎数学2:線形代数』岩波書店、1996年、4.1線形空間と写像(p.91)。
斎藤正彦『線形代数入門』東京大学出版会、1966年、第4章§2線形空間(p.96):実線形空間・複素線形空間のみ;附録V§2体(p.249)。
草場公邦『線形代数(増補版)』(森毅、斉藤正彦責任編集『すうがくぶっくす』2巻)朝倉書店、1999年、2.9定義2.2(pp.54-5)。
柳井晴夫・竹内啓『UP応用数学選書10:射影行列・一般逆行列・特異値分解』 東京大学出版会、1983年、§1.2(pp.5-6)。
木村英紀『線形代数:数理科学の基礎』東京大学出版会、2003年、3.1一次独立(pp.50-51)。
代数学のテキスト
本部均『新しい数学へのアプローチ5:新しい代数』共立出版、1969年、5.2-Aベクトル空間(p.132)。
酒井文雄『共立講座21世紀の数学8:環と体の理論』共立出版、1997年、1.6ベクトル空間(p.22)。
数理経済学のテキスト
Chiang, Fundamental Methods of Mathematical Economics: Third Edition, McGraw Hill,1984,4.3pp.70-71.
神谷和也・浦井憲『経済学のための数学入門』東京大学出版会、1996年、§3.1ベクトル空間とは何か(p.105)。
布川昊,谷野哲三,中山弘隆『線形代数と凸解析』コロナ社、1991年、2.4基底と次元(pp.36-41)。
西村和雄『経済数学早わかり』日本評論社、1982年、2章線形代数§1ベクトル(pp.26-)。
高橋一『経済学とファイナンスのための数学』新世社、1999年、1.2V定義1.2.2(p.10)。
二階堂副包『経済のための線型代数』培風館、1961年、I§2(pp.20-21)。
数理統計学のテキスト
William H. Greene(斯波・中妻・浅井訳) 『経済学体系シリーズ:グリーン計量経済分析I:改訂4版』エコノミスト社、2000年、第2章行列代数2.2行列の用語(pp.10-12);2.3行列の算法(pp.12-21)。
佐和隆光『回帰分析』 朝倉書店、1979年、2.1.2(p.17)。
岩田暁一『経済分析のための統計的方法(第2版)』東洋経済新報社、1983年、12.1行列の演算(pp.269-277);12.4.2逆行列(pp.294-5)。
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