・論理的にいつでも成り立つ含意:「かつ」で連結された命題の必要条件、「または」で連結された命題の十分条件 ・含意の言換(対偶、転換法) | |
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1. |
「かつ」で連結された命題の必要条件 「命題Aかつ命題B」⇒命題A |
【文献】 |
2. |
「または」で連結された命題の十分条件 命題A⇒「命題Aまたは命題B」 |
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3. |
xに関するある性質・条件P(x), Q(x)について、 「 『P(x)を満たすxが(少なくとも一つは)存在する』ならば『任意のxはQ(x)を満たす』 」 |
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という命題がなりたつならば、 「 任意のxについて『P(x)ならばQ(x)』 」 という命題がなりたつ。 論理記号で表すと、 「(∃x) (P(x) )⇒(∀x) (Q(x) )」⇒「(∀x) (P(x)⇒Q(x) )」 |
【文献】 ・中内『ろんりの練習帳』演習問題2.9[6](2)(p.124;pp.202:証明) |
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1. |
含意の命題は、その対偶と同値。 すなわち、 「命題A⇒命題B」⇔「¬命題B⇒¬命題A」 ※「¬命題B⇒¬命題A」を、「命題A⇒命題B」の対偶という。 |
【文献】 ・本橋『新しい論理序説』7.3定理5(p.132) |
2. |
「 『命題A⇒命題B』かつ『命題A⇒命題C』 」 ⇔ 「命題A⇒『命題Bかつ命題C』」 | 【文献】 ・本橋『新しい論理序説』7.3定理5(p.132) |
3. |
「 『命題A⇒命題C』かつ『命題B⇒命題C』 」 ⇔ 「『命題Aまたは命題B』⇒命題C」 | 【文献】・本橋『新しい論理序説』7.3定理5(p.132) ・新井紀子『数学は言葉』3.2.1(pp.73-77) |
3'. |
「 『命題X かつ命題A』⇒命題C」かつ 「 『命題X かつ命題B』⇒命題C 」 ⇔ 「命題X かつ『命題Aまたは命題B』⇒命題C」 |
【文献】・松井知己『だれでも証明がかける−眞理子先生の数学ブートキャンプ』4.4(pp.115-7) |
4. |
【転換法】 あらゆるケースをつくしているn個の命題:命題A1 ,命題A2 ,…, 命題An と、 どの二つも同時にはなりなたないn個の命題:命題B1 ,命題B2 ,…, 命題Bnがあって、 これらのあいだに、 『命題A1⇒命題B1』かつ『命題A2⇒命題B2』かつ…かつ『命題An⇒命題Bn』 が成り立つならば、 『命題B1⇒命題A1』かつ『命題B2⇒命題A2』かつ…かつ『命題Bn⇒命題An』 が成り立つ。 |
【文献】 ・赤『実数論講義』§1.10(pp.33-5):証明付 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブック[1変数関数編]』2.2NOTE(p.52) |
5. |
【定言三段論法】 「 命題Aかつ『命題A⇒命題B』 」 が成り立つならば、 「命題B」 が成り立つ。 |
【文献】 ・斎藤『日本語から記号論理へ』2章§7「三段論法」(pp.87-91):真理値表を使わない証明。 ・『岩波入門数学辞典』3段論法(p.234):定言3段論法と仮言3段論法が、通常と逆になっているような。どっちが正しい? |
6. |
【仮言三段論法】 「 『命題A⇒命題B』かつ『命題B⇒命題C』 」 が成り立つならば、 「 『命題A⇒命題C』 」 が成り立つ。 |
【文献】 ・斎藤『日本語から記号論理へ』2章§7「三段論法」(pp.87-91):真理値表を使わない証明。 ・中内『ろんりの練習帳』定理1.10.9(pp.55-56):「仮言三段論法」真理値表も掲載 ・『岩波入門数学辞典』3段論法(p.234):定言3段論法と仮言3段論法が、通常と逆になっているような。どっちが正しい? |
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