計量同型写像と随伴写像  〜 数学についてのwebノート 

[トピック一覧:計量同型写像と随伴写像]
・一次写像が内積を保存するための必要十分条件、計量同型写像の必要十分条件、
  
同次元実ベクトル空間間の計量同型写像の必要十分条件  
※関連ページ:ノルム・ノルム空間の定義/内積・計量実ベクトル空間の定義/内積の性質/正規直交系・正規直交基底の定義/直交系・直交基底と内積/直交系・正規直交系の性質/正規直交基底の存在と構成/計量同型写像/直交補空間の定義/部分空間の直交  
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定理: 一次写像が内積を保存するための必要十分条件 
  
[永田『理系のための線形代数の基礎』定理4.4.5(p.122):証明付] 
(舞台設定)
R  :実数体R  
V  :計量実ベクトル空間
〈
x,x'〉:計量実ベクトル空間Vにおけるベクトルx,x'の内積  
W  :計量実ベクトル空間
(
y,y'):計量実ベクトル空間Wにおけるベクトルy,y'の内積  
「
f:V→W 」 : 計量実ベクトル空間Vから計量実ベクトル空間Wへの一次写像 
「
f *:W→V 」:一次写像「 f:V→W 」の随伴写像・随伴作用素
(本題) 
次の命題
P、命題Qは、同値である。
命題
P: 一次写像「 f:V→W 」が  
      
任意のx,x'∈V にたいして、〈x,x'〉=( f (x) , f ( x' ) )  
    を満たす 
命題
Q: 一次写像「 f:V→W 」と、一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」との合成写像
      
f *〇f    
    が、
V上の恒等写像と一致する。        
  

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定理: 計量同型写像の必要十分条件 
 
[永田『理系のための線形代数の基礎』定理4.4.6(p.123):証明付;砂田『行列と行列式』例題7.29 (p.253):証明付;] 
(舞台設定)
R  :実数体R  
V  :計量実ベクトル空間
〈
x,x'〉:計量実ベクトル空間Vにおけるベクトルx,x'の内積  
W  :計量実ベクトル空間
(
y,y'):計量実ベクトル空間Wにおけるベクトルy,y'の内積  
「
f:V→W 」 : 計量実ベクトル空間Vから計量実ベクトル空間Wへの一次写像 
「
f *:W→V 」:一次写像「 f:V→W 」の随伴写像・随伴作用素
(本題) 
次の命題
P、命題Q、命題Rは、同値である。
命題
P: 一次写像「 f:V→W 」は計量同型写像である。  
命題
Q: 一次写像「 f:V→W 」と、一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」との合成写像
       
f *〇f     
    が、
V上の恒等写像と一致し、
    
なおかつ、
    
一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」と、一次写像「 f:V→W 」との合成写像
       
f〇f *     
    が、
W上の恒等写像と一致する。
命題
R: 一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」と
    
一次写像「 f:V→W 」の逆写像「 f−1 :W→V 」とが一致する。 
        
f* = f−1   
  

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定理: 次元の等しい実ベクトル空間の間の計量同型写像の必要十分条件 
 
[永田『理系のための線形代数の基礎』定理4.4.7(p.123):証明付] 
(舞台設定)
R  :実数体R  
V  :計量実ベクトル空間
〈
x,x'〉:計量実ベクトル空間Vにおけるベクトルx,x'の内積  
‖
x‖ :計量実ベクトル空間Vにおける内積により定まるノルム  
W  :計量実ベクトル空間
(
y,y'):計量実ベクトル空間Wにおけるベクトルy,y'の内積  
[[y]] :計量実ベクトル空間Wにおける内積により定まるノルム  
「
f:V→W 」 : 計量実ベクトル空間Vから計量実ベクトル空間Wへの一次写像 
「
f *:W→V 」:一次写像「 f:V→W 」の随伴写像・随伴作用素
(本題) 
次の命題
P1〜命題P6は、同値である。
命題
P1: 一次写像「 f:V→W 」は計量同型写像である。  
命題
P2: 一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」は計量同型写像である。  
命題
P3: 一次写像「 f:V→W 」は、  
        
任意のx,x'∈V にたいして、〈x,x'〉=( f (x) , f ( x' ) )  
     を満たす 
命題
P4: 一次写像「 f:V→W 」は、  
        
任意のx∈V にたいして、‖x‖=‖ f (x) ‖  
     を満たす 
命題
P5: 一次写像「 f:V→W 」と、一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」との合成写像
       
f *〇f     
    が、
V上の恒等写像と一致する。
命題
P6: 一次写像「 f:V→W 」の随伴写像「 f *:W→V 」と、一次写像「 f:V→W 」との合成写像
       
f〇f *     
    が、
W上の恒等写像と一致する。
  

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(reference)
日本数学会編集『岩波数学辞典(第三版)』 岩波書店、1985年、項目341ヒルベルト空間C.正規直交系(pp.1006-7)
線形代数のテキスト
ホフマン・クンツェ『
線形代数学I』培風館、1976年。
永田雅宜『
理系のための線形代数の基礎』紀伊国屋書店、1986年4.3(p.119);。
佐武一郎『
線形代数学(第44版)』裳華房、1987年。
志賀浩二『数学
30講シリーズ:線形代数30講』朝倉書店、1988年。
藤原毅夫『理工系の基礎数学
2:線形代数』岩波書店、1996年。
斎藤正彦『
線形代数入門』東京大学出版会、1966年、4章§6計量線形空間(p.123)。
砂田利一『現代数学への入門:
行列と行列式』2003年、§7.1-(e)直交補空間 (pp.249-250).

解析学のテキスト
杉浦光夫『
解析入門I』東京大学出版会、1987年、I章§4(pp.33-38)。
数理経済学のテキスト
神谷和也・浦井憲『
経済学のための数学入門』東京大学出版会、1996年、§3.2.3(p.124)。

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