ステッチンググルーバーに、左利き用の刃がないことが気になっておりました。アートグルーバーという商品名の工具に、幅決め用の治具を取り付けて解決しようと思い作ったのが、この幅決めガイドです。
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どこか鳥の頭の形に似ているこの道具の写真は、幅決めガイドにグルーバーをセットした時の様子です。幅決めガイドは、木製です。コンパスの機能から発想した物です。(赤い柄の工具がアートグルーバーです。)
グルーバー専用品だと、名称は安直なところで「グルーバード」といったものにでもなるでしょうか。
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上の写真のような構成になっています。丸い木製の円盤を2枚作り、ネジで固定するというのが基本構造です。
2枚の円盤のうち1枚には足をつけ、もう1枚には溝を掘っています。左側の足をつけた円盤にも溝のような細い線が見えますが、これはグルーバーを取り付けた時に、柄の跡が付いた物です。(へこんでいるのではなくて、柄のコーティング剤の跡が付いた感じです。)
アートグルーバーは、先のほうが少し反っている工具です。そのため、足の加工は右利き用と左利き用で、適する先端の形が変わってきます。右利き・左利き共通で1個で間に合えば合理的なのですが、そうもいかず右利き用と左利き用をそれぞれ作りました。加工時間は、たいして掛かりません。
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左手で持ちグルーバーで溝を切っている写真です。
縫い代の設定は0.5ミリくらいまで可能なようですので、安定して思い通りの設定で使うことができると思います。あまり狭い縫い代では使うことは無いと思われますが、道具としては機能に余裕がある方が、使っていて気持ちいいですね。
左利きの人は、右手も上手に使うことのできる人が多いようですが、このような左利き用の溝切りもあると、重宝に使える場面もあるのではないかと思った次第です。
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これは、グルーバーではなくて、銀ペンをセットして使っているところです。等幅で線を入れたい時などに、使うことができます。
市販のペン固定式のコンパスなども、もちろん同様に使うことができますが、この木製の幅決めガイドのほうが、安定感があり安心して使うことができました。
他にもいろいろな物を固定して、使うことができるかもしれませんね。
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ところで、アートグルーバーは、もともと幅決め機能のない、自由に溝を切るための道具です。糸を埋めるために溝を切る時に、ガイドが付いていては使いにくいようなところで機能を発揮します。
また、上の写真のように、ペンで線を描くように使うと、装飾的な技法としても使うことができます。
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