尾瀬の花 コース案内008
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008:ヨセ沢〜横倒しの大岩〜テンマ沢田代

ヨセ沢の下流部右岸にはマタタビが生えていて、半分白くなった葉が目立ちますが、木道の右側(山側)に目を転ずれば、葉が大きなヤグルマソウも数多く見つけられるようになります。

このヤグルマソウはゴールデンウィーク頃に平地で咲くヤグルマソウとは別な花で、似ても似つかぬ形の白い花を咲かせます。平地のヤグルマソウと呼ばれる花の本当の名はグルマギクで、ヤグルマソウと呼ぶのは間違いです。

ヨセ沢を渡った木道は暫くは真っ直ぐで、平坦な個所が続き、木道脇にはコウモリソウオオカニコウモリハンゴンソウコシアブラなどが目に付くようになり、やがて前方に10段ほどの上りの階段状木道が見え、

先に階段状木道

それを上りきると蛇腹の岩籠の土手があって、木道はそこで直角に右折し、そこから先は緩やかなアップダウンが連続する木道が続きますが、10mほど先に進んだ右手(山側)の木道脇に、

イワガラミ、右下隅が木道

尾瀬では分布は多いものの開花する株が殆どないイワガラミが、8月下旬ともなるとツルアジサイ・ガクアジサイに似た真っ白い花を咲かせております。

水場B

2・3分ほど進むと右手に、塩ビパイプが設けられた水場Bが見えてきますが、

水場A

私はいつも少し先の水場Aで水を汲むようにしています。暫く進むと小さな流れを渡り、

主幹が折れたクロベ

左に主幹が折れたクロベが見えてきて、その先にも別なクロベがあり、

左の赤い物がクロベの根

その根元がツヤツヤとしていて、どうもベンチ代わりに座っているハイカーが多いようですが、

根元のタケシマラン

そのクロベの根元の谷側の茂みにタケシマランが数本生えていて、8月下旬〜9月初旬にかけて、真っ赤な実をならせております。

やがて複線式木道の上りと下りが大きく食い違う個所が出てきて、

赤い線がコース

その先から左の展望が開けてきて、ミヤマアキノキリンソウなどが右手に生える猛烈な下りの階段状木道が続くようになり、その辺りでは6月上旬、探せばシラネアオイの花が見つかります。

標識の上は川上川

階段状の木道を降りきると川上川との標識がある川上川の右岸に出て、木道はそこで直角に右折し、そこからは平坦な木道・緩やかな下りが続きます。その辺りではハンゴンソウの背の高い株が数多く見られ、

横倒しの大岩

やがて左手に私と仲間が横倒しの大岩と呼んでいる大きな岩が、木道左に転がっていて、そこにはこのコースでは珍しいタニウツギの木が生えていて、6月下旬・7月上旬にはピンク色の美しい花が楽しめます。横倒しの大岩の先でまた

大岩で直角に曲がる木道

木道は直角に右に曲がり、この辺りから尾瀬でもあまり目にする機会がないオオバキスミレの群落が所々に見られるようになり、曲がった先10mほどの左手に、

シラネアオイの大株

尾瀬で見られるシラネアオイの中でも一番の大株が生えていて、6月には美しい花を咲かせております。

この辺りからは木道は全く平坦になり、木道脇には6月初旬には前記しましたオオバキスミレ、7月初旬にはトリガタハンショウヅル、8月にはツルニンジン(ジイソブ)、ソバナの花が見られる花の名所が続きます。

先に進んで複線式の上下の木道が少し離れ、間に割と大きめな木々を挟んだ個所が続くようになりますと、

木道に挟まれた木
クマ注意の看板

やがてミズバショウの名所の1つ:テンマ沢田代に到着します。

2005年には、テンマ沢のミズバショウの実を食べに来るクマの親子が見かけられたため、8月下旬にはテンマ沢田代の手前の個所に、新たな看板が立てられておりました。

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