中古車の中のダストは、PBDEsとして知られる潜在的に有毒な難燃剤化学物質を高いレベルで含んでいると、アメリカの販売店にある中古車を測定したひとつの研究が報告している。
この発見は、車の内装はこの難燃剤へのもうひとつの暴露源であることを示している。BDE-209と呼ばれるPBDEのひとつのタイプのレベルは特に高かった。そのレベルは車の年代、製造者、製造国によって変動する。
家庭におけるPBDEへの暴露についての懸念が高まる中で、テストされた車のレベルは家庭内ダスト中のものより10倍高かった。著者らは、人々はより多くの時間を家で過ごしているが、ほとんどのBDE-209暴露は車によるものであるらしいと述べている。
この化学物質を含むダストは口及び呼吸から取り込まれる。子どもは手を口に入れるので、大人より問題が大きいかも知れない。
ほとんど BDE-209 を含んでいる混合物であるデカBDE(Deca-BDE)は、世界的に禁止されていない、又は自主的に廃止されていない唯一のPBDE混合物である。メイン州とワシントン州における禁止提案は車と飛行機を含んでいない。
デカBDEは、テレビの筐体やその他のプラスチック成形品の中で用いられている。車の内装品は、シートクッションフォームや電子機器とともにプラスチック成型部品中にこれらの難燃剤を含んでいるらしい。それらが時が経って劣化しまた太陽光、高温、及びその他の条件にさらされて、それらの化学物質を放出する。
この化合物は、電子機器、プラスチック、家具などの可燃性を低減するために広く用いられている。動物実験ではPBDE類がホルモン及び神経発達をかく乱することを示している。ある研究はこの化合物を男児の生殖出生障害と関連付けた。
屋内ではPBDEsはすぐには分解せず長年存続する。ほとんどの人々は体内にあるレベルのPBDEsをもっている。北アメリカ人はヨーロッパやアジアの人々よりPBDEsレベルが高い。
この研究ではニュージャージとフィラデルフィアの車販売店の60台の中古車のシートから収集したダスト中のPBDEレベルを測定した。以前の研究は、新車のダストもまた人々への長期的暴露源となる何種類かの難燃剤を含んでいることを見出した。
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