Neal And Jack And Me | ||
![]() 曲:★★★★★ 演奏:★★★★★ 画質:★★★☆ 評価:★★★★ |
1984/4/28 (Kani Hoken Hall) [1] Three Of A Perfect Pair [2] No Warning [3] Larks' Tongues In Aspic PtV [4] Thela Hum Ginjeet [5] Frame By Frame [6] Matte Kudasai [7] Industory [8] Dig Me [9] Indiscipline [10] Satori In Tangier [11] Man With An Open Heart [12] Waiting Man [13] Sleepless [14] Larks' Tongues In Aspic PtU [15] Elephant Talk [16] Heartbeat 1982/8/27(Arena Frejus) [1] Waiting Man [2] Matte Kudasai [3] The Sheltering Sky [4] Neal And Jack And Me [5] Indiscipline [6] Heartbeat [7] Larks' Tongues In Aspic PtU |
Adrian Brew (vo, g) Robert Fripp (g) Tonny Levin (stick, b) Bill Bruford (ds) |
80年代クリムゾンのビデオ作品としてかつてリリースされていた「Three Of A Perfect Pair - Live In Japan 1984」 と 「The Noise - Live In Frejus」 をまとめて DVD 化したもの。後者はコレクターズ・クラブ「<Club 4> Live At Cap D'Agde 1982」 の後半に収録されているものと同じソース。どちらも映像としては古さを感じさせるものの、廃盤になっていたビデオを手軽に鑑賞できるのは後追いファンとしては非常にありがたい。 「The Noise - Live In Frejus」 はロキシー・ミュージックの前座としてヨーロッパ・ツアーをしていたときのもので、ロキシー・ミュージックがビデオ・シューティングするときに機材を借りてついでに収録したものらしい。前座の割には客にウケているのが面白い。映像は暗めであんまりパッとしないけれど、どの音を誰がどのように出しているのかを知るという意味でクリムゾンの映像は意外と観る意味があるし、ブラッフォードが天性の打楽器奏者であることを再認識させてくれるのも映像の助けがあるから。アンコールで「ロキシー、ロキシー」と、ブーイングとも言 える声が上がる中、意に介さず演奏を続ける姿は日本では絶対に見られない光景。Dolby Digital 5.1音声あり。 「Three Of A Perfect Pair - Live In Japan 1984」 は日本公演のもの。パフォーマンスとしては「Absent Loves」には及ばないものの、このラインナップ晩期のパフォーマンスを映像で見れるのはやはりありがたい。その映像は、妙なエフェクトがかかっていて時代を感じさせるけれど Frejus の映像よりはクリア。シモンズのシンセ・ドラムを駆使した多彩なパーカッションを聴かせるブラッフォードが見どころ。ブリューがドラムセットに座ってプレイしている姿を見れるのも貴重かも。アンコールの"Elephant Talk"で体を揺らす観客が少し写るんだけれど80年代クリムゾン拒絶者はこういうのがきっと受け付けないんでしょう。ちなみにこちらもDolby Digital 5.1サラウンド収録されていることになっており、メニューにも選択があるが2.0chステレオでしか再生できない。(2006年8月1日) |
Live In Japan (Video) | ||
![]() 曲:★★★★★ 演奏:★★★★★ 画質:★★★★ 評価:★★★★★ |
[Recording Date] 1995/10/5, 6 [1] VROOOM [2] Frame By Frame [3] Dinosaur [4] One Time [5] Red [6] B'BOOM [7] THRAK [8] Matte Kudasai [9] Three Of A Perfect Pair [10] VROOOM VROOOM [11] Sex Sleep Eat Drink Dream [12] Stick Duet [13] Elephant Talk [14] Indiscipline [15] The Talking Drum [16] Larks' Tongues In Aspin Part II [17] People [18] Walking On Air |
Adrian Brew (vo, g) Robert Fripp (g, soudscape) Trey Gunn (warr guitar) Tonny Levin (stick, b) Pat Mastelotto (ds) Bill Bruford (ds) |
96年10月5日/6日の中野サンプラザ公演を収録したライヴ・ビデオで元々はWOWOW放送用に収録されたものに[8][9][17]を追加し、[1] と [10] の曲順を入れ替えた(そんな余計なことしなくても・・・)もの。カメラ・アングルも微妙に異なり、音声もトラック・ダウンし直されている(ただし音のバランスはあまり変わっていない)。僕が10月5日に実際にステージを観ているからという個人的な思い入れを差し引いても、このビデオでのパフォーマンスはダブル・トリオにおける最高のものだと思う。キング・クリムゾンがビジュアルを売りにしているわけでもないとはいえ、CDで聴くだけでは6人がそれぞれどんな音を出しているかがわかりにくいだけに映像を見ることは大いに価値がある。このグループをより理解するためには映像のリアリティが必須だと思う。 尚、当時の番組プロデューサーの解説によると、ビデオ収録としてフリップから、 <1> ステージ上の自分がよく見えるところ(20m以内)にカメラをセットしてはならない <2> 自分自身にスポット・ライトを当ててはならない <3> カメラの台数は7台までとする。 <4> 収録当日はコンサート終了まで話しかけてはならない <5> 2日間収録し、内容の良かったもので番組化すること <6> 番組用のインタビューは一切行わない という6つの条件が突きつけられたとのことで相当な苦労があったらしい。<1><2>は演奏に集中するためということらしいんだけれども、画面全体が荒いのは暗闇のフリップを捉えるために画面の解像度を落としたからという事情があったようだ。収録した音源はブリューが持ち帰り、フリップのチェックのもとトラック・ダウンされ、そのテープが届いたのが放送の4日前。そこから映像との合成してなんとか放送に間に合わせたとのこと。いずれにしてもそのような困難を乗り越えてくれた人たちがいたからこそ、この素晴らしい記録を楽しむことができるわけで製作に関わったすべての人に感謝しなくてはならない。 (2006年7月28日) |
Deja VROOOM | ||
![]() 曲:★★★★★ 演奏:★★★★★ 画質:★★★★☆ 評価:★★★★★ |
[Recording Date] 1995/10/5, 6 [1] Circular Improv [2] VROOOM VROOOM [3] Frame By Frame [4] Dinosaur [5] One Time [6] Red [7] B'BOOM [8] THRAK [9] Matte Kudasai [10] Three Of A Perfect Pair [11] VROOOM [12] Coda: Marine 475 [13] Sex Sleep Eat Drink Dream [14] Elephant Talk [15] Indiscipline [16] The Talking Drum [17] Larks' Tongues In Aspin PtU [18] People [19] Walking On Air |
Adrian Brew (vo, g) Robert Fripp (g, soudscape) Trey Gunn (warr guitar) Tonny Levin (stick, b) Pat Mastelotto (ds) Bill Bruford (ds) |
このDVDがリリースされたのは99年9月17日。ソースはビデオで発売された「Live In Japan」なのだが、ただのDVD化とはワケが違う。ここまで手の込んだ DVD は今もってお目にかかったことがない。 この当時はまだDVDレコーダーなんて影も形もなくDVDプレイヤーを持っている人ですら少数。ましてや5.1chサラウンド・システムはごく一部のAVマニア向けのものだった。僕は映画を楽しむために購入した廉価なサラウンド・システムはDTSデコーダーが内蔵されているのが自慢という時代でもあったんだけれど、当時、DTS音源を収録したソフトは映画で4本あっただけ。そういう時代にリリースされたのがこのDVD。両面一層(当時は片面二層は技術的に不安定だったから?)というのも時代を感じさせる。 <特徴1> 5.1chはDTS収録。合わせて収録されているDolby Digitalより音がいい。(「THRAK」ボックスでブルーレイ収録された今となっては価値がなくなった) <特徴2> 5.1chサラウンドの作り込み。基本的には左側フロントと左リアにブリュー+ガン+マステロット、右フロントと右リアにフリップ+レヴィン+ブラッフォード、センターはヴォーカルやソロという振り分け方で、曲によって多少変わる。音質が良く音の分離もハッキリしているのでビデオ「Live In Japan」を観倒した人でも新しい発見がある。 <特徴3> [2][10][15][18]をマルチ・アングルで視聴可能。特に手が込んでいるのは[2]で通常のアングルの他に各メンバーのアングルを用意し、あるメンバーのアングルを選択するとその楽器の音量が大きくなりセンター・スピーカーに定位するというもの。[10]はメインとトニー、[15]はメインとブリュー+ブラッフォード、[18]はメインと別アングルを選択可能。尚、通常のカメラ・アングルもビデオ「Live In Japan」とはかなり違っている。 <特徴4> 21st Century Schizoid Band。69年(第1期)、71年(第2期)、74年(第3期)、96年(第5期)の演奏がそれぞれ収められているだけでなく、各時代のトラックを、ヴォーカル、リズム(ギター含む)、ソロに分割。これらを自由に組み合わせて曲を作るという一種のゲーム。当然、元の各曲のテンポが違っていてかなり強引に合成しているのであくまでもお遊びだけれど、クリムゾン・マニアなら一度は試してみたくなるもの。 その他にも、トニー・レヴィンのロード・ムービー(ブラッフォードなどがゲームセンターのレースゲームに興じている姿まで収録)やフリップの解説なども満載でマニアにはかなり楽しめる。個人的に唯一の難点が、音のバランスで「Live In Japan」 とは全くと言っても良いくらい異なっており、特にブラッフォードの音がレベルが低く聴き取りづらいのがマイナス、反対にマステロットの音が大きいのでマステロット・ファンには福音。(2006年7月30日) |
Eyes Wide Open | ||
![]() 曲:★★★★ 演奏:★★★★ 画質:★★★★☆ 評価:★★★★ |
[Recording Date] 2003/4/16 (Disc 1) 2000/7/3 (Disc 2) Disc 1 [1] Introductory Soundscape [2] The Power To Believe I: (A Cappella) [3] Level Five [4] ProzaKc Blues [5] The ConstruKction Of Light [6] Happy With What You Have To Happy With [7] Elektrik [8] One Time [9] Facts Of Life [10] The Power To Believe II: (Power Circle) [11] Dangerous Curve [12] Larks' Tongues In Aspic PtW [13] The Deception Of The Thrush [14] The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum + Sound & Camera Check Disc 2 [1] Into The Flying Pan [2] The ConstruKction Of Light [3] VROOOM [4] One Time [5] London Improv 1: Blasticus SS Brastica [6] Dinosaur [7] The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum [8] London Improv: 2 C Blasticum Cage [9] ProzaKc Blues [10] Larks' Tongues In Aspic PtW [11] Three Of A Perfect Pair [12] The Deception Of The Thrush [13] Sex Sleep Eat Drink Dream [14] Heroes |
Adrian Brew (vo, g) Robert Fripp (g, soudscape) Trey Gunn (warr guitar) Pat Mastelotto (ds) |
Disc 1が2003年厚生年金会館での、Disc 2は2000年のロンドンでのライヴという構成で、第6期クリムゾンの進化を確認できるという趣向になっている。個人的には第6期には思い入れがないので購入を見送ってもよかったんだけれど Disc 1公演はその場にいたこともあって記念品として購入。各ディスクの特徴としてはDisc 1はワイド画面で画質良好、カメラ割りも良い。音声は5.0chで音の分離も良く各人の音がしっかりと聴き取れるし、時期的にも第6期の完成形としてパフォーマンスを楽しめる。おまけに日本ツアー中 「ステテコ隊」 とネットで称されていたブリューとトレイの見るに耐えないファッションまで確認できたりもする。Disc 2はBootleg TV用に製作されたもので、 4:3画面、カメラ台数も少なく映像作品としては平板。音声も2chのみ。しかしそこはフリップのこと、インプロ・パートは他の日の公演分を別途収録しており、鑑賞するときにはその部分がランダムで再生されるという仕掛けを用意していて [5][8]と[2]-[3]の間(クレジットはなし)の3箇所にその部分が挿入されている。これらの映像で観るとギターと思われる音が実はトレイが演奏していたり、ベースと思われる音が実はフリップが演奏していたり、という 「へえ〜」的な発見はある。演奏の変化点も含めどちらのディスクが良いと感じるかは好みが分かれるところ。この2枚を通して観ても、マステロットとトレイ・ガンのプレイにインプレッシヴなものを感じない僕にとっては大同小異ではあった。尚、輸入盤、国内盤ともに、Disc 1の 5.1chは誤ってフロント左右の音が反対(しかしリアは正常)に収録されている。現在販売ものが修正されているかは未確認。(2006年7月30日) |