2001年をふりかえって 

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今年は,休日出勤のない職場にいたのに,海外の大バレエ団の来日がなかった結果,日本のバレエをたくさん見た年になりました。

たぶん過去最多の46公演を見ましたが,うち33回が日本のバレエ団(Kバレエとギエムも含めて)。というより,ルジマトフ以外は日本のバレエばかり見ていたというのが,実態を表しているのかな。
11回見た新国立が一番多いですが,牧も11回でした。これは,四大バレエ公演を数に入れたからで,同じ数え方をすると,東バは7回,シティとスタダンは5回(←バレエ団としての公演は1回しか見ていないとも言えますわね。)。
レニングラード国立は,7回でした。(これも,ルジマトフ以外は,1回しか見ていないとも言える。)

ダンサー別では,当然のことと言うべきか(笑),小嶋直也16回というのが一番多いです。
逸見智彦15回というのには,数えてみて自分でも驚いたわ。今までは「王子の友人でいつも出ている方」という認識だったのですが(失礼ですみませんー。),6月の「白鳥の湖」で感心してからは,「この方の日を選ぶ」ようになりました。
3番は,10回のルジマトフ,ではなくてー,11回の新国立のコール・ドの皆さんというコトになりますね。

 

さて,心に残る舞台ベスト5は・・・あははは,やっぱり偏っておりますですねー。

白鳥の湖 1月
17日
レニングラード国立バレエ
スヴェトラーナ・ザハロワ,ファルフ・ルジマトフ
私が見るルジマトフの「白鳥の湖」は,これが最後になるのかもしれません。
今まで何回も見た彼のジークフリートの中で,そして今まで何十回も見た多くのダンサーによる「白鳥」の中で,最も美しいものでした。
三銃士 3月
25日
牧阿佐美バレエ団
小嶋直也,柴田有紀,田中祐子
軽さとスピードとかわいげがあって,なんともチャーミングなダルタニヤン♪♪♪
おねえさんはね,あなたがコレを踊ってくれるのを,8年間待っていたのよ。(そして,待った甲斐があったの〜。)
眠れる森の美女 4月
28日
新国立劇場バレエ団
志賀三佐枝,小嶋直也
小嶋直也以上に「デジレな」王子は,何人も見たことがあります。(翌日にも,1人見た。) 多少の不満もありました。
でも,この方こそが“私の王子”だと,確信させていただきました。
華麗なるクラシックバレエ・ハイライト・Aプロ 7月
24日
ディアナ・ヴィシニョーワ,ファルフ・ルジマトフ,レニングラード国立バレエ “ゴ〜ジャスな美女”と“究極の伊達男”による「パキータ」,悲哀に満ちた亡霊と失った彼女の姿を一目見たいと願って果たせなかった男の物語「ジゼル(2幕より)」の豪華2本立て。
(もちろん,ほかにもパ・ド・ドゥとかがありましたー。)
シンデレラ 7月
20日
東京シティバレエ団
志賀育恵,黄凱
実に,実に,楽しかったです。
外国のダンサーや振付家(著作権者及び振付指導者を含む。)にお金を払うだけが能ではなかろう,と,よりメジャーな各バレエ団に説教したい気分でしたわ。

初めて見た作品で印象に残るのは,上記の東京シティの中島伸欣=石井清子版「シンデレラ」のほかに,鈴木稔「DIALOGUE」とプレルジョカージュ版「ロミオとジュリエット」
悪い意味で印象的だった(笑)のは,アロンソが東バに作った「SON DE MI SON」とリトアニア国立が上演したワシリーエフ版「ロメオとジュリエット」

見逃して残念だった舞台は,森下洋子主演の松山「ロミオとジュリエット」,高部尚子/小嶋直也の谷「リゼット」,ザハロワ/ルジマトフの「白鳥の湖」浜松公演くらいで,あとは見たいモノは全部見ました。(ああ,恵まれた職場環境だったわ〜。)

 

次に,印象的だったダンサーについて。なお,2大お気に入りについては,最初から別扱いでございます(笑)。

主演
(女性)
志賀三佐枝 4月の新国立「眠り」で,小嶋直也のパートナーが続けて負傷降板したときに,急な代役のオーロラを,見事に踊ってくれました。最悪の場合彼を見られなかったかもしれないと思うので,とても感謝しています。3月の「カミング・トゥギャザー」はかっこよかったし,10月のジュリエットと12月のシンデレラも,とてもステキでした。

次点は,7月マールイ公演でのヴィシニョーワ

主演
(男性)
ウラジーミル・
マラーホフ
9月のケント,東バとの「ジゼル」第1幕に対して。
狂乱の場でのアルブレヒトの演技は,今まで見た「ジゼル」の中で最も感動的でした。

次点は逸見智彦。6月「白鳥」,9月「リーズの結婚」,12月「くるみ」と新国立「シンデレラ」の総合で。

助演
(女性)
鳥海清子 4月の新国立「眠り」での王妃の演技に対して
実はコールドで踊っているときは,未だにこの方を見分けることができないのですが・・・。ソリストやかつてのプリマが踊るのではない,こういう役(ミミックというのかな?)のためのダンサーによる,立派な表現だったと思います。来年の「ジゼル」でのバチルダを楽しみにしています。

次点は,1月マールイ「バヤデルカ」でのシェスタコワ(ガムザッティ)

助演
(男性)
根岸正信 9月の牧バレエ「リーズの結婚」のアランに対して
うーん,彼がこの役を踊る限り,毎年ここには彼の名を書くことになりそうな気がしないでもない・・・。名演でした。

次点は,11月のギエム「ボレロ」での東バのリズムの皆さん

新人
(女性)
志賀育恵 3月の四大バレエ団競演「コッペリア3幕」で初めて見ました。元気のいい踊りがキュートだったので,7月の「シンデレラ」を見てみました。これもまた,いきいきはつらつとしていて,見ていて嬉しくなっちゃうわぁという感じで,とてもよかったです。

次点は,福島昌美(11月のスタダン「DIALOGUE」

新人
(男性)
デニス・
マトヴィエンコ
新人扱いしては失礼か?(笑)
いや,もちろん以前にも何度も見ていますが,全幕主演を見たのは初めてだったから。
4月新国立「眠り」,6月牧「白鳥」,10月新国立「ロミジュリ」と3回見ました。ロメオがすばらしかったです。たぶん今しか見られない,少年の輝きでした。10年後に「彼がマクミラン版のロメオを初めて踊ったときに見たのよ」と自慢できるように,スーパースターに成長していただきたいですー。

次点は,7月牧の「デューク・エリントン」,16歳!の菊地研

 

そして,ファルフ・ルジマトフについて。

1月,7月,10月と3回も来日してくれて,ファンにとっては嬉しい年でした。

特に,1月の「白鳥の湖」の美しさは,一生の思い出になると思っています・・・。
7月マールイ公演の「パキータ」で,久々に,かつての「ドンキ・パ・ド・ドゥ」のようなルジマトフ節(笑)を見せてくれたのも幸せ〜♪ 悲しくて哀しい「ジゼル(2幕より)」もすばらしかったです。「ジゼル」に1幕なんか要らないんではないか,とさえ思いましたね,あの日は。
惜しむらくは,ベストパートナーであるマハリナを迎えての「シェヘラザード」のときに,見る側の精神状態が最悪だったこと。堪能できなくて,実にもったいなかったですー。せっかく,あんなにいい舞台だったのに。
ごめんねー,ファルフ。

 

それから,小嶋直也について。

今年の前半は絶好調。こんなに美しいダンサーになってくれたなんて・・・と,感激しながら見ていました。

2月から3月にかけては,毎週のように踊って,「シンデレラ」「シャブリエ・ダンス」も見事。
中でも嬉しかったのは,牧での「三銃士」。初演のときキャスティングされていたのに,負傷降板で見られなくて,とても残念に思っていました。その後,新国立劇場に活動の中心を移して,牧で全幕主演はしなくなっていたので,ほとんど諦めていたから,とても感激しました。しかも,想像していた以上にチャーミングだったの〜。
4月の「眠り」もすばらしかったです。客席を熱狂させるスターではないこともよくわかりましたが,「小嶋直也ならでは」のデジレ王子を見せてくれました。

10月からお休みしていてとても淋しいけれど,もっとステキなダンサーになって戻ってきてくれるのを待っています♪

 

最後に,故ヴィクトル・フェドートフに・・・。

キーロフと新国立での多くの舞台を,ありがとうございました。

(01.12.30)

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