リーズの結婚(牧阿佐美バレエ団)

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01年9月30日(日)

青山劇場

 

演出・振付:サー・フレデリック・アシュトン

原作:ジャン・ドーベルヴァル

作曲:フェルディナン・エロール  脚色・編曲:ジョン・ランチベリー

美術:オズバート・ランカスター

リーズ:佐藤朱実  コーラス:逸見智彦

アラン:根岸正信  シモーヌ:三谷恭三  トーマス:本多実男

村の公証人:加茂哲也  公証人の書記:山内貴雄

若いおんどり:小嶋直也
めんどりたち:渡辺悠子,竹下陽子,関友紀子,山岸沙希

リーズの友人たち:金澤千稲,岩本桂,田中祐子,平塚由紀子,柴田有紀,橋本尚美,橘るみ,笠井裕子
農夫:飯田伊奈美,オリバー・リドー,山本成伸,正木亮羽,塚田渉,保坂A.慶
フルートボーイ:邵治軍

 

何回見ても楽しめて,大好きな作品♪

いやー,根岸さんのアランは絶品。すばらしい♪♪♪
笑わせてくれて,切ない気持ちにしてくれて,最後に,暖かいものが残る・・・。

今回,改めて思ったのは,アランをただの笑い者ではなく,微笑ましく思いながら見られるものにしているのは,根岸さんの愛敬のある姿や演技力だけではなく,踊りの力も大きいということ。
登場して最初の,赤い傘を持ったままのソロの,笑えるのだけれど,実は端正な動きは,この頭の弱い青年の,無垢な魂を表しているかのようでした。
そして,最後,ムダになった婚約指輪を持ちながら,呆然として踊るシーンでは,涙腺が丈夫な私も,ちょっと泣いてしまった・・・。

それから,お父さん(トーマス)がいいです!
円いお腹を突き出して,ふんぞりかえって登場するときは,愉快な悪役といった趣に見えるのですが,(そして,実際そうなのですが,)随所で,息子を愛しているんだなあ,と思わせてくれる演技を見せてくれて,しみじみできました。

2回目のリーズ役の佐藤さんは,2年続けて見たのですが,庶民的で,無邪気で,お茶目で,去年よりいっそうよかったです。
お姫様のかわいらしさとは違った,キティちゃんなんかに通じる,あどけない,思わず抱きしめたくなるようなかわいらしさ。(あ,キティに似ているという意味ではないですよ(笑)。念のため)
アレグロでの脚の動きが軽快でした。

逸見さんのコーラスは,初めて見ました。
アルブレヒト《実は王子》みたいかな,と予想していたのですが,アルブレヒト《プレイボーイ》風で,なかなかかっこよかったです。
隙あらばリーズに接触しようとするので,うーん,こういう男では,アランの件がなくても娘に近づけたくはないであろうなあ,などとお母さんに同調してしまいましたー。
技術的には,私は不満もありましたが,会場からは大きな拍手が。

リボンを使った踊りの数々も楽しかったし,リーズのお母さん(シモーヌ)もいつもどおり楽しませてくれましたし,そして,今年も,小嶋さんのオンドリ(鋭いつま先は,鳥の爪のよう。そして,あの動きの軽さ!)を見られたし,とっても楽しい公演でした♪

(01.11.11)

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