・定義:第2次微分係数 / 2階導関数・第2次導関数 / n階導関数・第n次導関数・高階導関数 / n回微分可能/cn級 / C∞級
・定理:関数の和のn階導関数/関数の積のn階導関数(ライプニッ
ツの公式)/合成関数のn階導関数/逆関数のn階導関数/ベキ関数のn階導関数/指数関数のn階導関数/対数関数のn階導関数
※高階導関数関連ページ:2変数関数の高階偏導関
数/高
階全微分
※1変数関数微分関連ページ:微分の定義/微分公式/ロルの定理・平均値の定理/テイラーの定理/テイラー展開・マクローリン展開/極大極小
※多変数関数微分関連ページ:2変数関数
の偏微分/2変数関数の全微分
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【文献】『理工系の微分積分学』2章§1II(p.42);小平『解析入門I』§3.4定理3.11:証明付(pp.127-8);高木『解析概論』19.高階微分法(p.52)
【文献】『理工系の微分積分学』2章§1II(p.42);小平『解析入門I』§3.4定理3.11:証明付(p.127);笠原『微分積分学』2.3[1]定理2.13:証明付(p.48);高木『解析概論』19.高階微分法(p.51);杉浦『解析入門』II§1命題1.5(p.88)
→トピック一覧:高階導関数 →総目次 定理:合成関数のn階導関数【設定】・f(x):区間Iで定義されたxの関数 ・g(y):区間Jで定義されたyの関数 ・区間Iのfによる像f(I)は、区間Jに含まれているとする、 ・g(f(x)):fとgの合成関数 【本題】 f(x)がIでn回微分可能、g(y)がJでn回微分可能ならば、 つまり、 f(x)が区間Iで微分可能、g(y)が区間Jで微分可能、 f(x)の導関数f ' (x)も区間Iで微分可能、g(y)の導関数g ' (y)も区間Jで微分可能、 f(x)の第2次導関数f ( 2 )(x)も区間Iで微分可能、g(y)の第2次導関数g ( 2 )(y)も区間Jで微分可能、 : f(x)の(n−1)階導関数f ( n−1 ) (x)も区間Iで微分可能、g(y)の(n−1)階導関数g ( n−1 ) (y)も区間Jで微分可能 ならば、 合成関数g(f(x))はIでn回微分可能なxの関数であって、 そのn次導関数(dn/dxn) g(f(x)) は、 f ' (x)、f '' (x)、…、f (n) (x)、g' (f(x))、g'' (f(x))、…、g (n) (f(x)) の多項式として表される。 ※合成関数の高階導関数は簡単な公式で表されない。 Cf,2変数関数の合成関数のn階導関数 【文献】小平『解析入門I』§3.4定理3.12:証明付(p.129);高木『解析概論』19.高階微分法(p.52) 定理:逆関数のn階導関数逆関数の高階導関数は簡単な公式で表されない。 【文献】小平『解析入門I』§3.4定理3.13:証明付(p.130);高木『解析概論』19.高階微分法(p.52)
定理:ベキ関数xkのn階導関数ベキ関数xk ( k∈N) のn階導関数n≦k のとき、 (dn/ dxn) x k = k (k−1)(k−2)…(k−n+1) x k−n ![]() n>k のとき、 (dn/ dxn) x k = 0 ∵ 1階微分公式 (x k ) ' = k x k-1 ( k∈N) を繰り返す x a ( x>0、a∈R) のn階導関数 (dn/ dxn) x a = a (a−1)(a−2)…(a−n+1) x a−n ![]() ∵ 1階微分公式 (x a) ' =a x a-1( a∈R) を繰り返す 【文献】小平『解析入門I』§3.4-b(p.131) 定理:指数関数のn階導関数指数関数のn階導関数(dn/ dxn) e x = e x ∵ 1階微分公式 (e x) ' = e x を繰り返す【文献】小平『解析入門I』§3.4-b(p.131) 定理:対数関数のn階導関数対数関数のn階導関数![]() 証明: log xに1回目の微分を施すと、 (d/ dx) log x =x−1 ∵自然対数の微分 となって、ベキ関数になる。 ベキ関数の高次微分の公式を用いて これに残り(n−1)回の微分を施すと、 (dn−1/ dxn−1) x−1 = (−1)n−1 (n−1) ! x−n ∵ベキ関数の高次微分 (dn/ dxn) x a = a (a−1)(a−2)…(a−n+1) x a−n で、nを(n−1)、αを(−1)とすればよい。 【文献】 小平『解析入門I』§3.4-b(p.131)
(reference)『岩波数学辞典(第三版)』. 項目333 微分法[pp.983-986]吹田新保『理工系の微分積分学』学術図書出版社、1987年。pp.41-43. 笠原皓司『微分積分学』サイエンス社、1974年、2.3高階導関数[1]n階導関数(pp.47-9)。 吉田耕作・栗田稔・戸田宏『平成元年3/31文部省検定済高等学校数学科用 高等学校 微分・積分 新訂版』啓林館、pp.49-52. 矢野健太郎・田代嘉宏『社会科学者のための基礎数学 改訂版』裳華房、pp.72-89. 神谷和也・浦井憲一『経済学のための数学入門』東京大学出版会、1996年、pp.207-209. 高木貞治『解析概論改訂第三版』岩波書店、1983年、19.高階微分法あ(pp.51-52). 小平邦彦『解析入門I』 (軽装版)岩波書店、2003年、pp.127-131。 和達三樹『理工系の数学入門コース1・微分積分』岩波書店、1988年、pp.47-52. 杉浦光夫『解析入門』岩波書店、1980年、II§1(pp.88-9). ただし、いきなり多次元。 高橋一『経済学とファイナンスのための数学』新世社、1999年、pp.49-55.. Chiang, Fundamental Methods of Mathematical Economics: Third Edition, McGraw Hill,1984. →[トピック一覧:高階導関数] →総目次 |