(1)「∀x,y ( x loves y )」「∀x∀y ( x loves y )」の意味・読み (2)「∃x,y ( x loves y )」「∃x∃y ( x loves y )」 の意味・読み (3-1) 「∀x∃y ( x loves y )」 の意味・読み (3-2) 「∀y∃x ( x loves y )」 の意味・読み (4-1) 「∃x∀y ( x loves y )」 の意味・読み (4-2) 「∃y∀x ( x loves y )」 の意味・読み ※一階述語論理による表現の応用例 ・「誰もが誰か愛し愛されて生きるのさ」 ※二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 ※論理関連ページ:古典論理/論理記号一覧/述語・命題関数 ※総目次 |
|
・「∀x,y ( x loves y )」は、 変項xのみを含む一項述語 「∀y ( x loves y )」 について、 変項xも全称量化子で束縛して普遍量化した 命題「∀x (∀y ( x loves y ) )」 の略記。 ・「∀x,y ( x loves y )」は、 どの対象を 《変項xの議論領域》《変項yの議論領域》から選んでも、 《変項xの議論領域から選んだ対象》と 《変項yの議論領域から選んだ対象》との組は、 "x loves y"という関係・条件を満たす」 と主張する命題。 これを、戸田山は「愛のパラダイス」と呼ぶ。(p.170) ・「∀x,y ( x loves y )」の読み下し例。 "Everybody loves everybody." (戸田山p.170) "Jeder liebt jeden."(wikipedia) 「すべての人はすべての人を愛する」(戸田山p.170) 「誰もが誰もを愛している」(本橋『新しい論理序説』p.64を参考に自作。) |
|
||||||||||
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |
・「∃x,y ( x loves y )」は、 変項xのみを含む一項述語「∃y ( x loves y )」について、 変項xも存在量化子で束縛して存在量化した命題 「∃x (∃y ( x loves y ) ) 」 の略記。 ・「∃x,y ( x loves y )」は、 《変項xの議論領域から選んだ対象》と 《変項yの議論領域から選んだ対象》との組が "x loves y"という関係・条件を満たすように、 《変項xの議論領域》《変項yの議論領域》の各々から 対象を選ぶことができる と主張する命題。 ・「∃x,y ( x loves y )」の読み下し例。 "Somebody loves somebody" (戸田山p.170) "Einer liebt einen."(wikipedia) 「ある人はある人を愛している」 (戸田山p.170) 「誰かが誰かを愛している」(本橋『新しい論理序説』p.64) |
|
||||||||||
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |
・「∀x∃y ( x loves y )」 は、 変項xのみを含む一項述語「∃y ( x loves y )」について、 変項xを全称量化子で束縛して普遍量化した命題 「∀x (∃y ( x loves y ) ) 」 の略記。 ・「∀x∃y ( x loves y )」 は、 「《変項xの議論領域》からどの対象を選んでも、 その《変項xの議論領域から選んだ対象》にたいして、 《変項yの議論領域》から対象をうまく選んであげると、 《変項xの議論領域から選んだ対象》と 《変項yの議論領域から選んだ対象》との組が "x loves y"という関係・条件を満たすようにできる」 と主張する命題。 ・「∀x∃y ( x loves y )」の読み下し例。 "Everybody loves somebody."(戸田山p.171) "Jeder liebt jemanden."(wikipedia) 「誰にでも好きな人がいる」(戸田山p.171) |
|
||||||||||
「どの人にも、その人に応じて、愛している人が存在する」(戸田山p.171) 「誰にでも、愛する人がいる」(野矢『論理学』p.98) 「誰もが誰かを愛している」(本橋『新しい論理序説』p.64) 「誰にも好きな人がいる」(本橋『新しい論理序説』p.75) |
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |
・「 ∀y∃x ( x loves y ) 」 は、 変項yのみを含む一項述語「∃x ( x loves y )」について、 変項yを全称量化子で束縛して普遍量化した命題 「∀y (∃x ( x loves y ) ) 」 の略記。 ・「 ∀y∃x ( x loves y ) 」 は、 「《yの議論領域》からどの対象yを選んでも、 その対象yにたいして、 《xの議論領域》から対象xをうまく選んであげると、 対象x,yの組が"x loves y"という関係・条件を満たすようにできる」 と「非モテへの福音(戸田山p.170)」を主張する命題。 ・「 ∀y∃x ( x loves y ) 」の読み下し例。 "Everyone is loved by somebody." (戸田山p.170) "Jeder wird von jemandem geliebt."(wikipedia) 「どんな人にもそのひとを愛してくれる人がいる」(戸田山p.170) 「どの人にもそのひとに応じてそれぞれ愛してくれる人がいる」(戸田山p.170) 「誰でも誰かに愛されている」(野矢『論理学』問題44(2)p.98;232) 「誰もが誰かに愛されている」(本橋『新しい論理序説』p.64を参考に自作。) |
|
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |
・「∃x∀y ( x loves y )」 は、 変項xのみを含む一項述語 「∀y ( x loves y )」 について、 変項xを存在量化子で束縛して存在量化した 命題「∃x (∀y ( x loves y ) )」 の略記。 ・「∃x∀y ( x loves y )」 は、 《xの議論領域》から対象xをうまく選んであげると、 その対象xに、どの対象yを組み合わせても、 対象x,yの組が "x loves y"という関係・条件を 満たす ようにできる と「博愛主義者の存在(戸田山p.170)」を主張する命題。 ・「∃x∀y ( x loves y )」の読み下し例。 "Someone loves everyone"(戸田山p.170) "Jemand liebt alle."(wikipedia) |
|
||||||||||
「すべての人を愛するような人がいる」(戸田山p.170) 「すべての人を愛する人がいる」(野矢『論理学』問題44(1)p.98;232) 「誰かが誰をも愛している」(本橋『新しい論理序説』p.64を参考に自作。) 「誰をも好きになる人がいる」(本橋『新しい論理序説』p.76を参考に自作。) |
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |
・「∃y∀x ( x loves y ) 」 は、 変項yのみを含む一項述語 「∀x ( x loves y )」 について、 変項xを存在量化子で束縛して存在量化した 命題「∃y (∀x ( x loves y ) )」 の略記。 ・「∃y∀x ( x loves y ) 」 は、 《yの議論領域》から対象yをうまく選んであげると、 その対象yに、どの対象xを組み合わせても、 対象x,yの組が "x loves y"という関係・条件を 満たすようにできる と「アイドルの存在」(戸田山p.171)を主張する命題。 ・「∃y∀x ( x loves y ) 」の読み下し例。 "There is someone whom everyone loves" "Jemand wird von allen geliebt"(wikipedia) |
|
||||||||||
「誰からも愛される人がいる」(戸田山p.171) 「誰もが愛する、そういう人がいる」(野矢『論理学』p.98) 「すべての人から愛される人がいる」(野矢『論理学』問題43(2)p.98;232) 「誰からも好かれる人がいる」(本橋『新しい論理序説』p.76) |
→二項述語"x loves y"の二重量化一覧 →二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 →総目次 |