・「∃x∀y P(x,y)」 ・「∃x∀y P(x,y)」 意味 ・「∃x∀y P(x,y)」 読み下し例 ※二項述語二重量化一覧/多重量化一覧 ※論理関連ページ:古典論理/論理記号一覧/述語・命題関数 ※総目次 |
【要旨】 「∃x∀y P(x,y)」は、 P(x,y)の普遍量化を存在量化した 「∃x (∀y P(x,y) )」 を表す。 【詳細】 「∃x∀y P(x,y)」とは、 下記手順でつくった命題「∃x (∀y P(x,y) )」の略記。 【step1:普遍量化】 二項述語P(x,y) 「x,yは関係・条件Pを満たす」 の変項yを全称量化子で束縛して普遍量化し、 変項xのみを含む一項述語 ∀y P(x,y) 「xは、すべてのyにたいして関係・条件Pを満たす」 をつくる。 【step2:存在量化】 step1で得られた 変項xのみを含む一項述語 |
※関連事項: ・「∃x∈S ∀y∈T P(x,y)」 の定義 ・「∀x∀y P(x,y)」/「∃x∃y P(x,y)」/「∀x∃y P(x,y)」 定義
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∀y P(x,y) 「xは、すべてのyにたいして関係・条件Pを満たす」 の変項xを存在量化子で束縛して存在量化。 得られた命題が ∃x (∀y P(x,y) ) 「あるxは、すべてのyにたいして、関係・条件Pを満たす。」 具体例 → 「∃x∀y ( x loves y )」/「∃y∀x ( x loves y )」 → 「∃x∀y ( yはxの師匠 )」/「∃y∀x ( yはxの師匠 )」 → 「∃n∀x ( n>x )」 / 「∃x∀n ( n>x )」 ※「∃x∀y P(x,y)」⇒「∀y∃x P(x,y)」[井関『集合と論理』1.5(p.28)] |
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・P(x,y)を、 変項xの議論領域をX, 変項yの議論領域をYとする二項述語・2変数命題関数とすると、 「∃x∀y P(x,y)」 すなわち 「 ∃x (∀y P(x,y) ) 」 は、 「《議論領域Xに属す対象》をうまく選んで変項xへ代入してあげることによって、 いかなる《議論領域Yに属す対象》を変項yへ代入しようとも、 x-y間の関係・条件P(x,y)を成り立たせることができる」 と主張する命題を意味する。 ※具体例 → 「∃x∀y ( x loves y )」/「∃y∀x ( x loves y )」 → 「∃x∀y ( yはxの師匠 )」/「∃y∀x ( yはxの師匠 )」 → 「∃n∀x ( n>x )」 / 「∃x∀n ( n>x )」 |
※関連事項: ・「∃x∈S ∀y∈T P(x,y)」 の意味 ・「∀x∀y P(x,y)」/「∃x∃y P(x,y)」/「∀x∃y P(x,y)」
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「∃x∀y P(x,y)」の読み下し例※具体例 → 「∃x∀y ( x loves y )」 → 「∃x∀y ( yはxの師匠 )」 → 「∃n∀x ( n>x )」 【英語】 ・There exists x such that for all y , P(x,y) . [新井3.2(p.125)] 【日本語type1】 (1) ・「あるxが存在して、任意のyに対しP(x,y)が成り立つ」 [松井2.6(p.38):"∃x∈R ∀y∈R xy=x"] ・「あるxが存在し、任意のyについてP(x,y)が成り立つ」 [新井3.2(p.92)∃x∈N ∀y∈N x≦y ] [新井定義4.1関数の有界の定義(p.134)] ・「あるxが存在して、どのyに対しても、P(x,y)が成り立つ」 [新井3.2(p.125)] ・「あるx0が存在して、どんなyをとっても、P(x0,y)は真になる。」 [井関『集合と論理』1.5(p.28)] |
※関連事項: ・「∃x∈S ∀y∈T P(x,y)」 の読み ・「∀x∀y P(x,y)」/「∃x∃y P(x,y)」/「∀x∃y P(x,y)」
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・「まず最初にxが存在する。そしてどんなyをとっても、P(x,y)が成立する。」 [井関(式2.5)(p.9): 「∃y∈R ∀x∈R (x<y) 」] ・「あるxがあって、すべてのyについてp(x,y)である」 [中内『ろんりの練習帳』例2.6.1(p.103)] ・「あるxがあって、すべてのyについてP(x,y)が成り立つ」[本橋4.3p.70 をカスタマイズ] (2) ・「xを一つ凄く上手に選ぶと、どんなyをもってきても、P(x,y)が成り立つ。」[松井2.6(p.38):"∃x∈R ∀y∈R xy=x"] ・「あるxを選ぶと、すべてのyに対して、P(x,y)が成り立つ。」 [齋藤『日本語から記号論理へ』2章§5(p.70)] (3) ・「まずはじめにあるxがとれて、つぎにどんなyをとっても、つねにP(x,y)が成立する。」[井関1.2例1(5) (p.10): 「∃y∈Z ∀x∈Z (x+y=x) 」] ・「あるxをとると、すべてのyに対して、P(x,y)が成り立つ。」 [齋藤『日本語から記号論理へ』2章§5(p.70)] (4) ・「あるxについて、すべてのyについて、P(x,y)である。」 [中谷『論理』6.3A多変数の命題関数の限定命題(p.143) ] 【日本語type2】 句読点の位置を変えると、意味が変わるので注意。 ・「『すべてのyについてP(x,y)である』を満たすxがある。」 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] ・「『任意のyについてP(x,y)』となるxがある。」 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] *「任意のyについて、P(x,y)となるxがある」だと「∀y∃x P(x,y) 」の意味になるので注意。 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] 「∃y∀x P(x,y)」の読み下し例※具体例:「∃y∀x ( x loves y )」 / 「∃y∀x ( yはxの師匠 )」 / 「∃x∀n ( n>x )」 【英語】 ・There exists y such that for all x , P(x,y) . [新井3.2(p.125)] 【日本語type1】 (1) ・「あるyが存在して、任意のxに対しP(x,y)が成り立つ」[松井2.6(p.38):"∃x∈R ∀y∈R xy=x"] ・「あるyが存在し、任意のxについてP(x,y)が成り立つ」[新井3.2(p.92)∃x∈N ∀y∈N x≦y ][新井定義4.1関数の有界の定義(p.134)] ・「あるyが存在して、どのxに対しても、P(x,y)が成り立つ」[新井3.2(p.125)] ・「まず最初にyが存在する。そしてどんなxをとっても、P(x,y)が成立する。」 [井関(式2.5)(p.9): 「∃y∈R ∀x∈R (x<y) 」] ・「あるyがあって、すべてのxについてp(x,y)である」[中内『ろんりの練習帳』例2.6.1(p.103)] ・「あるyがあって、すべてのxについてP(x,y)が成り立つ」 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] (2) ・「yを一つ凄く上手に選ぶと、実はどんなxをもってきても、P(x,y)が成り立つ。」[松井2.6(p.38):"∃x∈R ∀y∈R xy=x"] ・「あるyを選ぶと、すべてのxに対して、P(x,y)が成り立つ。」 [齋藤『日本語から記号論理へ』2章§5(p.70)] (3) ・「まずはじめにあるyがとれて、つぎにどんなxをとっても、つねにP(x,y)が成立する。」 [井関1.2例1(5) (p.10): 「∃y∈Z ∀x∈Z (x+y=x) 」] ・「あるyをとると、すべてのxに対して、P(x,y)が成り立つ。」 [齋藤『日本語から記号論理へ』2章§5(p.70)] (4) ・「あるyについて、すべてのxについて、P(x,y)である。」 [中谷『論理』6.3A多変数の命題関数の限定命題(p.143) ] 【日本語type2】 句読点の位置を変えると、意味が変わるので注意。 ・「"すべてのxについてP(x,y)である"を満たすyがある。」 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] ・「『任意のxについてP(x,y)』となるyがある。」 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] *「任意のxについて、P(x,y)となるyがある」だと「∀x∃y P(x,y) 」の意味になるので注意。 [本橋4.3p.70 をカスタマイズ] |
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