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奥田
岳山(たけやま)  599m

奥田地区の若女郎・野口線(町道)に入り、その終点が山への入り口です。民家に入ってしまうのではないかという道を入ります。

岳山は、子供のころ、子供会で訪れたり、遠足で登ったり、奥田のお祭りの時に登ったりしたところです。奥田に生まれたならば何度か足を運ぶことでしょう。登山道はちゃんと整備されているわけではありません。それに急なグネグネ道が続いていたりと、かなり登りにくい山でもあります。

 

山道は、入り口からちょっとだけ車で入れますが、駐車場なんてものはありません。2004年、さらに山道が200mほど上まで伸びていて、上にも数台駐車できそうなスペースができましたが、今回は、木が倒れていて行けませんでした。入り口の民家にひとこと挨拶すれば、快く駐車を許していただけるでしょう。

ちなみに、岳山は個人所有です。その昔は、割山にて多くの住民が所有していました。岳山は、とっても良いマツタケがとれるところですが、奥田の奥の人が近いため有利で、多くの人は持っていてもしかたがないということで、奥の人に売ってしまいまい、今は数人が所有するだけです。現在は、マツタケがほとんどとれなくなってしまいました。

小学校の遠足で訪れた時、下りで道に迷った経験があるところで、3カ所ほど分岐する道があります。山の入り口から小さな沢をまたいで行くと、なんと登山道と書かれた案内板が現れました。いつのまに立てたのでしょう。
また、”ヘボ採り入山禁止”の看板もありました。ヘボとは、地バチ(黒スズメバチ)のことで、蜂の子として売られているものです。

しいたけ栽培を右手に見ながら進むと、山道があります。以前はここまで谷川にそって登ってきたところです。山道を入ってしばらくするとY分岐があり、それを左へ進みます。次にすぐT字分岐が現れますから右へ進みます。ここは帰りによく間違えるところで、木の枝で軽くふさいでありました。ちょっとだけ平坦な道をしばらく歩くとY字分岐が現れますから、こんどは右に曲がりますが、ここからは急なグネグネ道になります。枯れ葉などで、かなり滑りやすく、とても登りにくい道がけっこう続きます。

急なぐねぐね道を抜けると、やや登りやすくなり、後はまっすぐな一本道が頂上に続いています。入り口から50分もあれば頂上にたどり着くことができるでしょう。なかなかしんどい山道です。ハイキングコースとは行かないでしょう。
 

◇眺望は・・・

頂上は、ヒノキ林にかこまれていてあまり眺望は良くありません。晴れていれば、林の間から乗鞍岳と御嶽山を見ることができます。登山する山としては地味ですね。地元の人以外、登る人はあまりいないようです。空がクリアな時、遠く知多半島と海が見えるそうですが、まだ一度もお目にかかったことはありません。眺望が開けているところは、たぶんなかったと思います。

◇山頂の祠

ちょっとした広場と祠もあります。なんといっても地元の山、小学校の遠足や子供会で登るところです。道もうっすらわかる程度の時もありますが、見ればわかります。お祭りの時は草刈りなどをして整備しますが、それ以外でも地元の人が手入れしているので、草ぼうぼうということはありません。

 

◇祭りで使う記帳

祠は、御岳講(宗教)が建てたと聞いていて、御岳様が祀られています。それに同居するように秋葉様(火の神様)が祀られていて、11月18日前後の日曜にある奥田のお祭り(岳山祭り)では、当番の人が小豆入りのオニギリを持って岳山に登り、お供えをして、ノートに記帳(ボロボロになっていました)します。その後、八幡神社でオニギリを祭りに集まった人に配ります。

◇3方向から登ることができる

逗子の裏手に三角点がうめられていました。その奥から細い道が続いています。頂上からは3方向に道が延びていて、奥田から上った場合、頂上から右に降りると八日市に出ます。また、左の道を下っていくと上之保に出ます。それぞれの村からもお参りに来ています。


八幡神社
 

奥田にある地元の神社です。ご神体は石です。50cmほどのご本尊様がいらっしゃったそうですが、ある日、石に替わっていたそうです。つまり、心ない人に盗まれてしまったわけです。現在は、5つの社があります。ちらばっていた神様を集めて一カ所でお参りできるようにしたのです。
 元旦には、当番の人が火を焚いて、初詣に来る奥田の人を迎えます。除夜の鐘を聞いた後、元旦になると順次お参りに訪れます。農家の人は寝るのが早いのですが、この日だけは、お参りした後に床に入ります。お参りは通常下の3カ所に手を合わせます。

◇奥田のお祭り

春(4月の第一週日曜日)に、奥田のお祭りが行われます。景品付きのもち投げが行われます。最後に投げられるカサモチ(一回り大きい丸モチ)は、運を運ぶということで、これを取り合います。カサモチを取った人は、それを割って誰かしらに分けます。独り占めすると幸運が逃げると言われています。

 

◇秋葉様の祭り

秋(11月18日前後)に、秋葉様(火の神様)のお祭りが行われます。秋葉様は岳山に祀られていて、小豆入りのオニギリを持って当番の組の人が岳山に登り、お参りをした後、ここでお祭りに集まった人々にオニギリが配られます。このオニギリの特徴は、団子のようにまん丸なとこです。一見小豆おこわのおにぎりに見えますが、餅米は使いません。当番は組ごとで、現在奥田には6組あり、6年ごとに当番が回ってきます。

 
◇初詣の火守り

元旦には、当番の人(上奥田と下奥田の区長)がかがり火を焚き、御神酒とスルメを用意して、初詣に来る奥田の人を迎えます(当番は男の仕事で、女性はできません)。除夜の鐘を聞いた後、元旦になると順次お参りに訪れます。農家の人は寝るのが早いのですが、この日だけは、お参りした後に床に入ります。
ご神体にお参りし、御神酒をいただき、スルメをかがり火で暖めていただきます。


◇奥田地区の芭蕉句碑
 
「梅が香にのっと日の出る山路かな」
天保2年(1831年)に地元の俳句愛好家が、この句がこの辺りの情景にぴったりだということで建立したそうです。観光マップに紹介してあるのですが、この句碑はわかりにくいところにひっそりとあります。

 

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