治りにくい咳
コペンハーゲンの市場の画像
HOMEのボタンご案内のボタン治療方針のボタン院長紹介のボタン医療情報のボタン予約制のボタンアクセスのボタンお問い合わせのボタン

青の三角ボタンインフルエンザについて
青の三角ボタン成人の気管支喘息
青の三角ボタン治りにくい咳
青の三角ボタン花粉症
青の三角ボタンマイコプラズマ感染症
青の三角ボタン風邪とは?
青の三角ボタン検診で見つかった検尿異常
青の三角ボタン医学的減量法
青の三角ボタン妊娠と薬
青の三角ボタンパセドウ病と妊娠



赤の三角ボタン小児喘息Q&A
赤の三角ボタンはしかのワクチンをうちましょう
赤の三角ボタンこどもの熱について
赤の三角ボタン発熱時のくすりについて
赤の三角ボタン吐きくだしの時はこうしましょう
赤の三角ボタンくすりの飲ませ方
赤の三角ボタンみずぼうそうについて
赤の三角ボタン溶連菌感染症について
赤の三角ボタン手足口病について
赤の三角ボタンこどもたちをたばこから守ろう


どうしたらいい?止まりにくい咳
桂子さん(仮名・32歳)は軽い花粉症はありますが,日頃はとても元気な女性です.
2ヶ月前に軽いかぜをひき,かかりつけの医院で治療をうけました. 熱はすぐに下がり,元気になりましたが,そのあとコンコンという乾いた咳だけが続き,特に電話で話をしたり冷たい空気をすうと,せき込んでしまうこともあります.

心配され,胸部X線写真や血液検査も受けましたが,特に異常はないとのことでした. しばらく咳止め(メジコン,ムコダインなど)の処方を受け様子をみていましたが,いっこうによくならないため,呼吸器科が専門の当院へ紹介をうけ,受診されました.
全体としては,お元気で,胸部を聴診しても明らかな異常音は聞こえず,症状と経過から,アレルギーの関与した慢性咳を考え,試みに,ステロイドの吸入薬,気管支拡張剤(β刺激剤),抗アレルギー剤を処方して,あわせて血液検査を行い,1週間後に来院していただくことにしました.幸いにも1週間後,晴れ晴れとした表情で来院され,4日目からは咳はかなりおさまったとのことでした.
検査所見では末梢血の好酸球数が10%と少し増加し,スギとダニに対するアレルギー反応が軽度にみられました. 治療に対する反応と検査所見から,咳型喘息またはアトピー咳と考え,しばらく治療を続けましたが,咳は全くなくなり,現在は治療を中止し様子をみています.
咳型喘息の場合にはすでに気管支の慢性的な変化(リモデリング)が起こっているとの報告もあり,また気管支喘息への移行もありうるため,慎重に経過をみていますが,現在までのところ,咳の再発もなく,お元気で過ごしておられるようです.
このごろ,桂子さんのようなアレルギー性の咳がずいぶん増えているようです. ふつうの咳には効くはずの咳止め薬が全く無効で,一般的な検査でも異常がないため,”ストレスが原因でしょう”と心因性の咳と誤診されていることもあり,ずいぶん落ち込んでしまう方もおられます. 咳の原因としては,やはりかぜなどウイルス感染によるものが多いのですが,きちんとした治療をうけてもよくならなず,1ヶ月以上の長期間,咳が続く場合には,肺がん,結核,など重大な病気が背後に隠れている可能性も否定できません. 高血圧症の治療薬であるACE阻害薬の副作用による咳も比較的多く見られます. また桂子さんのようなアレルギー性の咳の可能性もあります.
長く咳の続いている方は,一度,呼吸器科の専門医にご相談されることをおすすめします.
 

ページのトップへ

Copyright Matsuda Internal Medicine. All rights reserved.