今,ごみの焼却にともなって生成されるダイオキシンや,ディーゼル車から排出される有害物質を少なくしようと行政も市民も必死で努力しています.
ところが,わたしたちの身のまわり,家庭内にこれらをはるかに上まわる発がん性のつよい危険物質があります.
たばこの煙です.
たばこの煙りは,気管支喘息,気管支炎を明らかに悪化させます.
こどもがかぜをひきやすく,夜になるとせき込んでいることはありませんか.
この子のまわりに,喫煙者はいないでしょうか? 心配です.
こどもの気管支や肺は3才ぐらいまでにかけてすこしずつ成熟していく過程にあります.
たばこの煙りに含まれている様々な毒物が,こどもの気管支や肺の健全な成長を阻害します.
大人に対してもダイオキシンよりも危険なたばこの煙ですが,こどもにとっての危険性はほかに比べようがないほど深刻です. こどもの将来の肺癌の危険性を増すとの報告もあり,特に3才までのこどもに間接喫煙によって,たばこの煙りをすわせることは,犯罪的行為といっても過言ではないでしょう.
また乳幼児のたばこの誤食事故が絶えません.
たばこ1本にふくまれるニコチンは,体重10-15kgのこどもの致死量にあたります.
全てのこどものまわりに,たばこがないようにすべきです. こどもが生まれたら,その子の幸せのためにも,ご両親にとってもよい機会です. ぜひ禁煙をお願いします.

また今は被害者であるこどもたちが,将来,なにかの間違いで,加害者とならないように,自ら模範を示しながら,教えさとすことも私たち大人のつとめです.
どうかよろしくお願いします.